議員日誌

知事の県護国神社参拝に関する質問に県が回答

 昨日、日本基督教団宇部緑橋教会(小畑太作代表)が5月14日に村岡県知事に提出していた「知事の山口県護国神社参拝に関する質問と要望(3)」に対して、回答が山﨑県健康福祉部長寿社会課長から行われました。

 山口県護国神社で行われる春季慰霊大祭に、知事、健康福祉部長、長寿社会課長及び同課救護班長の4名が出席し、秋季慰霊大作には、健康福祉部長、長寿社会課長及び同課援護班長の3名が出席しています。

 質問の第一は、「知事の参拝の際、どのように記帳されるのでしょうか。公人の肩書きを記されているのでしょうか。同伴の職員についてもご教示下さい。」です。

 山﨑課長は、「知事は、県遺族連盟等からの案内を受け、来賓として県護国神社慰霊大祭に出席しているもので、いわゆる参拝とは、その性質を異にするものです。このため記帳は行っていません。」と答えました。

 質問の第二は、「『慰霊大祭』の最中、知事ら公務員に、主催者側から委託されている務めはどのようなものでしょうか。また、『慰霊大祭』の前後においては如何でしょうか。」です。

 山﨑課長は、「知事及び健康福祉部長は、式典中、次第に従い来賓として玉串拝礼を行います。また、知事は、式典終了後、来賓として県を代表して御遺族に対し挨拶を行います。なお、慰霊大祭の前後において、主催者から委託される務めはありません。」と答えました。

 参加者から、「知事は、慰霊大祭の中で玉串礼拝を行いながら、『参拝』ではなく『出席』ということに納得ができない。」などの意見が相次いで出されました。

 山﨑課長は、「県は、県遺族連盟からの案内を受け、戦没者及び御遺族に対して、弔意、哀悼の意を表するため、社会的儀礼として出席しているものであり、憲法で禁止されている宗教活動には当たらないものと考えています。」と答えました。

 1945年12月15日、連合軍総司令部は、日本政府にいわゆる『神道指令』を出しました。指令の内容の一つに『政府官史は公的な資格において就任、政情の報告等のため神社に参拝することは許されず、また、祭典、儀式等に政府代表として出席することはできない』(朝日新聞の報道より)がありました。

 私は、この事実などを取り上げ、「知事が県護国神社の宗教的儀式に参加することは、日本国憲法の政教分離原則に照らして問題があることは明らかである。知事が式典に参加することに反対の県民の意見を重く受け止めるべきだ。」と指摘しました。

 山﨑課長は「知事の式典参加について、不快に思う県民がいることは、知事に伝えたい。」と答えました。

 私は、この問題を6月県議会で取り上げましたが、引き続き、この問題を議会で指摘したいと思います。

 皆さんのこの問題に対するご意見をお聞かせ下さい。

民医連などが国保アンケートを実施

 本年3月から6月にかけて、山口県民主医療機関連合会、山口県商工団体連合会、医療生協健文会、山口県社会保障推進協議会は、国保加入者を対象にアンケート調査を共同で実施。7月2日(火)、県庁記者クラブで、県民医連、県商連、県社保協の3者が集計結果を記者発表しました。

