連休後半は、晴天に恵まれ、実家の田の畔の草刈り三昧でした。
姉達夫婦の協力も得て、何とか畔の周りの草刈りが終わりました。
今月末に、田に水をあて、代かきをします。
そして、来月最初に田植えをします。
家族や地域の皆さんの協力を受けて、綱渡りのような農業ですが、今年も無事、田植えを終わりたいと思っています。
その他の時間は、地上波での野球中継で、ソフトバンクホークスを応援しています。
3連敗もありましたが、5日6日と勝利をおさめ、パリーグ20勝一番乗りで、現在、リーグトップです。
その他の時間は、読書に時間をあてました。
昨日からは、藤岡陽子著「リラの花咲くけものみち」を読んでいます。このことについては、後日、報告できたらと思います。
今日は、連休中に読了した夏川草介著「スピノザの診察室」を再度紹介したいと思います。
この本は、小説でありながら、何度も朱色のペンで、大切だと思うところに線を引きながら読みました。
前半部分は、以前のブログで紹介しましたが、最後まで、線を引く部分があった小説でした。
今回も、大学からの研修医である南先生に主人公の哲郎が諭す部分を紹介します。
自宅で命を落とした患者の辻の死を見送った後に、哲郎は、医療についてこう語ります。
「医者がこんなことを言ってはいけないのかもしれないが、医療の力なんて、本当はわずかなものだと思っている。人間はどうしようもなく儚い生き物で、世界はどこまでも無慈悲で冷酷だ」「人は無力な存在だからこそ、互いに手を取り合わないと、たちまち無慈悲な世界に飲み込まれてしまう。手を取り合っても、世界を変えられるわけではないけれど、少しだけ景色は変わる。真っ暗な闇の中につかの間、小さな明かりがともるんだ。その明かりは、きっと同じように暗闇で震えている誰かを勇気づけてくれる。そんな風にして生み出されたささやかな勇気と安心のことを、人は『幸せ』と呼ぶんじゃないだろうか」
無慈悲な世界は、ウクライナやガザの状況をみると深刻です。
こんな世界の中だからこそ、「手を取り合っても、世界は変えられるわけではないけれど、少しだけ景色は変えられる」の言葉が今、重要です。
手を取り合うことが、明るさを生み、暗闇で震えている誰かに勇気を与える。
「ささやかな勇気と安心のことを、人は『幸せ』と呼ぶ」この言葉も今、重要です。
その上で、改めて、哲郎が南に諭します。
「間違えてはいけないよ、先生。医療がどれほど進歩しても、人間が強くなるわけじゃない。技術には、人の哀しみを克服する力はない。勇気や安心を、薬局で処方できるようになるわけでもない。そんなものを夢見ている間に、手元にあったはずの幸せはあっというまに世界に呑みこまれて消えてしまう。私たちにできることは、もっと別のことなんだ。」
哲郎は、このこととは「暗闇で凍える隣人に外套をかけてあげること」なのだと結論づけます。
一言で言うと「科学とヒューマニズム」ということになるのかも知れません。
先日、映画「オッペンハイマー」を観ましたが、科学自体が人と世界の万物の幸せのためでなくてはならないと感じますし、科学だけでは人は救えないーそこには「人の哀しみ」を克服する力が必要なんだ。
そのことは、凍える隣人に外套をかえることだという哲郎の言葉を噛みしめています。
私は、今年になって、一番の読書体験をこの本でしたような気持ちです。
大学で哲郎と同僚だった准教授の花垣が、小説の最終版に、達郎を訪ねこう発言します。
「マチ(哲郎)が38で、南はたしか30前だろう。まあ年齢差は許容範囲か」
私は、花垣のこの一言で、この本のシリーズ化に期待しました。
この本は、中小病院で働く哲郎の仕事を通じて、医療とは人間とは何かを問う小説である大きな柱と、哲郎と南先生がどうなるのか心が躍る小説でもあります。次回作に期待します。
また、大学時代の哲郎を描く作品も読んでみたいようにも思います。
夏川草介さんには、スピノザの診察室を「神様のカルテ」のようにシリーズ化していただきたく願います。
この作品で、私は、どう生きるべきかが問われました。励まされました。
感想は、それぞれですが、是非、一人でも多くの方の夏川草介著「スピノザの診察室」を読んでいただきたいと思います。
3月12日、中国新聞は、山口県環境保健センターを防府市に移転する計画について次のように報じました。
