月別アーカイブ:2020年7月

反イージス 見えた覚悟

 私は、6月県議会で、イージス・アショア問題に対する花田阿武町長と村岡知事の違いについて次のように指摘しました。

 「6月12日、なんとあの河野大臣のイージス・アショアプロセス停止の見解が出される3日前、私は知事への申し入れに同席したわけですが、極めて違和感を感じたのが、花田阿武町長への評価です。県は、「現在まだ国による説明の途中段階であり、阿武町長の発言はそうした中で、現時点での思いを述べられたものだと考えている」と。阿武町長は、雑誌『世界』の中で、「国防という大義があるのは分かるが、一方で私の大義は阿武町の住民の安全・安心をいかに守るかということです。」ということで、イージス・アショアはいらない。こういう立場を花田町長は貫かれました。私は、振り返ってみて、村岡知事と花田町長の違い、やっぱり、河野大臣のプロセス停止発言前に、知事は、イージス・アショアの認否について判断をされなかった。このことについて、今日的にどう考えておられるのかお尋ねします。」

 私は、今日的に考えて、花田町長の住民の安全・安心を第一に考える姿勢は素晴らしかったと思います。

 その一方で、今日的に考えても、村岡知事のこの問題に対する姿勢に曖昧さがあったことを指摘しなければなりません。

 「イージス・アショア」配備撤回後、17日付、中国新聞・渡辺裕明記者の記事は秀逸でした。

 渡辺記者は「反イージス見えた覚悟」と題して、花田町長の政治姿勢についてこう書いています。
 「地上配備型迎撃システム『イージス・アショア』の配備計画に2018年9月に反対を表明。自民党王国の県内首長でただ一人、国策にはっきり異を唱えた。先月の国の言葉も印象的だ。『リーダーとして早い時期に判断を示し、町民が賛成派と反対派に分かれてやり合うのを避けたかった』この2年間、『交付金ほしさにごねている』などとネットや電話で誹謗中傷も受けた。身の危険を感じ、自宅に届く自分宛ての郵便物は開封しないよう家族に伝えた。決断した以上は避けて通れない道。反対運動を続けた『町民の会』の吉岡勝会長も『町長の反対表明が一番の支えだった』という。」

 渡辺記者は、村岡知事の政治姿勢について次のように書いています。

 「地元町長の明確な反対意思を尊重し、国に訴えるのが県の務めではないか。計画中止が決まる前の反対派住民が村岡知事宛てに質問状を出した。県の回答は『まだ、国による説明の途中段階。阿武町長の発言はそうした中で現時点の思いを述べられたものと考えています』と何ともつれなかった。計画の頓挫が決まってから知事や同じく配備候補地の萩市長の発言が一転勇ましくなったのをみても、リーダーの覚悟について考えさせられる。」

 今後とも、このようなジャーナリスティックな記事を期待したいと思います。

 私も、引き続き、村岡県政に対し、PCR検査体制の拡充など評価できることは、評価しつつ、言うべきことは言う姿勢で、日々、励んでいきたいと思います。

 県政に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

ある奴隷少女に起こった出来事

 15日、日本共産党創立98周年記念講演会が行われ、志位和夫委員長が講演を行いました。
 この講演で、私が一番感動したのは、志位委員長が次のように語った部分でした。
 「感染症のパンデミックは、時として、歴史を変える契機となりうる、歴史の進行を加速することがあるとのべましたが、私は、これはいま起こっている新型コロナ・パンデミックでもいえることではないかと思います。」
 志位委員長は、米国で起こった警官によるジョージ・フロイド氏の暴行死事件への抗議行動が、世界に広がったことを取り上げ、その背景に、新型コロナ・パンデミックによる共通体験があったとして、次のように述べました。
 「新型コロナ危機のもと、米国は、人類差別とともに、あらゆる差別・不公正・不正義が一挙に顕在化しました。その深刻さに、黒人以外の多くの人々も『人ごとではない』と感じる状況が広がり、抗議運動には、黒人だけでなく、白人、ヒスパニック、アジア系、先住民なども広く参加し、とくに20代、30代の若者が多数参加しています。同じ流れが欧州でも、世界でも、一挙に広がりました。」
 アメリカで、南北戦争で奴隷制を推進する南部連合軍で司令官を務めたロバート・エドワード・リーの像が撤去されることになったことなどを挙げ、志位委員長は、こう述べています。
 「植民地体制の崩壊という20世紀に起こった世界の構造変化が、今日、生きた力を発揮していることを示すものにほかなりません。そして、世界のこの激動的な姿は、新型コロナ・パンデミックが、歴史を変える大きな契機となり、その進歩を加速していることを明らかにするものではないでしょうか。」
 私は、今、ハリエット・アン・ジェイコブズが書いた「ある奴隷少女に起こった出来事」を読んでいます。
 この本の裏表紙にはこう書かれてあります。
 「好色な医師フリントの奴隷となった美少女、リンダ。卑劣な虐待に苦しむ彼女は決意した。自由を掴むため、他の白人男性の子を身籠ることをー。奴隷制の真実を知的な文章で綴った本書は、小説と誤認され一度は忘れ去られる。しかし126年後、実話と証明されるやいなや米国でベストセラーに。人間の残虐性に不屈の精神で抗い続け、現代を遥かに凌ぐ(格差)の闇を打ち破った究極の魂の物語」
 
