月別アーカイブ:2024年10月

梶堀第一踏切と田草場第一踏切との統合・拡幅 県土木部長が「必要な支援行う」と答弁

 私は、9月30日に一般質問で登壇しました。
 今日は、宇部市内の踏切拡幅について報告します。
 宇部市は、八王子踏切の拡幅に向けて作業を進めています。
 私は、「県は、どう支援しているのか」質しました。
 大江土木建築部長は「当該踏切は、JR宇部線と市道恩田八王子線が交差する踏切道であり、国が定める客観的基準において、歩道が狭隘な『緊急に対策が必要な踏切』となっていることから、市において、拡幅が計画されています。このため、県では、市で実施する事業が円滑に進ちょくするよう、JR、国、県及び市町で構成される山口県踏切改良協議会合同会議において、踏切道改良促進法における『改良すべき踏切道の指定』に向けた助言や、国の補助事業の活用など、必要な支援を行っているところだ」と答えました。
 宇部市は、梶堀第一踏切と田草場第一踏切の拡幅統合に向け、来年度から計画図(案)の作成を進めようとしています。
 8月22日、日本共産党山口県委員会が国交省に当該踏切の拡幅統合を要請した所、担当者は「事業の必要性を踏まえて、移設、統廃合に向けた協議のため必要な助言を行っていきたい」、「JR西日本も協議に応じると聞いている」と答えました。
 私は、「県は、当該踏切拡幅に向け、どのような役割を発揮するのか」と質しました。
 大江部長は「当該踏切は、JR山陽本線と市道広瀬宇部駅線が交差する踏切道であり、国が定める客観的基準に該当しないものの、車の離合が困難である上、歩道がないため、市に対し、拡幅についての地域住民の強い要望があることから、市において隣接する田草場第一踏切と統合・拡幅することなどの対策が検討されている。このため、県では、この対策の検討が進むよう、技術的な助言や、JRとの協議など、必要な支援を行うこととしている」と答えました。

河川環境美化活動助成事業は「助成額を増やし、希望する団体については毎年助成すべき」と求める

 私は、9月30日に、一般質問で登壇しました。
 今日は、土木行政の内、河川環境美化活動助成事業について報告します。
 県管理河川である中川では「中川をきれいにする会」が、毎年、地元中学生を含め、500人以上が参加して清掃活動を行っています。
 県の河川環境美化活動助成事業は、隔年しか受けていません。情報公開で入手した各県土木事務所が県内市町に発出した助成対象団体の推薦に関する文書に「前年度助成を受けた団体については対象外とします」とあります。
 毎年の助成団体は50団体程度で、300万円弱の予算しか確保されていません。
 私は、「助成額を増やし、希望する団体には毎年助成すべきだ」と質しました。
 大江土木建築部長は「お尋ねの事業は、河川愛護思想の普及啓蒙及び河川の環境美化を図るため、ボランティアで河川環境美化活動を行っている団体のうち、原則5年以上継続して活動を推進しているなど、特に優良な団体に助成を実施しているものだ。県としては、河川に対する愛護意識を醸成し、環境美化への自発的な取組を促すことを目的に、必要な予算を確保し、河川環境美化の取組に対する支援を行うこととしており、現時点で、助成額を増やすことは考えていない。なお、『原則として前年度助成を受けた団体については対象外とすること』という条件は、一定の予算の中でより多くの団体が助成を受けられるよう設けているものだ」と答えました。
 中川では、清掃後に集めた草は宇部市が処理しています。
 私は、「集めた草は県が処理すべきだ」と質しました。
 大江部長は「『中川をきれいにする会』の清掃活動で集められた草については、市民の清掃活動により発生したものであることから、市で処理していただくことが適切であると認識している」と答えました。
 

