本日、山口県民主医療機関連合会と年金者組合宇部支部が主催して「後期高齢者医療制度の廃止を求める政党討論会」が行われました。
民主党からは、戸倉多香子さん、共産党からは私が参加しました。
私は、後期高齢者医療制度の最大の問題は、保険料が際限なく値上がりしていくことだと指摘しました。
今月20日に、厚生労働省は、来年4月の改定で後期高齢者医療の保険料が13.8%増加すると発表しました。約8556円の値上げです。
次に、問題なのは、保険証の取り上げです。年金が月1万5千円に満たない人は、自主納付になりますが、1年以上滞納すると資格証明書が発行されます。
県内での平成20年度決算時点での滞納者は、3267名おられます。
厚生労働省は、10月26日に、資格証明書は、「原則として交付しないこととする」と通知を各広域連合に出しましたが、短期保険証は例外です。
県内では、340人が短期保険証という状況です。
私は、「資格証明書も短期保険証も交付しないような制度が必要」と訴えました。
民主党は、8月の総選挙で年齢で差別する制度を廃止すると公約しました。しかし、政権につくと「老人保健制度に戻すだけでも2年かかることが分かった」などとして廃止に待ったをかけています。
私は、「日本共産党は、後期高齢者医療制度を廃止し、老人保健制度に戻すよう求めている」ことを説明しました。
参加者からは、「保険料が13.8%増加するという厚生労働省の発表には驚いた。急いで廃止の運動を強めよう」などの意見が相次ぎました。
また、民主党の戸倉さんに、「公約を守り、一日も早く廃止を実現してほしい」などの要望が相次いで出されました。
政党討論会で発言する私(左側)
今日から、11月県議会が開幕しました。
午前中に、知事から議案説明が行われ、午後から、総務政策委員会が開かれ、給与条例を審議しました。
今議会には、職員の期末手当と勤勉手当の合計を12月期に、0.35ヶ月削減する提案がされました。
私の質問への答弁で、この削減によって、職員給与は、平均で13万円引き下がることが明らかになりました。
更に、この0.35ヶ月、13万円の削減は、過去最大の規模であることも明らかになりました。
職員給与の削減は期末手当等だけではありません。月々の給与も今年度からカットされています。
月給のカットの規模は、年間で14万円に上ります。今年度から始まった月給のカットも過去最大規模であることが私の質問への答弁で明らかになりました。
ですから、期末手当等のカットを入れると職員給与のカット額は年間平均で27万円になります。
私は、これだけ職員給与がカットされた後の民間との格差はどの程度か問いました。これに、人事委員会事務局は、「民間の方が、11855円、率で3.23%高くなった」と答えました。
私は、この事実を把握しながら、期末手当等の削減を勧告した人事委員会の姿勢を質しました。
その上で私は、「県内では、民間の方が圧倒的に給与が高い状況になっている中、県職員の期末手当はむしろ引き上げる時だ」と指摘しました。
月給とボーナス等を含めた給与削減に伴う県財政のマイナス額は、月給で36億、ボーナス等で37億、合計72億円に及ぶことも私の質問で明らかになりました。
私は、これだけの規模で、職員給与がカットされた場合の地域経済に与える影響は大きいと指摘しました。
私は、このことを指摘する際に、県内市町のGDPに占める政府サービス生産者の雇用者報酬(国家公務員、地方公務員含む)の割合を取り上げました。
県内のGDP合計は、H18年度で5兆7361億円あります。この内、政府サービス生産者の雇用者報酬は、4454億円で、比率は、7.7%です。
県内でGDPに占める政府サービス生産者の雇用者報酬の占める割合が高いのは周防大島町で20%となっています。市部では、山口市が一番高く11%となっています。
私は、これらの数字を示しながら、「県職員の過去最大の給与カットは、地域経済を冷え込ませる一つの要因となる」と指摘しました。
私は、最後に、一般職員と議員と知事等の給与改定が同一の議案として提出されたことを質しました。
