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県内で計画中の風力発電施設内に全て保安林が有り、解除の要件の一つは関係市町村長の同意

 私は、9月30日に、一般質問で登壇しました。
 今日は、メガ発電施設の規制の前半を紹介します。
 9月4日、「白滝山、天井ヶ岳の自然環境を守る会」など8団体は、村岡知事に、「県内及び県境に計画中の風力発電事業に関する要望書」を提出しました。
 現在、県内で計画されている事業は①(仮称)新白滝山風力発電事業、②(仮称)西中国ウィンドファーム事業、③(仮称)阿武風力発電事業で、風車は64基に及びます。要望書は、これら計画が進めば「自然環境の破壊・災害の誘発・健康被害など様々な問題が予想」されるとしています。
 まず、条例制定についてです。
 地方自治研究機構の調査によると8月29日現在、太陽光発電施設などを規制する条例をもつ都道府県は8つです。山形県は太陽光だけでなく、風力なども対象にしています。青森県は、今年中の制度構築・条例制定を目指し、「青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生制度検討有識者会議」を設置しています。
 私は、「県は、県内での太陽光・風力などのメガ発電施設を規制する条例制定に向け、有識者会議を設置すべきだ」と質しました。
 鈴森産業労働部理事は「太陽光発電や風力発電などの発電施設については、電気事業法や再エネ特措法に基づき、国が指導監督を行っているため、設置規制等に関するルールの制定についても、国において検討されるべきものと考えており、本件としては、有識者会議を設置することは考えていない」と答えました。
 次に、景観形成についてです。
 鹿児島県と北海道は、風力発電施設などを対象に「景観形成ガイドライン」を制定しています。島根県は、景観条例に基づいて、風力発電施設に係る届出事務を定めています。兵庫県は、風力発電施設などに景観影響評価書の作成を求めています。
 私は、「県は、景観形成に関する規制を設けるべきだ」と質しました。
 大江土木建築部長は「県では、良好な景観の形成に関する基本理念などを定めた山口県景観条例に基づき、広域的な観点から、景観に関する知識の普及や情報の提供などに努めているところだ。一方で、国が定めた景観法の運用指針では、良好な景観の形成は、基礎的自治体である市町が中心的な役割を担うことが望ましいとされており、本県では、県内全ての市町が、景観法に基づく景観行政団体となり、景観行政を進めているところだ。このため、引き続き景観法に基づき、各市町において、地域の特色に応じて適切に対応することが効果的であることから、県としては、景観形成に関する規制を設けることは考えていない」と答えました。
 次は、保安林についてです。 
 私は、「県内で計画されている三カ所の風力発電施設対象事業実施区域内に保安林はあるのか、また、保安林解除には、市町村長の同意が必要なのか」質しました。
 太田農林水産部長は「計画地とされている区域内に、保安林がある。保安林の解除にあたっては、利害関係者の意見として、関係する市町村長の同意を得ていることが要件の一つだ」と答えました。
 次は、環境アセスについてです。
 日本自然保護協会の機関誌「自然保護」22年3・4月号に環境アセスが特集され「アセス手続きの中に設けられる環境大臣意見や知事意見において、事業に対して厳しいコメントが出されることがあり、事業によっては中止の判断を迫られる場合もあ」るとあります。
 私は、「県は、この解説をどう認識しているのか」質しました。
 平屋副知事は「県として、一団体の機関誌の解説に対し、答える立場にはない」と答えました。

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