本日、午後1時より、恩田ふれあいセンターで、私を囲む集いが行われました。
今年一番の雨量を記録したと思われる今日でしたが、20名の地域の方々が集いました。
私を囲む会でお話をする私です。(左)
私がお話した趣旨は以下の通りです。
・・・
恩田ふれあいセンターをお借りしての藤本を囲む会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。只今ご紹介いただきました。来春の県議会議員選挙の候補者であります。日本共産党の藤本一規です。
日本福祉大学を卒業して、宇部協立病院で2年働いていました。
1991年、宇部市議会議員となり、以来、市議2期、県議4期、24年間、地方議員を務めてきました。3年前の選挙は、県議宇部市選挙区の定数が6から5に削減され、得票を前回より伸ばしながら次点に終わる結果となりました。
子どもが4人おりまして、こぐま保育園の保護者会会長や宇部市PTA連合会会長を務め、先日は、厚南中学校創立70周年記念事業委員会の会長として、式典の準備に取り組んできました。
24年の地方議員の経験と市民と一緒に歩んできたこの3年間の経験を生かして、必ず議席を確保する決意で頑張ります。皆さんのご支援をお願いいたします。
今日は、世界情勢とミサイル基地「イージス・アショア」の問題についてと、社会保障を取り巻く状況と県政の課題についてお話します。
第一は、米朝会談についてです。
6月12日米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金委員長が首脳会談を行いました。
資料1は、この会談に対する日本共産党の志位委員長の声明です。
声明は最後に「南北首脳会談と米朝首脳会談で開始された平和のプロセスが成功をおさめるならば、世界史の一大転換点となり、地域の情勢を一変させるものとなるだろう。」と述べています。
23日は、73年目の「沖縄全戦没者追悼式」が行われました。追悼式で浦添市の中学校3年生の相良さんが、「生きる」という詩を朗読しました。
資料2は、「生きる」という詩の中身ですが、私が一番感動したのは、この詩の部分です。
「戦力という愚かな力を持つことで得られる平和など、本当は無い」
朝鮮半島の平和のプロセスは、この言葉を実践しようとしている動きであり、まさに世界史的な分岐点だと私は、彼女の詩を通じて感じました。
安倍政権は、「対話拒否」「圧力一辺倒」ですが、安倍政権のこの姿勢の破綻は明らかです。
小野寺大臣は、6月22日、北朝鮮の弾道ミサイルを想定した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備強行を狙い、秋田・山口両県を訪問しました。
資料3は、このことを報じた23日のしんぶん赤旗日刊紙です。ここに書かれてある通り、21日には、防衛省は、自衛隊むつみ演習場がイージス・アショアの適地であるかどうかの現地調査の入札の公告を行ったのです。
阿武町の花田町長は、17日に行われた住民説明会での防衛省の説明は具体性に欠け、不安や不信が増したとし、「住民の不安が払しょくされないまま工事に向けた調査に着手すれば『丁寧に説明する』という言葉はかすむ」と指摘。現地調査の公告について8月2日の「開札なでに不安が払しょくできなければ、開札しないという方法もあるのでは」と訴えました。
更に、阿武町の花田町長は、26日に、山口県に「現時点では賛成できない」との意向を伝えていたことが明らかになっています。村岡知事は、常々、「地元の意向は尊重する」といいます。村岡知事は、花田町長の意向を国に伝える時です。
資料4は、27日の朝日新聞の社説です。社説はこう書いています。「小野寺氏は『北朝鮮の脅威はなにも変わっていない』と強調したが、この説明には疑問が残る。安全保障分野で脅威とは、相手の『能力』と『意図』のかけ算とされる。北朝鮮にミサイルがあることは事実だが、対話局面に転じた情勢を無視して、『脅威は変わらない』と強弁し続けるのは無理がある。」「陸上イージスは米国製で、本体1基あたり1戦億円弱。計2基で2戦億円といえば、海上保安庁の1年間予算に匹敵する規模だ。この巨額の計画を、政府が導入ありきで進める背景には、トランプ大統領から強く米国製兵器の購入を求められていることもあるだろう。」「陸上イージスも、導入を含め再考すべきだ。」
安倍政権は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を想定した住民避難訓練は中止する一方で、イージス・アショアの配備を強行することは許されません。
