防衛省は、山陽小野田市埴生地域に、2023年度の運用開始を目指して宇宙監視レーダー基地の建設を進めています。
8月6日、宇宙監視レーダー基地建設に反する会は、増山博行元山口大学教授を講師に、宇宙監視レーダー学習会を開催し、60名が集いました。
山陽小野田市で建設が進む「宇宙監視レーダー」学習会で講師を務めた増山博行元山口大学教授
増山元教授は「萩市に建設されようとしていたイージス・アショアのレーダーの視界は2000キロだった。宇宙監視レーダーの視界は40000キロであり、出力は、イージスレーダーの400倍となる。」と説明しました。また、増山元教授は「宇宙監視レーダーが静止衛星だけでなく、準天頂衛星をも監視の対象にするはずであり、最低仰角は数度となる。その場合、宇宙監視レーダーから24キロ先の北九州空港の航空機の飛行やドクターヘリの飛行に影響が及ぶ可能性がある。」と指摘しました。更に、増山元教授は、「宇宙監視レーダーのメインビームに対する飛行制限区域の設定が必要となる。また、近隣住民に対し、サイドローブの出力を示すモニタリングポストの設置も必要となるのではないか。」と説明しました。
防衛省は、レーダーの詳細設計が終了したので、7月中に山陽小野田市議会で説明を行い、8月中に、地元説明会を開催するとしていました。しかし、防衛省は、7月下旬にこれら説明会の延期を地元に示してきました。
参加者から「防衛省は、直ちに地元説明会を行うべきだ」との声が相次いで出されました。
8月3日、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部は、都道府県などに「現下の感染拡大を踏まえた患者療養の考え方について(要請)」とする文書を発出しました。
厚生労働省の要請文は、次のように現状について書いています。
「東京を中心に医療の現場は大変さを増しつつあります。40代50代の重症者は、都内では増加傾向にあります。熱中症などの救急搬送も増加しており、一般医療への負荷も増える中で、感染者数も急増し、すぐに入院できずに自宅で療養する人が増えています。こうしたことを踏まえ、ワクチン接種の進展に伴う患者像の変化等の中で、患者が急増している地域における対応として、以下のような患者療養の考え方をとることも可能である旨、お示しする」
厚労省の要請文は、次の4点を示しています。
①入院治療は、重症患者や、中等症以下の患者の中で特に重症化リスクの高い者に重点化することも可能であること。その際、宿泊・自宅療養の患者等の症状悪化に備え、空床を確保すること。
②入院させる必要がある患者以外は、自宅療養を基本とし、家庭内感染の恐れや自宅療養ができない事情等がある場合に宿泊療養を活用すること。
③健康管理体制を強化した宿泊療養施設を増強すること。
④地域の医師会等との連携や外部委託を含め、自宅療養者への健康観察を更に強化し、症状悪化の際は速やかに入院できる体制を確保すること。その際、HER-SYSを改善し導入した、スマートフォンでの健康管理・IVR(自動音声応答システム)を活用した自動電話等の機能も活用しつつ健康管理を推進すること。」
7日付、しんぶん赤旗日刊紙は、「菅政権の新型コロナウイルス感染者の入院制限方針に厳しい批判が出たことを受け、厚生労働省は5日、3日付で自治体向けに出した通知の説明資料を修正しました。入院治療の対象に酸素投与が必要な患者らを加えたものの、中等症を含め入院を制限する方針は変わっていません。3日付通知は、感染が急拡大している地域では入院治療を重傷者や『特に重症化リスクの高い者』に重点化することが可能とし、それ以外の患者は『自宅療養を基本』と明記しました。田村憲久厚労相は同日の会見で、在宅での酸素投与も可能だと発言。軽症・無症状者や、酸素投与に至っていない中等症Ⅱの患者も、在宅で対応することがあり得るとの考えを示しました。田村氏は厳しい批判を受け、4日の国会審議で『呼吸管理されている方が入院しないことはあり得ない』と修正しました。厚労省の修正後の説明資料は、入院の対象に『中等症患者、投与が必要な者、投与が必要でなくても重症化リスクがある者』を追加。『最終的には医師の判断』との記述も盛り込みました。ただ、肺炎の所見があり中等症Ⅰと診断されても、基礎疾患など重症化リスクがないと判断されれば在宅対応となる恐れがあります。中等症患者と重症化リスクがある軽症・無症状者を原則入院としていた従来の方針からの大幅な後退は変わりません。入院制限方針の撤回しかありません。また、入院患者以外は自宅療養が基本としての記述に変更はありません。従来は軽症・無症状者も宿泊療養施設での対応を原則としており、ここでも大幅に後退したままです。」
