月別アーカイブ:2012年8月

小野田陽光園を視察しました

 本日、下瀬山陽小野田市議と一緒に、児童養護施設小野田陽光園を視察しました。

 平成3年からこの園舎で子どもたちが暮らしています

 小野田陽光園には、29名の子どもたちが生活しています。

 施設長さんは、「今年度から資格取得に関する費用が一人5万出るようになったが、自動車免許取得のための補助が必要」と話されました。

 また、「緊急一時保護の委託を児童相談所から受けるケースが増えてきた。入所している子どもたちの生活を支援しながら、一時保護の委託を受けることは体制的に厳しい。児童相談所での一時保護の体制を拡充する必要があるのではないか。また、児童福祉施設への委託費についても拡充を望む」と話されました。

 この部屋で、緊急一時保護が行われています

 小野田陽光園では、フリールームといういわゆるフリースクールを平成12年から運営しており、現在6名の子どもたちが利用しています。

 フリールームと呼ばれているフリースクールスペース

 平成19年までは、県からの補助もあったのですが、現在は、山陽小野田市のみの補助で運営されています。

 県の補助廃止が決まり、山陽小野田市でも廃止を含めた検討が行われたようですが、今日まで制度が維持されています。

 施設長さんは、「行政が行う適応指導教室の役割も重要だが、民間のスクールだからこその役割も重要だと思う」と話されました。

 県は、陽光園が行うフリースクールへの補助を平成20年度から廃止したことについて、「児童家庭支援センターへの援助を行っている」ことを理由として挙げました。

 このことを施設長さんに伝えると施設長さんは「児童家庭支援センターの役割も重要だが、それとは違う役割が民間のフリースクールにはある」と話されました。

 児童虐待やいじめや不登校が増加していると言われる中、私が少し調べた範囲では、福岡県などがフリースクールに対して補助を行っています。

 山口県が、せっかくおこなっていた民間フリースクールの補助を打ち切ったことに私は納得いきません。

 施設長さんは、最後に、「子どもに対する福祉・教育にもっと財政負担をしてほしい」と訴えておられたのが印象的でした。

 今日は、大変、貴重な視察を行いました。子どもの福祉や教育に関する諸問題について皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

厚東川通信No330(2012年8月1日)

オスプレイ配備反対岩国集会に1100人

 

日米政府は県民の声を聴け!

 

宇部地域からバス3台で参加

 

 七月二十二日、岩国市で「オスプレイ配備反対岩国集会」が行われました。集会は、午後二時に開会。千百人の参加者が会場を埋めました。
 主催者を代表して吉岡実行委員長は「オスプレイの岩国基地陸揚げを強行したアメリカと日本の両政府に抗議する」と訴
えました。来賓として井上哲士日本共産党参議院議員が「森本防衛大臣は、『オスプレイ配備を拒否する条約上の権利が日本にない』と言うが、どこの国の政府かといいたい。藤村官房長官は、『地元自治体の理解を得るべく全力を尽くす』と言ったが、全力を尽くし話す相手はアメリカだ」と日本政府の姿勢を厳しく批判しました。沖縄から連帯あいさつとして、前田日本共産党沖縄県議が「8月5日のオスプレイ反対の県民集会は過去最大規模にするために力を尽くしている」ことを報告しました。
 最後に、オスプレイ×とかかれた紙を参加者全員でかざしました。集会後、岩国駅までデモ行進を行いました。

 

ルネサス・リストラ対策実行委員会結成

 

 7月26日、ルネサス リストラ「合理化」対策実行委員会の準備会が県労連会館で行われました。今後の取組みとして、①行政・自治体への申し入れを行う②工場従業員への「要望・要求」アンケートに取り組む③ニュースの発行などを行うことが確認されました。実行委員会の目的として①ルネサスセミコンダクタ山口工場、柳井工場の売却・閉鎖に反対し、従業員の雇用と生活をまもる②地域経済をまもるためにルネサス山口工場、柳井工場の継続を求めていく、が確認されました。
 ルネサス・リストラ「合理化」対策実行委員会の事務局は、山口県労連会館におくことになりました。
 〒753-0074 山口市中央4丁目3-3
 電話 083-932-0465
 メール y-ken-rouren@gray.plala.or.jp
 ルネサスの合理化等で相談のある方は、上記へご連絡下さい。

