ブログ

山口県、2千万円の高級車購入

 昨日、朝日新聞は、山口県が購入した公用車について次のように報じました。

 「山口県は7月下旬、皇族が来県した際に使う来賓用の専用車を買い替えた。トヨタの最高級車『センチュリー』で、購入価格は2千万円超。ただ、今のところ皇族の具体的な来県予定はない。宮内庁は都道府県に皇族が乗る車の用意は求めておらず、中国、四国、九州の各県では既存の公用車で対応する例も多い。」「県がこの車を購入したのは今年7月30日。価格は2090万円だった。昨年から検討を進め、今年度の当初予算に計上した。皇族が来県した際に使う車として、県は『貴賓車』と呼んでいる。県はこれまで県議会議長用と副議長用、貴賓車の計3台のセンチュリーを保有してきた。旧貴賓車は02年に購入し、07年まで県の東京事務所で知事が上京した際に使っていた。だが車体が大きく目立つことを理由に、山口に移して皇族が来県した際に使うようになった。今回買い替えた理由は、購入から18年を迎え、安全性に懸念があると判断したためだという。県が直近の17~19年度の3年間にこの貴賓車を使ったのは計13日間(17年度3日間、18年度6日間、19年度4日間)。うち皇族が使ったのは18年10月の2日間だけだった。山口市であった『全国都市緑化祭』に出席した秋篠宮ご夫妻が、岩国錦帯橋空港から山口市に移動する際などに乗った。ほかには外国からの来賓の空港や駅との送迎や、村岡嗣政知事の鳥取県への出張に使ったという。」

 新型コロナウイルス感染拡大による雇用危機が深刻化し、県民の多くが苦しい生活を強いられている中で、2千万円の公用車の購入は、県民の理解は得難いものがあると感じます。

 この問題に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

巨大風力に各知事が「抜本的見直し」求める

 巨大風力発電事業の計画が全国各地で浮上し、今夏、各県で、環境影響評価法に基づく審査が行われ、計画に対する知事意見が出されました。知事意見に共通しているのは、「計画の抜本的見直し」を求める厳しいものになっている点です。

 先日のブログで紹介したのは、事業規模が、最大9万6千KWで計画中の(仮称)那賀・海部・安芸風力発電事業です。

 この計画に係る計画段階環境配慮書に対する知事意見が、7月8日に出されました。

 徳島県知事は、「本事業の取りやめも含めた計画の抜本的な見直し」を業者に求めました。

 次に紹介するのは、事業規模が、最大15万4888KWで計画中の(仮称)広島西ウインドファーム事業です。

 この計画に係る計画段階環境配慮書に対する知事意見が、8月19日に出されました。

 広島県知事は、「抜本的な事業計画の見直し」を業者に求めました。

 次に照会するのは、事業規模が、最大8万6千KWで計画中の(仮称)紀中ウインドファーム事業です。

 この計画に係る計画段階環境配慮書に対する知事意見が、8月13日に出されました。

 和歌山県知事は、「事業の廃止を含め事業計画の抜本的な見直し」を業者に求めました。

 9月8日、山口県知事は、(仮称)阿武風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する知事意見を出しました。

