議員日誌

火天の城

 次男が、友だちと映画に行きたいといいます。次男は、その友人の所にちょくちょく行っているので、我が家も恩返しをしなけらばと思い、私が連れていくことになりました。

 次男が観たいのは、「デュエルマスターズ」。私は、違う映画を観ておこうと思い、同じ時間帯に上映している中で選んだ結果「火天の城」にしました。

 映画は期待以上の「佳作」でした。安土城を建てた宮大工「岡部又右衛門」の物語です。

 あの時代に、東洋一、世界一の木造建造物を作る大変さが映画の中で如実に表わされていました。

 やはり、日本は匠の国、ものづくりの国であることを痛感しました。

 同時に、映画には、自然に対する畏怖の念を持つ大切さも描き出していました。

 近江穴太(あのう)の石工頭の「清兵衛」が語ります。

 「石を従えよう、石に勝とう、などと思うな。石を畏れ、石を敬う気持ちで見つめよ。」(原作より)

 自然を畏れ、敬う気持ちの大切さを山口県は、7月21日に学びました。

 また、民を畏れ、敬う気持ちの大切さをこの国は、8月30日に学びました。

 こんなことを考えながらこの映画の深さを感じました。

 又右衛門が一門や家族を思う気持ち、そして、ひとつの目的のために民が力を合わせる気持ちに涙が込み上げてきました。

 今年観た映画の中でも一押しの作品です。皆さんも是非どうぞ。

 この映画を観る機会を与えてくれた次男と次男の友人に感謝しましょう。

 これも親としての特権でしょう。親は子どもを通じて学ぶ機会が多いものです。感謝・感謝。

9月議会が開幕

 今日から9月議会が開幕しました。

 二井知事は、議案説明の中で、新政権の発足を受けて、長々と懸念を述べました。

 その理由は、「地方の財政運営に支障を与える」かも知れない懸念です。

 二井知事の懸念に、民主党はきちんと答える必要があることは明白です。

 特に、補正予算の執行停止などは、二井知事の懸念もうなづける点もあります。

 更に、二井知事が議案説明で取り上げた問題で「高速道路の無料化」につての下りは理解できるところもあります。

 「他の交通機関への影響や地球温暖化対策との整合、あるいは実施に伴う財源確保問題など、多面的に検討を行うことが必要」などは、共感できます。

 一方で、県民の願いを実現するチャンス到来の側面も否定できません。

 今日の二井知事が議案説明で取り上げた問題で言えば、「自動車関連諸税の暫定税率の廃止や『子ども手当』の支給、公立高校の実質無償化、後期高齢者医療制度の廃止」です。

 二井知事は、ただただ懸念の表明に終始しましたが、県民の願いがあることも受けて、この点では前向きの対応が必要だと思います。

 県議会でも「建設的野党」としての私たちの役割が問われます。これまで以上に、是々非々で、県民の暮らし第一の県政実現のために力を尽くしたいと思います。

 明日から連休ですが、用事は最小限にして、原稿書きをすすめたいと考えています。

 皆さんのご意見をお聞かせください。

二井知事に対して上関原発問題で要請

 日本共産党県議団は、本日、二井知事に対して「中国電力に対し海面埋め立て工事の中止を要請するように求める要望」書を提出しました。

 上関原子力発電所建設地の海面埋立工事に関連して、平生町田名埠頭では9月10日以来、中国電力と原発反対派住民のにらみあいが続いています。

 ニ井知事は、昨年10月に中国電力に公有水面埋立免許を許可しましたが、未だに建設予定地の住民の理解と納得は得られていません。

 党県議団は、知事に「今日の事態を招いた責任があり」「地元住民の理解と納得が得られない状況での埋立工事着手は中止するよう中国電力に求めること」を要請しました。

 対応した県商工労働部鶴岡理事は、「事業者に対して地元住民の理解と納得が得られるよう指導している」「中国電力には埋立許可を出す時に、地元はもとより県民の理解を得るために努力を尽くすよう要請している」として、中国電力に埋立工事中止を求める考えはないと答えました。

 私は、「海面埋立許可を出した時に、県は中電に『県民の理解を得るために努力を尽くす』よう要請した。ならば県は中電にその努力が足りないことを指摘すべきではないか。どの努力が足らず、地元理解が得られていない段階で工事に入るべきではないと指摘すべきではないか」と質しました。

 これに、鶴岡理事は、「中電は埋立工事を強行するとは考えていない」と答えました。

 また、鶴岡理事は、「中国電力が地元住民を蔑むような発言をした点については、先日、担当者を呼んで厳重注意した」ことを明らかにしました。

 私たちは、「中電は、とにかく埋立工事を強行しないよう」県の事業者への指導を重ねて求めました。

 上関原発問題がいよいよ具体的に動こうとしています。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

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 上関原発問題で県に申し入れを行う(中央が私)

 

