月別アーカイブ:2017年4月

オスプレイの飛行が激しくなって事故が心配

 17日(月曜日)のしんぶん赤旗「おはようニュース問答」にオスプレイの飛行が本土で激しくなった状況が分かり易く解説されていました。以下引用します。

 3月6日から17日まで群馬県と新潟県の演習場で、陸上自衛隊と米海兵隊の演習があって、6機のオスプレイが東京・多摩地域の米軍横田基地を拠点に参加しました。

 横田基地にオスプレイが6機飛来し、前後含めて18日間居座ったことは初めてでした。基地撤去を求める人たちが数えたら104回も離着陸していたそうです。

 長野県では千曲川・上越自動車道沿いの自治体や八ヶ岳近くの原村、県南部の南木曽町などから400件以上の目撃情報が堅調に寄せられています。山梨県や福島県でも目撃情報が寄せられています。

 日米演習とは別に、静岡県の東富士演習場で離着陸訓練や周辺えの低空飛行もしていました。

 3月に18日間、横田基地に居座ったオスプレイは、東京都、群馬県、新潟県、長野県、山梨県、福島県にかかる山岳地帯で飛行訓練をしたことが明らかになっています。

 沖縄県の米軍普天間基地に配備されているオスプレイが、東京都の横田基地まで飛行するためには、山口県の岩国基地を経由します。

 山口県岩国基地対策室が公表している「オスプレイについて」とする岩国基地への飛来状況を見ると、一目瞭然です。

 3月5日から7日、オスプレイは、岩国基地に6機飛来しています。

 基地対策室のメモには「6日に更に1機、7日に更に1機)が飛来、これらのうち5機は5日まで、別の3期は7日まで滞在」とあります。

 更に、3月22日、オスプレイは、岩国基地に6機飛来しています。

 詳細は不明な点も多いですが、横田基地にオスプレイが頻繁に飛来するということは、連動して岩国基地にも頻繁に飛来していることは明らかです。

 しんぶん赤旗の記事は「去年の暮れに、沖縄で落ちた飛行機でしょう。アメリカの海兵隊が最前線に兵隊を送り込むための飛行機で事故が多くて『未亡人製造機』といわれている。人口密集地の東京で事故を起こしたら怖いね。」「事故の危険や、米軍が戦争をする準備を日本でしていることは、沖縄だけの問題じゃないね。自分の問題として、きちんと考えないと。」と書いています。

 オスプレイの問題は、沖縄だけの問題じゃありません。私たちが住む、日本全体の問題だし、私が住む山口県にも関わる大問題です。ともにどうしたらいいのか考えていきましょう。

 アメリカが北朝鮮への軍事的圧力を強めている中で、オスプレイの日本全土での訓練が頻発している事実も重大な問題として受け止めなければなりません。

 日本の平和にとって切実な問題として、アメリカと北朝鮮が軍事対軍事にならないよう、外交的努力で解決していくことが切実に求められています。

 オスプレイの国内での飛行が激しくなっています。皆さんのご意見をお寄せ下さい。

 

香山リカ著「50オトコはなぜ劣化したのか」

 16日のしんぶん赤旗日刊紙に、日本ペンクラブが行った「ストップ共謀罪」の集会での精神科医・立教大学教授、香山リカさんの発言が掲載されていました。

 「精神医学的にも共謀罪は非常に危険です。精神医学上に、自分の考え、秘密が奪われてしまうと思い込んでしまうという症状があります。これは本当につらい症状で堪えがたい苦しみを体験することになります。共謀罪法案が成立すれば、その状態がリアルにつくられると思います。捜査機関の判断で一般の人の監視の対象にするわけですから、何か考えると『それは危険ではないのか。」。メールやSNSへの投稿も『もしかしたらまずいんじゃないの』といちいち考える。そんな状況になれば、心を壊してしまうか、一切自発的にものを考えないという人を生み出していくことになります。戦前、特高に逮捕され、拷問で殺された小林多喜二の人生が、多喜二が味わったことが、今再現されるかもしれないという危機感を持ちます。多喜二の出身地の北海道の小樽の出身者として、多喜二のように臆せずものを言ったり、書いたりして、法案を廃案にしていきたい。」

