議員日誌

米海軍省が「F35岩国に来年1月配備」と米議会で報告

 今朝のしんぶん赤旗は、「米海軍省のスタックリー次官補(研究・開発・調達担当)は23日、下院軍事委員会の小委員会の公聴会で、海兵隊仕様のステルス戦闘機F35の飛行機を2017年1月に岩国基地に配備する予定だと証言しました。米軍は昨年7月末、F35Bが最低限の運用能力を獲得し、配備可能な状態に達したと認定、17年から飛行隊を岩国に常駐させると発表しました。」と報じました。

 平成25年10月3日に開催された日米安全保障協議会の共同発表は「①海上自衛隊部隊を岩国飛行場に残留させる。②空母艦載機の移駐は2017年ごろまでには完了する。③15機のKC130空中給油機が平成26年6月から9月の間に岩国基地に移駐する。④F35Bの国内配備は、2017年に開始する。⑤祖生通信所に鉄塔や通信局を整備する。」との内容が含まれていました。

 私は、平成25年11月県議会の一般質問で、「岩国基地には、海上自衛隊の電子データ収集機EP3など17機が残留し、KC130は、12機から15機にふえています。これは、いれまで県が容認できないとしてきた、これ以上の負担増に当たるのではありませんか、お尋ねします。(中略)加えて、移駐する空母艦載機部隊が59機から61機にふえ、さらにF35Bの岩国基地配備も取りざたされています。現在、示されている騒音予想図は、全面的に見直すよう国に求めるべきだと思いますが、お尋ねします。」と質しました。

 小松総務部理事(当時)は、自衛隊機の残留やKC130の機数増加で航空機騒音の状況にほとんど変化がないとする国の説明は理解できると回答した上で、騒音予想コンターの全面的な見直しを求めることについては、「国によれば、厚木基地から岩国基地へ移駐する空母艦載機の機数を変更する旨を米側から正式に提案された事実はなく、整備整備に当たっては、59機が移駐することを前提に行っていることのことであります。また、F35Bの国内配備につきましては、このたびの日米合同安全保障協議委員会において、2017年に日本国内への配備を開始することが確認されておりますが、国からの説明によれば、現時点において、騒音予想コンターの全面的な見直しを国に求めることは考えておりません。」と答えました。

 今年2月25日の日本共産党大平衆議院議員の質問に対し岸田大臣は、F35Bについて「配備先も含めて、詳細については引き続き日米間で協議していくことになると承知している」と答え、岩国基地が配備先とは認めませんでした。

 冒頭の報道通りなら、岩国基地へのF35Bの配備まで、残り、10ケ月です。日米整備は、F35Bの配備先を明らかにし、岩国基地配備ならば、山口県と岩国市など関係自治体に早急に説明すべきです。

 そして、国は、F35Bの配備を加えた新たな岩国基地周辺の騒音予測を行い、結果を山口県と岩国市に示すべきです。

 山口県と岩国市は、F35Bの岩国基地配備について国に照会を行い、騒音予測の実施などを求めるべきです。

 山口県、岩国市は、「これ以上の負担増は認められない」を基本スタンスにしています。

 F35Bの岩国基地配備が明らかになり、騒音、安全性等の基地周辺住民の生活環境が現状より悪化することが明らかになったならば、F35Bの配備の中止を国に求めるべきです。

 F35Bが岩国基地に来年1月にも配備されることがアメリカの議会で報告されたとの報道がされました。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

 

 

 

 

 

宇部市の認可保育所で入所が決定していない児童が31人

 時田宇部市議の宇部市への資料請求によって、宇部市内の認可保育所で入所が決定していない児童の数が、3月18日時点で31人いることが明らかになりました。

 特定の園を希望し、その園が空くまで待つとしている児童数は25人。希望の園の利用ができないことを伝えて現時点で返答がない児童数が6人。合計31人となっています。

 宇部市は、定義上の待機児童はゼロとなっていました。

 待機児童には、①小規模保育、家庭的保育②地方自治体が補助する施設③育休を延長④自宅で休職中⑤自治体が提示した入所先を断った⓺幼稚園の預かりを利用しているなどが除外されています。

 塩崎厚生労働大臣は、18日、錯塩’4月時点で少なくとも4.9万人の『隠れ待機児童』がいたことを認めました。

 京都華頂大学の藤井伸生教授は、しんぶん赤旗のインタビューで待機児童について「見せかけの数減らしではなく、正確に数をつかみ、それに見合った認可保育所の増設こそ必要です」と強調しました。

 宇部市の保育園の入園定員(公立私立)の定数と入園数は、3月1日現在で、定員2550に対して2748人で107.8%になっています。

 それに、入所が決定していない児童数が明らかになったことから、宇部市では早急に認可保育得所を増やすべきです。

 藤井教授は、「児童福祉法で国と自治体に認可保育所を整備する必要があるにも関わらず、その規定を形骸化する保育得制度の改悪を続けたことが根本的な原因である」「2000年代のは初めから公立保育所の運営費や施設整備費を一般財源化して国の責任を投げ捨て、民営化を進めてきたことに象徴されています。」

