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県議会報告No95(2023年3月1日)

年内就職者へ奨学金を補助する制度が創設される

   2月14日、23年度の当初予算(案)の概要が発表されました。
 私たちが提案してきたことが前進した点について報告します。
 第一は、子育て支援です。新年度予算案に、多子世帯を応援する祝い金の贈呈の拡充が盛り込まれています。第三子以降の出生世帯へ、これまで県産米60キロを祝品として贈呈していましたが、それに加えて、家事代行サービスに利用できるクーポン(5万円分)が贈呈するものです。子どもの医療費助成制度の対象年齢の拡大など子育て施策が拡充されるよう、更に、発言していきたいと思います。
 第二は、若者定住支援です。新年度予算案に、大学進学者が、卒業後、一定期間、県内に居住・就業した場合に、奨学金返還額の一部を補助する制度が盛り込まれました。最長5年間100万円支給するものです。非正規を正規雇用にするために、中小企業へ支援金を支給することなど若者定住対策が拡充されるよう、更に、発言していきたいと思います。
 第三は、気候危機打開についてです。
 私は、「2050カーボンニュートラル宣言」を行うよう県に求め、村岡知事は、昨年12月「宣言」を行いました。 新年度予算案に、県民総参加で脱炭素社会の実現に取り組もうと、「2050ゼロカーボン・チャレンジ推進事業」が盛り込まれています。
 県有施設のゼロカーボン・ドライブ施設化に取り組むとして、新年度、県有施設への太陽光発電施設の導入やEV等の導入が行われます。気候危機打開の取り組みが拡充されるよう更に、発言していきたいと思います。

 予算案の詳細が分かり次第、随時、必要な問題は報告していきたいと思います。とりあえず、第一報とします。

 いよいよ任期最後の2月県議会が始まりました。選挙戦の最中の議会ですが、可能な限りしっかり準備をして、今議会も県民の声を一つでも多く議会に反映できるようにベストを尽くしたいと思います。

 皆さんの県政全般に対するご意見をお聞かせください。

金子みすゞ「わたしと小鳥とすずと」は、否定と肯定の童謡

 私が会長を務める西宇部地区人権教育推進委員協議会主催の「第25回西宇部地区人権教育推進大会」が3年ぶりに開催され、私は、主催者挨拶と、西宇部小学校PTAコーラス「グリーンエコーズ」のメンバーとして合唱に参加しました。

 私の主催者挨拶の要旨は以下の通りです。

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 第25回西宇部地区人権教育推進大会にご参加の皆さんおはようございます。
 先日、NHKラジオで金子みすゞ記念館の館長であり、みすゞさんの童謡を発掘された矢崎節夫さんが、「わたしと小鳥とすずと」というみすゞさんの童謡で最も有名な詩の解説されていました。
 
わたしと小鳥とすずと
 
わたしが両手をひろげても
 お空はちっともとべないが
 とべる小鳥はわたしのように
 地べたをはやく走れない
 
わたしがからだをゆすっても
 きれいな音はでないけど
 あのなるすずはわたしのように
 たくさんなうたは知らないよ
 
すずと小鳥と、それからわたし
みんなちがって、みんないい

矢崎さんは、この童謡は、否定ばかりと言われ、ドキッとしました。
とべない 走れない 音はでない うたは知らない その通りです。
私たちは、周りに対して否定ばかりしていないかという問いです。
しかし、みすゞさんは最後に、「みんなちがって、みんないい」と肯定していると矢崎さんは解説します。
西宇部地区が、否定ばかりではなく、肯定しあえる地域になればと、今日は、みすゞさんの童謡を紹介しました。
皆さん、今日の西宇部小・厚南中の子どもたちの人権作文発表やDVD、あるいは、二葉保育園の子どもたちの演技や西宇部小学校PTAコーラス「グリーンエコーズ」の合唱、何かを感じていただけたらと思います。