 翻訳者の堀越ゆきさんは、コンサルティング会社に勤める会社員。偶然、この本に出会い、どうしても翻訳しなければならないと決意し、出版に至ります。

 堀越さんは、この本について「正しい思想や、ひょっとしたら真実というものが、普通の人から生まれ、普通の人を介して伝播する社会-これは私のフィクションかもしれないが、そうであったら良いと思っている。そして、そして奴隷少女だったジェイコブスも、そう思っているに違いないと思う。」と書いています。

 ジェイコブスは、この本の91ページでこう訴えています。

 「良識ある読者よ、わたしを憐れみ、許してください!あなたは奴隷がどんなものか、おわかりにならない。法律にも習慣にもまったく守られることなく、法律はあなたを家財のひとつにおとしめ、他人の意思でのみ動かすのだ。あなたは、罠から逃れるため、憎い暴君の魔の手から逃げるために、疲れ果てたことはない。主人の足音におびえ、その声に震えたこともない。わたしは間違ったことをした。そのことをわたし以上に理解しているひとはいない。つらく恥ずかしい記憶は、死を迎えるその日まで、いつまでもわたしから離れないだろう。けれど、人生に起こった出来事を冷静に振り返ってみると、奴隷の女はほかの女と同じ基準で判断されるべきではないかとやはり思うのだ。」

 「奴隷の女もほかの女も同じ基準で判断されるべき」ここに堀越さんのいう正しい思想や真実があると私は感じました。

 堀越さんは、この小説を現代読む意義について次のように書いています。

 「正直、奴隷少女が自分らしく生きるために感じなければならなかった心情が、現代の日本の少女にとってかけ離れたものであると私は思えない。少女たちには、奴隷制ならぬ現代グローバル資本主義的で、稚拙で雑多な情報に翻弄された現実が立ちはだかっている。それはガールズにとってのデフォルト、すなわち現代ガールズが無理矢理課せられた現代の『奴隷制』である。読者の誰にも、そのひと自身の『ドクター・フリント』が存在すると私は思う。それは性的強要で、あるかもしれない。あなたの心に正しいと思うものは、それが社会的にどうであれ、その代償がどうであれ、青春の最も楽しい時期7年間、立つスペースもトイレすらない屋根裏に閉じ込められることになったとしても、貫く価値があると、奴隷少女のジェイコブズは証明してみせたのである。新しい困難な時代を生きる少女たちには、新しい古典が必要なのではないだろうか-そう思ったことが、本作の出版を決意した理由である。」

 私には、高校1年生の娘がいます。彼女を見ていると「稚拙で雑多な情報に翻弄された現実がたちはだかっている」ことを実感します。

 同時に、私たち大人も例外ではないと思います。

 現代グローバル資本主義の中で、現代の少女が現代の「奴隷制」に縛られていると指摘する堀越さん

 この現代の潮流が、米国で起こった警官によるジョージ・ロフイド氏の暴行死事件を生んだ根底にあるのなら、米国で、南北戦争で奴隷制を推進する司令官の像が撤去される動きを歓迎したいと思います。

 堀越さんは、奴隷を鞭打つフリント夫人に触れた後でこう書いています。

 「本書執筆から150年を経ても、それは事実だと思う。でもいつか、人類の大多数が、そうではない勇気ある選択を、ジェイコブズのように選ぶ日が来るかもしれない-そんな夢かもしれない希望を、21世紀の現代人に与えてくれる人生をリアルに生き、書籍として残してくれた、文豪ならぬ奴隷少女ジェイコブズの心を本書でお伝えできればと思う。」

