5日付、毎日新聞「長州・飛耳長目」は、「日立・笠戸島事業所技能実習生解雇」問題を取り上げました。
「日立製作所の笠戸事業所(下松市)で、フィリピン人技能実習生40人が、約2年間の実習期間を残して解雇された問題は、実習生が加入する労働組合と日立との間で、一定の賃金補償などで大筋の合意をみた。しかし、実習生が職場に復帰し、実習が再開できるかは不透明なままだ。複数の自習生が、目的の技能を学べない作業ばかりさせられたと訴えており、実習制度自体が抱える矛盾が背後に見え隠れする。」
「外国人労働問題に詳しい指宿昭一弁護士(第二東京弁護士会)は『日立や機構は、責任をもって他の自習先を見つけて実習生を移すべきだった。実習生に不利益が行くのはおかしい』と提言する。政府は深刻な人手不足を背景に、単純労働分野で外国人受け入れに道を開く入管法などの改正案を閣議決定した。来年4月1日の施行を目指す。一方、技能実習制度の矛盾は温存される。指宿弁護士は『技能実習制度は本音と建て前を使い分けるおかしな制度』と指摘したうえで『外国人労働者を受け入れるなら、権利を保障し、気持ちよく働いて生活できるようにする責任が企業や日本社会にもある』と話した。」
日本共産党の小池晃参議院議員は、昨日の衆院予算委員会で、この問題を取り上げました。
小池氏は、技能実習生の失踪が2017年に7089人と過去最高に達し、今年はすでに4279人(1~6月)に登っていると指摘。小池氏は「技能実習制度では職場選択の自由も居住の自由もない。耐えかねて失踪し、捕まったら入管施設で拘束される。労働基準法や最低賃金も守られず、守らせるための体制もないに等しい」と但しました。
安倍首相は、「確かによういう状態があることは認めるが、新制度では問題が行いよう適切な支援を行う。」と答えました。
小池氏は、入国管理法の改正案では、必要な人材が確保されれば外国人労働者の受け入れを停止する点などをあげ「これは、ある意味、国家による整理解雇だ。しかも、職場を追われるだけではなく、帰国させてしまう。これほどの人権侵害はない」と糾弾しました。
小池氏は、「深刻な実態の解決は政府にとっても最重要課題のはずだ。解決せずに拡大するなど断じて許されない」と批判し、改定案の撤回を求めました。
毎日新聞の記事で、指宿弁護士が指摘するように、今急がれているのは、外国人労働者の権利保障です。
それを放置したままで、制度の拡大をすすめる法改正は行うべきではありません。
外国人技能実習制度について、皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせください。
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