中国電力が上関町で計画している上関原発の埋め立て免許の延長申請を巡り、中国電力は、11日、県が求めていた補足説明の回答を文書で郵送しました。
〇8年10月、県が中国電力に着工から三年以内の完成を条件に埋立免許を許可しました。
12年10月、中国電力は、県に、3年間の免許延長を申請しました。県は、中国電力に、四回の補足説明を求めました。
13年3月、県は、中国電力に、今年4月11日を期限に、5回目の回答を求めており、中国電力は、11日、県に回答書を郵送しました。
山口県は、中国電力から文書が届く週明けから審査を始める見通しです。
村岡知事は、4月4日の記者会見で、「今回の補足説明の内容がどうであるかということを踏まえて、慎重にその判断をしていく」と述べ、県の審査の見通しについて具体的に示しませんでした。
私たちの情報公開に対して、審議の内容は、全て黒塗りで明らかになっていませんが、議会答弁などで、審議のポイントは明らかになっています。
山本前知事が判断を1年延長することを明らかにした昨年2月県議会で、山本前知事は、「重要電源開発地点に指定された上関原発の位置づけが実質的に何ら変わらないことについて証明がされれば、それを前提に正当な事由の有無を判断することになる」と答えました。
私は、正当な事由とは、「天変地異や経済変動等の埋め立て権者の責に帰しえない事由」であり、重要電源開発地点で実質的になるかならないかは、そもそも延長申請を認めるかどうか審議する事由になりえないことを過去の議会で主張してきました。
中国電力がこの1年をかけて、実質的に重要電源開発地点であることを例え証明できたとしても、県が、法律の枠を超えて、正当な事由を審議しようとしている行為に何らの変化はないものと思います。
更に、日本共産党山口県議団がこの問題で国とのヒヤリングを行った時、担当者は、「重要電源開発地点でなくても発電事業は開始できる。重要電源開発地点は、発電事業の必須条件ではない。」趣旨を回答しました。
中国電力の上関原発計画が例え重要電源開発地点に位置づけられていたとしても、中国電力が上関原発をスタートさせるためには、国の新しい規制基準をクリア―できるかどうかが最大の問題なのです。
更に、11日、閣議決定されたエネルギー基本計画に、原発の新増設について言及されませんでした。
県は、11年6月県議会の二井知事答弁に立ち返るしかない状況です。
二井の知事は、「新たな安全基準等を満たす原子炉等施設の位置づけや規模などが決まらなければ、引き続き、土地利用計画は確定しないもの」という内容です。
村岡知事は、4日の記者会見で、「埋め立ての前提となる土地利用計画が不透明であれば、公有水面埋立法上の要件である正当な事由がなく、埋立免許の延長を認めることができない」という二井知事の法的整理は引き継いでいることを改めて表明しました。
重要電源開発地点であるかどうかの審議は不毛な議論です。
新たな安全基準等を満たすものになっていない以上、埋立免許の延長申請に正当な事由はありません。
村岡知事は、来週早々にも中国電力に、埋立免許延長申請に不許可の判断をすべきです。
今日は、午後から第6回上関原発を建てさせない山口県民大集会実行委員会が行われます。
その中でも、知事の今後の判断が注目され、実行委員会の対応が議論されるものと思います。
上関原発を建てさせないという県民世論に立脚して、今後とも必要な発言を行っていきたいと思います。
上関原発問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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