 2012年2月15日現在、この本が、Kindleの世界古典名作のランキングで11位です。

 この事が、奴隷制を推進する司令官の像の撤去の根底となったと思います。

 志位委員長が記念講演で指摘した「新型コロナ・パンデミックが歴史を変える大きな契機となり、その進歩を加速している」ことを、コロナ禍で、この本を読みながら実感しています。

 歴史を変える一人の主体者として、歴史を学び、日々を生きていきたいと思います。

 「ある奴隷少女に起こった出来事」をコロナ禍の今、多くの皆さんに読んでいただきたいと思います。

 お読みになった皆さんの感想をお聞かせください。

日本共産党中国ブロックZoom議員交流会で発言

 昨日、日本共産党中国ブロック「コロナ」+「災害」問題Zoom議員交流会が開かれました。

 中国地方の各県の日本共産党県議と政令市である岡山市議がそれぞれ6月議会で取り上げた「コロナ」「災害」問題を中心に報告し、意見交換を行いました。

 山口県議団として私が発言しました。

第二回ズーム会議

 中国ブロック第二回ズーム会議に参加する私

 私の第一発言は以下の主旨です。

・・・

 山口県議の藤本です。まずは、国のイージス・アショア配備「撤回」を県民の皆さんとともに歓迎しています。ご支援ありがとうございました。

 さて、コロナ問題について報告します。
 県内では、新型コロナ感染症患者数が37人で1カ月以上推移していましたが、ここ数日で、4名増え、41名となりました。また、米軍岩国基地に関連する感染患者が3名確認されました。最後の発言で述べます。
 さて、PCR検査体制の拡充についてです。山口県では、地域外来・検査センターを8医療圏に1カ所以上の設置を9月末までに完了させる方針を示しました。まず、私の住む宇部・小野田医療圏に、8月末までに地域外来・検査センターが設置されることが明らかになりました。
 「新型コロナウイルス対策に係る山口県の単独事業」を資料で示していますが、PCR検査に関しては、妊婦の分娩前のPCR検査費用を補助します。その他、県単独で、保育所・学童保育、幼稚園、児童養護施設の職員に対して応援給付金を5万円支給する制度を創設しました。
 次に、行財政構造改革についてです。山口県は、新型コロナ対策に、人的財源・財政を集中投資するため、現在進めている行財政構造改革の取組を一時凍結することを明らかにしました。「市町への譲渡あるいは廃止が検討されている県有施設」を資料で示していますが、県は、行財政構造改革で県有11施設を譲渡及び廃止の対象としていましたが、来年度以降も県有施設として指定管理を継続することを私の質問に対する回答で明らかにしました。
 次に、災害対策についてです。
まず、ダムの事前放流についてです。5月末までに、国管理の1級水系のダムは、事前放流のために関係利水者との治水協定が締結されました。
「県内の2級水系にあるダム」を資料で示しています。県内には、2級水系のダムが36あります。2級水系について私の質問に県は、事前放流に向けて治水協定を締結していくと答えました。
 次に、コロナ禍における避難所についてです。県は、市町に対し「避難所運営マニュアル策定のための基本指針」を策定しています。コロナ感染症下での避難所基本方針を見直すべきとの私の質問に、県は、基本方針の改定を行うと答えました。以上で報告を終わります。

・・・

 岩国基地での感染拡大と今後の課題について、第二発言を行いました。

 私の発言の主旨は以下の通りです。

・・・

 米軍岩国基地に住む米国人家族3人が新型コロナウイルスに感染していたことが判明した問題について報告します。
 13日、羽田空港で、米軍関係者3人の感染が判明しました。彼らは、レンタカーで移動すると虚偽申告し、民間機で、岩国錦帯橋空港に移動していたことが分かりました。
 岩国市が、岩国基地に抗議したところ、基地側は、「重大なルール違反であり再発防止を徹底する」ことを約束しました。
 現在、6人の濃厚接触者が明らかになり、県内の1名にPCR検査を実施しましたが、残りの5名は県外在住者で検査はこれからです。
 県は、基地側に①感染者の隔離②検疫体制の遵守③日本人従業員への感染防止④感染者に関する情報提供を求めています。
 現在、米国からの入国は原則禁止されていますが、日米地位協定で米軍は立ち入り自由であり、日本の当局には入国拒否も、隔離措置を取る権限も与えられていません。
 15日、玉城沖縄県知事は、国に在沖米軍感染拡大防止を要請しました。
 玉城知事は「今回の感染拡大は日米地位協定によって、米軍独自の判断で入国可能であることや検疫について国内法が適用されていないことが大きな原因だ」と指摘しています。
 在日米軍基地関係者の感染が200人を超えています。沖縄県をはじめ基地のある自治体と連帯して、入国や検疫などの国内法を地位協定に適用する即時改定を実現していくことが必要です。
 日本共産党県委員会と県議団は、20日、月曜日、この問題で知事に要請を行う予定です。引き続き、取り組みを強めていきたいと思います。