 公立保育所は2004年には1万2358か所あったのが14年には9791カ所へ3割近くも減らされています。

 保育研究所所長の村山祐一さんはしんぶん赤旗のインタビューで「大事なことは、地域で子どもたちが安心して通える場所、安心して子どもを預けられる場所として認可保育所を地域に何か所か作るという視点を持つことです。特に各地の小学校区との関連で保育所をどう位置付けるか、そして保育所にどんな質が求められるかという中長期的な視点を持つことが必要です。国や一部の自治体には、この考え方が抜け落ちています。」と指摘しています。

 宇部市も公立保育所の民営化を含めたあり方を検討していますが、むしろ公立保育所を増やす検討こそ行うべきだと思います。

 宇部市の認可保育所で入所が決定していない児童が31名いることが明らかになりました。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

小説「精霊の守り人」

 上橋菜穂子さん小説「精霊の守り人」を読んでいます。

 NHKドラマを導きの糸に、これまで以上に、リアルにクリアーにこの小説を読むことができます。

 水の妖怪を『星心ノ剣』で退治して帝となった聖祖トルガイ。

 聖祖トルガイは、『天の神』の庇護のもとにある国を意味する「新ヨゴ皇国」を興しました。

 この神話が建国正史に書かれヨゴ人は、この神話を信じさせられて暮らしています。

 ヨゴ人がこの地に来る以前から暮らしていたのは、ヤクー人。

 ヤクーに伝わる伝説には、「新ヨゴ皇国」建国正史に書かれていないラルンガ(卵食い)の存在が書かれています。

 新ヨゴ皇国の星読みでるシュガの心に不安が過ります。

 「これまで『天道』こそは、この世のすべてであり、星読みとしての知識を究めれば、いずれは真理に達すると思っていた。それを、つゆ疑うことはなかった。だが、ほんとうに、そうなのだろうか。ヤクーの呪術師が、聖導師さえ知らなかったことを知っていたように、この世には、もしかしたら『天道』とは別のなにかが、動いているのかもしれない-そんな思いがシュガの心の底に蠢きはじめたのだ。」

 上橋菜穂子さんは、オーストラリアの先住民族アボリジニの研究者でもあります。

 建国神話の秘密、先住民の伝承など、文化人類学者である上橋菜穂子さんらしい緻密な世界がこの物語には展開されています。

 私は、NHKドラマの導きを得ながら、ようやく物語の世界の入口に入ることを許されたようです。

 この物語は、今を生きる私たちに大きな示唆を与えてくれるものだと確信しています。

 今の世界の困難を解決するための方策を教えてくれる物語だと確信しています。

 「精霊の守り人」の感想をお教え下さい。

保育難民を考える

 『保育園落ちた』ブログで政治の焦点の一つに浮上した待機児童問題。

 日本共産党の田村智子議員が14日の参院予算委員会で緊急対策を提案し、保育予算の抜本的拡充を求めました。

 田村参院議員が提案した緊急対策は、①公共施設の活用など「自治体による緊急保育の実施」②公立保育所の分園設置・改修への補助や国有地の貸し出し費用の軽減など「国による新たな財政支援」③保育所が見つからず育児休業をとる母親の雇い止め・解雇は法違反であり、企業に呼びかけ・周知して雇用を守ること-です。

 田村参院議員は、保育関係者の「政府は保育を『子守り』程度に考えているのでは」「保育は成長の土台を耕すもの」との声を紹介しました。

 私は、保育園の保護者会会長などを長く務めた経験から、政府や自治体に「保育は子どもの成長の土台を耕すもの」との視点がなくなりかけていることを懸念しています。

 私が昨年8月4日のブログで書いたように、宇部市は、「宇部市立保育園のあり方検討委員会」を設け、保育園の民営化を含めた検討を行っています。

 「5つの公立保育園保護者の会」が行った保育園の民営化に反対する署名は短期間に数万筆が集まりました。

 宇部市は保育園の民営化は断念し、「保育は子どもの成長の土台を耕すもの」との視点から公立保育園として存続させるべきです。

 田村参院議員は、川崎市では、昨年4月現在、認可保育所を申し込んでも利用できなかった人が2231人いたのに、「待機児童ゼロ」とされた例を示しました。

 塩崎厚労相は、18日、昨年4月時点で少なくとも4・9万人の『隠れ待機児童』がいたことを認めました。

 宇部市も待機児童はゼロと言われています。山口県内の待機児童も限りなくゼロに近い数字が発表され続けています。

 山口県は、県内の認可保育所に入れなかった実際の待機児童が何人いるのか明らかにすべきです。

 その上で、実態に見合う認可保育園の確保を県内でも行うべきだと思います。

 田村参院議員は、GDPに占める保育所等への支出の国際比較を行った数値を明らかにしました。

 フランスが1.24%なのに対して日本は、0.45%です。EUでは少なくとも保育・幼児教育への公的支出は少なくとも国内総生産(GDP)比1%以上です。日本の水準はあまりにも低いものです。

