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巨大地震が絶えない日本では「原発を建ててはいけなかった」と小出裕章さんが新潟市で講演

 朝日新聞デジタルは、17日、小出裕章・元京都大学原子炉実験所助教が行った新潟市での講演について次のように報じました。
 「東京電力柏崎刈羽原発の再稼働について考える講演会が新潟市で開かれた。講師の小出裕章・元京都大学原子炉実験所助教(74)=長野県松本市在住=は、再稼働後に巨大地震が起きれば2011年の福島第一原発事故を上回る破局的な事態になりかねないなどと警鐘を鳴らした。講演で小出さんは、13年前の東日本大震災や今年の能登半島地震など巨大地震が絶えない日本では『原発を建ててはいけなかった』とし、原発が機械である以上、『事故から無縁ではありえない』と語った。福島第一原発事故の処理や影響の収束が見通せず、政府が発生当時に出した原子力緊急事態宣言は今も解除されていないことを挙げ、『そんなときに(柏崎刈羽)原発を再稼働しようとするのか』と政府や東電の姿勢に疑問を示した。柏崎刈羽原発は、一つの発電所としては世界最大級の総出力(計821万キロワット、福島第一原発の約1.7倍)をもつ。そこでの事故は『まさに破局的になる』とした。5~30キロ圏内のUPZ(避難準備区域)の7市町は避難計画の策定を義務付けられているが、巨大地震と原発事故が同時に起きる事態を念頭に、小出さんは『実際には避難できない。特に(雪が多い)冬に事故が起きたら終わりだ』と指摘した。『仮に逃げられたとしても、避難をするということはふるさとを失うこと。避難計画というのは(ふるさと喪失計画)だ』とも述べ、『再稼働の是非を問う住民投票をやらせて、新潟県の皆さんが(ノー)の声を上げる以外に再稼働を防ぐ手段はない』と呼びかけた。講演会は、市民団体の『新潟の新しい未来を考える会』(片桐奈保美会長)が主催し、約300人が来場した。」
 私は、柏崎刈羽原発の視察を行った経験があります。日本海に面したひらけた海岸に、長く長く原子炉が林立している光景は脳裏に焼き付いています。福島原発の1.7倍の総出力を持つ原発で重大事故が発生したら、小出さんの「破局的」な影響が及ぶとの指摘を政府も東電も真摯に受け止めるべきだと思います。
 小出さんの巨大地震が絶えない日本では「原発を建ててはいけななかった」との指摘も重く受け止めなければならないと思います。
 わが山口県にも、上関原発計画に加え、使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設計画が浮上しています。
 国ではエネルギー基本計画の見直し作業が始まりましたが、私たちの命を最優先するためには、原発をなくすことにしか未来は見いだせないと私は考えます。
 宇部市で小出さんには二度、お話をいただきました。中間貯蔵施設の建設計画が浮上した今、再度、お話をお聞きしたいと思います。

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