熊本、大分両県で14日から続発している地震で、死者42名、行方不明7名、負傷者1067人、避難者19万9606人となっています。
熊本地震発生時から山口県で生かすべき教訓は何かについて綴ってきました。
今日は、防災拠点となる公共施設などの耐震化の遅れについて書きたいと思います。
17日(日)の毎日新聞は、「熊本地震で役場や病院などの防災拠点自体が損壊し、使用不可能になるケースが出てる。」と報じました。
熊本地震で、熊本県宇土市の本庁舎が崩れました。同県益城町の本庁舎も損傷し、災害対策本部を別の建物に移しました。
熊本市民病院は、「倒壊する恐れがある」として、入院患者約300人は他の病院に搬送されました。
総務省消防庁の14年度末現在の調査で、防災拠点となっている全国の公的施設約19万棟のうち、88・3%が耐震基準を観たいしていますが、自治体などの庁舎は74・8%にとどまっています。
毎日新聞には、2014年度末防災拠点となる公共施設などの耐震率の都道府県別順位が掲載されていました。
全国平均88・3%で、一位は、東京都の97.9%。47位は広島県の73.4%。山口県は、ワースト4=44位で79.7%でした。
全国平均で都道府県庁舎は85.3%だが、市町村は71.2%です。
全国平均で文教施設(校舎など)は94.6%です。県内でも学校の耐震化は大きく進んでいますが、庁舎はこれからというところでしょうか。
山口県の防災拠点となる公共施設の耐震率は79.7%ですが、県内の市町村庁舎の耐震率は更に低い水準ではないかと思われます。
昨日本ブログで指摘をした通り、県内にも活断層が散在しています。
県内で遅れている防災拠点施設が耐震基準に合っているものになるよう急いで改修を行うことが必要です。
熊本地震を受けて、国が抜本的に財政支援策の強化を行うべきです。その上で、山口県としても市町に必要な財政支援を検討すべきではないでしょうか。
私も市会議員を経験し、全国の市庁舎をいくつか視察したことがあります。その当時は、豪華庁舎が建設されていた時期でもありました。
財政難の中、行政の庁舎にお金をいくらかけるのか、場所をどこにするのかなど、議論が行われています。
防災拠点として耐震基準にあった庁舎にすることは、熊本地震を教訓として急いで取り組むべき課題だと感じました。
山口県の防災拠点となる公共施設などの耐震率が全国ワースト4です。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
16日未明、熊本県熊本地方を震源とする最大震度6強の地震が発生し、同県内で32人が死亡しました。県内では14日の地震でも9人が亡くなっており、一連の地震による死者が41人となりました。
それぞれの地震の関係はすべて明らかになってるわけではありませんが、大分から熊本にかけては「大分―熊本構造線」や「別府―島原地溝帯」とも呼ばれ、日本列島が形成される過程でできた、本州から四国、九州にかけての「中央構造線」と呼ばれる日本最大の断層帯の西の端です。大分側では「別府―万年山断層帯」、熊本川では「布田川・日奈久断層帯」などの断層が複雑に絡み合っています。断層の一部が動いたのがきっかけになって動かなかったところが動いたり、他の断層が動いたりするところもあり、警戒が必要です。
私の手元に山口大学の金折裕司教授による「山口県の活断層」という本があります。
この本は、表題の通り県内の活断層の概要が記されています。(以下の活断層以外にもいくつかの断層の存在が明記してあります。)
まず、広島県南西部から山口県南東部に位置する「岩国断層帯」です。
地震調査研究推進本部の評価では、活断層は約44キロで、マグニチュード7.6程度の地震が発生する可能性があるとされています。
次に、山口県中央部の大原湖断層系です。大原湖断層系を構成する断層は、大原湖断層、木戸山西方断層、山口盆地北西断層、吉敷川断層、下郷断層、宇部東部断層、仁保川断層があるとあります。
次に、山口県下関市豊北町豊田岬南部から南東に延び、山陽小野田市埴生に至る菊川断層帯です。地震調査研究推進本部の評価では、地層の延長が約44キロで、マグニチュード7.6程度の地震が発生する可能性があるとされています。
山口県に被害が出た地震は、1676年から現在までに21回発生したとあります。
マグニチュード7クラスの地震が、1686年(安芸、伊予)、1872年(石見、出雲)、1905年(安芸灘)で発生しています。
金折先生は、この本の中で「私たちはこの地震のない静穏期をいつまでも楽しむことができるだろうか」「兵庫県南部地震を契機にした『平成の活動期』はいつまで続くのであろうか?」と指摘されています。
私たちの住む地域にある活断層の存在を知って、必要な対策を取っていくことが、2016年熊本地震の教訓を山口県に生かしていく道だと思います。
皆さんの地域にある活断層についてのご意見をお聞かせ下さい。