二つ目は、社会保障をめぐる情勢についてです。
安倍政権は、6月15日の閣議で「骨太方針」を決定しました。
今年の「骨太方針」は、来年秋の消費税増税と一体で社会保障費大幅カットを打ち出しています。
「骨太方針」の中で介護保険は、「ケアプランの作成」「軽度者への生活支援サービス」などの見直し・検討を項目に掲げています。
「骨太方針」に先立ちまとめられた財政審の建議では、現在無料のケアプラン作成は「利用者負担の導入」を求めるとしています。軽度者については、要介護1.同2の「生活支援」(掃除や調理など)を介護給付の対象から外すことを要求しています。
安倍政権が強行した相次ぐ介護改悪の柱は、「軽度者切り捨て」です。介保険から切り離された軽度者向けサービスの総合事業で、1708町村のうち約4割の676市町村で事業所が撤退する意向を示しています。総合事業は、安倍政権が介護保険改悪で、要支援1、2の人を介護保険の対象から外すため導入した事業です。要介護1、2の人の訪問介護と通所介護を保険給付から切り離して、自治体が運営する事業に移行しました。
資料5の通り、宇部市で要支援者への総合事業を行うサービス事業所が、昨年9月現在で、訪問型サービス73ヶ所、通所型サービス139ヶ所あります。昨年4月から利用者は増加する中で、訪問型サービスが11ヶ所減り、通所型サービスが17ヶ所減少しました。事業者は、主な収入源の介護報酬の引き下げが続いて厳しい経営を強いられていて、事業所の経営努力にも限界がきて、総合事業から撤退せざるをえない状況です。
「骨太方針」の中の医療は、25年度までに、本来必要とされる病床数から33万床を削減する地域構想の実現のために、病床削減や公立病院・医療機関の再編・統合の推進を提起しています。
また、地域医療機関に対する都道府県知事の「権限のあり方」について検討をすすめるとしました。医療機関の運営に、自治体が介入しやすくする仕組みを強化する狙いです。
低所得者や高齢者の多くが加入する国民健康保険では、「国保財政の健全化」のためとして、市町村の「法定外繰り入れ」を解消させる施策の強化を打ち出しています。国保の法定外繰り入れは保険料の負担緩和などを目的として、市町村が一般会計から財源を繰り入れるものです。繰り入れができなくなればいまでも高すぎる国保料はさらに引きあがります。
山口県は、2016年7月に「山口県地域医療構想」を策定しました。
資料6にある通り、現在2万2千273床ある病床を2025年までに、1万5889床にし、6384床を廃止する計画です。
宇部・小野田地域では、4637床ある病床を3208床減らす計画です。慢性期の病床を818床減らす計画です。
日本共産党は、病床削減、患者『追い出し』の強化をねらった制度改悪を中止・撤回させ、必要な医療体制の維持・充実を求めます。
国民健康保険の一人当たりの保険料について山口県は標準保険料を明らかにしました。
資料7の通り、6自治体で増え、残りの自治体では減額されます。
宇部市では、昨年が一人当たり、9万9232円が9万2922円となり、6310円の減額になる見通しを立てました。
資料8は、実際の宇部市の国民健康保険料です。昨年度9万9232円だった国保料が9万2759円になりました。
新制度は、国の公費支出削減のため、医療費抑制や国保料の値上げ、取り立て強化につながる新たな仕組みといえます。
厚生労働省は、新制度を移行初年度は、市町村独自の国保料の引き下げや国・県の財政支援を使って、「最終的な住民負担に配慮を」と表明していますが、一方、厚労省は、一般会計からの法定外繰り入れ金は『赤字』だとして計画的に削減・廃止すべきと要求しています。そのために国保料の段階的な値上げを自治体に指南しています。
資料9は、国民健康保険の資格証明書と短期保険証の発行状況です。
2015年6月時点ですが、全額窓口で医療費を払わなければならない世帯が県内で4156世帯。宇部市に314世帯。期間が限定されている短期保険証は、山口県で8961世帯。宇部市で1685世帯あります。
日本共産党は、国の責任で国保料の引き下げ、国保制度を立て直す改革を行い、保険証の取り上げなどをやめて、住民の命と健康を守ります。
・・・
引き続き、市内各所で私を囲む集いを開催したいと思います。
集いを開催したいという方は、ご連絡をお願いいたします。
7月1日号のしんぶん赤旗日曜版の「ひと」のコーナーに北方謙三さんが登場しました。
