月別アーカイブ:2010年7月

被災後10日目の厚狭地区に入る

 本日、山田山陽小野田市議の案内で、厚狭川が氾濫した被災現場を視察し、住民の方から様々なご意見をおききしました。

 まず、山陽町のボランティアセンターを訪問。

 のべ1000人を越えるボランティアの方々が厚狭地区で活動されています。

 昨日が220人で、今日が120人だったそうです。作業が必要な現場は残されていますが、ボランティアの方々の数が少なくなっているのが心配と担当者の方がお話をされていました。

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 厚狭のボランティアセンターには今日も多くの方が

 被災地としては、新橋と鴨の庄浄水場を訪ねました。

 新橋は、西側が大きく崩れたままでした。

 橋には、昭和27年12月完成とあり、建設されて60年近く経過していることが分かりました。

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 新橋の様子。維持管理は万全だったのでしょうか。

 鴨の庄の浄水場は、厚狭地区全域に給水をしている所です。これまでに復旧は完了しましたが、今後、冠水しない対策が急がれます。

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 鴨の庄浄水場。ライフライン施設の対策は急務。

 次に、沓山田地域を訪問しました。

 厚狭川の寝太郎用水の取水口の南側の地域です。

 訪ねたKさん宅の高さ1.2m長さ40mのコンクリートブロック塀が水圧で倒壊しました。

 いかに厚狭川の氾濫が強烈なものだったかが分かります。

 Kさんは、車が2台だめになったと言われていました。

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 40mのコンクリートブロックが水圧で倒壊しました

 次に訪問したWさんは、平屋建てで、隣の弟さん宅の2階に避難されたそうです。

 避難勧告の連絡はなかったとのこととでした。

 床上75センチ浸水しました。

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  沓山田の浸水したWさん宅。床上、腰まで水が。

 次にWさんの弟さん宅を訪問。

 堤防の下の溝の浚渫の要望を受けました。県の管理する溝なので明日にでも要望したいと思います。

 Wさん宅の敷地にあるお地蔵さんが傾いていました。浸水の威力が分かります。

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  沓山田の地蔵さんの祠が水圧で大きく歪む。

 次に、天満町・千町周辺を訪問しました。

 この辺りも軒並み床上浸水しました。

 一番ひどかったのは、千町地区です。

 一段低い所は、1階の天井付近まで浸水した跡がありました。

 ほとんどの方が公営住宅に移っておられましたが、何人かは、崩れかかった家で生活をされていました。

 Yさんは、家族4人暮らし。公営住宅に申し込んでいるが、公営住宅は狭いのでいまのままがいいと話されます。

 しかし、借家なので、家を改造するにしても費用の補助がないのでどうしたらいいか不安とおしゃいました。 

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 千町の空き家となった家。住民の方は市営住宅に。

 最後に、松ヶ瀬地域を訪ねました。

 この地域も被害がひどかったところです。

 JR美祢線の傷みが目立ちます。再開のめどは全く立っていません。

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  松ヶ瀬、JR美祢線がズタズタになった現場

 周辺の民家の被害も甚大です。

 この地域も避難勧告の連絡が届かなかったそうです。

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   松ヶ瀬、水が民家を完全に通過しています。

 百聞は一見に如かず。被災地は行ってみなければ状況は分かりません。

 今日は、厚狭川が氾濫してちょうど10日目でしたが、復興はこれからという感じでした。

 厚狭川については、大正川のポンプの増設を急ぐとともに、河川拡幅や浚渫を可能な限り行うこと。また、上流の松ヶ瀬地域まで堤防のかさ上げを行う必要性があることを痛感しました。

