11日付、毎日新聞は地域防災計画の感染症対策の見直しについて次のように報じました。
「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、毎日新聞が47都道府県・20政令市・23特別区の計90自治体に地域防災計画の感染症対策の見直しについて尋ねたところ、9割超の83自治体が『修正した』『修正を予定(または検討)している』とした。11日に発生から9年半となる東日本大震災では、避難所でインフルエンザなどの集団感染が発生したが、自治体の対策は十分進んでこなかった。専門家はコロナ拡大を機に、避難生活のあり方を抜本的に改善すべきだと指摘している。」「毎日新聞は8月に90自治体にアンケートを配布し、全自治体から回答を得た。その結果、86自治体が地域防災計画に感染症対策が『盛り込まれている』と回答した。だが、そのうちインフルエンザや食中毒の予防といった『一般的な対策』と、避難所の過密抑制などの『感染症流行・拡大時を想定した対策』の両方を盛り込んでいるとしたのは11自治体にとどまった。67自治体は『一般的な対策』のみで、『流行・拡大時の対策』のみは5自治体。自治体の対策が進んでいない状況が明らかになった。一方、コロナ拡大を受けた地域防災計画の見直しについて『修正した』は9自治体▽『修正を予定』は40自治体▽『修正を検討』34自治体。『修正する予定はない』『わからない』は7自治体にとどまった。政府は5月、防災基本計画に避難所の過密抑制など感染症対策の観点を踏まえた防災の推進が必要と定めた。各自治体は地域防災計画に『避難所としての旅館やホテルの活用』『マスクや消毒液などの備品の拡充』などを盛り込みつつある。」
毎日新聞は、同記事で、新型コロナの感染拡大を受け、地域防災計画を既に「修正した」と答えた9自治体は、栃木県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県だと報じました。
今年度の山口県防災会議が6月に開催されました。議題は、山口県地域防災計画の修正でしたが、内容は、南海トラフ地震防災対策推進計画の変更に伴うものでした。
8月13日に、県防災危機管理課は、今年度の山口県地域防災計画を県ホームページに公表しましたが、修正の内容は、南海トラフ地震防災対策推進計画の変更に伴うものであり、新型コロナウイルス感染症に関する修正は行われていないようです。
9月9日、9月補正予算概要を説明する知事記者会見で、「台風の関係で、各地域の自治体が設置した避難所で、コロナの関係もあって人数を減らし、いくつか定員に達したという自治体があった。避難所運営の在り方について、知事としては、今回の市町の対応をどう考えるか。」との質問に、村岡知事は「災害時における対応というのは、コロナを前提にして、しっかりしたものを組んでいかなかければならない。引き続き市町と連携し、コロナ対策が組み込まれた避難体制の拡充に向けて、取り組みをしたい。」と答えました。
山口県は、知事の言葉通り、今年度第二回の山口県防災会議を開催し、コロナ拡大を受けた地域防災計画の修正を行う時です。
私は、6月県議会で、コロナ拡大を受けて県の「避難所運営マニュアル策定のための基本指針」を改定すべきと質しました。これに内海部長は「国から示された留意事項等を踏まえながら、避難所のレイアウトの見直しや避難所に受け入れる際の対応など、各市町の対策例を、今後、県の基本方針に反映する」と答え、基本指針を改定する方針を示しました。
県は、コロナ拡大を受けて、「地域防災計画」「避難所運営マニュアル策定のための基本指針」を早急に修正・改定すべきです。
昨日から県内で局地的な豪雨が続いています。コロナ拡大を受けた防災計画と避難所の在り方について皆さんのご意見をお聞かせ下さい。ko
9月9日の県議会議会運営委員会で、9月県議会は16日から開幕することが決まりました。
村岡知事は、9日、9月補正予算の概要を記者会見を行い示しました。
以下、村岡知事の「知事記者会見録」より、9月補正予算の概要について新型コロナウイルス対策を中心に紹介します。
9月補正予算の総額は、179億円です。この内126億円が新型コロナウイルス感染症対策関連予算です。9月補正予算を含む、今年度のコロナ対策関連予算の総額は、3473億円になる見込みです。
新型コロナウイルス感染症対策予算(以下、感染症対策予算)の内、第一は、感染拡大の防止です。
PCR等の検査を1日2250件、抗原検査も併せて、4000件の需要に対応できる体制を整えます。