・・・

 岡山県が県立大学で独自の減免を行っていることは参考になりました。

 島根県立病院で、前年度比2割の収入減が起きていることを聞きました。山口県でも検証したいと思います。

 Zoom会議は、2回目です。少し慣れてきました。

 今回の会議も実り多い会議でした。会議で学んだことを今後の議会活動に生かしていきたいと思います。

 引き続き、県政全般に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

米軍岩国基地でのコロナ感染への県の対応と課題

 米軍岩国基地に住む米国人家族3人が13日午後、新型コロナウイルスに感染していたことが分かった問題について、この間の、状況と県や国の対応について報告します。
 14日、山口県岩国健康福祉センターの前田所長は、米海兵隊岩国航空基地行政・連絡室に、①感染者に対し、隔離措置などの感染拡大防止対策に万全を期すこと②岩国基地関係者は、検疫体制を遵守することともに、基地内及び基地外での感染拡大防止対策を徹底すること③日本人従業員等への感染拡大防止対策に万全を期すこと④行動経路等、感染者に関する情報提供を適切に行うことを要請しました。その後、前田所長と原田岩国県民局長は、岩国防衛事務所長に、米軍岩国基地に要請したことを伝え、国の方からも米軍に働きかけることを要請しました。
 感染した米軍関係者3人について、羽田空港から民間機で錦帯橋に移動していたことが分かりました。14日夜、河野防衛大臣は、記者団に対し、入国後はレンタカーで移動するとの「虚偽申告」したと指摘しました。
 15日、岩国市基地政策担当山中部長は、米海兵隊岩国航空基地行政・連絡調整室長に、新型コロナウイルス感染が確認された米軍岩国基地関係者による検疫における虚偽申告に関する要請を米海兵隊岩国航空基地行政・連絡調整室長に行いました。
 具体的には、①今回の行為は、感染拡大につながる重大なルール違反であり、再発防止を徹底すること②米軍において、今回の行為に対し厳格な処分を行うことを要請しました。
 米海兵隊岩国航空基地行政・連絡調整室長は「こうした規則を守れなければ、我々を受け入れてくださっている地域住民の皆様のリスクを高めることになり、処罰の対象となりえる」と答えました。その後、県岩国県民局原田局長と岩国市基地政策担当山中部長は、岩国防衛事務所長に対し、今回の行為に対し厳格な処分を行うよう、国から米側に求めることを要請しました。
 岩国防衛事務所長は「政府として、米側に対し、遺憾の意を伝えるとともに、事実関係の調査、再発防止及び当該感染者の適切な処分を強く申し入れたところですが、本日の要請の内容については、改めて直ちに上級期間に報告するとともに、岩国基地にも伝達する」と答えました。
 15日、県コロナ感染症対策室は、米軍岩国基地での新型コロナウイルス感染患者の発生に関する濃厚接触者のPCR検査結果を公表しました。
 コロナ対策室は「羽田空港から岩国錦帯橋空港まで利用した航空機においては、6名の濃厚接触者が確認された。このうち県内居住は1名であり、岩国保健所が接触状況を確認の上、PCR検査を実施した結果、陰性だった。県外居住の5名については、岩国保健所が、本人に連絡するとともに管轄の保健所に対し、PCR検査等の必要な対応を依頼している」ことを明らかにしました。
 昨日のしんぶん赤旗日刊紙は、15日、玉城デニー知事が政府関係機関に在沖米軍感染拡大防止を要請したことを報じています。
 記事は知事の要請内容を次のように報じました。
 「今回の感染拡大は日米地位協定によって、米軍独自の判断で入国可能であることや検疫について国内法が適用されないことが大きな原因だと指摘。政府の責任で米軍に徹底した対策をとらせ、基地外への感染を防止すべきだとしました。その上で、米軍人の米国から沖縄への異動中止や、中止するまで入国する全ての関係者のPCR検査実施、普天間基地など感染拡大が続いている基地の閉鎖、基地内の日本人従業員らへの感染防止対策、感染患者の基地外の行動歴などの詳細かつ迅速な情報提供などを求めました。」
 岩国基地関係者が検疫結果を待たずに民間機で岩国基地に移動した問題は、在日米軍司令部が日本の手順を遵守すると表明していたことを公然と踏みにじる行為です。その背景には、現在、米国からの入国は原則禁止されていますが、日米地位協定で米軍は出入り自由であり、日本の当局には入国拒否も、隔離措置を取る権限も与えられていないことがあります。
 在日米軍感染拡大防止のために、入国や検疫の国内法を適応する地位協定の即時改定が、求められています。
 日本共産党県委員会と同県議団は、20日、岩国基地内での感染者拡大防止に関し、村岡知事への申し入れを行う予定です。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
 