北方さんは、モンゴル帝国を築いたチンギス・カンを描く「チンギス紀」の第一巻「火眼」と第二巻「鳴動」を同時刊行しました。
集英社のインターネットの特設ページにこの本のあらすじが書かれています。
「時は、12世紀—。モンゴル高原では、様々な部族、氏族が覇権を競い合っていた。モンゴル族の有力氏族チャト氏の長の嫡男として生まれたテムジン(のちのチンギス・カン)。父がタタル族に討たれ、後継となるはずが、13歳のとき、ある理由から異母弟を討つことに。対立するタイチウト氏に追われることになったテムジンは一人砂漠を越えて南へ向かう、放浪中に人と出会い、経験を積んだテムジンは再び故郷に戻り、15歳にしてチャト氏の長となる。タイチウト氏との苛烈な戦い、ジャンダランしの長・ジャムカとの運命的な出会い・・・。テムジンはまずモンゴル族統一のため、旗を掲げ、仲間と共に原野を駆ける!」
今、第一巻「火眼」を読んでいますが、テムジンが一人砂漠を越えて南を向かい、人々で出会うシーンです。
「チンギス紀」は全11巻から17巻になる見込みだとあります。
北方さんは、本書についてインタビューでこう語っています。
「いままで積み上げてきた作家としての経験を含め、全力で書いています。もう70歳ですから、これが最後の長編小説です。最後の力をふりしぼる対象としてチンギス・カンを書く。本望です。完結させるまで、生きる責任があります。」
しんぶん赤旗のインタビューにはこんなエピソードがありました。
日本共産党の不破哲三さん(社会科学研究所所長)とは著書を送りあう仲です。
北方さんは語ります。
「何かのパーティーで紹介されたんです。もうすぐ、あの小さい字で書いた『チンギス紀』の感想文が届きますよ(笑い)」
テムジンが旅先で出会った人物と語り合うシーンが「火眼」に出てきます。
テムジンは旅人に尋ねます。
「大地はひとつなのに、人はなぜ争うのだろうか。とよく考えます」
旅人は、こう答えます。
「人だからだ、と俺は思う。生命を守るためだけに生きる、けだものとは違う。さまざまな思いが入りこんで、不純なのだよ」
残業ゼロ制度が含まれた「働き方」関連法案が参議院本会議で可決されました。
人は、不純だと思う今日この頃です。
12世紀のモンゴルを生きるテムジンと本の中で歩きながら、政治の在り方について考えていきたいと思います。
本書の特設ページでの北方謙三さんの「執筆にあたって」との言葉は痺れます。
「風が吹いている。風が揺れていた。地平から、単騎、疾駆してくる男の姿が見えてきた。顔までが、はっきりわかる距離になった。眼が燃えている。そして笑っていた。俺を書けるのか。男の声。この俺を、お前は書けるのか。私は、肚に力をこめた。書ける。口には出さないが、そう思った。私には、言葉という武器がある。歴史を創った英雄であろうと、言葉が尽きないかぎり、私は書ける。言葉の先に、物語があるのだ。さあ書いてみろ。チンギスが笑いながら言う。勝負だな。チンギスの声が、駆け去っていく。私は風の中に立ち、雄叫びをあげた。」
雄叫びなど久しくあげていません。
北方さんの「モンゴル紀」の中で、北方さんの文章に雄叫びを心の中であげていきたいと思います。
北方ファンの皆さん、感想をお聞かせ下さい。
NHKラジオ「すっぴん」金曜日。高橋源一郎さんの「ゲンじゃんの現代国語」で紹介された本は気になって可能な限り読むようになりました。
その一冊が山田ルイ53世著「一発屋芸人列伝」です。
この本は、「新潮45」に連載された文章をまとめたもので、雑誌ジャーナリズム賞作品賞を受賞しました。
私は、子どもの頃からお笑いが大好きでした。今でも、可能な限りお笑い番組を見ています。
この作品で取り上げられた「レイザーラモンHG」「コウメ太夫」「テツandトモ」「ジョイマン」「ムーディ勝山と天津・木村」「波田陽区」「ハローケイスケ」「とにかく明るい安村」「キンタロー。」全て「エンタの神様」などでリアルタイムで観ていた芸人さんばかりです。
作者の山田ルイ53世は、「髭男爵」の一人で、「ルネッサーンス」で一世を風靡した芸人さんです。
一発屋芸人が一発屋芸人を取材をしたからこそ、一発屋芸人の光と影が刻銘に記された本だと言えます。
先ほど、紹介したように、この本は雑誌ジャーリズム賞作品賞を受賞しました。
一人ひとりの芸人がしっかり掘り下げられてあり、文章も秀逸です。
例えば、「コウメ太夫」さんの章では、こんな行があります。
「失礼を承知で言えば、全てが的外れ。しかし、言い方を変えれば、『必ず的を(外せる)』ということでもある。一度『的を外すことが正解』とルール改正が行われれば、全てが正解になるのだ。」