 社保協情報(2019年7月-②)から、アンケートの結果について転載します。

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 このアンケートは、県内の国保加入者に返信封筒付調査票23000枚を配布、国保料の負担感や滞納経験、生活への影響などを聞いたもので745人から回答がありました。
回答者の世帯収入は「300万円未満」が63%、国保料納付額は「40万円未満」が52%で、それぞれ過半を占めています。統計的にも国保料は所得の10数%を占めると言われてきましたが、今回のアンケートで改めてそのことを裏打ちする結果となりました。
こうした中、回答者の7割以上が「国保料は高い、負担」と感じており、引下げを要望しています。また、窓口負担の軽減を求めるものも4割を超えています。
 さらに保険料や窓口負担を支払うために「生活を切り詰めている」としたものが6割を超え、その内容は「食費」「被服費」「交際費」が多いことも注目されます。健康(食費)と文化的な生活(交際費)が脅かされており、社会的な孤立も危惧されます。
 健康状態では、「治療中または体調不良」が6割を超える中、少なくない回答者が受診の先延ばしや中断を経験しています。高い保険料と重い窓口負担が健康どころか生命すら危機に陥れようとする現状は深刻です。
 国と自治体が「給付と負担のバランス」論ではなく憲法25条・生存権を保障する立場で国保料と窓口負担の軽減に取り組むよう、要請行動を強める必要があります。

【国保アンケートの主な集計結果】
1 世帯の収入
  ⇒100万円未満:       10.3%
  ⇒100万円以上200万円未満:22.7%
  ⇒200万円以上300万円未満:30.1%
   ・主な収入源:年金66.4%、給与14.5%
2 国保料の納付額
  ⇒10万円未満:      21.2%
  ⇒10万円以上20万円未満:13.3%
  ⇒20万円以上30万円未満:10.2%
  ⇒30万円以上40万円未満: 7.2%
3 国保料の負担感
  ⇒高い、負担である:70.9%
   ・これ以上の負担はできない:54.0%
・日々の暮らしを圧迫している:35.8%
  ⇒安い、負担ではない:4.2%
4 国保に関する要望
  ⇒保険料を下げてほしい:64.6%
  ⇒窓口負担を下げてほしい:44.4%
5 滞納の経験
  ⇒滞納したことがある:9.0%
6 滞納をどう思うか
  ⇒みんなが払っているので支払うべき:281人
  ⇒それなりの理由があると思うから仕方がない
                   :260人
7 生活への影響
  ⇒生活を切りつめている:61.1%
8 健康状態
  ⇒治療中または体調不良がある:64.9%
9 受診の先延ばし・中断の経験
  ⇒受診を先延ばししたことがある:26.4%
  ⇒治療を中断したことがある:15.3%

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 アンケート結果から、国民健康保険を急いで値下げすべきだということが分かります。

 国保に公費1兆円を投入し、協会けんぽ並の保険料にしていくことが必要です。

 国保の値下げは、参議院選挙の大争点の一つです。

 国保値下げの願いを日本共産党にお寄せ下さい。

百花

 川村元気さんの「百花」、ラスト30ページまで読みました。

 「億男」「四月になれば彼女」を読みましたが、川村さんが作家として深化していることを実感する最新作「百花」でした。

 本の帯に吉永小百合さんが「息子と母の切ない思いに、胸が熱くなりました。」とあります。

 母百合子と息子葛西泉との物語。

 本の帯から引用します。

 「大晦日、実家に帰ると母がいなかった。息子の泉は、夜の公園でブランコに乗った母・百合子を見つける。それは母が息子を忘れていく、始まりの日だった。認知症と診断され、徐々に息子を忘れていく母を介護しながら、泉は母との思い出を蘇らせていく。」

 百合子が入所した施設は、古民家を改造したグループホーム。

 所長の観月が、泉にこう施設を紹介します。

 「葛西さんは、スターバックスとかドトールコーヒーに行かれます。」「じゃそこに、七時間とか八時間とかいられます?」「施設それぞれの考え方があると思うんです。コストや効率のこともあります。それを否定するつもりはありません。でも私は、そういう環境に半日も耐えられないと思います。きっと逃げ出したくなるでしょう。見舞いに来る家族も帰りたくなるなるような場所に、認知症の方々が住みたいと思うはずがありませんよね。だから外に出ようとする。それを閉じ込めるためにドアを何重にもする。もっと逃げたくなる。言葉も荒くなるし、暴力を振るったりする。それは当然のことに感じます」「ここは手や足で触れるものや目に入るもののほとんどを木材や布など自然の素材で作るようにしています。冷たい情報がなるべく体に伝わらないように。窓やドアに鍵はかかっていませんが、逃げ出す方はほとんどいません。ひとり歩きや暴力などは症状です。認知症そのものを治すことは難しくても、ストレス要因を減らすことで、症状を抑えることはできると私たちは考えています。」