「山口県は12日、山口市にある県環境保健センターの二つの庁舎について、建て替えを予定している県立総合医療センター(同県防府市)の計画地内に移転して新庁舎を設ける基本計画案を公表した。総合医療センターとの連携を想定して整備を進める。この日の県議会環境福祉委員会で示した。環境保健センターの葵庁舎(山口市葵)と大歳庁舎(同市朝田)を、県内唯一の第1種感染症医療機関である県立総合医療センターの隣接地に移転してまとめる。感染症に対する迅速で適切な初動体制の確保を図る。葵庁舎は1969年の建設で、ウイルス感染症の病原体調査やゲノム解析を担っている。大歳庁舎は73年に建ち、大気や水質の検査をしている。いずれも劣化が進み、耐震性も不足しているため、建て替えなどを検討していた。環境保健センターの調恒明所長は同委で『普段から連携するためには、県立総合医療センターに隣接することは意義がある。県民の健康と環境を守るため、機能強化をしていきたい』と述べた。県は3月までに基本計画を策定し、2024年度以降、実施計画などを進めていく予定でいる。」
私は、過去の県議会環境福祉委員会で、老朽化した環境保健センターの移転建て替えの必要性を指摘してきました。
この程、老朽化した環境保健センターが、県総合医療センターの計画地内に移転される方向は歓迎したいと思います。
その上で、大歳庁舎の跡地について提案があります。
本ブログ、2021年8月18日で山口総合支援学校が極めて狭いことを指摘しました。
高等部棟が旧ランウンドに設置されましたが、新グラウンドは前のグラウンドの3分の2程の面積となりました。
21年当時、給食が教職員の3分の1程度しか提供されていませんでした。
私の提案は、大歳庁舎跡地を山口総合支援学校の敷地として、グラウンドや厨房の設置場所にしていくことが必要なのではないでしょうか。
現在、宇部総合支援学校でも、全ての教職員に給食が提供できない状況でしたが、この程、厨房と大規模な食堂が建設されています。建設後は、全ての教職員に給食が提供できる見通しです。
山口総合支援学校の敷地を大歳庁舎跡地に拡大させ、教育環境を改善することを提案したいと思います。
この提案に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
今朝のしんぶん赤旗日刊紙の「レーダー」は、裏金問題について次のように報じました。
「自民党全敗という3衆院補選の結果を受け、裏金疑惑は政治資金規正法改正が焦点のようになっています。本紙にコラムを執筆しているフリーライターの武田砂鉄さんは、4月30日放送の大竹まこと ゴールデンラジオ!」(文化放送)で、これに警鐘を鳴らしました。『自民党に対する失望の裏側に野党に対する期待っていうのがあるんだとしたら』とのべた砂鉄さんは、『政治資金規正法の前に今回の自民党の裏金問題はどうだったのかっていうのを、いま一度、明らかにする姿勢っていうのを弱めてはいけないんじゃないか』といいました。『規正法』問題は、大事なことと認めつつ、マスディアの報道について『その視点の意向っていうのは、ともすれば、裏金を作ってきた人たちにとってラッキーな話なんじゃないか。今までのことは、もうなしにして次に行きましょうよっていうこと』と危惧しています。例えば、4月29日放送の『報道ステーション』(テレビ朝日系)。政治部の官邸キャップは、自民党の内情について『今、岸田(首相)おろしに手を上げても政治資金規正法改正の問題を背負うことになりますので、様子見というか、すぐには動きにくいという事情があるんだと思う』と常態化している権力争いを疑問視することなく平然と語っていました。砂鉄さんは、『(裏金に)フタをする作業を、当然、政権がしようとします』とのべ、『朝日』の世論調査で『裏金問題が解明されていない』と答えた人が92%に上ることを紹介。『国民の監視っていうんでしょうか。(自民党の裏金問題は)まだ終わっていないぞっていうところを強調していかなくちゃいけないんじゃないか」。表に出せない金の問題が明らかになったのに、議員を続けていることへの『国民監視』を強調しました。」
私は、今日が締め切りで、「3補選の結果と正規資金規正法改正の論点」と題する小レポートをまとめています。
「レーダー」の一連の指摘は全くその通りだと感じました。もちろん政治資金規正法を改正しなければならないけれども、その前に、裏金問題をしっかり解明していく努力を国会で継続していくことも、極めて重要な問題だと感じました。この辺りを加筆して、今日中にレポートをまとめたいと思います。
レポートが解禁されましたら、本ブログで紹介していきたいと思います。
裏金問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
今朝の毎日新聞は、米軍岩国基地がFCLPの予備指定を受けたと次のように報じました。