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 金子みすゞさんの童謡にいつも励まされています。

 今日、排他と包摂がSDGsのテーマにもなっています。120年前に生まれたみすゞの童謡ですが、今日的な意義が益々光っていると感じます。

 これからもみすゞの童謡から学んでいきたいと思います。

 皆さんのみすゞの童謡への想いをお聞かせください。

藤本かずのりサポーターズ世話人会で決意表明行う

 昨日、藤本かずのりサポーターズ世話人会を開き、今後の活動計画などを協議しました。

 3月26日(日)に、「藤本かずのりをよってたかって応援する会」を開催することなどを決めました。

     昨日行われた藤本かずのりサポーターズ世話人会で決意表明を行う私

 行事が確定しましたら、ご参加をよろしくお願いいたします。

 私が行った決意表明の要旨は以下の通りです。

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 世話人会にご参加の皆さん、県議会議員の藤本です。
 同性婚を巡り荒井首相秘書官が「僕だってみるのも嫌」「秘書官室もみんな反対」「同性婚を求めたら国を捨てる人がいる」と発言し更迭されました。たがが外れた岸田政権は、LGBT問題でも人権侵害政権です。
 私は、この4年、LGBT問題を議会で提案し続けてきました。
 2020年9月県議会で私は、第5次男女共同参画計画に、LGBT問題を明記すべきと質しました。2021年3月に県が、改定した第五次男女共同参画基本計画が資料1です。「性指向や性自認を理由として困難な状況に置かれている人々に対する県民の正しい理解と認識を深めるため、啓発活動を行います。」との文章が明記されました。
 2021年7県議会で、県民向け啓発冊子を作成するよう求めました。2021年12月、県が作成したLGBT問題の啓発冊子が資料2です。昨年11月県議会では、パートナーシップ宣誓制度の創設と宇部市パートナーシップ宣誓証を持ったカップルの県営住宅への入居を求めました。
 昨年11月28日、県は、中国電力の原発のための埋立免許の延長申請を許可しました。中電は、4年5カ月かけて、埋立を行うとしています。資料3にある通り、私は、昨年11月県議会で中電が、住民との裁判を11カ月としていることを質しました。土木建築部長は、中電が「団体は自己または第三者をして海上ボーリング調査を妨害してはならない」という判決を得ることで住民の妨害活動を防止して、海上ボーリング調査を実施できると説明していると回答しました。私は、祝島島民の自由に漁業を営む権利は消滅できない、県が、中電の説明に十分な理由があるとしたことは、県の裁量権の濫用だと質しました。
 10日、政府は、グリーントランスフォーメーション基本方針を閣議決定しました。これまで想定していないとしてきた、原発の新増設について、資料4の通り廃炉した原発の敷地内での建て替えは可能とし、その他の建設も「今後の状況を踏まえて検討していく」と上関原発建設の可能性に余地を残す内容となりました。昨日の学習会で、森重さんは、福島原発の原子炉が倒壊する可能性があると指摘しました。安全神話の復活は許されません。上関原発建てさせない立場、選挙に必ず勝利の決意です。

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 藤本かずのりサポーターズへ皆さんの入会をお願いします。

 

