議員日誌

香山リカ講演会

 総がかり行動うべ実行委員会は、昨日、9・19安保法制強行「採決」2周年忘れない行動・香山リカ講演会を宇部市男女共同参画センターで行い、約170名の市民が集いました。

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宇部市内で講演をする精神科医の香山リカさん

 香山さんは、この20年を振り返り、グローバル経済の進展で、「成果主義」が激化して、「自己責任論」が隆盛する動きが高まったと振り返りました。一方で、歴史修正主義が勃興し、「愛国心の高まりと排外主義の芽生え」が高まったと振り返りました。

 その上で、香山さんは「この二つは、本来、矛盾するものであるが、安倍政治は、この二つを吸収してきた」と評価しました。

 香山さんは、安倍改憲を許さない「安倍改憲NO!全国市民アクション」の発起人の一人です。

 香山さんは、安倍政治の幼稚で反知性的な策動の中で「正気を保ち、あきらめないで、社会をよくしていく活動に取り組んでいこう」と訴えました。

 私は、総がかり行動実行委員会事務局長として今後とも安保法制強行「採決」を忘れない行動に取り組んでいくことや「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」に取り組んでいくことなどを訴えました。

 香山リカ講演会に多数の市民の皆さんがご参加下さいました。主催者の一人として心から感謝いたします。

 安保法制を廃止する運動、憲法9条改悪をさせない運動にこれからも粘り強く取り組んでいきたと決意を新たにする学習会でした。

 講演をしていただいた香山リカさんに感謝いたします。

臨済宗相国寺派管長 有馬頼底さんが「安倍改憲」反対訴える

 明日付のしんぶん赤旗日曜版に、曹洞宗相国寺派管長 有馬頼底さんがインタビューで登場しています。

 有馬さんは、金閣寺・銀閣寺の住職でもあります。有馬さんは、安倍首相がめざす9条改憲に反対の声をあげ続けており、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」の発起人の一人です。

 有馬さんは、「仏教の根本は、不殺生です。お釈迦様は戒律の第一に挙げています。生きとし生けるものをいつくしむことです。人と人が殺しあう戦争などしてはならない。この教えを世界に広げるために微力をつくすことが仏教を説く者のつとめだと思ってきました。だから私は戦争反対、憲法9条を守れとずっと訴えてきました。そうでなければ仏教者の値打ちはないと思っています。」と仏教者として平和を守る先頭にたつ決意を述べておられます。私も念仏者9条の会の会員として有馬さんの訴えに共感する一人です。

 有馬さんは、安倍改憲について「悲惨な戦争を体験した日本は憲法9条で、もう戦争しないと誓いました。戦争しない国になったはずです。ところが、安倍首相は、9条1項、2項はそのままにして、自衛隊を書き加えるという。そうなれば「自衛」という名目さえあればみずから戦争する国になってしまう。この前の安保法で、安倍内閣は集団的自衛権の行使を認めました。日本が攻められなくても、アメリカのための戦争に参加するということです。憲法違反と批判されましたが、今度は憲法そおもの変えてしまおうという。安倍首相はどこまで米国の顔色をみて政治をするのか。アホなことするなと言いたい。」と訴えます。

 有馬さんは、いま84歳で戦争を知る最後の世代です。こんな体験を語っています。

 「戦後いっしょに訪中した人のなかに元陸軍中尉がいました。宣昌というところで断崖を見下ろしながらおいおい泣くんです。「なぜ」と聞くと、この断崖から上がってくる中国の兵士を毒ガスを浴びせ、大勢殺したという。泣きやまない元中尉に私は、『今後、絶対に戦争をしないとみんなで言っていきましょう。それがあなたの生きる道ですよ』と言いました。憲法9条はそんな人々の苦しみ、思いが込められているんです。」