「中国四国防衛局(広島市)は、2日、米軍岩国基地(岩国市)の空母艦載機による陸上空母着艦訓練(FCLP)が4~15日、硫黄島(東京都)で実施され、悪天候などの際の予備施設に岩国など4基地が指定されたと、県や岩国市に通知した。岩国基地などの予備施設指定期間は8~14日で訓練時間は午前10時~午後10時。県などは通知を受けて3日、FCLPを硫黄島で完了し、岩国基地で実施しないよう国や米軍に要請した。一方、FCLPに引き続き実施される空母着艦訓練取得訓練(CQ)については『米側から情報を入手できていない』として情報提供がなかった。2023年のCQ訓練は4年ぶりに、岩国基地を拠点に九州沖で実施され、艦載機の一部が基地に帰還したため、市に騒音に関する苦情が寄せられた。県などは、CQについても硫黄島沖で実施して岩国基地に艦載機が帰還しないよう求めた。激しい騒音を伴うFCLPとCQは例年5月から6月にかけ、空母が母港の横須賀基地(神奈川県)から洋上展開する前に実施されている。」
私は、1999年4月、県議会議員としての活動をスタートしましたが、当時は、岩国基地で夜間に行う夜間着艦訓練(NLP)が実施されていました。私は、2000年2月に岩国基地で実施されたNLPと、その後、神奈川県の厚木基地を視察した際にもNLPを体感しました。
岩国市のホームページに、「夜間着艦訓練を行うときの騒音は最も激しく、その訓練の特殊性から他に類をみない激しい爆音を発生させ、基地周辺住民はもとより近隣町村へも家族団らん、受験勉強、睡眠、休養などにおいて多大な騒音障害を与える。」とあります。
2018年4月の参院決算委員会で、日本共産党のにひそうへい参議院議員は、米軍の岩国基地航空運用マニュアルに、岩国基地では実施しないとしてきたFCLPの岩国基地滑走路を使った詳細な運用ルールが掲載されていたことを暴露しました。19年5月も、FCLPを前に、「事前集中訓練」と称して、岩国基地に配備されていなかった改良型光学着艦装置を使用して、着艦訓練を繰り返し爆音をと轟かせました。
今回も、岩国地基地で、光学式着艦装置を使ったFCLPの「事前集中訓練」が行われないか監視する必要があります。
岩国基地でのCQ訓練について23年5月29日付中国新聞は次のように報じました。
「CQは洋上の空母で離着陸を繰り返す。約60機の艦載機が24日から順次、岩国基地を離れ洋上に転換し29日に完了したとみられる。市によると、滑走路の運用時間外の午後11時以降に70㏈以上の騒音測定は26日に6回、27日に10回あり、騒音の最大値が午前1時45分だった時点もあった。訓練期間中に176件の苦情が市に寄せられ、昨年の3倍に上った。」
岩国日米協議会では、23時以降に岩国飛行場に着陸する場合は、事前通告することになっているにも関わらず、昨年は、通告なく23時以降の運用が行われました。
冒頭の記事にあるように、山口県基地関係県市町連絡協議会は、岩国基地でのCQやFCLP前後の岩国基地での訓練について防衛大臣と中国四国防衛局長に要請しましたが、「米側に伝えた」など十分な回答が寄せられていません。
このままでは、今年も岩国基地で、CQ及びFCLP前後の訓練が実施される可能性か否定できません。
私としても、この問題をしっかり注視、しっかり発言していきたいと思います。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
東京15区の衆院補欠選挙で勝利した酒井なつみ候補を支援した江東市民連合筆頭共同代表の宇都宮健児さんの談話を今朝のしんぶん赤旗日刊紙が次のように報じました。
「酒井なつみ氏への支援、ご協力、ありがとうございました。『金で動く古い政治ときっぱり決別』『まっとうな政治』をかかげた酒井なつみ氏が圧倒的に勝利したことは、自民党裏金問題での岸田首相の無責任な態度、江東区自民党の相次ぐ収賄・買収事件など、自公の金権政治と、暮らし・営業の困難をかえりみない政治に、有権者が鉄ついをくだしたものです。同時に、酒井氏の勝利は『市民と野党の共闘の勝利』です。立候補された酒井氏と立憲民主党、候補者一本化に協力された小堤東氏と日本共産党をはじめ、政党・政治団体と江東市民連合が共同、連携し、市民と野党の共闘が大きな力を発揮した結果です。この勝利は、2021年10月の衆院選、昨年12月の区長選での市民と野党の共闘の積み重ねを経た『3度目の正直』といえるものです。江東市民連合は、政党・政治団体に、衆院15区補選の確定後いち早く市民と野党の共同候補の擁立を要請し、告示日が迫るもとで候補者一本化の協議の加速を申し入れてきました。立憲民主党と日本共産党の協議で、酒井なつみ氏での候補者一本化が実現したことを歓迎し、4・11キックオフ集会で酒井氏と確認書を取り交わし、『金で政治を動かす自民党・岸田政治に怒りの一票を』、『市民と野党の共闘で勝利へー総決起しよう』と呼びかけました。ポスター掲示、市民と野党の共同の街頭宣伝、独自の市民街宣、選挙はがき、諸団体での訴え、SNSでの確認書8項目要求の発信・拡散などにとりくみました。自公の強い保守・反共地盤のもとで、市民と野党の共闘で勝利したことは、自民政治を変えたいと願う有権者の変化を示すものであり、自民党政治の政権交代に向けた新たなスタートともなるものです。江東市民連合は、確認書の要求政策実現に向けて、国会の酒井議員と市民と野党の共同をいっそうつよめるとともに、この流れを7月の東京都知事選、解散・総選挙へとつなぐために、引き続き奮闘するものです。」
