議員日誌

イージス・アショア計画で県知事へ要望

 昨日、「阿武・萩の未来を良くする会」(中村光則代表)(以下、良くする会)は、「むつみ演習場へのイージス・アショア配備計画に伴う重大な疑惑と懸念の解消に向けて知事の協力を求める要望書」を村岡県知事に提出しました。
 要望書提出には、私と立憲民主党県連代表の坂本史子さん、社民党県連代表の佐々木明美さん、社民党の中嶋県議、宮本県議が同席しました。

良くする会県要請

阿武・萩の未来を良くする会の知事への申し入れ

 良くする会は、アメリカ国防安全保障局が昨年1月29日に行った報道発表に基づき、国に3点の質問を行うため、「国はきちんと市民に対して文書でもって回答するように、知事からも要望」してほしいとしています。
 防衛省に求める質問事項の第一は、「計画そのものが撤回された場合、すでに米国と交わしたこの防衛システムの売買計画を解消することができ」のか、「解約できない場合でも違約金としてシステム購入時に契約した書面にあるとおり、8年間、米国が支払うべき多額の代金を払い続けなければならないの」かについてです。
 良くする会による昨年1月29日のアメリカ国防安全保障局の報道発表の翻訳によると、日本政府がアメリカから購入を求められているのは、イージス武器システム2基だけではなく、「新型マルチミッションシグナルプロセッサー2基、指揮系統処理装置2基の更新」「電波航法設備、海軍兵器、敵味方識別装置2台、海上汎地球指揮統制システムの設備2基、慣性航法装置2基、アメリカ政府と契約会社代表技術者による工学と物量支援サービス、設置支援、技術指導、6基の垂直発射装置の建設援助と発射装置寸法図、通信機器と関連品のスペア、機密・非機密に関わらない出版物、ソフトウェアや運搬関連の要素、プログラムサポート」などがあり、「想定されているプログラムの費用は2.15億㌦」とされています。日本円でいうと2350億円近い額となります。

 良くする会が防衛省に求める質問項目の第二は、イージス・アショアがむつみ演習場に配備された後に、「8年にわたってアメリカ政府とロッキード・マーチン社の管理・監督下に置かれる対象地域は、どの程度の監視体制がしかれ、阿武町や萩市、山口県にどのくらいの規制と制約が生じるのか、現時点でわかる範囲で詳しい説明を求め」るものです。
 先に引用した米国資料には、「この契約の履行に際しては、アメリカ政府と契約会社代表による、技術的レビュー、サポート、監視を毎年行うことが求められ、おおよそ8年間の契約となる」とあります。
 良くする会が防衛省に求める質問項目の第三は、イージス・アショア配備予定地付近に奈古断層などの活断層が存在することについて「国は責任をもってしっかり科学的な調査を」すべきということです。
 対応した武田県危機管理課副課長は、「申し入れについては知事に伝える。文書で回答したい。」と答えました。
 私は、「文書回答は、議会開会予定日の今月24日までに行ってほしい。防衛省への質問項目の第二『山口県にどれくらいの規制と制約が生じるのか』については、県として、事実関係を掌握して、回答してほしい。」と指摘しました。
 武田県危機管理課副課長は、「指摘した内容については、検討する」と答えました。
 良くする会の質問に対する県からの回答内容については、良くする会を通じて、同席した議員に共有することが確認されました。
 アメリカから購入するイージス・アショアには、付随する莫大な設備があることが良くする会が示したアメリカの報道資料から明らかになりました。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

