1月26日、「少人数学級署名を進める宇部の会」が開かれ、私が、国と県の少人数学級化の取り組み状況について報告しました。
報告した要旨は以下の通りです。資料を多数使いました。資料が必要な方は、本ブログ「問い合わせ」から私にメールを送ってください。お届けしたいと思います。
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国の35人学級化の動きと山口県の現状について報告します。
まず、少人数学級化の必要性についてです。
資料1の通り文部科学省は、「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~『新しい生活様式』~」に基づく「『新しい生活様式』を踏まえた学校の行動基準」を3段階定めています。山口県教委は、1月21日、県立学校の行動基準をレベル1から2に引き上げました。また、その事実を市町教委に周知しました。
資料2の通り宇部市教委は、同日、県に倣って市立小中学校の行動基準をレベル2にして対応することを保護者に周知しました。
資料3のとおり山口県独自の指標の内、4つでステージが3にとなっています。特に、直近1週間の新規感染者数の増加比2.3は、秋田県に次ぐ多さです。このまま感染拡大が進めば、県教委が学校の行動基準をレベル3に引き上げる可能性もあります。
資料4の通り、学校の行動レベル2になると1クラス20人にしなければなりません。新しい生活様式というなら、30人学級化へ進む時です。
資料5の通り、国の現行基準は小学校1年35人、2年から6年まで40人です。来年度から5年かけて小学2年から6年まで35人に移行させ全学年での35人学級化に踏み出します。来年の児童数見込みに基づく現行基準での学級数は2240学級ですが、新基準で全学級35人になった場合の学級数は2431学級で約200学級増加します。
県教委は、新年度以降、教員の基礎定数は増加するが、少人数学級などの加配定数は減らされ、総量は変わらないとの見解を示しています。
資料6の通り、山口県は小中学校の全てを35人以下学級とし、1年生は、大規模校で30人以下学級にしています。
資料7の通り、佐賀県と香川県では、県独自の財源で、少人数学級化に取り組んでいます。
新年度、40数年ぶりに教員の標準法が改定され、小学校の少人数学級化が進みますが、現在、35人学級化している山口県で、少人数学級化が前進しない事態となれば、県民は納得しません。県独自の財源を積み増し、教員の総量を増やし、小学校低学年から30人学級化に踏み出す時です。
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国が35人学級に踏み出した今、県は30人学級に踏み出す時です。
少人数学級に対する皆さんのご意見をお教え下さい。
1月16日付読売新聞は、児童福祉司について次のように報じました。
「厚生労働省は15日、全国の児童相談所で虐待対応にあたる児童福祉司を5260人に増員する計画について、当初2022年末としていた期限を21年度末に1年前倒しする方針を発表した。人件費として都道府県に配分する地方交付税を増額する。政府は18年、3235人(17年度)から22年度までに約2000人増やす虐待防止プランを決定した。」
私は、昨年の2月県議会環境福祉委員会で、児童福祉司の増員状況について質しました。
こども家庭課長は「現時点の児童福祉司の人数は、全部で40名。令和2年度、3年度、4年度の3年間で56人にしていこうと、計画的に増員する予定」と答えました。
冒頭紹介した、報道を受けて、こども家庭課の担当者からヒアリングを受けました。
担当者は、「現在の児童福祉司の数は45名」と説明しました。
56人体制との差は11名です。
私は、国のプランが前倒しされたことを受け、新年度、児童福祉司が11名増員されることを期待します。
県内でも児童虐待件数が増加傾向です。引き続き、児童福祉司が増員されるように発言を続けていきたいと思います。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、念仏者9条の会第30回全国大会オンライン集会が開かれました。
私は、本願寺派山口別院で会員の皆さんと一緒にオンライン集会に参加しました。今年1月22日に、核兵器禁止条約が発効しました。これを受け、テーマは、「核兵器禁止条約発効の意義」についてでした。
講師は、ICAN国際運営委員の川崎哲さんでした。
川崎さんは、講演の中で、「議員ウォッチ」の取り組みを紹介しました。
「議員ウォッチ」とは、「核兵器廃絶を願う有志が、核兵器問題に関する日本の議論を活発化させるために始めたプロジェクト」です。「議員ウォッチ」では、「国会議員と都道府県知事について、核兵器禁止条約への賛同の有無を明らかにしています。市区町村については、日本政府に核兵器禁止条約に加わることを意見書などで求めている市区町村を一覧」にしています。
まず、国会議員です。昨日時点で、23%の賛同率です。
政党別では、昨年11月15日時点での賛同率は、自民党2%、公明党11%、立憲民主党63%、日本維新の会4%、日本共産党100%、国民民主党38%、社民党100%、れいわ新選組100%、希望の党0%、などとなっています。
県別では、山口県関係の国会議員の賛同率は0%となっています。
次に都道府県知事です。昨日時点で42%の賛同率です。
昨日までの時点で、20都道府県知事が核兵器禁止条約に賛同しています。
賛同している都道府県知事は次の通りです。
岩手、宮城、秋田、山形、茨木、栃木、群馬、埼玉、神奈川、長野、滋賀、京都、兵庫、奈良、鳥取、島根、広島、徳島、香川、長崎、沖縄
中国地方では、岡山と山口の知事が賛同していません。
次に、市区町村の状況です。昨日時点で531市区町村が日本政府に核兵器禁止条約に加わるよう意見書などを上げています。賛同率は30%です。