 
 

県がため池マップを公開しています

 農業用ため池の管理及び保全に関する法律が昨年7月1日に施行しました。
 2018年7月豪雨では、2府4県のため池32カ所が決壊しました。広島県では、ため池の決壊により、1名が死亡し、4名が負傷しました。
 近年の豪雨災害で、農業用ため池が被災するケースが多発し、法整備となりました。
 法律は、所有者等による都道府県への届出を義務付けています。
 都道府県は、決壊した場合に周辺地域に被害を及ぼすおそれがある農業用ため池を「特定農業用ため池」として指定します。
 県内に、届出が必要なため池が、8178カ所あります。山口県は、全国で5番目に対象ため池が多い県です。今年5月末までに届出が出されたのは4940カ所です。届出率は60%です。残りのため池の届出を急ぐ必要があります。
 特定農業用ため池は、県内に、1107カ所あり、届出がされているため池は、1099カ所であり、届出率は、99%です。
 法律に基づき、都道府県は、ため池の名称、位置(座標)等を記載したため池マップを作成することになっています。山口県は対象のため池全てをマップ化して県のホームページで公開しています。
 法律に基づき、市町村は、ハザードマップを作成することになっています。
 特定農業用ため池と自治体などが保有するため池を含めたものが、防災重点ため池です。県内に、1265カ所あり、宇部市には約160カ所あります。その内、宇部市は、69か所を対象にため池ハザードマップを作成し公表しています。全ての防災重点ため池でため池ハザードマップが作成されることが急がれます。
 農業用ため池を改修するために「危険ため池整備促進対策事業」があります。
 県内のため池は、国、県、市町の負担により、農家負担は、2%以下となっています。県内市町の補助の嵩上げによって、農家負担がゼロになっている所があります。
 また、全国的には、県による負担増により、農家負担をゼロにしている所があります。
 山口県は、県の負担を増やし、農家負担をゼロにすべきです。
 県内でも豪雨が続いています。県のホームページで身近な場所にあるため池をチェックしましょう。市町に問い合わせ、ため池ハザードマップをチェックしましょう。
 ため池に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

上関原発用地埋立禁止住民訴訟の会が中電と交渉

 13日、「上関原発用地埋立禁止住民訴訟の会」(以下、上関原発訴訟の会)は、中国電力に出向いて3月23日に提出した「質問」に対する対応について新たな「質問」をしました。
 上関原発訴訟の会は、3月23日、中国電力に対して「工事竣工期間伸張許可申請書」「一般海域内行為許可申請書」について質問書を提出しました。
 中国電力は、この質問書に対し、回答せず、回答しないことを上関訴訟の会に通知しませんでした。
 上関原発訴訟の会は、13日、中国電力が質問書に回答しない行為は、同社の「企業行動憲章」並びに「企業倫理要綱」で定める「申し出に対しては、迅速かつ誠実に対応する」などに違反するものだと質問しました。

中電交渉
 

 中国電力と交渉を行う上関原発住民訴訟の会

 13日、対応した中国電力地域共創本部総括・広島県域グループ小林マネージャーは、上関原発訴訟の会の質問書に回答しない理由として「当社が当事者ではない訴訟、およびそれに関連するものに関し、答えることは適切ではないと判断した。」と答えました。
 小畑上関原発訴訟の会事務局長は「質問書の内容は、訴訟とは一切関係ない内容だ。」と質しました。
 小林マネージャーは「全般的に判断し、答えるのは、適切ではないと判断した。」と答えました。
 原発新設のための「新規制基準」は、国から何ら示されていません。架空の「新規制基準」を前提に、海上ボーリング調査を行う根拠を理解することは困難です。
 上関原発訴訟の会の質問に、中国電力が答えない行為は許されるものではありません。
 私は、13日の交渉に同席し、上関原発は認められないとの意思を強くしました。
 引き続き、県民の皆さんと一緒に上関原発ストップの運動を強めていきたいと思います。
 上関原発建設に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。