(仮称)阿武風力発電事業が期限内に書類提出できず、3月25日、経済産業大臣名で行政指導を受けていた

 今日は、環境問題の内、(仮称)阿武風力発電事業について報告します。
 資源エネルギー庁は、「再生可能エネルギー発電事業計画における再生可能エネルギー発電施設の設置場所について」で、新規認定申請に必要な書類の提出がなかった場合、一旦認定するものの、認定日の翌日から3年が経過した日を提出期限としています。
 阿武風力発電事業が認定されたのは21年3月10日。3年の期日は、今年の3月10日です。日本共産党衆議院議員笠井亮事務所が資源エネルギー庁に照会した結果、3年が経過した後も書類提出がなされず、3月25日、経済産業大臣名で、事業者に行政指導が行われていたことが判明しました。
 私は、「県は、この事実を把握しているのか」質しました。
 鈴森産業労働部理事は「再生可能エネルギー発電施設に関する指導監督の権限は国が有しており、県は、お示しのような事柄について把握をする立場にない」と答えました。
 事業者は、国から行政指導を受けた際「23年に隣接地が保安林に指定されてその解除が必要となり想定外の追加手続きが必要となった」などと回答しています。
 環境影響評価法施行令に、軽微な修正とは「修正前の対象事業実施区域から300メートル以上離れた区域が新たなに対象事業実施区域とならないこと」とあります。
 23年に隣接地が保安林に指定された箇所は、阿武町大字奈古床並など数筆あります。事業者は、環境影響評価方法書の手続きまで完了しています。
 私は、「修正前の対象事業実施区域から300メートル以上離れた区域が新たな対象事業実施区域である場合、事業者は、環境影響評価方法書から手続きをやり直すことになるのか」と質しました。
 平屋副知事は「法では、修正前の対象事業実施区域から300メートル以上離れた区域が新たに対象事業実施区域となる場合、事業者は、環境影響評価方法書から手続きを経なければならないとされている」と答えました。

県内で計画中の風力発電施設内に全て保安林が有り、解除の要件の一つは関係市町村長の同意

 私は、9月30日に、一般質問で登壇しました。
 今日は、メガ発電施設の規制の前半を紹介します。
 9月4日、「白滝山、天井ヶ岳の自然環境を守る会」など8団体は、村岡知事に、「県内及び県境に計画中の風力発電事業に関する要望書」を提出しました。
 現在、県内で計画されている事業は①(仮称)新白滝山風力発電事業、②(仮称)西中国ウィンドファーム事業、③(仮称)阿武風力発電事業で、風車は64基に及びます。要望書は、これら計画が進めば「自然環境の破壊・災害の誘発・健康被害など様々な問題が予想」されるとしています。
 まず、条例制定についてです。
 地方自治研究機構の調査によると8月29日現在、太陽光発電施設などを規制する条例をもつ都道府県は8つです。山形県は太陽光だけでなく、風力なども対象にしています。青森県は、今年中の制度構築・条例制定を目指し、「青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生制度検討有識者会議」を設置しています。
 私は、「県は、県内での太陽光・風力などのメガ発電施設を規制する条例制定に向け、有識者会議を設置すべきだ」と質しました。
 鈴森産業労働部理事は「太陽光発電や風力発電などの発電施設については、電気事業法や再エネ特措法に基づき、国が指導監督を行っているため、設置規制等に関するルールの制定についても、国において検討されるべきものと考えており、本件としては、有識者会議を設置することは考えていない」と答えました。
 次に、景観形成についてです。
 鹿児島県と北海道は、風力発電施設などを対象に「景観形成ガイドライン」を制定しています。島根県は、景観条例に基づいて、風力発電施設に係る届出事務を定めています。兵庫県は、風力発電施設などに景観影響評価書の作成を求めています。
 私は、「県は、景観形成に関する規制を設けるべきだ」と質しました。
 大江土木建築部長は「県では、良好な景観の形成に関する基本理念などを定めた山口県景観条例に基づき、広域的な観点から、景観に関する知識の普及や情報の提供などに努めているところだ。一方で、国が定めた景観法の運用指針では、良好な景観の形成は、基礎的自治体である市町が中心的な役割を担うことが望ましいとされており、本県では、県内全ての市町が、景観法に基づく景観行政団体となり、景観行政を進めているところだ。このため、引き続き景観法に基づき、各市町において、地域の特色に応じて適切に対応することが効果的であることから、県としては、景観形成に関する規制を設けることは考えていない」と答えました。
 次は、保安林についてです。 
 私は、「県内で計画されている三カ所の風力発電施設対象事業実施区域内に保安林はあるのか、また、保安林解除には、市町村長の同意が必要なのか」質しました。
 太田農林水産部長は「計画地とされている区域内に、保安林がある。保安林の解除にあたっては、利害関係者の意見として、関係する市町村長の同意を得ていることが要件の一つだ」と答えました。
 次は、環境アセスについてです。
 日本自然保護協会の機関誌「自然保護」22年3・4月号に環境アセスが特集され「アセス手続きの中に設けられる環境大臣意見や知事意見において、事業に対して厳しいコメントが出されることがあり、事業によっては中止の判断を迫られる場合もあ」るとあります。
 私は、「県は、この解説をどう認識しているのか」質しました。
 平屋副知事は「県として、一団体の機関誌の解説に対し、答える立場にはない」と答えました。