「敵基地攻撃能力の保有が県内に与えるもの」と題して発言

 昨日、第6回思想と信教の自由を守る宇部集会が開催され、私は、「敵基地攻撃能力の保有が県内に与えるもの」との発題で発言しました。

 私が発言した要旨は以下の通りです。

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 第6回思想と信教の自由を守る集会の4人目の発議をさせていただきます。県議会議員の藤本です。
 私は、「敵基地攻撃能力の保有が県内に与えるもの」との発題で発言します。
年末の徹子の部屋でゲストのタモリさんが、来年について問われ、「23年は新しい戦前になる」と発言しました。まさに、岸田首相の安保3文書に改訂が「新しい戦前」を作ろうとしています。
資料1が、改定された安保3文書の一つ、「国家安全保障戦略」です。1行目の「相手からミサイルによる攻撃がなされた場合、ミサイル防衛網により、飛来するミサイルを防ぎ」の部分が従来の「専守防衛」です。
「我が国から有効な反撃を相手に加える能力、すなわち反撃能力を保有」の部分が新しく加えられた「敵基地攻撃能力=反撃能力」です。
 1959年3月19日の伊能防衛庁長官は、「平生から他国に対する攻撃的な兵器を保有することは憲法の趣旨とするところではない」と答弁しており、敵基地攻撃能力の保有は明確に憲法違反であり、閣議決定で、「専守防衛」を投げ捨て「戦前」にしようとする岸田政権の責任は重大です。
 資料1の下から10段目に「武力攻撃が発生していない段階で自ら先に攻撃する先制攻撃は許されないことはいうまでもない」としていますが、本当でしょうか。
 資料2は、志位委員長が国会で示したアメリカの「統合防空ミサイル防衛」の資料です。「敵の航空機やミサイルを離陸・発射の前に破壊、または無力化する」「攻撃対航空作戦は先制的に対処する」としています。
 また、アメリカの同盟国である日本の自衛隊は、独自の判断ができるのではなく、米軍の指揮下、切れ目なく、同じルールブックを持って、一つのチームとなって先制攻撃に加わることになることは明白です。
 資料3は、日本が保有しようとしているミサイルです。極音速滑空弾などは、2000キロ以上の射程があります。北朝鮮はもちろん、中国やロシア、東アジア全域に飛ばす力を持つミサイルの爆買です。
 最後に、敵基地攻撃能力の保有が山口県に与える影響を見てみます。
 一つは、イージスシステム搭載艦です。資料4は、昨年11月の中国新聞の記事です。萩市と秋田市に配備されようとした陸上イージスが中止されましたが、イージスシステムは、アメリカから購入しており、それを艦船にするのが、イージスシステム搭載艦です。新年度に2000億円を超える予算で建造が始まります。
 問題は、2段目です。「迎撃ミサイル用垂直発射装置を改修して載せ、米国と購入に向けて調整が進むトマホークを発射できる性能を付与する方向だ」とあります。
 イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会は1月19日、防衛省と交渉を行いました。防衛省の地方協力局の小島氏は、イージスシステム搭載艦は、反撃能力を持つのかとの私の質問に「スタンドオフ防衛能力を保有する」ことを認めました。つまり、イージスシステム搭載艦は、安保3文書の改定も受け、敵基地攻撃能力を保有するのです。
 資料4は、1月の赤旗です。アメリカのシンクタンクが、台湾有事を想定した演習結果を公表した報告書を報じた記事です。アメリカのシンクタンクの報告書は「『在日米軍基地の使用なしに戦闘機・攻撃機は戦争に参加できない』として、航空基地の嘉手納(沖縄県)、三沢(青森県)、横田(東京都)、岩国(山口県)に言及しています。」「さらに、報告書は、日本の国土が攻撃を受けなくても、自衛隊が当初から戦争に参加する可能性に言及。その根拠として、『日本政府は、(敵対国が)日本への攻撃に着手したとみなせば、先制攻撃は可能だとしている』」と赤旗は報じています。
 岸田政権がいくら「先制攻撃」はしないと言っても、アメリカのシンクタンクは、今年最初の報告書で日本は「先制攻撃」可能な国になったと見抜いているのです。そして、岩国基地などの在日米軍基地から自衛隊基地から先制攻撃の部隊が出動することになると報告書は言っています。敵国は先制攻撃の前に先制攻撃の対象として岩国基地をそして、自衛隊基地を標的にするでしょう。報告書は3200名の死者で出ると述べています。想定は兵士だけですが、民間人が犠牲になることはウクライナが証明しています。東アジアを戦前にするのか、平和の砦にするのかが問われる2023年です。憲法を守り平和を維持しましょう。

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 県民の平和と命を守るために、力を尽くしたいと思います。

 敵基地攻撃能力=反撃能力の保有に関する皆さんのご意見をお聞かせください。

 