 有馬さんは、「安倍改憲」反対を投票で示そうと訴えます。

 「憲法9条を守るのは結局、国民です。選挙で『安倍改憲』反対の国会議員を選ぶことができるし、国民投票で拒否もできます。国民が日本の進む道を決めるのです。今こそ国民が憲法9条を守るために、大同団結しないといけない。日本共産党や『赤旗』がそのことを呼びかけているのはその通りだと思います。安倍改憲に反対し、憲法9条を守ることは共産党のためでも、民進党のためでもない。国民のためです。私も国民のために役立ちたいと思っています。」

 いよいよ総選挙です。「安倍改憲」反対の国会議員を選びましょう。

 私も候補者の一人として全力を尽くす決意です。

 「安倍改憲」を皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。

河野元衆院議長 冒頭解散を批判

 今朝のしんぶん赤旗日刊紙は「安倍晋三首相が野党の臨時国会開会要求を無視し続けたあげく開会冒頭で衆議院を解散しようとしていることを批判した河野洋平元衆議院議長の発言が注目されています。河野氏は冒頭解散について『野党が(何だそれは)と思うのは当然だ。議会制民主主義の本旨をきちんと踏まえて議会運営をしてほしい』と批判。『森友学園』『加計学園』をめぐる疑惑を念頭に、『国民が持つさまざまな不安、懸念、そういったものに対して説明すべきじゃないか、だから臨時国会を開けというのが野党の要求だ』と指摘しました。その上で『(冒頭解散は)要求されている問題への説明もしなければ、懸念も払しょくしようと努力をしない(ということだ)。安倍さんはできるだけ丁寧に国民に説明するといってきた。これを一度も丁寧な説明もしないで、臨時国会の冒頭で解散するというのは理解できない』と批判しました。」

 更に、今朝のしんぶん赤旗日刊紙は、全国・地方紙が相次ぎ安倍首相の冒頭解散を批判しているとして次のように報じています。

 「『大義なき(身勝手解散)(朝日20日付)、『国会を軽んじていないか」(高知新聞20日付)、『強引すぎる首相の手法』(沖縄タイムズ20日付)-安倍晋三首相が28日召集の臨時国会冒頭で衆院を解散する意向を示したことに対し、全国紙・地方紙が相次いで批判の社説や論説を掲載しています。共通して問題にするのは、冒頭解散の大義のなさ。憲法53条に基づき政党な手続きを踏んで野党4党が6月に行った臨時国会の召集要求を政府・与党が3ケ月もたなざらしにしてきた経過にふれ、『やっと迎えるはずだった国会論戦の場を消し去ってしまう。まさに国会軽視である』(朝日20日付)、『審議もせずに冒頭解散とあっては、国民の声にも憲法の要請にも背を向けていると言わざるを得ない』(岩手日報21日付)、『疑惑追及の場が閉ざされてしまう。まさに党利党略ではないか』(琉球新報20日付)、『国民に誓った『反省』はもう忘れたのか』(西日本新聞20日付)などと厳しく批判しています。」

 河野元衆議院議長や全国紙・地方紙がこぞって、安倍首相の臨時国会冒頭解散を批判しています。

 皆さんは、臨時国会冒頭解散をどうお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。

 

「いじめ」や「差別」をなくすためにできること

 総がかり行動うべ実行委員会は、安保法制強行「採決」2周年忘れない行動として23日(土)午後2時から精神科医の香山リカさんを講師に、「安保法から2年-この間とこれからを考える」と題して講演会を開きます。

 当日、香山さんの本を3冊販売しますが、その一冊「『いじめ』や『差別」をなくすためにできること」を読みました。

 香山さんの「『自分と似ているのにちょっとだけ違うもの』がいちばん気になり、ときにはいじめをしたり差別してしまったりするのではないでしょか。」の指摘にドキリとしました。

 香山さんは、アイヌ問題を例に問いかけます。

 「『似ているけれど違うものは、全部同じだということにしよう』としてしまえば、問題は解決するのでしょうか。『アイヌもこの際、日本の同じ民足だということにしましょう。みんないっしょになってしまえば気にならないでしょう』ということにすれば、差別やいじめ、デマなどはなくなるのでしょうか。」