人々がそろそろ眠りに就こうとしていた14日夜、熊本地方を襲ったマグニチュード(M)6・5、最大深度7の地震は、夜があけるとともに詳しい状況が明らかになり、9人が死亡、重軽傷者が1000人に上るなど、大きな被害をもたらしています。
亡くなった方とそのご家族をはじめ、被災された方に心からお見舞いを申し上げます。
日本共産党は対策本部を設置しました。被災者の救出・救援と二次被害の防止が求められます。世界有数の地震大国・日本で、地域を問わず地震への警戒と対策を強く求めることが重要です。
日本全国では、2000以上の活断層が見つかっています。原発近傍にも多くの活断層が存在しています。
原子力規制委員会の敷地内断層評価の専門家会合では、日本原子力発電敦賀原発、東北電力東通原発、北陸電力志賀原発の断層について、将来動く可能性があるなどの評価を下しています。しかし、各電力会社は、これらの評価を認めず、再稼働に必要な新生を実施しています。
関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止めを命じた大津地裁決定でも、電力会社の活断層調査の不徹底さを指摘しています。
活断層だらけの日本で危険な原発を運転する条件はありません。
県内で建設予定のある上関原発付近にも活断層が存在します。
私は、平成22年9月県議会で、当時の原子力安全・保安院が、「上関原発原子炉設置許可申請について審査を行う中で、敷地及び敷地周辺の地質・地質構造並びに活断層評価に係るデータの一層の拡充等が必要と判断し、中国電力に追加調査を求めた」事実を指摘し、「中国電力は、活断層の追加調査でF-3とF-4断層群のトレンチ調査を行ったのか。県の認識はどうか。」と質しました。
当時の森商工労働部長は、「中国電力が行った追加調査に、F-3とF-4の活断層に関するものは含まれいない」と答えました。
更に私は、平成22年5月19日に原子力安全・保安院が行った地盤耐震意見聴取会で「F-3断層群とF-4断層群の連動制を否定するならば、音波探査記録、変位量分析等の根拠を詳細に説明すること」との意見が出されていることを指摘し、「県として、中国電力に、F-3とF-4活断層の連動性の有無の調査を行うように働きかけるべきだ。」と質しました。
森商工労働部長は、「県としては、原子力安全顧問の意見も踏まえながら、今後、適切に対応したい」と答えました。
上関原発付近の活断層の内、F-3とF-4断層群が連動しているながら極めて大きな地震が発生する危険性があります。
その後、中国電力がこの問題に対して詳細な調査を行った事実を確認していません。
いずれにしても、上関原発付近の活断層問題は引き続き大いに議論してしていかなければなりません。
熊本地震及び原発と地震に関する皆さんのご意見をお寄せ下さい。
私は、今年度より山口県PTA連合会所属の山口県たばこ対策会議委員を務めています。
昨日、第三回山口県たばこ対策会議が行われ参加しました。
私は、主に二つの問題について発言しました。
一つは、学校の敷地内禁煙の実施についてです。
県担当者から、①県内全ての公立小中学校及び県立学校(県立高等学校、特別支援学校等)において敷地内金権100%を実現②現在、大学・専門学校の実施状況は把握できていないことが報告されました。
その上で、今後は、大学・専門学校の実態をは把握した上で対策を講じることが報告されました。
私は、「大学・専門学校の敷地内禁煙禁煙の実施状況の把握はいつ行うのか」と質問しました。
県担当者は、「現時点で、実施時期は明らかではないが、実態把握は行いたい」と答えました。
二つ目は、未成年者の喫煙をなくす問題です。
担当者は、①「健やか親子やまぐち21中間評価(中学生・高校生対象にしたアンケート調査による)」によると、平成19年度高校生8.3%、中学生5.1%であった。②平成19年度以降は継続調査なしと報告しました。
私は、「健康やまぐち21計画では、未成年者の喫煙をなくすために、平成34年度の中学生・高校生の喫煙率を0%にするという目標を立てている。目標を立てた以上、喫煙率の継続調査をしないと目標の達成状況が検証でない。中学生・高校生の喫煙率を調査すべき。」と質問しました。
担当者は、「現時点で、中学生・高校生の喫煙率の調査の実施は考えていない。今後の対応については関係機関と協議したい。」と答えました。
その他、他の委員から「COPDの認知度が低下傾向にあることを受けて、啓発資料などを改定すべき」との意見が出され、担当者は「今後、資料の改定を行う際に、見直しを行っていく」と答えました。
また、「山口県健康づくりセンターの敷地内禁煙を実施していほしい」との意見が出され、担当者は「関係機関と引き続き協議を行いたい」と答えました。
山口県たばこ対策会議は、今後とも「山口県たばこ対策ガイドライン」に沿った山口県のたばこ対策の実施状況を検証していくことにしています。