 全産業の年収の平均が489万円であるのに対して、保育士の平均が323万円です。

 保育士の賃金を上げる公的支援を強めることを始め、国は、保育難民の実態を深刻に受け止め抜本的に予算を増やすときです。

 そして、地方自治体は、公的保育の水準を引き上げる努力を行うべきです。

 農業従事者に限った安倍内閣支持率は18%に急落したと言われています。

 保育難民に苦しむ保護者の内閣支持率を調べたら厳しい結果になるものと思われます。

 安倍内閣は、国民の応える政治を行うべきです。

 保育難民問題に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

高校と政治活動

 18日の毎日新聞に「高校と政治活動」との社説が掲載されました。

 選挙権年齢の18歳以上への引き下げに対応し、生徒によるデモや集会への参加など、学校外での政治活動に事前届け出を義務付ける動きが愛媛県などで具体化していることに対し社説は「届け出制は生徒の自主的な活動を妨げるおそれがあり、行き過ぎた学校による関与だ。取り分け、県教育委員会が主導した愛媛県のケースは突出している。同様の対応が広がらぬよう、政府は届け出制を容認した見解を速やかに改めるべきだ。」と述べています。

 17日のしんぶん赤旗に「高校生の政治活動」との主張が掲載されました。

 赤旗主張は、「学校外や集会やデモにいったり、宣伝したり、署名を集めたりすることは、本来、憲法が保障している集会・結社・表現の自由にもとづき自由にできるはずです。しかし、いつ、どこで、どんな集会や行動に参加するのかを届け出ることになれば、結果的にどんな政治的考えを持っているか、どの政党を支持しているかなどを学校に知らせることになります。高校生は萎縮させらてしまいます。憲法が保障する思想・良心の自由は内面的精神的自由の中でも、もっとも根本的なものです。それは個人の思想信条を明らかにすることを、権力が強制することは許されないという内心の自由によって支えられています。生徒がどんな政治的考えを持っているかを、いやでも明らかにさせる届け出制は内心の自由を侵す重大な憲法違反です。」と述べています。

 18歳選挙権の実施にかかわり、文部科学省が高校生の政治活動にさまざまな制限をつける動きを強めています。学校の恣意的な判断で政治活動を禁止できるよう通知したのに続き、学校外での活動を学校に届け出させる「届け出制」を容認する見解も示しています。

 山口県教育委員会は校長の判断で、届け出制を導入できる旨を県議会で答弁しています。

 高校生の思想・良心の自由を侵害する憲法違反の届け出制を容認する文科省通知や「Q&A」は撤回すべきです。

 文科省通知に基づき、届け出制を強制したり、容認する都道府県の対応についても撤回すべきです。

 高校生が政治について自由に語り、行動できることは、民主主義を日本に根づかせるうえで焦眉の課題です。

 皆さんは、高校生が政治活動を学校に届け出することをどうお考えですか、お教え下さい。

 

精霊の守り人

 上橋菜穂子さん原作の「精霊の守り人」が実写ドラマとして昨夜からNHKドラマとして放送が始まりました。

 全22話の3部作となっているようです。再来年まで放送は続くようです。

 この作品のアニメも観ましたが、実写の迫力は圧巻でした。

 子どもたちと一緒に楽しみたいと思います。

 バルサ役の綾瀬はるかさんの殺陣シーンは迫力満点でした。

 綾瀬さんの女優として地平を拓く作品になる予感がします。

 文庫版の「精霊の守り人」の解説で作家の恩田陸さんは、この作品について次のように書いています。

 「下品な言い方だが、『モノが違う』。それが率直な感想だった。思えば、『ハリー・ポッター』シリーズ以降、有象無象の異世界ファンタジーが世界中に溢れた。それらは獲得するアイテムや敵味方のキャラクターのバラエティを描くことに終始しており、ポイント制のカードゲームを文字にしたようなものが散見されたように思う。長らく日本の作家や漫画家が、英米の異世界ファンタジーにあこがれ、西欧的世界を舞台にしたいと必死に勉強してゴシップロマンやヒロイックファンタジーを描こうとしたのに、彼らは自分たちのルーツや神話、宗教的拝啓といういわば地の利を放棄しているようにすら見えた。しかし、『精霊の守り人』を読んで、それは私の考えちがいだと気づく。それ以前の問題なのだ。そういう二流、亜流の異世界ファンタジーは、世界を構築すらしていなかったのである。」

 更に恩田陸さんは、「歴史や言い伝えの意味する真実、行事に残された手掛かりなど、作者の文化人類学的アプローチがよく生きていて、世界のなりたちや『記された歴史』という本質が見えてくるのも心憎い。くっきりと、私たちの棲む世界が、私たちの姿が浮き彫りになってくる。これこそが、私の考える異世界ファンタジーだ。」と書いています。

 恩田さんは、最後に「あなたはラッキーだ。私たちは、母国語で読める。しかも私たちが読むべきファンタジーにようやく巡りあったのだ。」と締めくくっています。

 最高の原作を、ドラマがどれだけ描ききることが出来るのか大いに楽しみです。

 最高の異世界ファンタジーである原作を改めて読み返しながらドラマを楽しみたいと思います。

 守り人シリーズのファンの皆さん、原作、アニメ、ドラマの感想をお聞かせ下さい。