本日、厚生委員会の1日目、環境生活部の審議が終わりました。
私は、JAS法が02年7月に改正されて以降、県が改善指示をした場合、業者名と改善内容を公表していない例が、07年までに2件あったことを取り上げました。当時は、農林部が所管していましたが、事案が軽微なものだと判断して公表されなかったようです。08年から食の安全・安心の事務が、環境生活部に統合されました。08年には、1件の改善指示を行いましたが、これは、業者名と改善内容が公表されています。
私は、食の安全安心条例案の15条には、県は県民に必要な情報を提供するとしているし、農林水産省の指針でも原則公開となっている点などから、「県が改善指示をした場合は、業者名と改善内容を原則公開すべきだ」と質しました。これに生活衛生課の担当者は、「農林省の指針にそって原則公開で対応していきたい」と答えました。
次に、私は、内閣府が、平成20年度の地方公共団体における男女共同参画社会の形成及び女性に関する施策の推進状況についてというまとめを行いましたが、そのことについて質問しました。
この中に、山口県の女性管理職の登用状況という調査があります。山口県は、2.8%で、全国42位という水準でした。内閣府は、「女性公務員の採用・登用のための措置」も調査しています。①採用目標の設定②管理職登用目標の設定③計画の策定④採用・登用担当者の設置⑤庁内意見交換を実施しているかどうかの調査項目に、山口県はどれも行っていないと回答しています。
さらに、内閣府の調査結果の中に、具体的な取り組みが紹介されていました。群馬県「人事方針に『女性の積極的登用』を明記し行っている。」兵庫県「人事異動方針において女性の積極的登用を明記」佐賀県「本県が運用している総合的な人事施策『能力開発型人材マネジメントシステム』の中で、性別にかかわりなく能力や適性に応じた職に配置」熊本県「人材育成ビジョンにおいて、性別などに影響されず、一人一人の能力を最大限に生かす人材登用を進めることを明記」大分県「人材育成方針の中で、女性職員の長期的な育成や管理的ポストへの登用に取り組むよう規定している」などとありました。
山口県にも人材育成の方針があるのかと調べてみますと、今年3月に、「山口県人材育成基本方針」が策定されていることが分かりました。しかし、この中を見てみますと、「若年職員」という記述はありますが、女性職員の登用に関わる記述は私が見る限りありませんでした。
やはり、山口県は、システムとして、女性を幹部に登用する体制が他県と比較して、あまりにもないのではないか県の見解を質しました。
男女共同参画課の担当職員は、「内閣府の調査結果を庁内連携会議で示していきたい」と答えました。もちろん、男女共同参画課だけで、この問題を解決することは出来ないと思います。直接的には人事課などが、具体的な方針を持つべきです。
人事方針に「女性の積極的登用」を位置づけるのは全国の流れであることは明らかです。関係課が集まって、オール県庁として、この課題を県政にどう位置づけるか真剣に検討する時だと痛感しました。
更に、私は、宇部市に残存している2140トンの不法投棄廃棄物の対応状況について質問しました。会社は、民事再生法の手続きを踏み、会社の力による処分は難しい中、排出事業者に対して必要な対策を取るように県は指導していることが報告されました。私は、来年度には廃棄物の撤去に入れそうかたずねたところ廃棄物リサイクル対策課の担当者は、「出来るだけ早期に撤去できるようにしたい」と答えました。
県議になって、3期目。年4回の議会ですから、39回目の議会を終えることが出来ました。今議会も充実感半分、反省半分です。
今議会は、まず、知事に、選挙公約から、福祉医療費助成制度の後退は許されないことを第一に取り上げました。
知事からは、乳幼児医療や母子・父子医療を充実するとの公約は守りたいとの発言があったと思います。
厳しい財政の中ではあるが、少なくとも公約は守っていただけるものと期待をして新年度の予算編成を見守りたいと思います。
次に、雇用問題を徹底して取り上げました。とりわけ宇部市周辺でのNECとTHKの解雇問題を取り上げました。
THKについて、佐本部長は、「企業に雇用調整人数の公表を求めたい」と答弁しましたが、実は、夕方についに、企業からの発表がありました。
内容は、年内までに派遣社員を100名削減したいということでした。
NECの雇用調整にについての対応を協議する、労働局と県と市の協議会が近く設置されるのではないかとの認識も佐本部長は示しました。
雇用問題では、内定取り消しも重大です。佐本部長から県内学生が、県外企業で内定を取り消されたケースが2例あることが明らかにされました。
その外、今議会も様々な問題を取り上げました。どれも報告したいことばかりですが、今日はこの辺にいたします。
いよいよ明日は、一般質問です。
焦点は、県民福祉と雇用を守るという点でしょうか。
今日の質疑でも、「受益者負担の導入」との発言が執行部から出され、新年度は、大胆な県民福祉切り捨てが予想されます。
昨日の我が党の久米議員の質問に対して「自己負担金の導入と償還払い方式の導入を検討している」と表明しました。
私は、一部質問を変更して、この問題を真正面から取り上げることにしました。
県民運動で発展させてきた山口県の福祉医療制度。無料と現物給付方式が堅持されるように力を尽くしていきたいと思います。
また、県内大企業で、相次いで非正規労働者を中心とした解雇計画が競うように出された状況の中での議会です。
これまで、分かっている範囲でも解雇予定者は、1500人を超える状況です。
私も議員生活18年、県議になって10年目を迎えますが、これほどのリストラは初めてです。
この背景には、製造業にまで労働者の派遣が可能になったことが背景にあります。
これまでは、50代の方々が解雇さえるということは多々ありましたが、今回は、20代~30代の労働者が対象です。
更に、県内で新卒者の内定取り消しということはあるのか大変心配されます。この当たりも明日はしっかり質していきたいと思います。
議員生活18年、一回も欠かさず質問を続けてきたことが私の誇りです。
今議会も元気に発言できることに感謝しながら、県民の負託に答えていきたいと思います。
昨日、山口県ゆきとどいた教育をすすめる会、山口県私学助成をすすめる会、山口県障害児教育を進める会、子どもと教育をまもる山口県民会議が毎年取り組んでおられる小中高の「30人学級」の実現・私学助成の大幅増額などを求める請願署名の提出が島田県議会議長に行われました。私は紹介議員の一人として参加しました。
次男は、3年生。全員で80名。本当だったら、ギリギリ二クラスとなるところでしたが、学校の選択で、3クラスになり、生き生きと学校に通っています。現在、小学校の3年から6年と2学級以下の1年・2年は、学校が選択しない限り35人以上学級になる可能性があります。県内の小学校で約1割が35人以上のクラスです。
二井知事は、今夏の選挙公約で、平成24年までに35人学級の完全実施を公約に掲げられました。平成24年度までに実施するということです。県教委の説明では、完全35人学級を実現するために必要な先生方は、140人程度で、約12億円の財源が必要だそうです。
宇部湾岸道路は、1キロ191億円です。この道路100メートル分あれば、35人学級は山口県で実現できます。内定取り消しでゆれる学生さんや教員免許のために頑張っておられる非常勤の先生方の安定雇用にもつながります。ぜひ、早期に、35人学級の完全実施を山口県で実現したいと思います。
提出の席上で、島田議長が、「30人学級への移行も必要なことだ。これに向けてやっていきたい。」と述べられたことは重要です。
まさに、ゆき届いた教育が山口県の子どもたちに提供できるように私も引き続き頑張ろうと決意を新たにしています。
112073筆の署名を提出する外山すすめる会代表