菅首相は、3日付の通知は、東京など一部の地域に限られるなどと釈明しましたが、3日付通知は、山口県を含めた全国の都道府県に出されたものです。
通知では、感染が急拡大している地域との前提がありますが、山口県でも感染が急拡大し、ステージ3になりました。厚労省は、山口県に対しても新方針の対象としていると理解されてもしかたがない状況です。
赤旗の報道通り、5日に一部修正はしたものの、重症化リスクがある軽症・無症状者を原則入院としていた従来方針からの大幅な後退が放置されたままになっていることは許されません。
日本共産党県委員会と県議団は、5日、知事に申し入れを行い、この問題では、①新方針の再考を国に求めること②重症化リスクがある軽症・無症状者を原則入院していた従来方針の継続などを要請しました。
県からは近く文書回答が寄せられる予定です。
山口県では、重症化リスクがある軽症・無症状者を原則入院との対応が継続されることを強く求めていきたいと思います。
国が、重症化リスクがある軽症・無症状者を原則入院との従来方針を後退させ、入院制限方針を都道府県に示しました
ワイカムシネマで、映画「異端の鳥」を観ました。169分のこの長編映画は、最初から最後まで衝撃的でした。
映画のパンフレットから簡単なストーリーを紹介します。
「東欧のどこか、ホロコーストを逃れて疎開した少年は、預かり先である一人暮らしの老婆が病死した上に火事で家を消失したことで、身寄りをなくし一人で旅に出ることになってしまう。行く先々で彼を異物とみなす周辺の人たちの酷い仕打ちに遭いながらも、彼はなんとか生き延びようと必死でもがき続ける。」
「行く先々で彼を異物とみなす周辺の人たちの酷い仕打ち」の数々の描写が衝撃的なのです。
小説家の深野野分さんは、この作品について次のように書いています。
「(野蛮)という言葉を、現代社会に生きる我々は意識の片隅に追いやっている。『人間には理性がある、(野蛮)などという概念は時代遅れであるし、そもそも人を野蛮などと言うのは差別的だ』と思う。そして『自分は絶対に(野蛮)ではない』と考える。そんな我々が『異端の鳥』を観たら、目を背けたくなるだろう。あるいは『残酷さをひけらかすのは悪趣味』と怒るか、『古い、飽きた』と否定して平静を保とうとするかもしれない。だがそれは我々が本能的に知っているからだ―人間はいとも簡単に(野蛮)になれることを、理由をこじつけてでも虐めたという熱望を、今もすぐそばに感じている。(中略)『戦争が人を変えてしまう』のではない。人間が元々残忍だから迫害も虐殺も起き、戦争も勃発するのである。戦争は、突然地球外からやってきた宇宙人が仕掛けるものじゃなく、私たちが今この手で起こす仕業だ。」
私は、この深野さんの文章を読んで、「歎異抄」の第13条を想起しました。現代語訳を引用します。
「思い通りに殺す縁がないから、一人も殺さないだけなのである。自分の心が善いから殺さないわけではない。また、殺すつもりがなくても、百人あるいは千人のひとを殺すこともあるだろう」
相愛大学教授の釈徹宗さんは、「『この身があるかぎり、状況によっては何をしでかすかわからない。それがわれわれの実存なのだ』という教えです。(中略)『望まなくても悪を侵すのが我々の実相である。そもそも我々は他の生命を奪って生きている身ではないのか』と、うわべだけの偽善に肉迫します。」とこの章を「100分で名著『歎異抄』」で解説しています。
深野野分さんは、この映画の解説の最後にこう書いています。
「この作品に対して感じる苛立ちは正しい。正義や愛、優しさ、善性を求めたくなる気持ちこそが、人間の中に同居する残忍さを押さえる唯一のものだと思う。そして相反する両輪がバランスを取ってやっと、自立した意思と言葉、名前を持つ人になるのかもしれない。」