 村岡知事は、「事業実施想定区域の見直し及び基数の削減を含む事業計画の見直し」を業者に求めましたが、「抜本的な見直し」は求めませんでした。

 ましてや、徳島県知事や和歌山県知事が求める「事業の取りやめ」や「廃止」は山口県知事意見には含まれませんでした。

 県内で、現在5カ所の風力発電事業で環境アセスが行われています。

 山口県知事には、山口県の環境を守る立場で、最大限に意見を業者に届けてほしいと思います。

 風力発電事業に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

森鴎外「最後の一句」

 NHKラジオの聞き逃しサービスで、「朗読」森鴎外「最後の一句」を聴きました。
 あらすじをウィキペディアから引用します。
 「元文3年(1788年)大阪の船乗り業桂屋の主人太郎兵衛は、知人の不正を被る形で死罪となった。悲嘆にくれる家族の中で、長女のいちは父の無罪を信じ、単身、大阪西町奉行佐々又四郎に助命の願書を出し、父の代わりに自身と兄弟たちを死罪にするよう申し立てる。少女の大胆な行為に背後関係を疑った奉行は、大阪城代に相談、女房と子供たちを白洲に呼び寄せ、責め道具を並べて白状させようとする。白洲で佐々は一人一人に事情を聴くが、いちだけは祖母の話から事情を聞き父の無罪を確信したこと、自身を殺して父を助けてほしいことを理路整然と答える。なおも、『お前の申立てに嘘はあるまいな』と佐々が拷問をほのめかして尋ねても、いちは『間違いございません』と毅然と答え、なおも、お前の願いを聞いて父を許せば、お前たちは殺される。父の顔を見られなくなるがよいか。との問いに、いちは冷静に『よろしゅうございます』そして『お上の事には間違はございますまいから』と付け加えた。」
 表題の「最後の一句」とは太郎兵衛の長女いちの「お上の事には間違はございますまいから」に由来します。
 鴎外は、いちの最後の一句をこう解説しています。(新潮文庫版)
 「元文頃の徳川家の役人は、固より『マルチリウム』という洋語も知らず、又当時の辞書には献身と云う訳語もなかったので、人間の精神に、老若男女の別なく、罪人太郎兵衛の娘に現れたような作用があったことを、知らなかったのは無理もない。しかし献身の中に潜む反抗の鉾は、いちと語を交えた佐佐のみではなく、書院にいた役人一同の胸をも刺した。」
 「最後の一句」が含まれた森鴎外の作品を収めた新潮文庫「山椒大夫・高瀬舟」でドイツ文学者・高橋義孝さんは、いちの「最後の一句」を次のように解説しています。
 「この反抗は当時の大阪西町奉行所の書院に居並ぶ役人たちへの反抗のみを意味するのではなく、またひとりいちの反抗を意味してはいない。鴎外森林太郎の上に君臨するあらゆる圧力的なもの、権威的なもの、陸軍その他の官僚機構に対する鴎外自身の密な反抗であったと解釈されないこともない。鴎外はひょっとすると日露役後の論功行賞に対して、陸軍の自己に対する処遇に対して不満を懐いていたのではあるまいか。私はこの疑いを払拭することが出来ない。」
 ウィキペディアは「この作が執筆されたのは1913年9月17日であるが、その前日、鴎外は新聞記者に陸軍の引退を表明している。」とあります。
 鴎外は、陸軍引退を決意し、「最後の一句」に、官僚機構への反抗の気持ちを込めたのでしょう。
 今日も、海堂尊さんに登場していただきます。
 森友疑惑について、海堂さんは、しんぶん赤旗のインタビューでこう語っています。
 「公文書のねつ造は、もはや疑惑ではなく事実です。これに対する安倍政権の無責任な対応への怒りはずっと持っていました。さらに検察は関係者を不起訴にして疑惑にフタをした。公文書ねつ造と検察の堕落。この2点セットで、日本の民主主義国としての矜持を失わせた、とんでもないことです。」
 森鴎外に「最後の一句」を書かせた日露戦争後の政治状況は、今日と類似しているのではないでしょうか。
 海堂尊さんは、安倍政権の公文書ねつ造による民主主義の崩壊について「きっとナチスはこういうふうに権力を拡大したのだと思います。」と指摘しています。
 「取り返しのつかなくなる前に、これは危険だと、騒げるだけ騒いでおきたい。」との思いで、海堂さんは、「コロナ黙示録」を書いたとしんぶん赤旗のインタビューで述べています。
 官僚機構の頂点にいた森鴎外は「最後の一句」を並々ならぬ気持ちで書いたのだろうと思います。
 日本の民主主義国としての矜持を失わせてはならない。
 私は、森鴎外の「最後の一句」を読んで、こう感じました。
 森鴎外はあまり読んできませんでしたが、NHKラジオの「朗読」の聞き逃しを聴きながら、鴎外から学んでいきたいと思います。
 今、鴎外の「山椒大夫」を聞いています。
 皆さんの、森鴎外への思いをお聞かせ下さい。