地域外来・検査センターの設置個所を今までの8カ所から14カ所に増やして、身近な所で検査ができる体制を整備します。
感染症対策予算の第二は、県民生活の安定です。インフルエンザ罹患率の高い生後6カ月から小学生以下の子供が無料で予防接種を受けることができる予算が計上されています。
感染症対策予算の第三は、県内経済の下支えです。県内の宿泊施設による「新しい生活様式」に対応した受け入れ環境の整備等に補助を行います。また、人手不足の状況にある建設業などの指定業務に正規雇用された方に対して支援金を支給します。
感染症対策予算の第四は、消費需要の喚起です。やまぐち県産農林水産物「もっとみんなでたべちゃろ!キャンペーン」の第二弾を行います。
感染症対策予算の第五は、社会変革の推進です。デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するために、全県的なDX推進拠点の整備を進めるための調査や実証を行います。
9月補正予算の概要を見ると、PCR等の検査体制の強化や地域外来・検査センターの増設、子どもへのインフルエンザ予防接種の無料化など評価できる点が含まれています。
9月補正予算(案)の詳細を調査し、今議会もしっかり発言してまいります。
新聞やテレビで、補正予算の概要について報道されています。9月補正予算(案)について皆さんのご意見をお聞かせください。
今日付の「長門時事」は、長門市と美祢市の境に計画されている県内最大級の天井山風力発電事業(仮称)について次のように報じました。
「三隅宗頭から長門市渋木にかけて、美祢市との市境に、最大全20基の風車を建設する風力発電事業の計画が、このほど表面化した。事業を進めているのは、風力や太陽光など再生可能エネルギーの発電施設を設置、運営する『ジャパン・リニューアブル・エナジー』(本社=東京)。同社では、実現に向けて環境アセスメント手続きの第一段となる『計画段階環境配慮書』を作成。今月1日から同書の縦覧が長門市役所本庁や三隅支所などでスタート、市民から意見を求めている。10月1日まで。配慮書によれば、三隅宗頭の権現山(標高560㍍)から辻並の湯免ダム近くの天井山(同602㍍)、渋木の花尾山(同669㍍)にかけての山間部に風車を新設する計画。最大で全20基。1基のブレード(羽根)は3枚。その直径は120㍍前後。最大の高さは140㍍~160㍍。複数の機種を採用する予定で、機種によって規格が多少異なっているという。出力は1基4300kW。総出力は最大8万6千kWを見込んでいる。すでに三隅の天井山の山頂付近で風向調査などを続けているという。早くて4年後の2024年4月頃から着工。2026年7月頃から試運転を始め、翌2027年1月頃から営業運転したい-としている。事業実施予定のエリアから最短の民家までは400㍍ほどの距離。500㍍以内に7戸、500㍍~1キロ以内に164戸の民家が点在している。800㍍に宗頭幼稚園が位置している。長門市内には、現在、日置の千畳敷高原付近で2事業者が全3基の風車を、湯屋宇津賀築でも1事業者が3基の風車をそれぞれ稼働させている。」
県内では、巨大風力発電事業の環境アセスが相次いでいます。
天井山風力発電事業(仮称)、(仮称)室津吉母風力発電事業、(仮称)阿武風力発電事業、(仮称)白滝山ウインドファーム更新事業、(仮称)安岡沖洋上風力発電事業。
これらの中で、最大の事業規模となるのが、天井山風力発電事業(最大8万6千kW)です。
天井山風力発電事業(仮称)の環境影響評価法に基づく計画段階配慮書は、美祢市役所、嘉万公民館でも縦覧することができます。
長門市と美祢市の市境で県内最大級の風力発電所が建設されようとしています。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、「小鯖の自然環境を守る会」の原田正暁会長の案内で、山口市下小鯖で建設中の太陽光発電所開発事業の現場を視察しました。
視察には、私と河合前県議、大田山口市議が同席しました。
村岡知事は、昨年8月28日に、「合弁会社下小鯖ソーラー」に対して、条件を付して林地開発行為を許可しました。
条件の中には、「防災工事を先行し、事業の完了を待たずに順次緑化工事を行うこと」「盛土は、30㎝程度毎に十分な締固めを行うこと」「残置森林及び防災施設(長生息、沈砂池等)の維持管理を適切に行うこと。
村岡知事は、林地開発許可と同時に、次の要請を開発業者に行いました。
