議員日誌

小川洋子

 この数日、小川洋子さんの作品を読んでいます。近著の「物語の役割」は、ものの見方、生きた方に刺激を受けるものです。

 小川さんは、フランス人作家フィリップ・ソレルスの文章を引用しています。「書くこと、文章に姿をあらわさせること、これは、特権的な知識を並べることではない。これは人皆が知っていながら、誰ひとり言えずにいることを発見しようとする試みだ」

 彼女には、「博士の愛した数式」という作品がありますが、彼女は、この作品を作るにあたってある数学者をインタビューしています。その数学者は、こう言ったといいます。

 「数学者は、偉大な何者かが世界のあちらこちらに隠した秘密を、洞窟から宝石を掘り返すようにして見つけだす、それが仕事だ」 

 彼女は、数学者を含めた科学者の人たちが、ある特別な謙虚さをもって自分の仕事に当っていることが、大変魅力的だったと語ります。

 そして、作家にとっても、「自分が考えついたわけではなく、実はすでにそこにあったのだ、というような謙虚な気持ちになったとき、本物の小説が書けるのではないかという気がしています」と述べています。

 私も、川柳などひねったりします。また、議員として発言もしています。そして、一人の人間としても、この考え方は、大いに刺激になるものだと感じました。

 こう考えると、表現したりや議員活動を行う上で、傲慢になったり、また、行き詰ったりすることもなくなるのではないかと思いました。ありのままに耳を傾ける。それを、文章や、議会での発言にすればいい。このことにだた徹すればいいのだ。とても心が和らぐ考え方だと思いました。

 小川洋子さんに少々陶酔し、今日は、映画になった「博士の愛した数式」をビデオで観ました。これも大変いい作品でした。

 それから、彼女の作家としての原点である「アンネ・フランクの記憶」という本を次に読もうと思っています。

 彼女の作品から読書の面白さを改めて思い知らされています。いくつになっても読書は楽しいものですね。

 

 

吉部の村芝居

 わが古里、吉部八幡宮芋煮祭に子どもたちと一緒に行ってきました。また、メインイベントの地元の方々が出演される村芝居も見てきました。子どもの頃から毎年参加しているまつりです。久しぶりに参加してみて、子どもの頃の賑わいはありませでしたが、村芝居の熱気は凄まじいものでした。実は、この村芝居、私の父親が参加していました。父の演技を見た覚えはないのですが、とにかく懐かしかったです。

 演目は、監督の重岡さんが脚本・演出された「任侠石地蔵」です。

 パンフレットからストーリーを紹介します。

 「家を飛び出た百姓の倅(宇之助)を探す旅をしている目の不自由な年老いた母親。それを知った宇之助は、母がお参りした目無し地蔵へ。再開し母は宇之助に一緒に田舎へ帰ってくれと懇願するが・・・。」

 役者さんの中に私の一つ後輩も。迫真の演技に拍手喝采でした。

 今は、3年に1度の芝居になっているそうです。早くも3年後が楽しみです。懐かしい一日を過ごしました。明日は、宇部まつり、こぐま保育園も参加します。応援に行こうと思っています。

学校敷地内禁煙

 私の自宅に、匿名の投書が届きました。宇部市内の中学生の親御さんからのもので、敷地内禁煙を徹底してほしいというものです。

 県教育委員会に、市町ごとの学校敷地内禁煙の取組み状況をお聞きしました。学校敷地内禁煙の徹底状況は、小学校では、H15年度4.1%だったものが、H18年度48.2%となっています。H19年度の見込みは、65.9%となっています。中学校は、H15年度1.7%だったものが、H18年度46.8%。H19年度の見込みが56.8%となっています。

 県下で、和木町、柳井市、上関町、田布施町、下関市、萩市、阿武町では、全小中学校で、H18年度までに、敷地内禁煙が徹底されています。H19年度の見込みとして、岩国市、長門市で、敷地内禁煙が徹底されようとしています。

 このように市町内で大きな格差があります。指摘のあった宇部市は、大きく遅れた自治体となっており、H19年度末で、小学校24校中、6校(25%)。中学校で、13校中、3校(23%)となっています。

 ちなみに県立学校では、既に、敷地内禁煙は徹底されています。市町の小中学校においても早く敷地内禁煙が実現できるように、私も働きかけを強めていこうと思います。学校は、子どもが第一です。

平常モードです。

 9月議会につづき、企業会計決算特別委員会と、資料とにらめっこの毎日から少し解放されます。

 平常モードに戻りやったこと、やりたいことを列挙します。一つは、小川洋子の「博士の愛した数式」を読んでいます。その前に、サスペンスを読んでいたからよけいそうなのか、心が洗われるような文章に、少し目から鱗です。読後も気持ちの良い余韻が残る佳作です。この作品は、映画になっているので、ビデオを借りたいと思います。