海堂尊さんが語る「病巣」

 18日・19日付、毎日新聞に「海堂尊さんが語る『病巣』」が連載されました。

 海堂さんは、コロナがあぶり出した日本の病巣を次のように語っています。

 「医学に基づかない政策決定をする首相官邸、柔軟な対応ができない厚生労働省の官僚、そして、彼らの発信する情報を批判せずに垂れ流すメディアの体たらくです。緊急事態宣言は、数値や段階を無視して首相の独断で出したり出さなかったりしたように見えます。なぜ再び感染者が増え、専門家が『お盆の帰省は控えて』と言ってりう時に『GO TOトラベル』を始めたのでしょう?明らかにその後感染者が増えています。検査も制度設計がなっていません。感染者は外出を控えてと言われても、感染しているかどうか分からなければ自粛しようがありません。それなのに、検査をなかなか受けられない。『疑わしいのは検査』は医療の原則。おなかが痛いという人に『家でおとなしくしていなさい』というのが医療ですか?」

 19日、光市で行われた日本共産党演説会で、小池晃書記局長は「いまやるべきことは『GoToトラベル』ではなく、『GoToPCR』です。医療や検査を充実させて、誰もが安心して旅行ができるような社会を取り戻す、これこそ政治の責任ではありませんか。」と訴えました。

 海堂尊さんの指摘は、日本のコロナ対策の一番の問題点をズバリ指摘したものだと感じます。

 海堂さんは、ウィズコロナ時代にどう生きるのかと問われ次のように答えています。

 「市民はもともと賢いですよ。GoToトラベルは低調だし、繁華街の一部を除けば街の人出も少ない。感染予防の行動を自発的に取っています。でもね、逆にもしコロナがなかったら、と思うとぞっとするんです。政権の無能さが露呈せず、五輪やパラリンピックで毎日お祭り騒ぎが続いて、全て未検証なまま終わるところでした。コロナ禍をどう生きるか。小説は自問自答しながら書くので、この作品が一つの答えかもしれません。」

 海堂さんは、20日付のしんぶん赤旗日曜版でのインタビューで、自著「コロナ黙示録」の意図についてこう書いています。

 「公文書ねつ造は民主主義の根本にかかわる許しがたい大罪です。政府が行政権をどう行使したか。それが正しいかどうかの検証が、公文書ねつ造によってできなくなります。それでは政権にとって、なんでもありになってしまう。国民は、政府に手放しの委任をしていないのに。民主主義が根底から壊されようとしているのに、なぜみんな声をあげないんだろう。きっとナチスはこういうふうに権力を拡大したのだろうと思います。取返しのつかなくなる前に、これは危険だと、騒げるだけ騒いでおきたい。本当に取り返しのつかない状態になってからでは遅いですから」

 「桜を見る会」に特別扱いで招待されたジャパンライフの元会長が逮捕されました。

 この問題について小池書記局長は、こう訴えました。

 「『桜を見る会』の招待状を宣伝材料に使い、7000人、2100億円という莫大な被害をだした。なぜこのような人物を、総理の推薦枠で招待しのか、このことで消費者庁の行政監督が遅れたのではないか、さまざまな疑惑を徹底解明しなければいけないと思います。ところが菅政権は、『桜を見る会』は当面中止するが、再検証はしないといっている。中止しても、やったことを消すわけにはいかない。『くさいものにフタ』という態度は断じて認めるわけにはいきません。」

 「民主主義が根底から崩されようとしている」安倍政権の負の遺産について菅政権は、解明しようとせず、フタをする態度です。

 「取り返しがつかなくなる目前に、これは危険だと、騒げるだけ騒いでおきたい」

 海堂さんは、そのために、「コロナ黙示録」を上梓した。

 私たちは、何をすべきか一人一人が考える時だと思います。

 その一つは、次期、総選挙で国民のための政治を実現することだと思います。

 私は、今朝、9月県議会一般質問の第一稿を書き上げました。連休の残り時間は、委員会での審議の準備を進めたいと思っています。

 県民本位の県政を実現するために、私は、自分の役割はしっかり果たしていきたいと思います。

 明日は、実家の稲刈りです。農業者の末端を生きるものとして、大地に根差して考え、発言していきたと思います。

 引き続き、皆さんのご意見をお聞かせください。

 