山陰道建設が原因か 水不足で、棚田の作付けが出来ない 国交省が調査中

 9月27日、「はぎ時事」は、阿武町の棚田で今年度作付が出来なかったと次のように報じました。
 「農林水産省の『つなぐ棚田遺産』にも認定されている阿武町『木与の棚田』で今年5月、山陰道『木与防災』の工事の影響も懸念される『水涸れ問題』が発生し、棚田のほ場約4haで今年度の作付けを断念していたことが明らかになった。メインのほ場の収穫が全滅状態となり、棚田米としてのブランド化してきた商品も大打撃を受けた。地元の農事組合法人『木与なぎさファーム』(中野祥太郎代表理事)では、『トンネル工事が影響している可能性がある』とし、国交省に調査や補償を含めた対策を求めるよう、町に要望している。9月10日に行われた9月定例議会の一般質問で池田倫拓町議が質問した。花田町長は、すでに国交省が因果関係の調査に着手し、棚田の用水確保対策も検討していることを紹介。『これまで以上に国交省と連携を密にし、地元の要望を伝えていきたい」と語った。木与の棚田は、木与地区の国道191号線の南東にある急傾斜地『上ノ山』に位置。頂上付近からは清ヶ浜や遠岳山、野島までを一望でき、特に水を張った棚田に夕日が映る様子は絶景だという。貴重な観光資源として町のパンフレットなどにも紹介されてきた。用水は頂上から更に上の山間部を流れる木与川支流から取水し、延長2キロ、幅30センチ程度のコンクリート水路でほ場まで引き込み。『阿武の昔ばなし』によると、元は段々畑だったが、『江戸時代、測量のため阿武町を訪れた伊能忠敬の水田設計図をもとに明治時代に整備された』とされ、歴史的にも意義がある。平成7年から8年にかけて国営事業でほ場整備を実施し機械での耕作も可能になった。平成29年度に事業化された山陰道『木与防災』は、木与、宇田間を結び延長5キロの自動車専用道路。木与の棚田の南側山中を通過する。トンネルが多くを占め、東から西に向かって『第一トンネル』(全長1972メートル)『第二トンネル』(全長291メートル)『第三トンネル』(全長410メートル)と続く。すでに第三トンネルは昨年度完成。現在、第一トンネルを東端の宇田郷方面から掘削し、8月末現在、1206メートル(60%)が完了している。掘削で発生した湧水は宇田郷の田部側に流している。今後、真ん中の第2トンネルに着手する。木与なぎさファームは、木与地区の約20haの補助で水稲栽培を行っていた。このうち約4haが棚田で、他は木与の平地などにある約16haだった。木与防災の用地買収には当初から協力し、木与インターチェンジ付近、国道191号線沿いの平地『遠根』のほ場約6haを国に売却した。更に昨年度、町が木与インターチェンジ付近に工業団地『ABUファクトリーパーク』の造成を計画したため、追加で周辺のほ場約4haを町に売却。これにより耕作面積は20haから10haへと半減した。酒米などの生産は縮小したが、主力商品の棚田米を栽培する棚田4haは今年も耕作する予定だった。ところが、棚田の田植え準備に入ろうとした5月、用水を引き込む木与川の水量が激減していることが発覚。やむなく今年度の棚田の耕作を全面的に断念した。棚田の下に広がる『五郎丸』や『中枝』地区でも今年は水不足で、水量確保は苦労したという。木与なぎさファームでは、木与防災の工事による影響を懸念し、すぐに国交省や町に相談。国交省では、木与川の水量減少と工事の因果関係を調査することになった。花田町長も6月に現場を視察し、棚田の代替ほ場として元々、同法人のほ場だった遠根の『ABUファクトリーパーク』建設予定地(旧ほ場)を貸すことを決めた。用水は遠根から取水しており、問題なく耕作できた。こうして年度当初予定していた耕作面積10haを維持できたものの、遠根の旧ほ場は来年も継続して耕作できるか不透明。木与防災の工事は今後も続き、水涸れがいつ頃解消するのか全く見通せないことから、根本的な原因究明、用水確保対策を求めている。」