 7月7日付のしんぶん赤旗日曜版のインタビューで川村元気さんは、「介護施設を取材したりしたうえで、僕なりの理想のかたちを書いてみました」と語っているように、この施設は川村さんの理想のかたちなのだと感じました。

 この理想が現実に広がることをこの小説を読んで感じました。

 帯の文字の続きを引用します。

 「ふたりで生きてきた親子には、どうしても消し去ることができない『事件』があった。母の記憶が失われていくなかで、泉は思い出す。あのとき『一度、母を失った』ことを。泉は封印されていた過去に、手をのばす-。」

 泉の封印された過去の一部分は理解してきましたが、現時点で、全容は分かりません。

 ラスト30ページに、点と点を結び線と面を作る言葉が綴られています。

 「百花」は、映画になることでしょう。

 泉は、松坂桃李さん、百合子は、やはり吉永小百合さんでしょうか。

 メガホンを握るのは、川村元気さんご本人でしょうか。

 小説のラスト30ページを堪能しつつ、近い将来に映画化されることを大いに期待しています。

 川村元気さんの「百花」は、良質のエンターティメント小説として多くの皆さんに読んでいただきたい作品だと感じました。

 「百花」を読まれた皆さん、感想をお聞かせ下さい。

 さあ、「百花」の次は、いよいよ「世界から猫が消えたら」です。

LGBT暴露禁止指針、山口県でも作成されていません

 昨日の山口新聞は、LGBT暴露禁止指針の作成状況について次のように報じました。

 「同性愛などの性的指向や性自任を本人の了解なく第三者に漏らす『アウティング行為』を巡り、共同通信が全都道府県と全政令市に対応を聞いた結果、禁止を定める職員向けのマニュアルなどを作成しているのは1割にとどまることが13日、分かった。禁止する条例はいずれもなく、検討中もゼロ。職場に行けなくなるなどLGBTと呼ばれる性的少数者の深刻な被害に苦悩する状況も出る中、行政の対応が遅れている実態が確認された。」

 「この問題では、2015年に一橋大法科大学院の男子学生が、同性愛者だと同級生に暴露された後に転落死する事案が発生。一橋大がある東京都国立市は18年、アウティング禁止を盛り込んだ条例を全国初めて施行している。」

 山口新聞は、三重県のガイドラインについて次のように報じています。

 「『第3条 カミングアウトや相談を受けた場合は、真摯に受け止める。アウティングはしない』。2月に都道府県で初めて三重県が策定した職員向けのガイドライン。LGBTなどの性的少数者に関して、職員としての姿勢や行動を6カ条にまとめ、アウティング禁止を明記した。」

 先日、宇部市が主催する人権学習セミナーに参加して「性の多様性について」学習しました。

 講師はトランスジェンダーのKさん。

 Kさん自身も自殺未遂の経験があり、男性から女性へのトランスジェンダーの方の自殺率が高いとKさん。

 茨城県は、「自殺対策計画」に性的マイノリティの問題を加えた改定を行っています。

 今回、共同通信が調査したLGBT暴露禁止指針の作成は急がれる課題だと感じます。

 山口県でも早急に対策を講じる必要があると感じました。

 必要な要請を今後、山口県に行いたいと思います。

 性的マイノリティの方々に必要な施策をお教え下さい。

 