「ジョイマン」さんの章では、こんな行があります。
「一見、安易で稚拙と思われがちな彼らの芸だが、全く脈絡の無い二つの言葉を並べ、韻を踏み、かつ笑いも取るこの『大喜利』の難易度は高い。何故なら少しでも『意味』が生じた瞬間、ただの駄洒落と堕すリスクを常に孕んでいるからだ。そもそも、意味を見出し思考の拠り所とするのが人間の本能。それを避けて通る彼らの押韻スタイルは、誰にでも真似出来る代物ではない。」
「とにかく明るい安村」さんの章では、こんな行があります。
「この『全裸ポーズ』、ワンアイデア勝負のトリッキーな一発芸ではない。ポーズを決めた瞬間⑦、小気味よく響く『ヘイ!』の効果音は、言うなればツッコミの役割を果たしている。昨今は頭を叩いたり、練り込まれたフレーズでボケの発言を訂正するのが主流であるが、本来、表情や語気、正確な『間』が伴っていれば、『おい!』の一言でも十分ツッコミたり得るのだ。加えて、構成も秀逸。まず、冒頭に披露する『全裸に見えるポーズ』で、『こういうことですよ』とネタの見方、ルール説明をする。一通りギャグをやり終えると、本日のダイジェストと称し、『ヘイ!』の連発で全裸ポーズを畳み掛ける。そのテンポ感は、ピン芸と言うより、良く出来た漫才、優れたコントを思わせる。面白いと同時に心地よい。」
山田ルイ53世さんは、名門中学校に入るも不登校となり、大検で国立大学に入るが、中退した過去を持つ方です。
彼の不器用だけれどひたむきに生きる姿と一人一人の芸人さんの人生とがクロスして文章に深みを感じます。
この本の帯には「それでも、人生は続く」とあります。
人生は常に順風満帆ではありません。
わが人生も紆余曲折がありました。
頂点とどん底を経験した多くの一発屋芸人一人ひとりの人生から学ぶことは大です。
この本全体が人生の応援歌です。
芸人で作家といえば、又吉直樹さんです。
山田ルイ53世さんも、文筆家としての実力は計り知れないものがあると感じます。
彼の「ヒキコモリ漂流記」を読みで見たいと思いました。
今後も彼には、お笑いだけではなく、文筆家として次の作品に期待しています。
この本を読みながら、映画「火花」のエンディング曲ビートたけしさんの「浅草キッド」の曲が頭の中を流れました。
人生はほろ苦いものですね。今も輝き続けている一発屋芸人の皆さん方でした。
皆さんも是非、山田ルイ53世著「一発屋芸人列伝」をお読みください。
感想をお聞かせ下さい。
昨日、日本共産党宇部協立病院後援会結成総会で、県議候補として挨拶しました。
私が挨拶した内容は以下の通りです。
・・・
日本共産党宇部協立病院後援会結成総会にお招きいただきまして誠にありがとうございます。只今ご紹介いただきました。来春の県議会議員選挙の候補者であります。日本共産党の藤本一規です。
私は、日本福祉大学を卒業し、宇部協立病院に就職しました。医療生協になる直前。組織部はなく友の会事務局員として、2年働き、1991年、宇部市議会議員となり、以来、市議2期、県議4期、24年間、地方議員を務めてきました。3年前の選挙は、県議宇部市選挙区の定数が6から5に削減され、得票を前回より伸ばしながら次点に終わる結果となりました。
2015年に戦争法が強行され、総がかり行動うべ実行委員会が宇部市での発足し、事務局長として、毎月の強行採決を忘れない行動の準備などを行っています。安倍9条改憲を許さない3000万人署名をすすめる「安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ」の事務局長など務めています。
子どもが4人おりまして、こぐま保育園の保護者会会長や宇部市PTA連合会会長を務め、先日は、厚南中学校創立70周年記念事業委員会の会長として、式典の準備に取り組んできました。
24年の地方議員の経験と市民と一緒に歩んできたこの3年間の経験を生かして、必ず議席を確保する決意で頑張ります。皆さんのご支援をお願いいたします。
今日は、世界情勢とミサイル基地「イージス・アショア」の問題についてと、社会保障を取り巻く状況と県政の課題についてお話します。
第一は、米朝会談についてです。
6月12日米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金委員長が首脳会談を行いました。
資料1は、この会談に対する日本共産党の志位委員長の声明です。