①事業にあたっては、丁寧な情報提供に努めるとともに、資源エネルギー庁策定「事業計画ガイドライン(太陽光発電)」を遵守し、地域との関係構築を十分図ること。
②工事車両の通行にあたっては、近隣住民の生活環境にも十分配慮して事業を進めること。
③地域住民への丁寧な工事計画等の説明に務め、住民理解の下に工事を進めること。
渡辺山口市長は、この開発に対して、次の要望を村岡知事に「意見書」として示しています。
①事業に当たっては、丁寧な情報提供に努めるとともに、国のガイドラインを遵守し、地域との関係構築を十分に図るよう御指導されたい。
②工事車両の通行する近隣住民の生活環境(交通安全、騒音、粉じん等)にも十分配慮して事業を進めること。
③調整池や水路等を適切に維持管理するとともに、下流域で土砂等の堆積が発生した場合は、浚渫等の措置を講じること。
④災害や生活環境への問題が生じた場合は、周辺自治会及び関係機関に通知し、必要な措置を講じること。
視察は、まず、太陽光発電所開発事業の下流を流れる千坊川を視察しました。
ほたるが飛び交い川底の石が透き通り見える清流でしたが、粒の小さい土砂が堆積し、川が濁っていました。
次に開発事業の現場を視察しました。沈砂池は1カ所しか整備されていません。
表土が大きく抉れている箇所もあり、盛土など十分に締め固められているのか疑問を抱きました。
真砂土の表土に直接、パネルを設置する基礎の杭が打たれていましたが、豪雨などの際、表土が崩壊し、パネルごと流れる恐れを感じました。
山口市小鯖地域は、2009年7月21日から25日にかけての断続的な豪雨で河川の決壊や斜面の地滑り等が頻発しました。また、床上浸水や床下浸水の被害も数多く出ました。
甚大な災害のあった地域に太陽光発電所開発事業で30ヘクタールという膨大な面積の森林が伐採されることに対する地元住民の不安の声が出されています。
小鯖の自然環境を守る会では、村岡知事に対して「下小鯖太陽光発電所開発事業に伴う防災工事の拡充について」とする要望書を来週にも提出することにしています。
要望書には署名が付けられており、現在までに約250筆が集まっています。
村岡知事への要請項目は次の通りです。
①許可条件である調整池、沈砂池等防災工事の遅れを先行し進めること
②安全対策をさらに備えるため沈砂池の増設と砂防堰堤の建設に着手すること
③大雨注意報発令中は、7区自治会との緊急連絡体制を図るため、管理事務所に24時間常駐する監視員を配置すること
④監視カメラを整備し下流住民とも監視できる装置と緊急通報装置を設置すること
⑤防災工事が停滞する等許可条件を怠り下流住民の命と生業を脅かす状況に至れば、直ちに開発事業を中止し、見直しすること
私も「小鯖の自然環境を守る会」の署名提出に同席する予定です。
9月県議会ではこの問題を取り上げ、林地開発許可を行った県の見解を質したいとも思っています。
下小鯖太陽光発電所開発事業に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
若気の至りで、私は、30代の頃、勧めもあり、川柳句集を3冊上梓しました。
私のブログに、句集の事も書いてあります。
先日、東京都在住で東京川柳会副主宰の平宗星さんより、句集の注文をいただき、お送りしたところ、丁寧な返事が返ってきました。
「私がこの『藤本一規句集』(第1輯から第3輯)を読んで心に残った川柳を以下、記しておきます。
砂場には小さな夢が置いてある
湯気昇る魂だけは引き留める
地雷踏み足のない子のうつろな目
魂を和紙に吹き込み昇る凧
人間は脱皮しないから裸です
大地から離れ花瓶の中に居る
(第1輯『ブランコ』より)
セロテープなかったような澄まし顔
ふくろうに見破られて隠し事
太陽とカレーライスをともに食う
通信のるつぼの中に虚無がある
歯形だけ残すすいかの夏終わる
あの日から地球の軸がずれている
伸びチジミしてるミミズの日曜日
(第2輯『あの日』より)
石段に刻まれた影許すまじ
青い実の痛みわからぬ猿である
エリートと呼ばれたことがないカラス
過労死という実弾で殺される
無差別の花粉のテロで逝った人
(第3輯 『春夏秋冬』より)
『一規川柳』の核となる特質は『自分発』の『広く深く社会』を詠もうとする『穿ち』の視点だと思います。この視点こそ江戸の『古川柳』から現在川柳まで共通して認められる特徴なのではないでしょうか。第3輯には、この視点が強く認められます。鶴彬の『プロレタリア川柳』の影響が深く認められる現代川柳です。」
川柳につかず離れず25年が経過しました。今は、二つの機関紙で川柳の選者を務めています。