 作家の五木寛之さんと香山リカさんとの対談集「鬱の力」の最後で、五木さんは、香山さんをこう評しています。

 「クールな精神科医であると同時に、時代に対する好奇心にみちた発言者である香山リカさんの仕事に、私はずっと注目しつづけてきた。それは香山さんの言葉が、つねにある危険さをともなった綱渡りのような感覚を、読む側にあたえる気配があったからである。Critiqueという仕事には、必ず危険がともなうだろう。そのクライシスを背おった香山リカさんの言説には、つねに同時代人を魅してやまないヒリヒリした鋭さがあった。」

 香山リカさんの近著「50オトコはなぜ劣化したのか」を先程読み終えました。

 本書では2015年に50代だった男性(1955年生まれから1965年生まれ)を「50オトコ」と名づけています。

 私は、1964年生まれであり、この本でいう「50オトコ」なのです。

 この本の冒頭に、「このままでは生き延びられないぞ、50オトコ。昔ばなしはしたくないが、かつての『50代』というのはこうではなかったはずだ。30代の頃にあこがれた先輩はみな50代で、あふれるような教養を身につけ、国際情勢や国内事情にも詳しく、いろいろなことを教えてくれた。いまどきの50オトコよ。あなたたちはどこにいるのか。いまでこにいて何をしているのか。どうして、そんなに情けなく、頼りなく、弱いのか。」とあります。

 この本の中で、安全保障関連法案に反対するが学生集団「SEALDs」と「学者の会」が立役者となって運動が発展した様子が描かれてあります。

 「よく、『SEALDs』と『学者の会』は、『隔世遺伝』『祖父母と孫』と言われていた。『いや、親子だろう』という人もいるかもしれないが、国会前に集まった『学者の会』の顔ぶれをみると、学生の親世代にあたる40代後半や50代はそれほど多くなく、60代、70代が多かったのだ。あるいは、ぐっと若い30代から40代の研究者もよく来ていた。『学者の会』だけではない。安保法には多くの企業人も反対していたと言われるが、それらしき40代、50代の男性はほとんど見かけなかった。一方、女性はその世代であっても『自分の子どもが戦争に巻き込まれるかもしれない』といった問題意識から、よく国会前に来ていたように思う」とあります。

 この本の最後に、「偏見がすぎるぞ、自分はどうなんだよ、という批判は承知の上だ。それより私が恐れているのは、彼らが『なるほどね、言われてみればその通り』と納得してシュンとしてしまうことだ。できれば、『勝手なこと言うな!オレは違うぞ』とおおいに『炎上』して奮い立って欲しい。」と書いています。

 「50オトコ」の一人として「ヒリヒリとした鋭さ」満載の本でした。

 香山さんは、この本の最後終盤で「もちろん、50オンナとして私たちも同世代のオトコたちのサバイバルんいはいくらでも協力する心づもりはある。高度成長時代に生まれた私たち、オトコもオンナもいっしょに力を合わせ、自分たちも下の世代の人たちも生きやすい社会を創っていきましょう。」と呼びかけています。

 私と同世代の「50オトコ」の皆さん、香山リカさんの「ヒリヒリした鋭い」このエールに応えて「自分たちも下の世代の人たちも生きやすい社会を創る」ために大いに発言していきましょう。