崖崩れ災害緊急対策事業を保全対象人家1戸からにすべき

 小中学校の同級生のお母さんからがけ崩れの現場を見てほしいという電話をいただき、今日見てきました。

 現場は、家の裏山と家の下の崖が両方崩れ大変な状況でした。

 家の下の崖崩れは、家から50センチ先が崩れたもので一刻の猶予も許されません。

 宇部市に状況を伝えましたが、公的援助は無理ということで、現在、数百万円をかけて自費で崖を直しておられました。

 私が念のために現場を見た後に、宇部市楠総合支所で問い合わせた結果、やはりこのケースには補助は困難だということでした。

 ネックになったのは、崖崩れに対する保全対象人家が1戸だからだということです。

 私は、このブログで、新潟県は、保全対象人家1戸から崖崩れに対する保全対策事業に公費援助を行っていることを紹介しました。

 山口県の担当者が新潟県に問い合わせたところ、特例措置として1戸から公的援助を行ったことは事実のようです。

 但しH19年の中越沖地震の被災地であり、1年限りの制度であったことや、公共施設が近隣にある場合に限っていたことも分かりました。

 今日見た現場で言えば、家の下の崖崩れの下には、圃場整備した農地と農道があります。新潟県では公的補助が出ていたケースだったのではないかと残念な想いでした。

 山口県においても一定の条件を付した上であっても、保全対象人家1戸から崖崩れに対する保全事業に公的補助を行うべきであることを痛感しました。

 住み良さ日本一の県づくりをすすめる山口県ならば、新潟県で出来たことはぜひ行うべきです。

 この問題については、来る議会で取り上げたいと思っています。

 災害に関する問題で皆さんのご要望があれば引き続きお寄せください。

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 家の土間がひび割れいます。下には農道が。

「うべっちゃ」にデビューしました。

 「うべっちゃ」は、宇部市で出来たSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)です。ネット上で市民の皆さんの絆を作っていくことが目的で設立されました。

 実は、「うべっちゃ」の設立の時、私はご案内をいただいて参加していました。

 会員になる場合は、会員の方の紹介が必要ということで、これまでは、「うべっちゃ」とは縁遠く暮らしていました。

 小野湖上流への産業廃棄物施設建設計画がきっかけとなって、ある環境団体の方にお話をお聞きすると、「詳しくは、うべっちゃに」と言われますので、「うべっちゃ」を見るようになりました。

 その方は、「○○さんのブログを見た方がいいですよ」と話されます。しかし、「そのブログを見るためには、会員になる必要がありますよ」とのことで、複数の方のご推薦をいただき、無事に会員になることが出来ました。

 昨日、「一兎」の名前で「うべっちゃ」内に、自分のブログを書きました。今日、一人コメントをいただき喜んでいます。

 今後は、本ブログをメインにしつつ、「うべっちゃ内ブログ」も可能な限り更新していこうと思っています。

 また、「うべっちゃ」は、様々な情報を得るにはとても素晴らしい「ツール」です。今回も産業廃棄物問題では大変勉強になりました。

 これからも「うべっちゃ」から多くのことを学びたいと思います。

 現在、「うべっちゃ」の私のブログに本ブログのリンクを張りつけようとしていますが、なかなか上手にいきません。その内なんとかなるでしょう。

 とにもかくにも、私を会員に推薦してくださった方々に感謝し、「うべっちゃ」デビューの報告とさせていただきます。

神去なあなあ日常

 三浦しをん著「神去なあなあ日常」を読んでいます。

 本の帯にはこう書かれてあります。「高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う」

 「林業に『ゆるーく』かける青春」とあります。青春小説という点では、直前に読んでいた百田尚樹の「ボックス!」も同じですが、この小説の特徴は「ゆるーく」の所でしょうか。

 題名にある「なあなあ」とは、「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」という意味と書かれてあります。これが、この小説に貫かれているテーマです。

 私も父が亡くなってここ数年、以前よりは本気で、母の手伝いをしながら農業に関わってきました。「なあなあ」の大切さがよく分かります。

 急いでは自分が怪我をしますし、何より作物が上手く育ちません。

 特に、50年、100年を相手にする林業はなおさら「なあなあ」が大切なのでしょう。

 実は、我が実家には、荒滝山の中腹に私有林があります。そこには、私の祖父の代が植林した木が大きく育っています。私が子どもの頃は父が少しは山の手入れをしていたような記憶があります。

 しかし、この20年、30年は、全く山を管理していません。ですから私も私有林の境界すら知りません。

 母が元気な内にせめて境界くらいは聞いておかねばと思いました。

 日本の山持ちの8割以上が、20ヘクタール以下だとこの本に書かれていますが、我が家もその部類だと思います。

 私の実家の近所の方々も山持ちなのでしょうが、山を管理したり、ましてや木を切り出す風景をもう何年も見たことがありません。

 もちろん深刻な林業の現状ですが、その中でも林業の楽しさを「ゆるーく」描きだした作品は胸を打ちました。

 「ゆるーく」というのが、現在社会にも必要なのだということも考えさせてくれる作品です。

 無気力だった勇気が、山と山で生きてきた人たちの中で成長していきます。その姿にとても励まされます。

 「なあなあ」と人生を送りたいと思わせる作品です。

 皆さんのこの本の感想とおすすめの三浦しをん作品をお教えください。

 とにかく、わが山に一回行ってみることにします。