 そして被災者支援の抜本的強化です。

 災害救助法に基づく被災住宅の生活支援や住宅の補修などを多くの被災者に適応していくことが急がれます。

 この場合、床上浸水の方々にも制度を適応するような対応が求められます。

 また、山陽小野田市を被災者生活再建支援法の適応地域とし、きめ細かな被災者生活再建支援が行えるようにすべきと考えます。

 また、山口県の見舞金については、全壊・半壊だけにせず、岐阜県、大分県、宮崎県などのように、床上浸水の被災者にも支給できるようにすべきです。

 厚狭地域の被災者の皆さんをはじめ県下の被災者の皆さん、様々なご意見をお聞かせください。

平和行進が宇部市を通過

 原水爆禁止国民平和大行進が広島に向って進んでいます。

 宇部市を通る「長崎―広島コース」は、6月28日に長崎を出発し、7月21日に山口県入りしました。

 宇部市には、昨日入りました。

 本日は、午後1時30分から宇部市役所前で出発式を行い、常盤公園まで行進しました。

 出発式では、市長代理として木藤総務管理部長があいさつを行いました。

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  市長代理であいさつを行う木藤総務管理部長

 通し行進者の米重さんは、長崎県で高校生が「微力だが無力ではない」と核兵器廃絶に向けて運動に取り組んでいることに励まされたと発言しました。

 私は、6才の長女と行進しました。参加者の中では長女が最年少だったと思います。今日の参加者は約40名だったと思います。

 長女は、午後の睡魔に襲われて、途中で顔を見るとほとんど寝ていた時もありましたが、協立病院の休憩で元気を取り戻し、常盤公園まで歩ききりました。

 私は、先日の球技大会で猛暑には試され済みで、元気に歩き通すことが出来ました。

 娘には、行進の意義が十分理解できたかどうか分かりませんが、核兵器廃絶への想いを作るきっかけになればと思います。

 核兵器がなくなる日が一日でも早く来るように私も引き続き力を尽くしたいと思っています。

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  約40名が元気に常盤公園まで行進しました。

 

 

 

真締川の水害被害除去に向けて

 本日、大野宇部市議・時田宇部市議と一緒に、真締川の水害被害除去に向けての要望を、県宇部土木建築事務所で行いました。

 6・7月の大雨で、真締川は、大きな被害は出ませんでした。その原因の一つは、昨年度から、河床の浚渫が本格的に行われてきたことがあります。

 今年度までに、川津橋以北の浚渫工事が行われていますが、これより南側も浚渫を行ってほしいという地域住民の要望を伝えました。

 田中所長は「下流の農業堰がある付近までの浚渫は来年度以降行う予定である」と答えました。

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 川津橋以南の河川浚渫は来年度以降に実施予定

 次に、川添側の越波寸前だった地点については、堤防のかさ上げを行ってほしいと要望しました。

 田中所長は「調査を行い、かさ上げが必要かどうか検討する」と答えました。

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    堤防のかさ上げの要望があった箇所

 本日、宇部市から厚南北3丁目のがけ崩れ災害について「県がけ崩れ災害緊急対策事業に採択されるよう取り組むことを決めた」との報告が届きました。

 住民の方にお伝えすると大変喜んでおられました。

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  県がけ崩れ災害緊急対策事業に取り組むことに

 

 

空飛ぶタイヤ

 池井戸潤さんの「空飛ぶタイヤ」を原作としたドラマのDVDを観ました。

 このドラマは、09年日本民間放送連盟賞において番組部門テレビドラマ番組最優秀賞などを受賞しています。

 とても重厚で、感動する作品でした。私にとって、この数年間で最高のドラマだったと言えます。

 赤松運送のトラックのタイヤは外れて、死亡事故が起きます。

 会社の整備不良が原因とされていましたが、赤松運送社長の赤松徳郎は、ホープ自動車の欠陥だと会社に迫ります。

 巨大企業のホープ自動車は欠陥だと認めません。赤松運送の経営も悪化します。

 ホープ自動車から赤松運送への懐柔も行われます。最後まで目を離すことが出来ないドラマでした。

 巨大企業と闘う赤松徳郎の姿に勇気をもらいました。ドラマで赤松を演じた仲村トオルさんの演技は圧巻でした。

 私の議会活動とも通じる面があると感じました。

 私の議員活動へのエールだったようにも感じました。

 今、原作を読んでいます。上下巻で上巻を読み終えました。

 ドラマが良かったのは、この原作が良かったからだということを実感しています。

 「鉄の骨」もそうですが、「空飛ぶタイヤ」についても、池井戸潤さんの作風に惚れてしまいました。

 池井戸作品には、「大きなものに挑む勇気」や「正義を貫く気概」が貫かれていると感じます。

 「空飛ぶタイヤ」を始め、この夏は、池井戸作品に浸りたいと思いました。

 池井戸ファンの皆さん、作品の感想をお聞かせください。

 