都道府県内で、賛同している市区町村がゼロなのは、富山、福井、山口、佐賀の4県です。
山口県は全国で被爆者の方が3番目に多い県であるにも関わらず、国会議員、県知事、市町で賛同率はいずれもゼロという状況です。
この状況をまず、次の総選挙から変えていきましょう。
核兵器禁止条約を日本政府が早急に批准することを望む県議会議員として、山口県の状況を変えるために力を尽くしたいと思います。
川崎さんは、「11月8日付、毎日新聞の世論調査で、約7割の国民が核兵器禁止条約に日本が参加すべきと回答している状況と国会議員らの認識に大きな乖離がある。ここを改善して、日本が早く核兵器禁止条約を批准する状況をつくろう」と訴えました。
全ての命を大切に願う念仏者として核兵器廃絶を願います。念仏者として、県議会議員として、唯一の戦争被爆国の日本が核兵器禁止条約を批准するよう力を尽くしていきたいと思います。
核兵器禁止条約が発効しました。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
私は、11月県議会で、上関大橋の事故の問題を取り上げました。
その中で、山口県橋梁長寿命化計画の問題を指摘しました。
この計画に、離島架橋および橋長500㍍以上の橋梁16橋については、「個別に補修計画を作成」すると書かれています。
私の質問に、阿部土木建築部長は、個別の補修計画を持っているのは5橋であり、事故のあった上関大橋を含め11橋については、個別計画を策定していなかったことを明らかにしました。
私は、「11橋について補修計画をたてるべきだ」と質しました。
阿部部長は、「今後検討していこうと思っている」と答えました。
私は、道路整備課から、11橋の個別計画の策定状況についてヒアリングを受けました。
道路整備課の担当者は「11橋の内、健全度評価が2及び3の9橋を優先して個別計画の策定作業を進めている」ことを明らかにしました。
また、道路整備課の担当者は、「上関大橋と同じ構造をもつ橋梁の調査方針について、上関大橋復旧検討会議の中で専門家からの助言を受けたいと考えている」と述べました。
上関大橋の早期復旧と上関大橋の事故を受け、県内の橋梁の安全対策が改善されるよう引き続き発言を行ってまいります。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
第155回(2016年上半期)芥川賞を受賞した村田紗耶香著「コンビニ人間」を一気に読みました。
この本は、36か国・地域で翻訳がされ(予定も含む)た世界的ベストセラーと言える書作です。柳美里さんの「JR上野駅公園口」が全米図書賞を受賞しましたが、この本を読んで、彼女の作品が今後更に世界的な評価を受けるであろうことを実感しました。
文庫版の裏表紙から本書の内容を紹介します。
「『いらっしゃいませー』お客様がたてる音に負けじと、私は叫ぶ。古倉恵子、コンビニバイト歴18年。彼氏なしの36歳。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、『店員』でいるときのみ世界の歯車になれる。ある日婚活目的の新入り男性・白羽がやってきた・・・。」
本文で古倉さんの言葉の一部です。
「正常な世界はとても強引だから、異物は静かに削除される。まっとうでない人間は処理されていく。だから治らなくてはならないんだ。治らないと、正常な人達に削除されるんだ。」
文庫の解説で作家の中村文則さんは、本作をこう評しています。
「この小説は、村田さんの会心の一撃だと僕は勝手に思っている。文学的な質の高さだけでなく、生き難さを増す『普通圧力』の社会に颯爽と登場した、まさに逆の意味で時代が生んだ小説でもある。『皆が不思議がる部分を、自分の人生から削除していく』という主人公の言葉などは、本当に染みるものがある。」
この小説を読んで、斎藤幸平さんが解説し先日終了したEテレ「100分で名著」「資本論」の「第三回 イノベーションは『くそどうでもいい仕事』を生むのか」の内容を想起しました。
マルクスは資本論でこう述べています。
「機械労働は、神経系統を極度に疲弊させる一方、筋肉の多面的な働きを抑圧し、心身の一切の自由な活動を封じてしまう。労働の緩和でさえも責め苦の手段となる。なぜなら、機械は労働者を労働から解放するのではなく、労働を内容から解放するからである。」
「労働を内容から解放する」ことの意味について斎藤さんはテキストでこう解説しています。「無内容な労働を強いるからです。内容がないということは、自らの手で何かを生み出す喜びも、やりがいや達成感、充実感もない、要するに疎外されているということです。そして、無内容なので、いつでも、誰とでも置き換え可能となり、労働者の力はますます弱めらてたのでした。」
現代の労働は、「構想と実行の分離」の状況にあること、「構想と実行の分離を乗り越えて、労働における自律性を取り戻すこと」が重要であると斎藤さんは解説します。
小説の中の白羽の言動は、まさに、現代の労働が「構想と実行の分離」状況にあることをあぶりだし、「労働における自律性を取り戻す」苦悩のように感じてきました。
労働における「構想と実行の分離」に苦しんだ古倉は、苦しみから逃れるため「実行」に徹する生き方を進もうとしているように感じました。
文庫の解説で述べている中村文則さんの「普通圧力」とは、「構想と実行の分離」に気づくな、「実行」に徹しろという「圧力」のように感じました。
村田紗耶香さんの「コンビニ人間」と斎藤幸平さんによる「資本論」解説を統合して読んでみました。
村田紗耶香さんの小説は「コンビニ人間」が初めてでした。現代を鋭く斬る作品に魅了されました。村田さんの他の作品も少しづつ読んでいきたいと思います。
「コンビニ人間」の感想をお聞かせ下さい。村田紗耶香ファンの皆さん感想をお聞かせください。