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「祝賀行事で自衛隊機を飛行させる判断基準を明確に」と求める

 10月27日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動うべ実行委員会(総がかり行動うべ)は、宇部市長に対し、「宇部市政施行100周年記念自衛隊祝賀飛行に対する要望と質問」を行いました。
 総がかり行動うべが、宇部市長に行った「要望と質問」は以下の通りです。

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2021 年 10 ⽉ 27 ⽇

宇部市⻑ 篠﨑圭⼆ 様

宇部市制施⾏ 100 周年記念⾃衛隊機祝賀⾶⾏についての要望と質問

戦争させない・9条壊すな!総がかり⾏動うべ実⾏委員会
共同代表 佐々⽊明美
共同代表 坂⽥ 勇司
〒755-0031 宇部市常盤町 1-1-9 緑橋教会内
電話 090-3747-2855

 ⽇頃よりの市⺠へのご奉仕に感謝します。
 さて、宇部市発表及び報道によれば、来たる 2021 年 11 ⽉ 1 ⽇、市制 100 周年記念にあたり⾃衛隊機が「祝賀」と称して宇部市上空を⾶⾏するとのこと。
 この事について、下記、要望と質問をしますので、本書を受領されてから⼆週間以内に⽂書にてご回答下さい。また、回答書は⼿交の上、協議の場を設けてください。

1. 軍⽤機である⾃衛隊機の⾶⾏は、市制 100 周年と関係がないばかりか、社会教育上不適切だと考えます。また、関係基地の⼀つ築城基地所属の戦闘機による騒⾳被害には、宇部市⺠は⽇頃から悩まされていますし、⾶⾏が予定されている築城基地のF-2 戦闘機は、10 ⽉ 12 ⽇に時速約 830 ㎞・⾼度約 7 千 m において⾵防(約 90 ㎏)脱落の事故を起こしたばかりであり、半年前の 4 ⽉ 22 ⽇には⼭⼝県北部上空で⼆基の接触事故を起こし、やはり部品を落下させています。これらはいずれも⼀歩間違えば⼤惨事を招いた事故です。更には、かつて「宇部まつり」における⾃衛隊の展⽰について「⾒直しを含めた検討を⾏う」(宇広要第 67 号)とされた、宇部市の⽅針とも⽭盾するものです。以上の理由から、この度の⾶⾏を中⽌することを要望します。
2. この度の⾶⾏を中⽌なさらない場合は、この⾶⾏が、市政 100 周年並びにかつての宇部市の⽅針とどの様に整合するのか、合理的にご説明下さい。
3. どのような経緯で⾃衛隊が⾶⾏することになったのか、発議及び決定の経緯についてご説明下さい。
4. ⾃衛隊機の⾶⾏は当然、公費で賄われるのだと思いますが、宇部市と国でどのような⽀出分担になっているのかご説明下さい。

以上

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 総がかり行動うべの「要望と質問」に対して、11月9日付で、宇部市から文書回答が届きました。
 宇部市からの文書回答は以下の通りです。
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 令和3年11月1日に迎える市政施行100周年という歴史的な大きな節目は、宇部のまちを見つめ直して『ふるさと宇部』への誇りと愛着を深めていただくとともに、さまざまな記念行事を通じて宇部の魅力を市内外に発信して、希望あふれる未来を次の世代へとつなげていく機会と捉えています。
 市政施行100周年記念日に向けて、これまで本市は全市をあげてお祝いし、市民の皆さんお一人おひひとりにとって、記憶に残るものとなるよう様々な取組みを検討してまいりました。
 このような中、自衛隊から、市政施行100周年を祝う取組みを行いたいと申し出がありました。
 自衛隊機による展示飛行は、全国各地でも人気があり、ブルーインパルスにおいては、東京2020オリンピック・パラリンピックや国体開催等の大きなイベントにおいて飛行が行われております。
 コロナ禍で人が集まるイベントが開催できない中、自衛隊と調整を進め、最終的に祝賀飛行の協力を得ることができましたので、市政施行100周年記念の大きなイベントの一つとして実施したものです。
 自衛隊機においては、過去に事故等が発生していますが、今回の祝賀飛行では、曲芸飛行や白煙(スモーク)飛行は行わず、宇部市街上空を通過するルートとしており、事前の関係機関と調整を図り、関連規則等を遵守したうえで、安全な飛行に務められていましたので、一部予定を変更し実施いたしました。
 なお、祝賀飛行は、自衛隊の広報活動としての一面もございますので、宇部市の経済的な負担はしていません。
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 この文書回答を受け、11月12日、担当課の宇部市政策広報室市政施行100周年記念事業推進課(以下、市100周年推進進課)と総がかり行動うべとの懇談が行われました。