声明は最後に「南北首脳会談と米朝首脳会談で開始された平和のプロセスが成功をおさめるならば、世界史の一大転換点となり、地域の情勢を一変させるものとなるだろう。」と述べています。
この見解は、日本共産党だけの見解ではありません。宇部市にも講演に来ていただいた、元内閣官房副長官補で安全保障担当だった、元防衛省の官僚だった柳沢協二さんが「米朝首脳会談は戦争か交渉か、世界史的な分岐点だ」「今回の合意は、戦争によらない問題解決という選択肢を世界に提示する世界史的分岐点をはらんでいる」と発言しました。
また、6月23日は、73年目の「沖縄全戦没者追悼式」が行われました。
追悼式で浦添市の中学校3年生の相良倫子さんが、「生きる」という詩を朗読しました。
資料2は、「生きる」という詩の中身ですが、私が一番感動したのは、この詩の部分です。
「戦力という愚かな力を持つことで得られる平和など、本当は無い」
朝鮮半島の平和のプロセスは、この言葉を実践しようとしている動きであり、まさに世界史的な分岐点だと私は、彼女の詩を通じて感じました。
朝鮮半島の平和のプロセスが進めば、日米安保条約も在日米軍の存在も根本から問われる事態となります。
安倍政権は、「対話拒否」「圧力一辺倒」ですが、安倍政権のこの姿勢の破綻は明らかです。
小野寺大臣は、6月22日、北朝鮮の弾道ミサイルを想定した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備強行を狙い、秋田・山口両県を訪問しました。
資料3は、このことを報じた23日のしんぶん赤旗日刊紙です。ここに書かれてある通り、21日には、防衛省は、自衛隊むつみ演習場がイージス・アショアの適地であるかどうかの現地調査の入札の公告を行ったのです。
阿武町の花田町長は、17日に行われた住民説明会での防衛省の説明は具体性に欠け、不安や不信が増したとし、「住民の不安が払しょくされないまま工事に向けた調査に着手すれば『丁寧に説明する』という言葉はかすむ」と指摘。現地調査の公告について8月2日の「開札なでに不安が払しょくできなければ、開札しないという方法もあるのでは」と訴えました。
安倍政権は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を想定した住民避難訓練は中止する一方で、イージス・アショアの配備を強行することは許されません。
二つ目は、社会保障をめぐる情勢についてです。
安倍政権は、6月15日の閣議で「骨太方針」を決定しました。
骨太方針は、「2019年10月1日に予定されている消費税の8%から10%への引き上げを実現する」と明記する一方で社会保障は「自然増の抑制」と削減方向を示しました。具体的には、医療・介護の自己負担増などが盛り込まれています。
合わせて、大企業の国際競争力強化のために研究開発投資を官民合わせて国内総生産(GDP)比4%以上にすることを目標として提起しています。また、外国人労働者の受け入れ拡大のために「新たな在留資格」を創設します。軍事力については「大幅に強化する」と明記しました。
骨太の方針を策定する経済財政諮問会議では榊原経団連前会長ら民間議員が議論をリードし、榊原氏は消費税増税について「経済界が求めてきた」「高く評価したい」と発言しました。新浪サントリーホールディング社長も「これまでの諮問会議での意見・提言を十分に反映していただいたことにお礼を申し上げる」と述べました。
骨太方針は、税金の集め方も、使い方も、大企業優遇・国民冷遇です。
それでは、骨太方針2018から社会保障分野の内容を見てみましょう。
安倍政権は、16~18年度までの3年間を「改革集中期間」として医療や介護の社会保障の自然増を大幅に抑制してきました。「骨太」では19年~21年度を「基盤強化期間」と位置づけ、さらなる自然増の抑制、患者・利用者への負担増や給付の抑制・削減を徹底する方針となっています。
医療では、現行は原則75歳以上の窓口負担の「見直し」を明記。財務省の財政制度等審議会の「建議」ではすでに「2割負担」が提起されており、負担引き上げの方向は明瞭です。かかりつけ医以外の外来で受診した患者から追加負担を徴収する「受診時定額負担」の導入や、薬剤費の自己負担の引き上げなども明記されています。
介護では、①要介護1、2の地域支援事業への移行による介護保険サービスの利用抑制②介護保険を利用するために欠かせない、ケアマネージャーによるケアプラン作成の有料化③老人保健施設や介護療養病床で、現在は自己負担がない多床室の室料の有料化などが挙げられています。
