県議会総務企画委員会の一日目の審議が終わりました。
私が行った質疑の一部を報告します。
本日の総務・企画委員会に参加する私
山口県は、来年度から2017年度までの中期計画(チャレンジプラン)の素案を明らかにしました。
チャレンジプランで示された6つの課題の一つに財政の健全化があります。
平成26年度末の県債残高は1兆3027億円となっています。
私は「平成25年度末の一般会計の県債残高は1兆3070億円の内、普通債は8117億円。その内土木債が6530億円。普通債の80%、一般会計の県債残高の50%が土木債だ。チャレンジプランの第一は「世界に広がる産業力強化プロジェクト」であり、産業基盤づくりという名目で、大型公共事業が目白押しとなっている。子どもたちの未来の財源を先取りする大型公共事業が乱発されれば、チャレンジプランにある『未来開拓』にならない。大型公共事業の適正管理を行うべきだ。」と述べました。松本財政課長は「明年度の予算編成時に財政の収支の見通しを示すことにしている。今後とも県債残高の管理については行っていきたい。」と答えました。
次に8月6日の岩国市・和木町の豪雨災害に関する諸問題について質疑しました。
私は「今回の災害は、災害が発生した後に避難勧告が出された。土砂災害警戒情報の発表をもって避難勧告の判断基準とするよう県内市町の地域防災計画の見直しを促進させるべきだ」と述べました。
矢敷危機管理監は「岩国市では、判断基準の見直しを行ったと聞いている。他の市町でも見直しが進むようフォローアップしていきたい」と答えました。
改正災害対策基本法は、地震・津波・土砂災害など災害ごとに市町が緊急避難場所を定めるように義務づけました。
私は、「一日も早く県内市町での緊急避難場所の指定が完了するようにすべきだ」と質しました。
弘田防災危機管理課長は「今年度中には県内全ての市町で指定が完了するよう、県として技術的な助言等行っていきたい。」と答えました。
次に、管財課が所管する未利用財産の処分状況についです。
青木管財課長は私の質問に「平成20年度から24年度までの5年間で、約28億円の未利用財産を処分してきた。現在、73物件、約18㌶の未利用財産を保有している。早期売却に務めたい」と答えました。
次に県立美術館のメンバーズクラブについてです。
今年度から二つの県立美術館のメンバーズクラブが結成されました。
山﨑文化振興課長は私の質問に対し「8月末で3130名の会員数となった。広島県の920名、鳥取県の97名と比べても順調に推移していると考えている。次年度も会員数の維持に務めたい」と答えました。
次に、障害者支援施設への優先発注についてです。
地方自治法施行令の規定により障害者支援施設等への優先発注が行われています。過去3年の7つの契約の内6つの契約が一つの施設になっています。
私は、多くの施設に発注されるようにすべきと質しました。中村物品管理課長は「要望を受け止める」と答えました。
明日は、基地問題を始め、様々な問題で引き続き質疑を行う予定です。
県政全般に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
米海兵隊は、一日、ペルシャ湾上で米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイが強襲揚陸艦マキン・アイランドの甲板から発艦しようとした際、エンジン出力が一時低下して発艦に失敗したと発表しました。その際、機体から脱出して海中に飛び込んだ乗組員二人のうち、一人が行方不明になっています。
事故を起こしたオスプレイは普天間基地に配備されている24機と同型機で、岩国基地にも度々飛来しているものです。
今日行われた一般質問で日本共産党の木佐木県議が県の認識を質しました。
大谷総務部理事は「国に問い合わせたところ、事故があったことは認識しているが、詳細を明らかにするよう米側に求めているとの回答だった。国からの回答を待って県の対応が必要かどうか判断したい」と答えました。
今回、オスプレイの操縦士は生還できましたが、失敗して墜落した可能性も考えられます。同機を日本のような人口密集地で運用する危険性をあらためて示しました。
この問題は、来週から行われる総務・企画委員会で取り上げていきたいと思います。
オスプレイの発艦失敗を始め基地問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日の私の一般質問でも取り上げたウベボードの解散問題。