 浜田宇部市政策広報室長が回答書を佐々木総がかり行動うべ共同代表に手渡す

 まず、文書回答にある「一部予定を変更」の中身です。
 自衛隊が祝賀飛行するのは、①海上自衛隊小月航空基地所属の練習機Tー5、航空自衛隊築城基地所属の戦闘機F-2、航空自衛隊春日基地
所属の練習機T-4でした。
 市100周年推進課の担当者は「今年9月下旬に、自衛隊が3種類の自衛隊機の飛行を検討しているとの報告があった。10月12日のF-2の部品落下事故が起き、自衛隊から事故原因の解明がなされるまでは、飛行が出来ない可能性があることが示された。10月29日、自衛隊からF-2について事故原因解明の途上であることを理由に、飛行を取り止めるとの連絡があった。」
 私は、「市のホームページで、『宇部市市政施行100周年記念祝賀飛行』について掲載したのは、10月21日。この中に、航空自衛隊築城基地のF-2も飛行する部隊として明記されている。その他として『飛行部隊については、現時点での予定であり、変更される場合がある』とは明記されているが、F-2の部品落下事故は10月12日に発生しているわけであり、具体的に、F-2については、事故原因の解明がなされない場合は飛行できない可能性があることを明記すべきだった。」と指摘しました。
 参加者から「結果として、F-2戦闘機は飛行しなかったが、戦闘機を飛行させるリストに乗せて協議してきたこと自体が重大な問題だ。」との指摘がされました。
 次に、総がかり行動うべの「要望と質問」の第一項目に対する明確な答弁がさなれていない点についてです。
 2019年11月に行われた第68回宇部まつりの「消防・防災フェア」において、機関銃の搭載可能な軽装甲車など軍事車両が展示され、自衛隊員がそれら車両に子どもたちを乗車させるということがありました。
 総がかり行動うべは、2019年11月11日、「宇部まつりにおける自衛隊の展示の見直しを求める申し入れ」を宇部市長に行いました。
 申し入れ書は「山口県教育委員会は、1985年1月28日、市民団体からの申し入れに対し、『自衛隊駐屯地の公開への児童生徒の参加にあたっては、危険防止の立場から武器に触れることや戦争賛美となることなど自他の生命や人格を尊重する精神を損うことがあってはならない。』と回答しています。子どもたちを装甲車に乗せる行為は、県教委が指摘した『武器に触れること』ことにつながるものです。」と指摘しています。
 宇部市は、11月22日付で「令和2年度以降の出展については、見直しを含めた検討を行う」と回答しました。
 私は、「2019年の宇部まつりでの自衛隊の展示について『見直しを含めた検討を行う』とした宇部市の立場と、今回、自衛隊機を飛行させた宇部市の立場に整合性を見いだせない。」と質しました。
 市100周年推進課の担当者は「2019年の宇部まつりでの自衛隊の展示は、防災に関する展示に相応しかったかどうかの見直しを含めた検討を行うとの回答である。市政100周年での自衛隊機の飛行に関し戦争を賛美する意図はない。」と答えました。
 私は、「自衛隊機の飛行は戦争賛美の意図はないので、祝賀飛行に問題がないという判断であれば、今後も、宇部市の各種祝賀行事で自衛隊機が飛行することになる。宇部市として、今後、自衛隊機の飛行などを認める場合の明確な判断基準を示すべきである。」と質しました。
 市100周年推進課の担当者は「今後、全庁的に考えていきたい。」と答えました。
 参加者から「自衛隊機の騒音が宇部市内でも激しくなっている。このような中、宇部市が祝賀を名目に自衛隊機を飛行させることは、自衛隊機の騒音を宇部市が容認することになるのではないか。」との指摘が出されました。

 宇部市政100周年に当たり自衛隊機が飛行したことに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

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