 私は、今、宇部市でこの秋、「香山リカ講演会」を開くべく、準備を開始しました。

 「50オトコ」の皆さんもその他のオトコの皆さんもオンナの皆さんも詳細が決まりましたら、本ブログでご紹介いたしますので、いましばらくお待ちください。

 私は、香山さんの本をこれから沢山読んで、講演会の中身を具体化したいと思っています。

 香山リカファンのみなさん、お勧めの本をお教え下さい。

美祢市で「日本の未来を語り合うつどい」

 昨日、美祢市で「日本の未来を語り合うつどい」が行われました。

 私がお話しした要旨は以下の通りです。

・・・

 美祢市での「日本の未来を語り合うつどい」にご参加の皆さん、日本共産党の山口3区予定候補の藤本一規です。

 私は、県会議員を16年務める中で、当初から美祢地域に特別支援学校の開設を求めてきました。美祢市内の障害児をかかえたあるお母さんが、朝、子どもさんを山口の特別支援学校に送る、一回、美祢まで帰るとガソリン代がかかるので、山口市内で時間を過ごし、夕方、子どもさんを特別支援学校に迎えにいくという話を聞きました。なぜ、美祢の人たちばかりが苦労しなければならないのかと思い、議会でも繰り返し取り上げ、2015年4月、旧桃木小学校に宇部総合支援学校美祢分室が設置されました。

 私は、24年間の地方議員の経験を生かして、一人一人の住民の声を大切に、その声を国政に届けていくために小選挙区3区で野党統一候補になり、自民党現職を打ち破るたたかいを行う決意です。よろしくお願いします。

 さて、安倍政治を考えるために、青木理さんの「安倍三代」という本を引用したいと思います。安倍晋三さんのお父さんは、安倍晋太郎さん、安倍晋太郎さんのお父さんは安倍寛さん。

 安倍寛さんは、1894年(明治27年)に、旧日置村で生まれます。東京帝国大学を卒業し、東京で事業をしていましたが、結核のため、帰村。

 安倍寛さんは、日置村で療養生活をしていましたが、村民から村長になってほしいとの懇願を受け、村長になり、県議会議員になり、1937年の衆議院選挙に立候補します。この選挙の際、寛さんが有権者に配った「立候補のご挨拶」という文書が残っています。

 「若し政治というものが国民生活の安定、大衆の幸福増進と云う事を意味するものならば、現在の政治は決して良い政治と云うことは出来ないのであります。」 寛さんの言葉は、今の安倍政権の政治への批判の言葉となるものだと思いました。

 安倍内閣は、12日、介護保険改悪法案を衆議院の厚生労働委員会で強行採決しました。この法案は、利用料3割負担を介護保険で初めて導入するものです。

 3割負担は、一昨年8月から2割負担に引き上げられた約45万人のうち、年金収入等340万円以上(単身者の場合)などの人約12万人が来年8月から対象になります。「2割」などによって負担に耐えられず特別養護老人ホームを対処したケースがうまれているのに、その実態をまともに把握せず、負担増ばかり迫る安倍政権のやり方に医療・介護の関係者、家族らが怒りを広げています。

 21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会は、昨年秋に、全国老人ホーム施設長にアンケートを行い1906人から回答がありました。一昨年の介護保険法の改悪で、「支払い困難を理由にした退所」した人は101施設にのぼり、「利用料の滞納」をした人がいたのは206施設ありました。

 介護殺人・介護心中が後を絶たない介護の状況をこれ以上悪くしないために、介護保険のこれ以上の改悪は絶対に許されません。

 安倍晋三政権による介護保険の改悪は、国民生活の安定と大衆の幸福増進を侵害するものであり、決して良い政治と云う事はできないものです。

 安倍寛さんは、1942年、二度目の衆議院選挙に立候補しますが、1942年に大政翼賛会が組織された後の選挙でした。体制翼賛政治体制協議会推薦の当選者が381人に対して、非推薦者の当選者は85人という結果でした。大政翼賛会非推薦当選者の一人が安倍寛さんでした。