この間の状況を詳しく報告します。
宇部興産は、子会社のウベボードを来年3月末で解散すると発表しました。
ウベボードが出資する関連会社2社も解散の予定です。
業務の一部は、4月1日に静岡県富士市に設立される新トキワ興産(仮称)に移管される見込みです。
関係する従業員は合計で225人です。
宇部興産は、従業員は、新会社や宇部興産関連会社に再就職できるように支援するとしています。
賀屋商工労働部審議監と久保田宇部市長と山口労働局の小沢職業安定部長は、昨日10時、宇部興産の久保田常務取締役に対し要請文を渡しました。
要請文は、村岡知事、久保田宇部市長、山口山口労働局長から竹下宇部興産社長に提出されたものです。
要請文は、「貴社グループのウベボード株式会社、トキワ興産株式会社、トキワ建工株式会社を解散されると伺い、大変残念に思っております。」「地域経済と雇用面に配慮され、協力会社を含めた従業員の雇用の安定に万全を期していただきますとともに、地域経済への影響を最小限に留めていただきますようお願い申し上げます。」としています。
宇部市は、ルネサス山口工場のリストラで雇用不安が広がっています。ルネサスでは未だに2割の約150人の退職者の再就職が決まっていません。
その上でのウベボードの解散です。新会社は静岡県に設立されるわけですし、宇部市での雇用が心配されます。 宇部興産は、225名全員の再就職を県内を中心に確保すべきです。
ウベボードを始め、県内の雇用問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
本日、一般質問を終えました。
福島県の帰宅困難地域を示すパネルを使いました
今回も様々な前進がありました。
第一は、防災対策についてです。
私が、岩国市新港地区については、避難勧告は災害発生後に発令されたのではないかと質したことに対し、渡辺総務部長は「その通り」と答えました。
浅原教育長は、土砂災害特別警戒区域内にある県立施設は、10校であるとして、「より危険性が高い箇所に擁壁を設けることなど検討する。どの学校に擁壁を設けるか今後精査する」と答えました。
浅原教育長は、特別警戒区域がある県立学校10校の内、5校の体育館が土砂災害に係る避難所に指定されていることを明らかにしました。
小松健康福祉部長は、特別警戒区域がある入所・入院系の福祉・医療施設数は県内に17施設あることを明らかにしました。
藤村県警本部長は、特別警戒区域内にある防府市の交通機動隊庁舎への擁壁設置を地権者の国土交通省に要請したいと答えました。
県内の需要電力量に占める再生可能エネルギー指針の基数と目標値の割合が明らかになりました。2011年の需要電力量に占める再生可能エネルギー発電量の割合は、3.5%で、2020年の割合は5.4%であることが分かりました。
私は、「福島県の2013年県内エネルギー需給量の22.4%を再生可能エネルギーで賄い、2040年に県内エネルギーの100%を再生エネルギーで賄うとする目標と山口県の実態を比較すると雲泥の差がある。山口県はせめてエネルギー需要量の10%を再生可能エネルギーでいつまでに賄うかの目標を持つべきだ」と質しました。
岩国基地問題で、私は、「米軍構成員等が日本で起こした犯罪の第一裁判権は日本がもつことを日米地位協定で明らかにするよう国に求めるべきだ」と質しました。大谷総務部理事は、「その点での日米地位協定改訂は必要。渉外知事会に提案したい。」と答えました。
愛宕山の土壌汚染対策法の関係で、私は、形質変更面積が44.8㌶を越えた場合、防衛省は新たな届出書を出さなければならないのではないかと質しました。半田環境生活部長は、「その通り」と答えました。
また、形状変更面積が50㌶を越えた場合は、環境影響評価の手続きを行うよう勧告すべきとの質問に半田部長は、「防衛局に勧告する」と答えました。
米価下落に対する融資制度の創設について、野村農林水産部長は、「JAで融資制度の検討が始まった。県はその動向を見極め適切に対応したい」と答えました。
宇部ボードの解散発表について、木村商工労働部長は「地域の雇用を守るよう宇部興産に今日、要請した」と答えました。
今日は、私の質問に約20名の傍聴者が来られました。おかげで、元気いっぱいに質問をすることができました。
明日からは、総務企画委員会に向けて準備を進めていきます。
引き続き、県政全般に対する皆さんの要望をお聞かせ下さい。