村田人事課長は「先例に従った」と説明しましたが、重ねての質問に、岡田総務部長は、「指摘があったことは受け止める」と答えました。
給与条例の質疑の後、採択が行われました。総務政策委員会所属の議員の内、日本共産党の私だけが反対し、自民党、民主党議員は賛成しました。
この議案は、来週の月曜日の本会議で採択される予定です。私は、反対討論を行う予定です。
さて、本日の議会開会前に、私は、議員10年勤続表彰を全国議長会から受けました。
これは、ひとえに皆さん方のご支援の賜物です。厚く感謝申し上げます。
この表彰を励みに「県民が主人公の県政の実現」のために更なる精進を続けていきたいと思います。
今度の表彰は15年だそうです。今度は、この表彰を受けることが出来るように、日々の努力を続けていこうと思います。
子どもたちにも表彰状を見せました。長男が代表して読み、5歳の娘が「もう一度読んで」とせがんでいました。
この10年は、家族の支援のおかげでもあります。妻が帰ってきたら感謝の気持ちを言葉で表したいと思います。
3千ある国の事業のうち対象を447に絞る「事業仕分け」が行われています。
ムダを削るのは当然ですが、大きなムダには手を付けず、医療や保育、科学技術研究などにかかわる分野の削減が行われようとしています。
科学技術の問題では、スパコン(超高速計算機)のプロジェクトの凍結が大問題になっていますが、県内での影響を指摘する声があります。
それは、文部科学省の知的クラスター創成事業です。
現在、山口地域をはじめ、全国4ヶ所で今年度から取り組まれています。
山口県では、「やまぐちグリーン部材クラスター」の名称で、県産業技術センターを事務局として山口大学、山口東京理科大学、水産大学校の大学と県内企業が連携して取り組まれています。
今年度は、山口地域に約3億円の予算が計上され、平成25年までの予定で事業が開始されました。
しかし、この事業が、事業仕分けで、来年度からの予算が廃止されようとしています。
この動きに対して、函館地域の函館市長が、知的クラスターの存続を求めて中央要望を行うなどの動きが出ています。
さて、山口地域の知的クラスターは廃止されてしかたがないのでしょうか。
私は、知的クラスターに関わっておられる皆さんをはじめ幅広く皆さんのご意見をお聞きしたいと思います。
広く事業仕分けに関する様々な問題に対しても、皆さんのご意見をお寄せ下さい。
本日、みんなの県政をつくる会が二井知事に対して「県民の暮らしと福祉、平和を守るための重点要望」を行いました。
要望項目は、5点です。第一は、米軍岩国基地問題について。
「米軍再編」に伴う空母艦載機の岩国移転を許さないよう求めました。
この中で、二井知事は、米軍再編の閣議決定が白紙に戻されるのであれば、空母艦載機部隊の岩国移転には反対の立場であることが明らかにされました。
第二は、上関原発問題についてです。
事業者に対して反対派住民との協議を持つよう県とし働きかけるよう求めました。
県担当者は、協議を持つかどうかはあくまでも事業者の責任としながら、今後も事故が起きないよう県として事業者に働きけていくこと答えました。
第三は、福祉医療助成制度についてです。
一部負担金の撤廃などを求めました。
県担当者は、今月、市長会から「一部自己負担制度の撤回を含め、県福祉医療費助成制度における県負担のあり方の再考について」という要望が知事に行われたことを明らかにしました。
第四は、新型インフルエンザ対策についてです。
医療・相談体制の強化を求めました。
県担当者は、宇部市や山口市の休日・夜間診療所で医師体制の強化が図られていることを明らかにしました。また、休日の行政対応についても職員体制整備などを検討していることも明らかにしました。
第五は、森林づくり県民税についてです。
森林税を廃止し、一般財源で森林整備を行うよう求めました。
年間4億円の財源は、県単独事業で行うべきだとの意見が参加者から出されました。
要望書を提出する福江筆頭代表世話人