医療と介護の自己負担が3割となる「現役並み所得者」の判断基準(収入要件等)を見直して対象を拡大することや、マイナンバーを活用して高齢者の預貯金などの資産を把握し、それを医療・介護の負担増に反映させる仕組みの導入も検討課題にあげています。
「骨太」はこうした自己負担増と保険外しによる給付抑制とともに、25年度までに、本来必要とされる病床数から33万床を削減する地域構想の実現のために、病床削減や公立病院・医療機関の再編・統合の推進を提起しています。
また、地域医療機関に対する都道府県知事の「権限のあり方」について検討をすすめるとしました。医療機関の運営に、自治体が介入しやすくする仕組みを強化する狙いです。
低所得者や高齢者の多くが加入する国民健康保険では、「国保財政の健全化」のためとして、市町村の「法定外繰り入れ」を解消させる施策の強化を打ち出しています。国保の法定外繰り入れは保険料の負担緩和などを目的として、市町村が一般会計から財源を繰り入れるものです。繰り入れができなくなればいまでも高すぎる国保料はさらに引きあがります。
山口県は、2016年7月に「山口県地域医療構想」を策定しました。
資料4にある通り、現在2万2千273床ある病床を2025年までに、1万5889床にし、6384床を廃止する計画です。下関地域では、公立病院の統廃合が具体化されようとしています。
国民健康保険の一人当たりの保険料について山口県は標準保険料を明らかにしました。
資料5の通り、6自治体で増え、残りの自治体では減額されます。しかし、資料6の通り、新制度は、国の公費支出削減のため、医療費抑制や国保料の値上げ、取り立て強化につながる新たな仕組みといえます。
厚生労働省は、新制度を移行初年度は、市町村独自の国保労の引き下げや国・県の財政支援を使って、「最終的な住民負担に配慮を」と表明していますが、一方、厚労省は、一般会計からの法定外繰り入れ金は『赤字』だとして計画的に削減・廃止すべきと要求しています。そのために国保料の段階的な値上げを地方自治体に指南しています。
・・・
「骨太方針2018」を学べば学ぶほど、大企業優遇・国民冷遇です。
この問題について、今後とも大いに語っていきたいと思います。
医療や介護や福祉に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
今朝の毎日新聞は、「災害による大規模な住宅被害に公費を支給する被災者生活再建支援法が対象外とする住宅の『一部損壊』について、常設の独自支援制度を定めているのは京都や兵庫、鳥取の3府県にとどまることが今年4月の内閣府のまとめで判明した。」「内閣府によると、鳥取県は2000年10月の鳥取県西部地震の翌年、県内での住宅再建を条件に制度を条例化した。当時の国の制度を上回る内容で、市町村と協議して指定する災害について、前回に最大300蔓延、半壊に同100万円を支給する。16年10月の同県中部地震では一部損壊が多く、制度を拡充。損害割合10~20%未満に同30万円を支給するようルール化した。兵庫県は阪神大震災の教訓から、年5000円の掛け金で全半壊に最大600万を支給する住宅再建共済を創設し、14年には500円の追加で一部損壊にも最大25万円を支給する特約を設けた。今年4月に島根県西部地震が発生した同県も、一部損壊世帯に上限40万円を支給する支援を被災自治体からの相談で始めた。被害の大きかった同県太田市は一部損壊した130世帯が申請。県葉制度化も視野に検討している。」
2014年広島県で土砂災害が発生し、岩国市・和木町でも土砂災害が発生しました。
私は、現地を調査し、9月県議会で一般質問を行いました。
私が当時調査したところでは、被災者生活再建支援制度を持っている13自治体中、6自治地帯が、半壊や床上浸水も制度の対象としていることが分かりました。また、災害見舞金は、全国11自治体が床上新⑦水の被災者にも見舞金を出していることが分かりました。
私は、床上浸水被害にも生活再建支援制度を適用し、見舞金を支出するよう求めました。
回答を行った小松健康福祉部長の答弁は、制度拡充は行わないというものでした。
梅雨の時期に入り、豪雨災害が心配されます。
また、地震がいつどこで発生するのかは分かりません。
山口県においても、被災者生活再建支援制度などを拡充し、いざという時に備える必要があると思います。
議席を回復し、県議会で再び、被災者生活再建支援制度の拡充を訴えていきたいと決意を新たにしています。
23日に行われた沖縄全戦没者追悼式で朗読された中学校3年生の相良さんの詩は、私の心をわしづかみにしました。