 二つは、やなせたかし責任編集の「詩とファンタジー」を購入しました。中学の美術の先生が「詩とメルヘン」を愛読されていて、私は、先生に出会って、「絵の道もいいなあ。」と大きく影響を受けた方なので、大学生になって時々購読して読んでいました。「詩とメルヘン」出身のイラストレーターの方が今大きく活躍されています。この雑誌はしばらく休刊となっていましたが、先月、リニューアルして、「詩とファンタジー」として発刊しました。

 「詩とメルヘン」は詩と同時に絵の投稿もありましたが、今度は、詩のみです。私も投稿してみようかなと思っています。もし、作品が出来たら、「活動トピックス」にでも掲載したと思います。

 三つは、子どもとの釣の約束を果たしたいと思っています。秋は諸行事が多く、ほとんど土曜日日曜日は埋まっています。何とか今月、一日空けて子どもたちと釣りに行こうと思います。

 四つは、実家の農業の手伝いで、収穫後の田鋤きをしてくれと母から頼まれていますので、これも、一日やらなければなりません。くれぐれも事故のないように慎重に作業します。

 あとは、やはり映画に行きたいですね。原作を読んだ「犯人に告ぐ」を観に行きたいです。今のところ山口県での上映予定はないので、思い切って県外にのんびり足を伸ばそうかとも考えています。

 そうそう、空手の練習も少し休んでいましたが、今日久しぶりに行きます。昇級試験はどうしましょうか。今度は、2級。茶帯です。5人組手に耐えられる体力があるでしょうか。それに型をは憶えられるでしょうか。

 この内、いくつ出来るでしょうか。少し、質問の後の解放感に酔っている本日です。

 解放感にも浸っていられない現実がありました。今日は、PTAの委員会。小学校のまつりの打ち合わせと準備です。

 今、引き受けている役もしっかり果たしていかなければなりません。

企業会計決算特別委員会の審議が終わりました。

 本日、企業会計決算特別委員会の審議が終わりました。本日は、企業局の審議が行われました。この中で、柳井川工業用水事業が廃止に向けて作業がすすめられていることが明らかになりました。

 黒杭川ダムに企業局が持っている工業用水のための利水の権利を治水に振替える作業が今すすめられているとの説明がありました。この事が実現すれは、全国でほとんど例のないものになります。

 柳井川工業用水道の未給水が解消に向かいいます。今、柳井川工業用水から給水を受けていた企業は、小瀬川第二期工業用水から給水されます。そうなると、小瀬川第二工業用水の未給水も解消に向かいます。

 柳井川工業用水道が廃止されること自体は、なら、なぜ整備したのか、施設整備は、必要なかったのかということになりますが、売れない水を今後も保有するよりは、事業を統合したほうが今後に生きる対応だと言えます。

 利水から治水への振替え。これを柳井川で実現し、今度は、小瀬川に繋げることが重要です。弥栄ダムには、日量32000トンの未事業化の企業局が保有する水源があります。この利水を治水に振替えることを今、国と交渉している最中です。

 この32000トンに対する企業債の元利償還金が最大で185億円かかり、これが、県の一般会計から借入金として企業局に繰り入れられています。この課題を根本的に解決していくためにも、企業局が持っている利水を治水に振替えることがどうしても必要です。これを成就するはずみに柳井川の例がなればと思います。

 柳井川の利水の治水振替えを見守っていきたいと思います。

100%落札

 昨日の企業会計決算特別委員会の私の質疑で、H19年度、県立総合医療センター、診療材料管理業務委託の入札において、落札業者は、予定価格と全く同じ金額で入札していたことがわかりました。つまりこのケースは、100%落札だったのです。病院会計では、現在、予定価格の事前公表は行っていません。それなのに、なぜ、予定価格が分かったのか、予定価格と最後の1000円まで同じ金額の札を業者は入れることができたのか。横山事務局長は、「AとBの委託を一緒にした。今回の予定価格は、AとBの委託料をたした金額となった。AもBも落札業者がこれまで、仕事を受けていたので、入札金額と予定価格が同一になったと思われる。」と答弁しました。これこそ、県の予定価格の算定の甘さを暴露したものです。更に、入札には、結局、1社しか参加しておらず、入札という形態はとったもの実態は、随意契約そのものです。この業務は、昨年までは、随意契約でしたが、H19年度から入札となりました。しかし、この委託事業を開始した時から同一業者が受注しつづけ、今回の入札の結果、落札したのも同一業者です。結果として、この委託に対して、10年間同じ業者が受注しつづけている状況です。

 最後に、今村部長が、「今後とも、公正な入札に努める」と答弁をしましたが、この事案は、行政と業者との癒着が疑われてもしかたがないケースだと思います。

 引き続いて、明日は企業局の質疑です。この会計審議もしっかり準備して臨みたいと思います。