平さんの手紙は、自分にとっての川柳を再認識する過分なるものです。
平さんから、井上剣花坊生誕150年記念誌上川柳大会のお誘いを受けました。
久しぶりに川柳作家として大会への投句をしてみようと思います。
私の句集を読んでみたいという方はお送りします。
本ウエブの問い合わせから、ご注文ください。
これからも川柳を続け、自分を磨いていきたいと思います。
台風10号が猛威を振るい日本列島を襲いました。そして、新潟県で、9月に入り気温が39度以上の過去最高を記録しました。
巨大台風と猛暑など気候変動の問題は、地球温暖化の問題と深いかかわりを持っています。
これらの問題について、日本共産党の志位和夫著「改定綱領が開いた『新たな視野』」から考えていきたいと思います。
志位委員長は、地球規模の気候変動問題は、もはや先送りが許されない非常事態として次のように指摘しています。
「気温上昇を『1・5℃以内』に抑えるということは、人類共通の死活的な急務となっています。かりに有効な対策をとらないとどうなるか。環境省は、2019年7月8日、『2100年、未来の天気予報』をウェブサイトで公開しました。それを見ると、『このまま有効な対策を執らず地球温暖化が進行すると、2000年頃からの平均気温が最大4・8℃上昇すると予測されています』として、『産業革命以前からの気温上昇を1・5℃に抑える目標を達成した2100年と、その目標を達成できなかった2100年の天気予報』を、それぞれの夏、冬について作成しています。『2100年 未来の天気予報』のデータを環境省に求めたところ、データを送ってきてくれました、今日はパネルにしてもってまいりました。これが、『15・5℃未達成』-最大4.8℃上昇した場合の『2100年夏の天気予報』です。いつものNHK天気予報と同じ格好で書いてありますが、夏の最高気温は、東京43・3℃、札幌40・5℃、名古屋44・1℃、大阪42・7℃、福岡41・9℃など、沖縄以外の日本列島はまるごと40℃以上となっています。とてもこれでは生きていけません。灼熱地獄になってしまうという『天気予報』です。もう一つ、これは台風の予測図です。『台風情報 台風10号 中心気圧870hPa 最大瞬間風速90m/s』とあります。文字通りの『スーパー台風』です。この予想図を見ますと、台風の大きさは日本の半分くらいがすっぽり入ってしまう巨大なものであり、『台風の目』だけでも東京都がすっぽり入ってしまいます。こういう猛烈な巨大台風が毎年接近し、大雨、暴風、海面上昇によって、大被害をもたらすという予測です。」
志位委員長が取り上げたデータは、気温でもスーパー台風でも、気温上昇を「1・5℃以内」に抑えることができなかった2100年のケースです。
しかし、気温は、冒頭指摘したように、今月、新潟県で、最高気温39・2℃を記録しました。今日も吹き荒れている台風10号の中心気圧は950hPa、最大瞬間風速は60メートルとなっています。
2020年の日本に住む我々は、環境省が示した2100年の天気予報が的中する中での生活を強いられています。
志位委員長は、この章の最後にこう訴えています。
「まさに現状は、世界でも日本でも、文字通りの『気候危機』というべき状況です。私は、世界の運動に連帯し、この日本から、気候変動抑止のための緊急の行動を心から呼びかけるものであります。」
2019年1月、世界経済フォーラム年次総会(ダボス)で行ったグレタ・ツゥーンベリさんのスピーチの最後の部分を引用します。
「大人はつねに、若者に希望を与えなければならない、と言っています。けれど私は、大人の語る希望なんていりません。大人には、希望を持ってほしくない。パニックに陥ってほしい。私は日々感じている恐怖を感じたうえで、行動を起こしてほしい。危機の真っただ中にいるように、行動してほしい。家が火事になっているように、行動してほしいのです。実際、今はそうなのですから。」
6日は、我が家でも不安な一夜を過ごし、昨日も終日、強風が我が家を襲い続けました。
私たちは、この台風で、危機の真っただ中にいることを実感しました。産業革命前に比べて世界の平均気温上昇を「1・5℃以内」に抑えることは、人類共通の死活的急務であることを皆さんとともに考え続けていきたいと思います。
そして、政治家として、「1.5℃以内」を抑えることに悪影響を及ぼすと考えられるものは、県民の皆さんと一緒に除外されるように運動し、発言を続けていきたいと思います。
巨大台風の中で、皆さんが感じたことをお教え下さい。