 私は、この記事を読んで、以下の点を、11日付で、県土木建築部に照会しました。

 ①山陰道「木与防災」工事によって、今年度4haの水田が耕作できなかったという問題で、国が調査を開始したが、県は、この状況をどう掌握しているのか。

 ②国の調査に対して県はどのように関与しているのか。

 ③国の調査の結果、道路建設が水源に影響を与えていることが判明した場合、県としても、農業者への補償と水源の確保を国に求めるべきだが、県の見解を問う。

 回答が届き次第、本ブログで報告します。

 この問題に対する皆さんのご意見や情報をお寄せください。

藤本かずのりサポーターズのつどいIN吉部が開かれる

 昨日、藤本かずのりサポーターズのつどいIN吉部が行われました。

 浅田宇部市議とみふじ美智子衆院山口1区選挙区候補と私がお話しました。

 藤本かずのりサポータズのつどいIN吉部でお話しする私 (左から、本池共同代表 私、みふじ衆院1区候補)

 私が、お話した内容は、以下の通りです。

・・・

 藤本かずのりサポーターズのつどいIN吉部にご参加いただきまことにありがとうございます。15日から総選挙が始まるという情勢となりました。
 かえる通信に書きましたが、石破首相が代表を務めた石破派の政治収支報告書に6年間で140万円の未記載があった問題で、上脇神戸学院大学教授は、東京地検に告発状を提出しました。石破さんでは、政治とカネの問題を解決できないことを私は、この総選挙の中で訴えていきたいと思います。
 さて、県議会の報告です。まず、秋吉台青少年自然の家が無くなろうとしているということです。資料にあるように、秋吉台国際芸術センターと秋吉台ビジターセンターは県施設として残る一方で、青少年自然の家については、廃止か移管の方向性案が示されました。
 次に体験創出補助金についてです。私は、昨年、この補助金が採択された3つの事業の内、秋穂二島と平生の事業が進捗していないことを6月県議会で指摘しました。
 9月県議会では秋穂二島の事業者の問題点を取り上げました。この事業者、サウナ施設とクルーズ船の運航で約6000万円の補助を受けています。
 補助金の交付要綱に「申請者若しくは申請者が経営する法人との契約により相手方に支払う経費」は補助対象経費に含まれないものとあります。
 登記簿を見ると申請した業者Aとサウナを施工した業者Bの住所と代表取締役が同一人物でした。
 私が、このことを9月24日に指摘しましたが、9月30日の部長答弁では、「観光連盟は再調査を行っていない」というものでした。
 私の指摘があたらないとの答弁でもありません。指摘は妥当なものなのに調査しないのは、行政の怠慢です。引き続き調査を続けます。
 3つ目は、パートナーシップ宣誓制度についてです。
 9月1日から、パートナーシップ宣誓制度がスタートしました。県営住宅の入居など5つの県のサービスが受けられることになりました。知事は、質問に「更にサービスの拡充を図る」と答えました。
 アメリカの環境団体が、米軍岩国基地内周辺で発がん性物質であるPFASの調査を行い、国の暫定指針値の1.8倍の濃度が検出されました。福田岩国市長が、「国や県に対し、モニタリング調査を検討するよう、依頼したい」と答えました。私の質問に平屋副知事は「岩国市の依頼内容を確認し、国とも連携しながら、調査の必要性について検討する」と答えました。
 次に、長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨を収集する問題です。
 私は、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の私は運営委員の一人です。最近テレビで繰り返し、長生炭鉱のニュースを放映しています。ご覧になられ方も多いと思います。1942年の事故ですから、82年前の事故で遺族も高齢化しています。刻む会では、今年は、クラウドファンデングで800万円を集めるなどして、坑口をついに発見しました。
 私は、この努力を県として国に伝え、国の責任で遺骨収取を行うよう求めるべきだと質しました。部長は、「適切な形で要望を国に伝える」と答えました。
 最後は、元自衛官の性的暴行事件についてです。県教委は10日、県立高校の教諭が不同意わいせつ致傷事件で有罪判決を受けたとして、懲戒処分にすることを公表しました。
 9月11日に、陸上自衛隊山口駐屯地の元自衛官が不同意性交罪で有罪判決が下ったことについて、自衛隊は懲戒免職したことを公表せず、県警も元自衛官を逮捕したことを公表していませんでした。米軍や自衛隊の性的犯罪を県警が公表しないことがあってはならないことです。女性の人権には十分配慮した上で事件は公表すべきです。