 

県知事選挙の結果について 日本共産党山口県委員長 佐藤文明

 

 わが党は、「原発ゼロ、県政を変えてほしい」の県民の願いを考慮して、知事選に候補者の擁立をしなかった。この選挙戦を通して、上関原発やオスプレイ配備が重要な争点になった。当選した山本繁太郎氏も、上関原発は凍結、オスプレイ配備も安全性が確認されない限り反対を表明したことは、この間の県民の世論とたたかいの前進の結果であり、この声はオール山口、オール岩国の声になりつつある。わが党は引き続き、「国いいなり県政」から「県民が主人公」の県政への転換を実現させるために奮闘する決意である。

 

一気

先日、山口民医連主催の「伊方原発の稼働を許さない住民のたたかい」と題する学習会に参加しました。講師の和田伊方原発をとめる会事務局次長は、「伊方原発沖6キロに中央構造線活断層帯が存在しており、稼働は認められない」と、福島原発事故の原因などとの関連で訴えました。その上で、和田氏は、「四国電力管内でも、水力発電所の稼働率を高めるなど行えば、原発に頼らずエネルギー需要に答えることはできる」と語りました▼私は、小水力発電の学習会に参加したばかりだったので、和田氏の訴えに共感しました▼山口県は、伊方原発での事故を想定し、四国電力との安全協定締結をすすめています。「絶対に事故を起こさない」ことを確実にするためには、伊方原発を稼働させないことが重要です。山口県で伊方原発の稼働を許さない活動を強める必要があります。

晴れときどき涙雨―高田郁のできるまで―

 高田郁さんのエッセー「晴れときどき涙雨」を読み終えました。

 高田郁さんは、私が今、最も応援している時代小説作家です。

 代表作の「みをつくし料理帖シリーズ」は、私だけでなく、長男の愛読書ともなっています。

 高田さんの時代小説を読みつくし、待ちに待ったエッセー集です。

 彼女のこれまで生きてきた道のりが丁寧に描かれています。

 子どもの頃のいじめられた体験。

 法曹界を目指した20代の頃。

 塾の講師をしていた会社が倒産したこともありました。

 そして、ようやく、漫画の原作者としての地位を獲得します。

 その間にも、阪神淡路大震災で被災したり、目の病気や交通事故にも遭遇します。

 お父さんが好きだった山本周五郎の短編の世界に改めて触れ「あの世界に行きたい」と時代小説作家に転身します。

 漫画原作者時代を中心に書かれたエッセーの一つ一つが私の心に沁み渡りました。

 彼女自身様々な壁を乗り越えた人だからこそ、周りの人に温かくなれるのだろうと思わされる文章の数々でした。

 そんな彼女が紡ぎ出す文章だからこそ、彼女が描く江戸の時代を越えて今の私たちの心を打つのだと思いました。

 彼女のエッセーの中で、私の心から消えないのは、「幸せになろう」です。彼女自身のいじめ体験が綴られたものです。

 中学時代、彼女は、同級生の暴力で肋骨骨折・内蔵損傷で入院します。いじめのきっかけは、ある体育教師から「このクラスで一番気にくわんのはお前や」と名指しされたことでした。

 彼女は、小児病棟で入院中、子どもに先立たれて悲しむ親たちの姿を見ました。その親の姿が「死」の誘惑を振り払ったと書かれています。

 「いじめられる側にも責任がある」。彼女は、この言葉の間違いを厳しく戒めています。

 大津市でのいじめ死亡事件が社会問題となっていますが、いじめ問題を考える時の私たちへの示唆が十分に含まれたエッセーでした。

 また、子どもたちに接する親としての心構えにも今一度気付かされたエッセーでした。

 私は、これからも時代小説作家高田郁さんを応援していこうと決意を新たにしたエッセー集でした。

 彼女の漫画の原作者・富士川立夏としての時代の作品にも触れていきたいと思いました。

 また、彼女にこの世界に行きたいと言わせしめた山本周五郎作品にも触れていきたいと思います。

 なによりも高田さんの次回作を早く読みたい私です。

 川富士・高田ファンの皆さん、感想をお聞かせ下さい。