朗読で聴く「二十四の瞳」

 書店で、私の敬愛する仏教学者である釈徹宗さんが講師をつとめるNHKラジオ第二放送「宗教の時間」、「『観無量寿経』をひらく」を購入し、「聞き逃し」サービスで聴いています。
 これを期に、ブルートゥース接続のスピーカーを買い、移動中の車内で、NHK第二「聞き逃し」サービスを次々に聴いています。
 釈徹宗さんによる宗教の時間の「『観無量寿経』をひらく」に始まり、カルチャーラジオ歴史再発見で静岡大学名誉教授小和田哲男さんから「明智光秀の実像に迫る」を学んでいます。
 更に、古典朗読で前・電気通信大学教授の島内景二さんから「更級日記」を学んでいます。
 そして、朗読では、夏目漱石の「三四郎」、壷井栄の「二十四の瞳」を聴いています。
 壷井栄の「二十四の瞳」は、再放送ですが、今日が、第23回の放送で、物語の前半部分まで、俳優の藤澤恵麻さんの素敵な朗読を満喫することができます。
 壷井栄の「二十四の瞳」は、文庫を買い、これから朗読される部分も含めて読了しました。
 「二十四の瞳」を再び読み再発見したのは、この作品は、戦中の女性の生きざまを見事の描いた作品であるという点です。
 戦中の女性たちの生きざまは、進学を断念するコトエの綴り方に描かれています。
 「わたしは女に生まれてざんねんです。わたしが男の子でないので、おとうさんはいつもくやみます。わたしが男の子でないので、漁についていけませんから、おかあさんがかわりにゆきます。だからおかあさんは、わたしのかわりに冬のさむい日も、夏のあつい日も沖にはたらきにいきます。わたしは大きくなったらおかあさんに孝行つくしたいと思っています。」
 主人公の大石先生は、この綴り方を読み「まるで女に生まれたことをじぶんの責任ででもあるように考えているコトエ。」と述べています。
 更に、大石先生は、コトエの母を「夫にしたがって毎日沖にでている漁師の妻は、女とは思えないほど日にやけた顔をし、潮風にさらされて髪の毛は赤茶けてぼうぼうとしていた。しかもそれで不平不満はなかったかのように、じぶんのあるいた道をまた娘にあるかせようとし、娘もそれをあたりまえの女の道とこころえている。そこにはよどんだ水が、流れの清冽さを知らないような、古さだけがあった。」と評しています。
 大石先生と岬で出会った12名の子どもたちの中には男の子もいます。男の子は、次々と戦地へ送られます。
 「あんな小さな岬の村からでた今年徴兵適齢の5人の男の子、おそらくみんな兵隊となってどこかのはてへやられることだけはまちがいないのだ。ぶじかえってくるものはいく人あるだろう。-もうひとり人的資源をつくってこい・・・そういって一週間の休暇をだす軍隊というところ。生まされる女も、子どもの将来が、たとえ白木の墓標につづこうとも、案じてはならならいのだ。」
 別のところでは、こうもう書いています。
 「人の命を花になぞらえて、ちることだけが若人の究極の目的であり、つきぬ名誉であることをおしえられ、信じさせられていた子どもたちである。日本じゅうの男の子を、すくなくともその考えにちかづけ、信じさせようと方向づけられた教育であった。」
 戦前の富国強兵政策などの中で、日本でジェンダー差別の構造がつくられた様子が、壷井栄の筆によって、人々の生活を通じて見事に描きだされています。
 戦争は、大石先生の子どもの命も奪います。
 国民に物資が行き届かない中で、末っ子の八津が亡くなります。
 兄の大吉が、八津がほしがっていたチエノワを八津の亡骸に渡そうとします。
 壷井栄は、大吉の無念をこう綴ります。
「胸にくみあわせた手にもたせようとしたが、つめたい手はもうそれをうけとってくれず、チエノワはすべって棺の底におちた。」
 「二十四の瞳」は戦争の悲劇を描いた日本を代表する名作であることをこの一文から再認識しました。
 作中の大石先生が、私の祖母の世代です。息子の大吉が、私の父世代です。
 父は、戦地に行くことはありませんでした。その息子である私たちの世代は、「二十四の瞳」を読むことで、戦争の悲惨さを知り、ジェンダー差別の構造がつくられた様子を知ることになります。
 今、NHKラジオ第二で、毎日「二十四の瞳」の朗読が放送されています。
 今なら、聞き逃しサービスで第一回から聴くことができます。
 一人でも多くの方に「二十四の瞳」の朗読を聴いていただきたいと思います。
 戦争についてジェンダーについてご一緒に考えていきたいと思います。
 「二十四の瞳」についての感想をお聞かせ下さい。

再検証対象病院の内、5病院が、感染症病床に指定

 昨年、9月26日、政府、厚生労働省は、公立・公的病院424病院を名指しして、再編・統合を進めるよう再検証を要請しました。

 山口県内では14病院が再検証対象病院とされました。

 山口県は、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、新型コロナウイルス感染症病床を384床指定しました。

 私は、県が感染症病床に指定した病院の中で、厚生労働省が再編・統合を進める再検証対象病院は何施設になるのか調査しました。

 結果は、5病院です。以下の病院です。

 小郡第一病院、美祢市立病院、山口宇部医療センター、小野田赤十字病院、山陽小野田市民病院です。

 5病院には前提があり、「公表に応じている」です。

 5病院以外で、病院名を非公開にして、感染症医療機関に指定されている施設があるかも知れません。

 いずれにしても、再編・統合を進める再検証対象病院は、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、住民の命を守る重要な役割を発揮していることは明らかです。

 新型コロナウイルス感染症拡大の第二波が心配されている中、病院統合を進めることはやめるべきです。

 しかし、厚生労働省は、今年9月までに再編統合へ向けての再検証の検討結果を出す方針を変えていません。

 新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、地域医療の充実・拡充こそ求められていることが分かりました。