 香山さんは、二つの問題があると指摘します。

 一つは、「私はアイヌ」と言っている人の心の問題だと香山さんは指摘します。

 香山さんは、「アイデンティティが破壊されることになるのです。」と指摘します。

 二つに香山さんは、「アイヌ民族を否定するということは、日本全体、世界全体にとっても大きなマイナスとなります。」と指摘します。

 香山さんは更に「世界や地球がこの先も続くためには『全部同じ』という単純さより『いろいろなものがある』という『多様性』が必要、ということがわかってきたのです。」「ひとつの国にいろいろな文化やことばがあることは、『お互いに理解が難しい』といった面倒くさい問題はあるかもしれませんが、その国の厚みを増し、何かあったときにも『これがダメなら次はこれ』という感じで選択肢を増やし、さらにそこに住む人の心を豊かにします。」と述べています。

 日本では70数年前に、「大政翼賛会」体制が構築されました。宗教も政党も一つにしようとした歴史がありました。

 その結果が、日本全体が戦争に巻き込まれ、甚大な被害を被りました。

 「戦争はやめよう」と言えない社会にしてはならないとこの本を読んで改めて感じました。

 今、ヘイトスピーチなどの問題が顕在化していますが、再び日本を「みんな同じ」にしようとしている流れのように感じます。

 多様性を認める社会でありたいと思います。

 多様性こそが豊かな社会だと思います。

 さあ、総選挙です。日本の民主主義の豊かさが問われる瞬間です。

 多様性を認める社会へ一歩前に進む結果にしたいと思います。 

 そして、「戦争はやめよう」と言える社会へ一歩前に進む結果にしたいと思います。

 是非、23日(土)午後2時~ 宇部市男女共同参画センターの香山リカ講演会にご参加ください。

 ともに「豊かな社会とはなにか」を香山さんと一緒に考えていきましょう。

 「いじめ」や「差別」をなくすためにできることは何だとお考えですか。お教え下さい。

 

「戦陣訓」の罪

 西村京太郎さんの「15歳の戦争 陸軍幼年学校『最後の生徒』」を読み終えました。

 念仏者9条の会で纐纈厚さんの「日本近現代史を読み抜く」の連続講座を受講して以来、戦前の歴史に関する本を最近はよく読んでいることに気付きました。

 西村さんの本の後半は、戦争の本質に係る見解が述べられています。

 私は、「『戦陣訓』の罪」という章に心打たれました。

 東条英機が作った「戦陣訓」について西村さんは、「まぐれもなく悪書である。しかも、法律ではなくて、訓示であることが、なおさら厄介だ。法律なら、触れないようにすればいいし、間違っていれば、変えることができる。訓示では、それができない。」と厳しく批判しています。

 「戦陣訓」のことは、「念仏者9条の会 第24回全国大会IN福岡」でお聞きした、福岡大学名誉教授の石村善治さんのお話しにも出てきました。

 石村さんは、「戦陣訓」の「生きて虜囚の辱を受けず、死して罪過の汚名を残すことなかれ」などの言葉の呪縛に戦時中は悩まされていたと語っておられました。

 西村さんも石村さんと同様に、「戦陣訓」の呪縛について次のように厳しく語っています。

 「戦陣訓は、読んだ者を、束縛する。戦陣訓だから、軍人だけを縛るものなのに、民間人が縛られて、自殺しているのだ。『虜囚の辱しめ」というのは、本来は、軍人のことなのに、民間人が、自分のことを考えて、サイパンや沖縄で何人も死んでいる。テレビのドキュメンタリーで、崖から身を投げて死んでいく若い女性の姿を見ると、私は、東條が殺したように見えてならない。これが、軍人の場合は、自死を強要していた。敵地攻撃の多かった海軍航空隊パイロットは、敵地に向かう時、パレシュートを持っていかなかったという。戦陣訓に『生きて虜囚の辱しめを受けず』とあるからである。敵地上空で被弾し、パラシュートで降下すると捕虜になる可能性があるが、捕虜になるくらいなら、自決しろと訓示しているのである。それなら、パラシュートは、もっていってもいかなくても同じだと考えてしまう。そのため、ベテランパイロットの死亡が多くなって日本の敗北を早めることになった。」