山口県のたばこ対策に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
2016年本屋大賞が森下奈都さんの「羊と鋼の森」に決まりました。
本屋大賞受賞作にここ10年あたり注目しています。
2008年受賞作・伊坂幸太郎さんの「ゴールデンスランバー」。
2010年受賞作・冲方丁さんの「天地明察」。
1012年受賞作・三浦しをんさんの「舟を編む」。
などは、今でも私の心に残る作品です。
また、大賞受賞作はほとんどが映像化されています。
私が先ほど挙げた作品は、全て映画になり、全て映画館で観ました。
同世代の作家さんとしてこれからも森下さんを応援していきたいと思います。
本屋大賞は、書店員が選ぶ本ということで、公平であり、受賞作は読み応えのある作品ばかりです。
さて、今回の受賞作「羊と鋼の森」は、受賞が決まった昨日から読んでいます。
今、240ページの作品で、今50ページ辺りを読んでいるところです。
13日の毎日新聞のひとのコーナーに森下奈都さんの記事が掲載されていました。
「自作『地味』と評すが、端正な筆致で描く静かで美しい世界は定評があった。」
「羊と鋼の森」の前半を読んだ感想は、まさに、「端正な筆致で描く静かで美しい世界」が表現された作品です。
この小説は、ピアノの調律師として成長する青年の物語です。
私の高校時代の同級生でピアノ調律師をしている友人がいます。
彼のことも頭に浮かべながらこの小説を読んでいます。
本の帯に女優の本仮屋ユイカさんが「いま自分がやっていることに無駄なことはなく、全てが力になるのだと強く背中を押されました。」とのメッセージが掲載されています。
私もこの本の前半を読んで同様の感想を抱きました。
優しく背中を押してくれる本という点で、今年読んだ中では最高の本だと思います。
一つの道をコツコツ極めていくという点では、辞書の編集をテーマにした三浦しをんさんの「舟を編む」と同じ空気を感じました。
今は、主人公の外村くんがどう成長するのか、物語の中盤以降が楽しみです。
とにかく、皆さんも手に取ってほしい作品です。私の今年一押しの作品です。
気が早いですが、関係者の皆さん、この作品の映像化をよろしくお願いいたします。
この本を原作に映画を作ると「おくりびと」のような静かに長く心に残る作品が出来るのではないかと思います。
主人公は誰がいいでしょうか。
この本を読んだ方は、感想と映像化する場合の希望のキャストをお教え下さい。
感想をお待ちしています。
読書は心を豊かにしてくれますね。宮下さん素敵さ作品をありがとうございました。
「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が日本を初訪問されました。
9日付のしんぶん赤旗「潮流」にその事が書かれてありました。
来日会見で私たちには戦争を終わらせる義務があると話したムカヒさん。
安倍政権が強行した戦争法について「憲法の解釈を変えるということは、日本が先走って大きな過ちを犯していると思う」と述べました。
ムカヒ前大統領が4年前に国連で行った演説が絵本になっています。
私は、この絵本を3月に行われた西宇部小学校の卒業式で紹介しました。
本ブログでも紹介したばかりですが、再度紹介します。
「わたしたちが挑戦しなければならない壁は、とてつもなく巨大です。目の前にある危機は地球環境の危機ではなく、わたしたちの生き方の危機です。人間は、いまや自分たちが生きるためにつくったしくみをうまく使いこなすことができず、むしろそのしくみの危機におちいったのです。
「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、かぎりなく多くを必要とし、もっともっととほしがることである」
しんぶん赤旗「潮流」は最後にこう書いています。
「大統領就任のとき、変えてくれるものは何もない。変えていくのは君たちだ、と国民に訴えました。ひと握りではなく、地球上のみんなが幸福であってこそ、と問いかけてきた前大統領。それは今の私たちにも。日本人はほんとうに幸せですか?」
昨日紹介した「福島が日本を超える日」の中に同志社大学の浜矩子教授が行った「原発再稼働で日本経済は良くならない」という講演の内容が書かれてあります。
浜教授は「経済活動というものは、人間を幸せにしてこそ、はじめて経済活動の名に値することになります。」と述べておられます。
ムヒカ前大統領のスピーチを紹介した絵本の後半を引用します。
「社会が発展することが、幸福をそこあうものであってはなりません。発展とは、人間の幸せの味方でなくてはならないのです。」
人間を幸せにする社会を作っていくための政治をともに作っていきましょう。
まずは、昨日から始まった北海道5区補欠選挙で勝利し、山口県からこうけつ厚さんを国会に送り政治の流れを変えていきましょう。
ムヒカ前大統領の演説を皆さんはどうお考えですかお教え下さい。