 政府・厚生労働省の医療費削減政策を転換させ、公的・公立病院の再編統合計画を中止させましょう。

 県内で、公的・公立病院の再編・統合の再検証対象病院の内、5病院が、県の感染症病床に指定されました。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

県立高校特別教室138教室の空調はPTA設置

 5月15日のブログで夏休み短縮検討と学校の空調設置状況を報告しました。

 この中で、広島県では、日本共産党の辻県議の指摘を受け、PTA設置・保護者負担の空調を県負担に切り替えていることを報告しました。

 山口県の状況について、県教委から回答がありましたので報告します。

 県立高校の普通教室で、PTA設置の空調については、県負担に切り替えたということです。

 県立高校の特別教室の空調についてPTA設置が残されていないのか調査した結果、138教室がPTA設置・保護者負担だったことが分かりました。

 特別教室の空調が、PTA設置だったのは県立高校23校に及んでいます。

 分校を除く本校が34校ですので、約7割の学校の特別教室の一部がPTA設置の空調という状況です。

 岩国市内の学校は早くから基地交付金等で高校の空調整備が進んでいますので、岩国市以外の学校で考えると8割ほどの高校の特別教室の一部にPTA設置の空調があるということになります。

 特別教室10教室以上PTA設置空調がある高校は、防府商工、山口高、宇部高、下関西高、下関南高でした。

 最大は、山口高校の27でした。山口高校では、特別教室の多くに空調があり、それらはPTA設置ということになるのでしょう。

 県立高校空調は、普通教室同様、特別教室も保護者負担ではなく、県負担に切り替えるべきです。

 そして、県の責任において、県立高校の特別教室への空調の整備を急ぐべきです。

 県立高校特別教室138教室の空調がPTA設置であることが分かりました。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

周南市議選始まる

 6月7日投票で、今日から周南市議選挙が始まりました。

 日本共産党は、現有3議席の維持を目指しています。

 私は、現職の渡辺きみえ候補の出発式で、日本共産党を代表して挨拶しました。

周南市議選1

 周南市議選、渡辺きみえ候補の出発式で挨拶

 私の挨拶の要旨は、以下の通りです。

・・・

 日本共産党 渡辺きみえ候補の出発式にお集りの皆さん、おはようございます。日本共産党を代表してご挨拶申し上げます。
 皆さん、新型コロナの不安が広がる中での選挙となりました。今こそ命を大切する政治が求められています。この市議選挙で、日本共産党の3議席を確保させてください。引き続く、コロナ禍の中、皆さんの命を守る提案を行ってまいります。少数大激戦。もう一回りのご支援を渡辺きみえさんにお寄せいただき、日本共産党の3議席を実現させてください。
 安倍政権の支持率が急激に下がる中での選挙となりました。最大の原因は、新型コロナへの対応への怒りです。
 緊急事態宣言が解除されても10万円の給付金もアベノマスクも届いていない方が残されている。支持率が下がるのは当然です。
 支持率が急落した二つ目の原因は、賭けマージャンの発覚で辞職した東京高検の黒川前検事長の処分への批判の広がりです。法務省が「懲戒が相当」とした法務省の判断を、首相官邸が覆して「訓告」にしたのではないかという疑惑が広がっています。黒川さんの退職金は約5900万円です。支持率が下がるのは当然です。アベ政治ノーの声を、日本共産党の渡辺きみえ候補に寄せてくただい。周南から政治の流れを変えていきましょう。
 新型コロナウイルス感染症による第二波が心配です。日本共産党の渡辺きみえ候補は、市民の命の砦である徳山医師会病院と新南陽市民病院の再編統合の撤回を求めて頑張ります。
 私は宇部市の北部で農業をしていまして、昨日は田植えでした。日本農業新聞の調査で、農業者の66%が安倍農政を「評価しない」と答えました。コメ作って飯が食えない農業の流れを変えましょう。農産物の価格補償を実現して、続けていける農業を実現するために、中山間地域の代表として、渡辺きみえさんを必ず市議会に送りましょう。
 渡辺きみえさんは、市民と署名を集め岩徳線の7時台の増便を実現しました。高齢者がバスやタクシーを利用する時の補助増額が、今年10月から実現するなど、この地域でなくてはならない候補です。
 渡辺きみえさんを何としても新しい市議会に送り、一人一人の命が大切にされる周南市を実現してまいりましょう。

・・・

 引き続き、県政に関わる皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

米軍の感染状況公表 渉外知事会が求める

 山口県も参加し、米軍基地を抱える15都道府県でつくる渉外知事会(会長・黒岩祐治神奈川県知事)は、27日、在日米軍基地における新型コロナウイルス感染症の発生状況や米側の感染対策を公表するよう求める緊急要請を外務省、防衛省に対して行いました。

