7月からTBS系でドラマ「家族狩り」が始まりました。
議会中だったこともあり第一話は見落としたのですが、11日に放映された第二話をビデオに録画し、昨日、観ました。
題名の通り、家族に関連した残忍な事件が起るのだけれども、家族の再生を願う切なる気持ちが伝わってくるドラマでした。
一気にこのドラマに嵌り、これからずっと見続けていこうと思います。
氷崎役の松雪泰子さん。巣藤役の伊藤淳史さん。馬見原役の遠藤憲一さん。
俳優陣にも大いに期待したいと思います。
ドラマを期に、原作である天童荒太著「家族狩り 第一部幻世の祈り」を先ほど読み終わりました。
最後まで飽きさせず、一気読みでした。
このような本には、年何冊出会えるでしょう。
このような本に出合えることが読書の醍醐味なのでしょう。
この本は、96年に山本周五郎賞を受賞しましたが、加筆修正され、現在では、文庫版5部作として出版されています。
来週は出張もあるので、一気に「家族狩り」5部作を読了したいと思っています。
天童さんが、一部作のあとがきで「目の前で起きている問題と、世界で起きている悲劇とが、何かしらの回路でつながっているとしたら・・・各地でつらい想いをしている人の存在に無関心でいて、身近に起きている問題を解決に導くことなど不可能ではないでしょうか。逆に、身の回りの小さな悲劇を、世界の前ではたわいのないこととして無視するのは、結局は世界にあふれる悲しみを、放置することになるのではないかと思います。そうしたことに、しっかり目を向けた上で、ではどうすれば、虚しさやはかなさにも耐え、この世界に生きてゆく価値を見いだせるのか・・・『家族狩り』の登場人物ととに悩み、解決策などありえないにしても、経過報告だけでも届けたいと願ったのです。」
この作品のねらいは、天童さんが書いたこの文章に凝縮されていると思います。
天童さんのこの文章は、私の日々の想いや私の仕事にも通じるところがあると思いました。
一言で言うならば「生きてゆく価値ある世界にしたい」との願いに裏打ちされた天童さんの作品だと言えます。
天童さんの直木賞受賞作「悼む人」が堤幸彦監督によって映画化され来春封切です。
天童作品の映像化としては、ドラマ化された「永遠の仔」や映画化された「包帯クラブ」などがあります。
これらもチェックしていきたいと思います。
しばらく天童作品を読み進めていきたいと思います。
それでは、家族狩り第二部 「遭難者の夢」を読み始めることにします。
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