本日、安保条約廃棄宇部地区実行委員会(浅野謙二会長)主催の安保条約学習会が行われました。
安保条約問題学習会の講師を務める関野准教授
関野秀明下関市立大学准教授が「今こそ日米安保条約を問う-オスプレイ配備、TPP問題を通じて-」と題して講演を行いました。
関野准教授は米国による対日要求がエスカレートしている例の第一として軍事問題を取り上げました。
軍事問題の第一は、普天間基地移設問題です。2006年日米両政府は、「日米再編ロードマップ」を作成し、辺野古に新基地を建設する事を決めました。関野准教授は「島ぐるみの闘いで新基地建設は頓挫している」と話しました。
軍事問題の第二は、オスプレイ問題です。オスプレイには、落下時の空気抵抗を利用し翼を回転させ浮力を得る機能「オートローテーション機能」がないと言われています。日本の航空法第11条では、オートローテーション機能がない飛行機は、飛行が認められません。
関野准教授は、米国防分析研究所オスプレイ主任分析官リボロ氏が米議会で「過去には兵員輸送機にオートローテーション機能が課せられてきた」「この政策から初めて逸脱したのがオスプレイ」と証言していることを指摘し、オスプレイの危険性を訴えました。
関野准教授は、米国による対日要求がエスカレートしている例の第二として経済を取り上げ、TPP問題を話しました。
関野准教授は、TPP交渉の本丸は郵政完全民営化要求だとして、「TPP参加で日本で郵政完全民営化が実現すれば、株式の米国系銀行の支配が進む。そうなれば、赤字の郵便局が地域から撤退し、地方の郵便サービスが消滅することになる」と話しました。
関野准教授は、オスプレイ配備や、コメの関税撤廃に反対する一点共闘が広がる可能性が大きく広がっていることを強調した上で、「それでも安保を問う意味がある」と話しました。
関野准教授は「安保6条がある限り、アメリカは権利として、将来にわたって日本を戦争に利用し続ける。安保2条がある限り、アメリカは権利として、将来にわたり日本に自由市場化を要求し続ける。」と述べました。
関野准教授は2008年、イラク特措法に基づく自衛隊派遣を憲法違反とした名古屋高裁の「判示」が重要と指摘しました。
名古屋高裁は、「判示」で「平和的生存権に具体的権利性がある」と言及しました。
関野准教授は「平和的生存権を裁判で争うことが出来ることを名古屋高裁は示した。この判示を生かし、憲法9条を守る取り組みが重要」と語りました。
安保条約の問題点が今ほど鮮明に見える時はありません。
平和や、コメ、郵便局、国民皆保険などを守る一点共闘を広げる重要性を痛感した学習会でした。
学習会には多くの市民が耳を傾けました
安保条約に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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