 要請書は前文でこう指摘しています。

 「在日米軍基地に関わる感染症対策については、平成25年1月の日米合同委員会合意に基づき、米軍の医療機関と地元の保健当局との情報共有等が図られていると承知しています。一方で、米国防省は、3月30日に、米軍関係者の同ウイルス感染症に関する情報の公開について、全世界の米軍に関する統一的な指針を公表し、個別事例の詳細な公表は、安全保障上、米軍の運用に影響を与える恐れがあることから、行わない方針とされました。国におかれても、こうした米側の方針を尊重する意向と承知しています。私ども渉外知事会は、これまでも在日米軍基地の使用については、基地周辺住民に配慮し、できる限り基地の実情が見えるようにすることが重要であると訴えてきました。新型コロナウイルスを巡る情報についても、国の責任において、感染の状況など基地周辺に影響を及ぼす可能性のある事項について、米側と調整のうえ、積極的に公表するとともに、感染防止対策の強化に努めることも急務であると考えます。」

 その上で、要請書は、以下の点を国に要望しました。

 1、在日米軍基地における新型コロナウイルス感染症の発生状況や米側の措置について、積極的に公表されるよう米側に働きかけるとともに、国の責任において情報収集に努め、適時・適切に公表すること。

 2、在日米軍における感染防止対策の強化を求め、基地周辺に不安を与えることがないよう努めること。また、必要に応じて、米側が行う検疫など防疫措置について支援を行うこと。

 3、駐留軍等労働者の感染防止に万全を期すこと。

 本ブログで報告した通り、私は、4月30日の臨時議会の質疑で、横須賀市の状況を指摘しました。

 米軍横須賀基地所属の原子力空母ロナルド・レーガンで新型コロナウイルス感染者が発生したとの報道がありました。

 質疑にあたってこの情報が地元の横須賀市保健所に届いているのか確認しました。

 横須賀市保健所の担当者は「3月下旬、外務省から、今後、米軍から提供された情報は公開しない場合がある旨の協議の依頼があった」と語りました。

 私は、「(横須賀市と)岩国市も一緒ならば、今、情報が来ていないけれども、患者がいるのかもしれないというような疑念が私の中にあるわけですが、米軍岩国基地は、日米合同委員会の覚書にそって、ちゃんと新型コロナウイルス感染症の情報を、岩国の保健所に情報提供すると言っているのか」質しました。

 この質問に、藤田総務部理事が「米軍岩国基地とは、これまでの情報交換を通じて、感染者が発生した場合に公表する、ということを確認している」と述べました。

 5月13日の衆院外務委員会委員の日本共産党の穀田恵二議員の質問で、米国防総省が3月13日以降、海外での移動制限措置を取っている一方で、米軍チャーター機が在日米軍基地に定期的に飛来している実態を明らかにしました。

 3月13日~5月12日まで、米軍から在日米軍基地へのチャーター機が、合計86回、岩国基地に9回飛来しています。

 4月3日に日本政府が米国から入国を拒否した4月3日以降に合計58回、岩国基地に5回飛来しています。

 5月22日の衆院外務委員会の日本共産党の穀田恵二議員の質問で、厚生労働省が在日米軍が実施している検疫実態を把握していることを認めました。その中には、岩国基地を管轄する広島検疫所の徳島下松・岩国出張所が保管する「日米地位協定に基づく米軍側の検疫実施状況」と題する文書がありますが、政府が提出した資料は、「検疫数」「検疫人数」が月ごとにまとめらてていますが数値は全て黒塗りでした。

 この程、渉外知事会が、在日米軍基地における新型コロナウイルス感染症の発生状況を「国の責任において情報取集に努め、適時・適切に公表すること」としたのは、日米合同委員会の覚書通り、地元に感染症に関する情報提供が行われていない場合があることを認めた結果です。

 同時に、渉外知事会は、米側から提供された情報があっても、米側の個別の情報は公開しないなどの方針に配慮するなどして、国が地元に情報を公開しないことがあることを認めた結果だと思います。

 渉外知事会の要請には、村岡知事も名を連ねており、山口県も同様の認識に立っていると私は考えます。

 在日米軍関係者と周辺住民の命を守るために、日米両政府は、在日米軍基地における新型コロナウイルス感染症に関する情報は、詳らかに公開すべきです。

 外務省と防衛省は、渉外知事会の今回の要請に真摯に向き合う時です。渉外知事会に明確な回答を示すべきです。

 渉外知事会が、在日米軍基地における新型コロナウイルス感染症の発生状況の公開を国に求めました。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。