川村元気

 7月7日付しんぶん赤旗「日曜版」に映画プロデューサーで作家の川村元気さんが登場しました。

 インタビューの中で、川村さんはこう述べています。

 「小説を書くことは、自分がよく分からないものを解決する手段です。『世界から猫が・・・』は、死んだらどうなるのだろうという疑問が出発点でした。『億男』は、お金と幸せの関係を知りたくて書きました。自分が怖いと感じているもの、解決できないでいることを、書くことを通じて解決する。今回の『百花』も、僕のことを忘れてしまった祖母を受け入れられない自分がいて、それを受け入れるために書き始めました。」

 川村元気さんの小説は、一度も読んだことがありませんでしたが、しんぶん赤旗「日曜版」への登場を契機に、読んでみました。

 最初に読んだのが「4月になれば彼女は」。その勢いで「億男」も読みました。

 テーマは全く違いますが、両作品とも、とても考えさせられるし、読後感の爽やかさは共通していました。

 残りは、「世界から猫が消えたら」と最新作「百花」です。

 参議院選挙の最中ですが、読書を励みに選挙戦を戦っていきたいと思います。今月中に、川村元気さんの小説4作品を読破したいと思います。

 川村さんは、映画プロデューサーとしても有名です。

 川村さんがプロデュースした作品の一つが、新海誠監督のアニメ映画「君の名は。」です。歴史的な大ヒット作品となりました。

 新海監督の最新作「天気の子」が今月19日から全国ロードショーです。

 参議院選挙で勝利をして、心地よく映画「天気の子」を観に劇場に足を運びたいと思います。

 川村さん原作の「世界から猫が消えたら」と「億男」が映画になっています。

 選挙後に、この二作品や川村さんがプロデュースした映画をDVDで鑑賞したいと思います。

 川村元気ファンの皆さん、好きな映画や小説は何ですか。お教え下さい。

映画「主戦場」

 ミキ・デザキ監督の映画「主戦場」を観ました。

 慰安婦たちは「性奴隷」だったのか?「強制連行」は本当にあったのか?

 などなど「慰安婦問題」の論客たちに日系アメリカ人のミキ・デザキ監督が直撃したドキュメンタリー映画です。

 「性奴隷」などはなかったとする論客として桜井よしこ氏、杉田水脈氏、ケント・ギルバート氏、藤岡信勝氏などが登場します。

 文字ではなく映像ですので、表情に「真実」が現れます。内容は書けませんが、特に桜井氏の場面は要注目です。

 「性奴隷」などがあったとする論客として吉見義明氏、小林節氏、中野晃一氏、俵義文氏などが登場します。

 各氏の論理は、「事実」に誠実であろうとするもので清々しく感じました。

 映画のパンフレットが買えなかったため、名前を定かに書くことがかないませんが、「南京大虐殺」の事実を調査する中で、歴史修正主義から抜け出したと発言した日系アメリカ人の女性の発言は、とても印象的でした。

 彼女の発言から、歴史修正主義者の方たちがいかに事実を無視し続けているかが分かりました。

 表題の「主戦場」は、私たちが傍観者であるとしても、歴史を修正し、歴史を繰り返そうとする戦いの場に立たされているのだという意味だと感じました。

 更に言うならば、「主戦場」とは、アメリカ軍と一緒に海外で戦争しようとする自衛隊の立ち位置を意味しているのだと感じました。

 ドイツ敗戦40周年でのワイツゼッカー大統領の演説は、あまりにも有名です。

 「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在も見えなくなります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者はまたそうした危険に陥りやすいのです」

 私たちは、好むと好まざるとに関わらず歴史の「主戦場」に立たされています。

 私は、過去をしっかり見つめ、非人間的な行為を心に刻み、戦争の歴史を繰り返さないために、力を尽くしたいと、この映画を観て決意を新たにしました。

 「主戦場」は、今後、山口情報芸術センターでも上映されるようです。一人でも多くの皆さんにご覧いただききたい映画です。

 参議院選挙の投票日まで一週間となりました。

 戦争の歴史を繰り返さないために、日本共産党への大きなご支援をお願いいたします。