この文章を読んで、区長選挙をめぐる買収事件などが江東区での自公による金権政治を顕在化させていたことが分かりました。そして、自公に代わる市民と野党の共闘という政治的提案が江東区では積み重ねられていたことが分かりました。
江東区のように、市民と野党が共闘すれば、金で政治を動かす自民党・岸田政治を変えることができることを実感しました。
山口でも市民と野党の共闘を前進させたいと強く感じました。江東区での勝利に関する皆さんのご意見をお聞かせください。
今朝のしんぶん赤旗日刊紙に、ジャーナリストの河野慎二さんの「自民全敗 取材もっと」と題する次の小論が掲載されています。
「自民党の裏金事件など『政治とカネ』が問われた衆議院3補欠選挙の投開票が4月28日に行われた。東京15区では市民と野党の共同候補が、島根1区と長崎3区では共産党が自主支援した立憲民主党の候補が勝利し、岸田政権は全敗した。岸田首相には特に『保守王国』島根で2万5千票もの大差で敗れた衝撃は深刻だ。岸田首相はこの補選を足がかりに会期末解散をもくろんでいたとされるが、有権者の不信任にも等しい惨敗で首相の求心力は急降下。永田町では『6月解散は消えた』の声が広がる。連休明けには、国会で政治資金規正法改正の審議が始まる。争点の一つは『会計責任者が法律違反で処罰を受けた場合、議員本人にも当選無効等を生じさせる』連座制を導入する改正だ。野党各党と与党の公明党も賛成しているが、自民党は議員本人が作成する『確認書』を提出し『確認が不十分な場合には公民権停止にする』という『連座制に近いもの』(鈴木馨祐自民党作業チーム座長)を示しているだけだ。もう一つは、企業・団体の政治献金禁止の問題だ。これについては、野党各党は『禁止すべき』としているが、自民党は一切言及していない。3補選投開票5日前の24日、テレビ朝日『羽鳥モーニングショー』がこの問題を特集した。番組は政治資金規正法改正に関する争点を図示し、問題点を検証する。ジャーナリストの浜田敬子氏は『自民党は企業団体から献金をもらって企業優遇措置をしている。そういう関係を断ち切るつもりはないから、自民党に改革を任せるのは無理だ』と述べ『岸田さんには(衆議院を)解散して自民党案と野党案のどっちを支持するか。国民の信を問うてほしい』とコメントした。玉川徹コメンテーターは『連座制の問題も重要だが、企業・団体の献金禁止は、一番源流のところにある問題だ。それができるのか、どうか。メディアも国民も重視すべきだ』と強調した。今回の補選では島根1区と東京15区双方で70%を超える有権者が『裏金事件を意識した』と答えている。テレビは有権者の怒りを肝に銘じ、政治とカネの取材を強化すべきだ。」
日本共産党書記局長の小池晃参議院議員が、4月24日の参院予算委員会で、企業献金問題を取り上げました。
2022年度の法人税減税は約2兆3000億円で、最大のものが「研究開発減税」(総額763億円)。この「研究開発減税」は、資本金100億円超の企業が65%を占める、文字通りの大企業減税です。
研究開発減税の22年度分の減税額トップ企業は、トヨタ自動車で、802億円に及びます。
トヨタ自動車は、13年から22年に、自民党に6億1520万円の献金を行っていますが、同時期のトヨタの研究開発減税総額は8700億円です。
小池参院議員は「研究開発減税は企業献金の見返りだったのではないか。1400倍超のキックバック(還元)だ」「献金は自民党の懐に入るが、減税は国民の血税から出ている。きわめて悪質だ」と批判しました。
小池議員から企業・団体献金の禁止を求められた岸田首相は「公共性上の必要性があるかを見極める必要がある」などと答え、企業・団体献金禁止に踏み出す意思は皆無との姿勢を示しました。
冒頭の記事の玉川コメンテーターの言葉通り、政治資金規正法改正の議論で、「連座制の問題も重要だが、企業・団体献金禁止は、一番源流のところにある問題」だと私も感じます。
連休明けから国会では政治資金規正法改正の議論が再開されます。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。