28日(月)午後に一般質問で登壇予定です。

 18日に9月定例県議会一般質問の通告書を提出しました。

 私は、28日(月曜日)午後2番目に一般質問で登壇する予定です。

 大項目は、県議会のホームページに掲載されている通りですが、小項目も含めて紹介します。

・・・

 1、「コロナ時代」の県政の諸政策について

 ①「コロナ時代」に対応するための施策推進方針(案)について

 ②SDGs未来都市について

 ③SDGsの目標「ジェンダー平等」について

 ④SDGsの目標「気候変動に具体的な対策を」について

 2、新型コロナ対策について

 ①病院の経営を守る問題について

 ②防災対策につて

 ③県職員の長時間労働の解消について

 3、メガ発電施設について

 ①県再生可能エネルギー推進指針について

 ②山口市のメガソーラーについて

 ③巨大風力発電事業について

 4、自衛隊施設につて

 ①宇宙監視レーダーについて

 ②イージス・アショアについて

 5、教育問題

 ①少人数学級について

 ②特別支援教育について

・・・

 現在、原稿書きの真っ最中です。今日中に第一稿は完成する見通しです。

 今議会も皆さんの声を県政に届けるために力を尽くす決意です。

 引き続き、皆さんのお声をお聞かせ下さい。

二度目の映画「ドキュメンタリー 沖縄戦」

 昨日、国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑で行われた浄土真宗本願寺派の「全戦没者追悼法要」に山口別院からWEB参拝しました。

 1931日、9月18日、「アジア・太平洋戦争」につながった「満州事変」の発端である「柳条湖事件」が起こりました。浄土真宗本願寺派では、1981年から毎年9月18日に、国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑で「全戦没者追悼法要」を行っています。

 一度、この法要に参加したいと思っていたのですが、コロナ禍の中で、WEB参拝という形で参拝が叶いました。

 第二部は「映画を通じ非戦・平和を学ぶ会」が行われ、浄土真宗本願寺派が製作した映画「ドキュメンタリー 沖縄戦」が上映されました。

 私は、ブログで紹介した通り、今夏、萩市の映画館で上映されたこの映画を観る機会がありました。二度目の鑑賞でしたが、新たな発見もあり、深い感動を得ることができました。

 映画上映後、この映画の製作に関わった浄土真宗本願寺派総合研究所上級研究員である香川真二さんの講演が行われました。

 香川さんは、鳥取県の本派の住職から沖縄の戦跡めぐりに誘われて、初めて沖縄を訪ねます。

 戦争は悲惨だと感じ、戦争体験者の証言を集めはじめました。

 最初は、書籍化を考えていた香川さん。

 香川さんは、原発事故を題材にした映画「朝日があたる家」を通じて太田隆文監督と面識があり、ある日、沖縄戦の実情を書籍化したいと考えていると太田監督に伝えます。

 太田監督は「戦争体験の空気を伝えるためには、映像の方がいい」と話し、映画づくりがスタートしました。

 配られた映画のパンフレットに、浄土真宗本願寺派総合研究所の丘山所長は、製作意図について次のように書いています。

 「浄土真宗本願寺派(西本願寺派)では、自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現をめざし、現在の諸課題に対してさまざまな取り組みを進めております。総合研究所では、平和に関する取組の一環として、先の大戦で壮絶な地上戦が繰り広げられた沖縄戦の実態を伝え、国内外の多くの方々と共に、平和の大切さについて改めて考えていきたいという願いを込めて、映画の制作を企画しました。」

 香川さんは、「自他共に心豊かに生きる社会とは平和な社会ということだ。他を平和にするために、まず、自分の心を平和にしていくことが大切だ。」と話しました。

 浄土真宗本願寺派の総代を引き受けたのが50歳前の時です。

 お寺に通いだしてまだ日が浅い私ですが、昨日ほど、心に染み入る法要と学習会は初めてでした。

 昨日は、総代になった喜びを感じる一日でした。

 本派総合研究所では、このような良質の平和学習資料を引き続き製作していただきたいと思います。

 映画「ドキュメンタリー 沖縄戦」の上映会開催希望の方は、藤本にご連絡下さい。

 映画「ドキュメンタリー 沖縄戦」一人でも多くの方に観ていただきたいと思います。

 この映画を観られた方は感想をお聞かせ下さい。