私も交渉に参加し発言しました(右端)
本日、日本共産党山口県議団は、二井知事に対して「国庫補助事業にかかわる『不適正経理』の再発防止と改善を求める要望書」を提出しました。
会計検査院による国庫補助事業事務費の経理検査で、山口県においても「差替え」などの不適正経理が指摘されました。
要望書では、「国庫補助事業とはいえ、原資の一部は県民の税金であり、不適切な使われ方は許されることではありません」と指摘しています。
具体的には、①「差し替え」「翌年度・前年度納入」「補助の対象外」の指摘を受けるに至った原因と再発防止策を明らかにすること
②国庫補助事業の対象外とされた臨時職員の賃金、旅費の支出については、県として指摘の合理性を改めて検証するとともに、国に対し、現場の実態に応じたものに改善するよう要望すること
の2点を求めました。
回答を行った村田人事課長らは、「職員の法令順守の意識が不十分な結果起きた問題」として、以下の三点の改善を行うとしました。
①職員の意識改革②物品管理の厳格化③内部牽制の強化
県議団は、これらの回答を受けて、県の特別監査で明らかになった「差し替え」を含めどこまで国に返還するのかと質しました。
これに村田課長らは、「今後、国と調整することになる」と答えました。
また、県独自の検証はこれで終わるのかとの質問に、担当者は、「現時点でこれ以上の独自調査は考えていない」と答えました。
更に、今後事態を精査しながら「職員の処分も検討していきたい」とも答えました。
申し入れをする党県議団(左端が私)
本日、宇部原水協主催の岩国見学ツアーに参加しました。
久し振りの岩国見学は学ぶことが沢山ありました。
講師は、岩国平和委員会の吉岡事務局長でした。岩国に生まれ育った吉岡さんの説明は、岩国への愛情に満ちたものでした。
午前中の室内での講義後、まずは、沖合移設工事が行われている新滑走路北側に向かいました。
到着後、FA18ホーネットが2機飛び立ちました、それを待っている戦闘機マニアの方が大きなレンズを付けたカメラを抱えて多数おられました。
現在FA18ホーネットは、36機配備してあります。厚木から岩国に移設が計画されている空母艦載機部隊には、FA18ホーネットが49機所属しています。
ホーネットとはすすめばちの意味です。まさに、大きな騒音をまき散らすことを実感しました。
米軍再編が強行され、このようなホーネットが、岩国基地に85機にもなると岩国市民の方々の苦労は計り知れないものになうと痛感しました。
また、自衛隊のヘリコプターも轟音を鳴らして飛び立っていきました。
頭上を飛行する自衛隊ヘリコプター
次に、現在の基地周辺を視察しました。下の写真は、基地内の子どもたちが通う学校です。通称ペリースクールと呼ばれるところです。
1学級あたりの児童・生徒数は、25名だったものが、最近では18名になったそうです。
そのための増築工事も全て思いやり予算で行われたと説明を受けました。
正面の2階建ての建物がペリースクール
次に、愛宕山に向かいました。愛宕神社で説明を受けました。15haの市が新たな都市計画を策定している地域を近くで見ることができました。
現在、国立病院と特別養護老人ホームなどの誘致が決まりつつあります。
同時に、防災公園などの整備が予定されていますが、これらは、米軍住宅が前提となった計画ではないかと吉岡さんは指摘します。
愛宕山で残った土地は、米軍住宅の可能性が高い国への売却ではなく、住宅も含めて土地利用計画を再構築すべきだと吉岡さんは強調します。
市が新たな都市計画を策定しようとする地域
最後に、愛宕山から市街地及び基地が見渡せる高台で説明を受けました。
山裾の地域まで、うるささ指数75W以上の地域であるとの説明でした。眼前の全域に岩国爆音訴訟の原告がおられる事実を知って問題の深刻さを痛感しました。
ここから見ると、二つの川に挟まれた一番肥沃なデルタ地域に米軍基地が居座っていることがよく分かります。この風景そのものが、岩国市民の不満の深さを物語っていると感じました。
愛宕山から臨めば、奥に基地が広がっています