 西村さんは、この本の最後に、精神主義ばかりを強調する日本人は、戦争(現代戦)に向いていなかったと結論づけています。

 そして、「日本人は、平和に向いているのだろう。」と書いています。

 私は、その結晶が憲法9条ではないかと思います。

 「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

 北朝鮮問題の緊張を緩和していくためにも、9条が大切だと思います。

 北朝鮮への軍事的緊張を高め、憲法9条の形骸化を進める憲法「改正」を進めようとする安倍政治は転換が必要です。

 解散総選挙で、改憲勢力3分の2体制を打破し、安倍改憲を許さない選挙結果を実現していきましょう。

 私も候補者の一人として力を尽くす決意です。

「15歳の戦争」読書ノート①

 昨日のしんぶん赤旗日刊紙に鉄道ミステリー作家の西村京太郎さんがインタビューで登場されていました。

 インタビューの中で、西村さんの近著「15歳の戦争-陸軍幼年学校『最後の生徒』」が紹介されていました。

 早速、購入して、3分の2読みました。

 西村さんは、昭和20年4月から東京陸軍幼年学校に通います。

 終戦まで5カ月。陸軍幼年学校のまさに「最後の生徒」が西村さんでした。

 西村さんは、49期。48期と違いが二つあったと書いています。

 一つは、入学者が30名増えたこと。もう一つは、学費が免除され、逆に、月5円の給料が支給されたことです。

 給料が支給されたことについて西村さんは「本土決戦が近づいたので、私たちも、兵籍に入れられたということである。初年兵と同じになったので、給料として、5円が支給されたのだ。学生ではなく、兵士になったのである。」と書いています。

 西村さんは、学校が空襲に会い、及川という同級生が亡くなった経験を書いています。

 西村さんは、及川さんの死について「短刀を忘れて、生徒舎に飛び出してしまったのだ。気がついた及川は、短刀を取りに、炎上している生徒舎に引き返して、死んだ。その及川の行動を校長は絶賛した。『及川生徒は、死を覚悟して、天皇陛下から頂いた短刀を求めて燃えている生徒舎に引き返した。これは、名誉ある戦死である』だから及川は、靖国神社に祀られた。反対に、学校の外に逃げた生徒は、校長から叱責された。『学校の外まで逃げるのは、兵士が戦線を離脱するのと同じだ』と。今なら、校長は何というだろう?」と書いています。

 西村さんは、軍隊について「戦後、関東軍が、在満州の邦人を置いて、勝手に、後退してしまったことで、非難されたが、もともと、どこの国の軍隊も、国民を守るのが任務とは、考えていない。軍隊はそういうものである。」「日本の場合は、更に、『天皇の軍隊』という肩書がつく。本土決戦になったら、もっと厳しい戦いになっていただろう。『一億総特攻』みたいな簡単な問題ではなくである。その一つが、『本土決戦になったら盾になれ』である。B29の空襲で、私たちの東京陸軍幼年学校は、焼失してしまったが、本土決戦が、近づいてきたことは、感じていた。『本土決戦になったら、盾になって、天皇陛下をお守りするのだ』と思っていた。」と書いています。

 戦時の日本軍は、国民の盾になるのではなく、天皇の盾になれと教えられたと西村さんは書いています。

 安保法制=戦争法が強行成立して今日で、2年になります。日本が参戦国になる危険性が高まっています。

 70年前の戦争を繰り返してはなりません。

 戦争法廃止できる国会を作っていきましょう。

 そのために、総選挙勝利しましょう。

 私は、候補者として全力を尽くす決意です。