柳井・熊毛生活と健康を守る会準備会情報交流紙「小さいつぶやき」No44に、柳井広域水道の問題が次のように掲載されたので紹介します。
「柳井広域圏(柳井市・周防大島町・上関町・田布施港・平生町)の水道料金が異常に高い問題については、藤本一規県議を通じて柳井市上下水道部長と水道課長のヒアリングを行いました。これまで分かったことを整理します。柳井広域水道は小瀬川弥栄ダム(国土交通省)から取水、柳井市日積まで延長30㎞余の導水施設で原水を送り、日積浄水場(柳井地域広域水道企業団)で浄化した後、各水道事業者(柳井市・周防大島町・上関町・田布施平生水道企業団)の配水池に送水しています。水道施設は、貯水・取水施設(弥栄ダム本体)、導水施設(弥栄~日積間の導水管・導水トンネル)、浄水施設(日積浄水場)、送水施設(日積~各配水池間の配水管)などから成っており、これらの建設費は586億円余に上ります。このうち導水施設は柳井市南浜に工業用水を送る小瀬川第二期利水事業と共用、建設は県企業局が行い、事業費は流量(工水0.6万トン・じょうすい5万トン)によって按分しています。なお、維持管理は広域水道企業団が担当し費用はやはり流量で按分するとされています。柳井地域広域水道企業団が弥栄ダムに設定した水利権(取水する権利)は日量5万トンです。一方、日積浄水場の処理能力は3万トン、これが水道事業者を経て各家庭に給水される最大量です。つまり、取水する権利は持っているが実際に利用されていない水(未利用水)が日量2万トンあるというわけです。こうした中で企業団は5万トン分のダム建設費分担金(総事業費の8.3%)を負担しており、また導水施設建設費も5万トン分担しています。貯水施設、取水施設、導水施設の建設費を未利用水(2万トン)分過大に負担しているわけです。この過大負担分が高い水道料金につながっていないか検証する必要があります。県生活衛生課の担当者は、『未利用の2万トン分は、全額を県が補助金で手当てしているので、企業団の実質的な負担(水道料金への転嫁)はない』と説明しています。しかし、一方で県は『水道広域化促進事業(補助金)』では、補助率はダム建設費(2万相当分)は1/3、導水施設は1/6となっており、県の説明と整合が取れません。この点は、現在、藤本県議を通じて県に再度確認しています。弥栄ダムから取水するためには、法律(特定目的ダム法)に定められたダムの維持管理に係る『負担金』と土地、建物等に係る『特別の給付金』を国(国土交通省)に支払わなければなりません。柳井広域企業団の資料によると、今年度の『負担金』と『特別の給付金』の合計額は8456万円です。これは水利権5万トンに見合う金額です。これを利用分3万トンに直すと6149万円になります。つまり未利用水2万トンがあるばかりに2300万円余分に負担していることになります。この余分な負担の解消・軽減を柳井広域1市3町が共同し、県の援助も得て、国に働きかけることが必要です。ダム~日積までの導水施設の維持管理費用の問題もあります。前述のとおり、県企業局とは設計・建設流量で費用を按分しているので、広域水道は89%(=5万トン/5.6万トン)を負担しています。これを実際の利用流量で計算すると83%(=3万トン/3.6万トン)になります。県企業局と按分率を引き下げを交渉すべきと考えます。県は、『水道料金安定化対策事業(補助金)』を実施しており、今年度予算額は、3625万円です。しかし、この補助金は、柳井広域と同様にダムから直接取水する自治体(下関市・宇部市・山陽小野田市)の平均須藤料金の1.5倍(単純計算で4813円)を超える部分しか補助対象にしていません。これでは、柳井市で324円、田布施町と平生町で317円、周防大島町は7円、上関町は0円となり、実効性に疑問が残ります。ちなみに柳井市が受ける補助金は約1500万円ということでした。1.5倍ラインの引き下げなど補助内容の拡充を県に要望すべきと考えます。」
私も11月15日の柳井市水道課へのヒアリングに参加しました。
11月県議会でこれら問題を取り上げる準備を進めています。
このレポートにある、県が柳井広域水道企業団に補助しているの建設費補助内容について、現在、県に照会中です。
更に、県企業局が柳井広域水道との維持管理経費の按分率の問題は、月曜日に県企業局に照会したいと思います。
柳井広域圏の住民の水道料金問題を下げるために、関係者が協議し、改善策を模索する時だと思います。
その上での焦点は、レポートにある「未利用分2万トン」をどうするかだと私も考えます。
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