通級指導を受ける中学生は500人強、県立高校では7人

 8日、読売新聞は、高校の通級について次のように報じました。
 「通常学級に在籍する公立高校の生徒の2・2%に発達障害の可能性があることが、昨年12月に公表された文部科学省調査で分かった。発達障害などの理由で、対人関係が苦手な生徒を個別に支援する『通級指導』が、高校で始まってから5年がたつ。だが対応できる教員が足りないため、指導を受けられない生徒も多い。東京都杉並区の都立荻窪高校で1月24日、通級指導が実施された。根岸良和教諭(39)が2年生男子(17)のために用意した教材は、飲料メーカーの自動販売機の売り上げトップ10商品を予測すること。『値段が高いので上位ではない』などの意見を引き出しながら、指導は進んだ。2コマ続きの後半は民間の支援員も加わり、怒りやストレスなどへの対処法を学んだ。この生徒は通級指導を1年半受けており、根岸教諭は「自分の考えを言葉にできるようになってきた」と手ごたえを語る。指導するのは一般の教員だが、発達障害といった特別支援教育の知識が不可欠だ。同校では、同級生とコミュニケーションを取ることや感情の制御が苦手な生徒14人を、教員9人が受け持つ。都教育委員会では専門知識がなくても担当できるよう、発達障がい者向けの民間教室を運営する企業やNPOから支援員を高校に派遣。教員と2人1組で指導できる態勢を整えている。通級指導は、通常学級に在籍する児童生徒が、週に1、2時間程度別室に移り、特別な指導を受ける仕組みで、小中学校では1993年度から始まった。当初は吃音などの言語障害が主な対象だったが、発達障害が広く認知されるようになり、2006年度から指導の対象に加わった。義務教育ではないなどの理由で高校では実施されてこなかった。だが通常学級に適応できず不登校になったり、中退したりする生徒が目立つことから、18年度から高校でも始まった。文科省が昨年実施した、全国の公立小中高校の通常学級に通う児童生徒を抽出した調査(約7万5000人分)によると、発達障害の可能性があるとされた児童生徒は小中学校で8・8%、高校で2・2%。医師や専門家の判断ではなく、学級担任らが児童生徒の日常の様子に基づいて回答した。高校にも発達障害の傾向がみられる生徒が一定数いることが明らかになった。通級指導の蓄積がない高校には戸惑いも多い。西日本の自治体担当者は『そもそも何をやったらいいのか分からない教員が少なくない。通級指導を受けられずに、対人関係などで困っている生徒もいるはず』と明かす。20年度の文科省集計によると、学校から通級指導が必要と判断された高校生は全国に2400人。そのうち実際に指導を受けたのは1300人にとどまった。受けなかった理由として『本人や保護者が希望しなかった』『指導教員の不足』『時間割の調整ができなかった』などが挙がった。東京大の近藤武夫教授(特別支援教育)は『通級指導を受ける中学生は年々増えており、高校での環境整備は急務だ。現状では学校間や地域間での指導格差が大きい。専門的な知識を持つ特別支援学校が核となり、地域の高校の指導を支えてほしい』と要望する。」
 2月7日、山口県障がい児教育を進める会と県教委との交渉の中で、県内の公立中学校で通級指導教室を利用している中学生は昨年5月1日現在、579人であることが明らかにされ、現在、高校で通級指導を受けている生徒は7名であることが明らかになりました。
 山口県も全国同様、公立高校での「通級指導」の立ち遅れは顕著です。
 県内の公立高校の生徒に占める発達障害の可能性がある生徒の割合はどの程度なのか。
 県として、通級指導が必要と判断された公立高校の生徒数は何人なのか。
 などについて調査したいと思います。
 公立高校の不登校や退学を減少させる方策の一つとして、公立高校での通級指導の強化が必要です。
 東京都のように、通級指導に支援員を配置することも重要な対策だと感じました。
 私は、山口県立高校で通級指導を拡充するよう必要な発言を行っていきたいと思います。