24日のしんぶん赤旗日刊紙に掲載された彼女の「生きる」という題名の詩を全文掲載します。
・・・
生きる
浦添市立港川中学校3年 相良 倫子(さがら りんこ)さん
私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕(はら)んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。
私は今、生きている。
私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶(いなな)き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線(さんしん)の響き、
照りつける太陽の光。
私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。
ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。
私はこの瞬間を、生きている。
この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛(いと)おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。
たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。
大切な今よ
かけがえのない今よ
私の生きる、この今よ。
七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟(とどろき)に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚(あびきょうかん)の壮絶な戦の記憶。
みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜(むこ)の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。
摩文仁(まぶに)の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。
私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。
私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、
宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭(いと)わないことを。
あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間(とき)を
一緒に生きているのだ。
今を一緒に、生きているのだ。
だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。
私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。
大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。
これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。
摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。
・・・
私は、移動中の車のラジオで彼女の詩を聞きました。
彼女の詩の中で一番心を打たれた部分は、次の所です。
「だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。」
沖縄全戦没者追悼式には、安倍首相が参加していました。
安倍首相は、この詩のとりわけこの部分をどう聞いたのでしょうか。
この詩を聞いた後、安倍首相の「平和」を語る言葉に空虚さを私は感じました。
「戦力という愚かな力を持つことで、得られる平和など、本当は無い」
私は、私の長女と同世代の相良さんの詩から真実を学んだ気持ちです。
辺野古新基地やイージス・アショアの建設を強引に進める安倍政権。
私は、彼女の詩を心に刻み、今日も街頭からの訴えを続けていこうと決意を新たにしました。
沖縄全戦没者追悼式で朗読された相良さんの詩を聞いての感想をお聞かせ下さい。