私が、深野さんのこの文章を読んで、志位委員長が先日行った党創立99周年の記念講演の中で、植民地支配の過去を問う世界的流れについて触れた部分を想起しました。
志位委員長は、こう指摘しました。
「ドイツ政府は、今年5月28日、20世紀の初頭に、ドイツの植民地だったナミビアで犯した大虐殺について、公式に『民族大量虐殺(ジェノサイド)』と認めて謝罪し、11億ユーロを拠出すると表明しました。(中略)メキシコのロペスオブラドール大統領は、5月3日、19世紀に、マヤ族を中心とする先住民に対し、その『絶滅』を目的にした残虐行為を行ったことを謝罪しました。(中略)オランダ・アムステルダムのハルセマ市長は、7月1日、過去にアムステルダム市が行ってきた奴隷貿易に対する謝罪を発表しました。」
その上で、志位委員長は、日本政府の姿勢を次のように批判しました。
「一国の首相が植民地支配を美化する発言を公然と行い、植民地支配と一体に進められた戦時性暴力=日本軍『慰安婦』問題そのものを捏造だという論議を、政府が公然とふりまいています。これはあまりにも恥ずべきことではないでしょうか。」
私は、映画「異端の鳥」を観て苛立ちました。苛立ちを感じさせることこそが、この映画を作成した監督の意図だったのかも知れません。この映画を観て、人間の残忍さを抑えるために、正義を求めていこうと決意を新たにしました。
その意味で、目を背けたくなる場面の多い映画でしたが、観終わった後に、力が湧いてくるような作品でした。
この映画を作成したヴァーツラフ・マルホウル監督に感謝したいと思います。
やはり、映画はいいですね。私の命の洗濯の一番の方法は映画を観ることだなと再認識しました。
皆さんが最近、ご覧になった映画の感想をお聞かせください。
小瀬川第二期工水事業は、当初、計画水量が3万7千トンでした。2012年に、未利用水3万2千トンを一般会計に移管し、その際、ダム分担金7億6600万円、企業債元利償還金を147億7700万円、合計155億4300万円の債務放棄分を一般会計で負担しました。
2013年以降も一般会計で、小瀬川第二期工水の未事業化分の負債を一般会計で負担し続けています。2013年から2020年までのダム分担金は、3億1800万円、企業債元利償還金(2016年で終了)4億5400万円、合計7億7200万円です。
小瀬川第二期工水の未事業化に対する一般会計の負担は、2012年時点で、155億4300万円、2013年から2020年までで、7億7200万円、合計、163億1500万円となっています。
県が、水利権のある小瀬川第二期工水の3万2000トンを放棄しない限り、今後とも年間、4000万円程度のダム分担金を払い続けることになります。
現在、小瀬川第二期工水の給水能力は、5600トン、契約水量は、3600トン、未契約水量が2000トンあります。
ここ数年、利用企業は、中国電力(2000トン)、柳井化学工業(1300トン)、カワノ工業(300トン)、合計3600トンに変化はありません。
小瀬川第二期工水の維持管理費は毎年6千万円程度です。
私は、昨日、小瀬川第二期工水の取水塔を訪ね、企業局の担当者から説明を受けました。
小瀬川第二期工水の取水塔前で県企業局の担当者から説明を受けました。写真手前が私です。
弥栄ダム本体と同時に施行した選択取水施設と第1号導水トンネルが1988年度に完成し、第2号トンネルから柳井地域に送水する導水施設及び配水施設は、小瀬川第二期工水事業として、1991年度に着手して、1999年度に完成しました。
小瀬川第二期工水は、柳井地域広域水道企業団と共同で施工され、日量5万トンの水道が柳井地域広域水道企業団に提供されています。31580㍍は、工水・水道共同施設で、10840㍍が工水専門施設となっています。
私は、十数年前から県議会で、小瀬川第二期工水事業の未事業化分3万2千トンをどうするのか県当局に質してきました。
県は、2012年に一般会計に移管するという大胆な改革を実行しましたが、その後、未事業化分3万2千トンの水に変化はありません。