美祢市美東で高規格道路周辺で新たな水害が発生

 本日の午前中、三好美祢市議と一緒に、美祢市美東地区の豪雨災害現場を視察しました。

 本日、視察した結果は、宇部土木建築事務所美祢支所に伝え、改善を求めました。

 特徴は、高規格道路小郡・萩線が建設されている場所で、今までになかった水害が発生しているという事実です。

 まず、赤郷松原地区です。この地域では、Yさんの家の裏の水路のマスで、5m位水が噴きあがりました。

 また、隣のHさん宅後ろの水路も水が越えてHさん宅に入りました。

 これら水路の上には、高規格道路が建設中でした。

 高規格道路から流れ出た水を受ける水路があまりにも狭隘であるための水害だと言えます。

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 高規格道路からの大量の水が水路から溢れた現場

 次に、大田市下秋地区です。Nさん宅西側の道路が川となり、水位は大人の膝ほどでした。

 道路下の田畑や家が浸水しました。

 川となった道路の上に高規格道路が建設中です。ここも高規格道路から流れでた水を受ける水路が狭隘だと思われます。

 今後の高規格道路の建設にあたっては、近年の豪雨災害の教訓を生かし、排水路の規格を大きくし、終末まできちんと水路を拡幅するなどの対策を強化する必要性を感じます。

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 道路が冠水し、この水路に水が集中し下手が浸水

 その他、赤郷絵堂の元町営住宅の裏山から水が噴き出し近隣の住宅が浸水した被害現場を視察し改善を要望しました。

 この付近にも高規格道路が建設中であり、それに伴い、一般道路の付け替え工事が行われています。

 地元の方は、こられ工事の影響はなかったのかとの疑問を持っておられます。その事も県に伝えました。

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  鉄砲水のような勢いの水が噴き出した現場

 更には、赤郷の近隣の畑が浸水する被害が起きた県二級河川三角田川を視察し、改善を要望しました。

 この付近では、特産のごぼうが育てられています。ごぼうは特に冠水に弱いと言われており、被害は大きかったようです。

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  水路の草などは、地元の方が除去されたそうです

 本日の午後からは、宇部市吉部大棚の田がえぐられた現場を市職員の方と一緒に視察しました。

 市の担当者は「昨年の災害の復旧工事がこの秋に計画されており、この工事の中で、今年度の新たな災害分についても一緒に復旧工事を行いたい」とおしゃっておられました。

 地権者にお伝えすると安心されました。

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 この秋に復旧工事が行われることが決まった現場

 

 

借りぐらしのアリエッティ

 子どもたちとスタジオジブリの新作映画「借りぐらしのアリエッティ」を観に行きました。

 私は、スタジオジブリ作品はほとんど映画館で観ていますが、宮崎監督作品以外の映画の中ではとても秀でた作品だと感じました。

 米林監督は、まだ30代。初めての監督を務めましたがこれからに期待が持てます。

 主人公のアリエッティは、小人の少女。翔が夏を過ごした家の床下で暮らしています。

 この映画にハルという家政婦さんが登場します。ハルは、アリエッティのお母さんを捕まえてしまいます。

 ハルは人間の中ではむしろ好人物の方だろうけれど、そのハルの行動に人間の浅はかさが描かれているように感じました。

 地球上で絶滅する虫たちは人間の言葉を理解できず、話すことも出来ないけれど、もし絶滅に瀕している動物と会話が出来ればアリエッティの言葉になるのかも知れません。

 翔は、「君たちは滅びゆく種族なんだ」と言います。アリエッティは「私たちはいろいろ工夫して、一生懸命に生きる。一生懸命に生きている。絶対に滅びたりしない」と言い返します。

 このアリエッティの言葉が、少数民族や絶滅に瀕している動物たちの叫びに受け止められました。

 翔がアリエッティの理解者になったように、私たち人間は、翔のように生きるべきだと映画は語っているようでもありました。

 アリエッティは、翔が夏を過ごした家を後にしますが、アリエッティの家族は、今日も懸命に生きていることでしょう。

 今の社会に警鐘を鳴らしながら、頑張って生きている人々への応援歌のような映画でもありました。

 久々にスカッとした映画でした。やはりジブリはいいですね。

 原作は、メアリー・ノートンの「床下の小人たち」です。原作も読んでみようと思っています。

 皆さん「借りぐらしのアリエッティ」の感想をお聞かせください。