私は、現地に立って、改めて、県と企業局の過大な事業見込みで、これまでに160億円以上の県財政が投入され、これからも毎年4千万円のダム事業分担金を県財政で払い続ている事実を県と企業局は猛省すべきであることを訴えたいと思います。
そして、県当局に、県が弥栄ダムに保有している日量3万2千トンの未事業化水の処理を真剣に検討すべきだということを訴えたいと思います。
また、企業局は、未契約水の2000トンの対処を真剣に検討すべきだと訴えたいと思います。
小瀬川第二期工水事業の多大な需要見込みによるつけにより県財政160億円超がつぎ込まれています。
改めて、小瀬川第二期工水事業に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、日本共産党山口県委員会と県議団は、「新型コロナ第5波の感染拡大防止に向けた緊急申し入れ(第7次)」を行いました。
新型コロナ第五波の感染拡大防止に向けた緊急申し入れを行う(写真奥 左から私、河合前県議、木佐木県議)
第7次の新型コロナ感染拡大防止に向けた緊急申し入れ書は次の通りです。
・・・
山口県知事
村岡 嗣政様
2021年8月5日
日本共産党山口県委員会
委員長 吉田 貞好
日本共産党山口県議会議員団
団 長 木佐木大助
新型コロナ第5波の感染拡大防止に向けた緊急申し入れ(第7次)
新型コロナの第5波は新規感染者が全国で1万人を超えるというパンデミックを引き起こし、東京など6都府県には緊急事態宣言が、福岡県など5道府県にはまん延防止等重点措置が発令されました(いずれも8月末まで)。県内でも変異株による感染者が増加するなど、日々、深刻さを増しています。
夏休みやお盆の時期を迎え、県外からの人流増加も想定されます。県内での感染拡大を防ぐとともに、県外から持ち込ませないためにも、PCR検査体制を抜本的に拡充することは緊急課題です。
ついては、下記事項について申し入れますので、善処方、ご検討いただき、速やかに文書で回答ください。
《申し入れ事項》
1,県内での感染拡大を防ぐ
①新型コロナ感染拡大の最大の要因である無症状感染者を早期発見し、保護・隔離するため、地域外来・検査センターに無料のPCR検査キットの配布と回収を行うスポットを設けること。
②若い世代に感染が広がっている状況を踏まえ、新山口、下関、徳山、岩国など主要駅や繁華街などで12歳以上の若者を対象にPCR検査キットの無料配布に取り組むこと。
2,県外からの感染者の流入を防止する
①県内外からの帰省者や観光客を対象に、県内主要駅や山口宇部、岩国錦帯橋空港、高速道の県内サービスエリアなどでPCR検査キットの無料配布、もしくは、抗原検査キットを用いた簡易検査を実施すること。
②やむを得ない理由で県外から帰省を予定している人を対象に、自宅にPCR検査キットを送付し、自宅で検体を採取、検査機関に郵送する形でのPCR検査を実施すること。
3,感染急増地域における「入院制限」について
①政府が8月2日、打ち出した「新型コロナウイルス感染急増地域においては、『入院対象を重症者や中等症のうち重症化リスクの高い患者らに限定し、自宅療養を基本とする』」という新方針の再考を求めること。
②山口県内において、感染急増という事態が生じた際にも「重症化リスクの高い人は原則入院、無症状・軽症患者は原則宿泊療養、無症状・軽症患者でやむを得ず宿泊療養を行えない人は自宅療養」という対応を継続すること。
以上
・・・
8月3日、しんぶん赤旗日刊紙は、来県者PCR検査について次のように報じました。
「県境をまたいで移動する人などを対象にした新型コロナウイルスの『水際対策』を強める県が増えています。本紙の調査では2日現在、無料や定額で出発前や空港、高速道路などでPCR検査の提供や、検査費用の助成をしているのは9都府県(国事業含む)に上ることがわかりました。首都圏などでは感染者が急増しています。全国知事会は1日、お盆など帰省に含めた夏休み期間の県境をまたぐ旅行や移動は、原則中止・延期とすることを国民に呼びかけるように政府に提言。やむを得ない理由で往来する旅行者などの出発前のPCR検査や搭乗前モニタリング検査について、現在実施している北海道・沖縄・福岡以外への拡大を求めています。」
福岡県では、福岡空港・北九州空港、小倉・博多駅において、8月31日まで、無料のPCR検査を実施しています。広島県では、広島空港、広島・福山駅、山陽道小谷サービスエリアにおいて、8月31日まで、出発前に関して無料のPCR検査を実施しています。
私たちの「県内外からの帰省者や観光客を対象にしたPCR検査の無料配布を行え」との要望に対して担当者は「何らかの対応を検討している」と答えました。
8月2日、政府が、「新型コロナ感染症急増地域において『入院対象を重傷者や中等症のうち重症化リスクの高い患者らに限定し、自宅療養を基本とする」という方針が出された問題について、担当者は「山口県にも国の方針が届いている。方針への県の対応は未定である。」と答えました。
担当者は「早い時期に、文書で回答する。」と答えました。
引き続き、新型コロナ感染拡大防止に向けた対応について関係機関に働きかけを行ってまいります。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
7月27日、中国新聞は、盛り土の規制に関し次のように報じました。
「静岡県熱海市で起きた土石流災害が建設残土による盛り土が起点になった可能性が指摘されていることを受け、山口県内の残土処分場周辺の住民から不安の声が上がっている。残土の崩落は全国各地で発生しており、自治体によっては独自の条例で一定規模以上の土砂の埋め立てを許可制としている。一方、山口県には規制する条例がない。専門家からは早急な法整備を求める声が上がっている。2019年9月ごろから搬入が始まった岩国市瓦谷地区の残土処分場。39世帯74人が暮らす集落から瓦谷川に沿って約1キロ上流の谷に、毎日のように大型トラックが土砂を運ぶ。多くが『広島』ナンバーだ。瓦谷自治会の末広邦夫副会長(68)は、『雨が降ると残土置き場から近くの市道に泥水が流れている。いつ大規模な崩落が起きるか、不安でならない』と訴える。建設残土は廃棄物とは異なり、再利用できる資源と見なされている。残土処分場は砂防指定地や地滑り防止区域、保安林などに含まれない限り規制する法律はなく、県や市は積み上げられた土砂の量や搬入元さえ把握できていない。瓦谷自治会は今年5月、市に対し業者へ適切な防災対策を指導するよう要望した。市危機管理課は『砂防法など関係法令に抵触しないと確認した』としたうえで『防災上の観点から注視する必要はある。業者には適切な事故防止対策を働き掛けたい』と回答した。業者への働き掛けはあくまでも『お願い』で、法的根拠に基づく行政指導はできないことも明らかにした。建設残土の崩落は全国で相次ぐ。国土交通省のまとめでは01~15年に全国で14件発生。09年には、大雨で東広島市の民家裏山の残土処分場が崩れ、91歳の女性が亡くなった。残土処分場がある地域は住民とのトラブルが絶えないこともあり、条例で規制する自治体が増えている。都道府県では1997年に千葉県が初めて3千㎡以上の残土の埋め立てや盛り土を知事の許可制とした条例を制定したのを筆頭に26都道府県が類似の条例を設けている。広島県は土砂を2千㎡以上埋め立てる場合、崩落を防ぐ安全対策や、慈善の知事の許可を必要としている。(中略)広大防災・減災研究センターの土田孝特任教授(地盤工学)は『残土処分の規制は自治体の条例頼みの現状がある。規制がある地域から、ない地域へ県境を越えて残土が持ち込まれることも起こり得る。国が法律で一律に規制し、自治体が地域事情に応じて細かく規定する条例を作ることが望ましい』と話している。」
7月21日、知事は記者会見で、盛り土を規制する条例について問われ、次のように答えています。
(今回行う盛り土の実態調査を受けて)「調査結果によっては、県独自の条例化ということも考えていかなければいけないと思っています。」と答えました。
9月県議会は、1日に議会運営委員会が行われ、8日に開幕する予定です。
私は、9月県議会において、山口県として盛り土を規制する条例を制定するよう求めたいと思っています。
山口県には盛り土を規制する条例がありません。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。