 戦争中に戦争に命がけで反対した一人が安倍寛さんでした。

 シリアへのミサイル攻撃を行ったアメリカのトランプ政権は、北朝鮮に対して、「全ての選択肢がテーブルの上にある」とのべ、軍事力行使も選択肢にあることを表明しました。

 重大なことは安倍首相が、トランプ政権のこうした動きを手放しで歓迎する姿勢をとっていることです。安倍首相は、「東アジアでも大量破壊兵器の脅威は深刻さを増しています」「国際秩序の維持と同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ大統領の力強いコミットメントを日本は高く評価します」とトランプ政権の政治姿勢を支持しているのです。

 日本国憲法には、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」としています。

 安倍首相の祖父の寛さんの遺志は、平和を取り戻すことでした。安倍晋三さんの政治は、憲法を無視して戦争を繰り返すことです。

 日本共産党は安倍政権の政治を転換していくために全力を尽くします。

・・・

 参加者の中に、「念仏者9条の会・山口」の会員の方もおられ、意気投合しました。

 山口3区内から安倍政権を転換する大きな風を吹かせていきたいと思います。

 昨日の集会に参加していただいたみなさんありがとうございました。

湊かなえ「リバース」

 湊かなえさんは、時々思い出したように読む作家の一人です。

 その最大の理由は、今活躍している作家の中で、彼女は、最も映像化の多い作家のの一人だからでしょう。

 彼女の作品が映画化・ドラマ化され、それを観みながら、原作を読むパターンが過去何度もありました。

 リアルタイムではなく後にDVDで観た作品を含めて、私が彼女の映像化に触れたリストは以下の通りです。

 映画では「告白」「北のカナリア」「白ゆき姫殺人事件」。

 つまり、最新作の「少女」以外は、全て観ていました。中村義洋監督の「白ゆき姫殺人事件」はとても面白い作品でした。

 ドラマは「夜行観覧車」「Nのために」「贖罪」でしょうか。

 「夜行観覧車」「Nのために」は、娘と一緒に毎回、楽しみに観ていたことを思い起こします。

 そして、先週から始まったTBS系のドラマ「リバース」を観始めました。そして、原作を読み始めました。

 10年前に雪山で何が起きたのか。ドラマでは、その真実が解き明かされます。

 原作は、コーヒー豆についての解説を楽しく読んでいます。

 湊かなえさんは「イヤミス(読んだ後に嫌な気分になるミステリー」の女王と呼ばれていますが、湊さんを超えるイヤミス小説は世の中に沢山ありますし、嫌な事件が世の中に溢れています。

 このような中で、湊さんの「イヤミス」は品のある「イヤミス」と言えると思います。

 「リバース」は、その中でも、ど真ん中の「ミステリー」小説だと言われています。

 どんなトリックが隠されているのか、誰が本当の犯人なにか、ドラマと原作を楽しみたいと思います。

 同時に、映画「少女」とDVDレンタル可能な湊かなえさん私がまだ観ていない原作ドラマを楽しみたいと思います。

 そして、湊さんは、デビュー10周年。47都道府県サイン会ツアーを今年行っておられます。

 山口県のサイン会に参加してみたいと思っています。

 更に、そろそろ直木賞を受賞してほしいと思うのは私だけではないと思います。

 湊かなえファンの皆さん、お薦めの作品をお教え下さい。

 また、お薦めの映像化作品をお教え下さい。

米国は軍事的選択肢をとるな

 日本共産党の志位和夫委員長は13日、国会内で記者会見し、北朝鮮情勢をめぐり米国から軍事力行使につながりかねない動きがでていることについて「米国は軍事的選択肢をとるな-外交交渉のなかで北朝鮮の非核化を」と題する見解を発表しました。

 見解の全文は以下の通りです。

・・・

米国は軍事的選択肢をとるな──外交交渉のなかで北朝鮮の非核化を

2017年4月13日

日本共産党幹部会委員長 志位 和夫

(1)

 米国トランプ政権によるシリアへのミサイル攻撃にかかわって、北朝鮮に対する軍事力行使につながりかねない、きわめて危険な動きがおこっている。

 トランプ大統領は、6日、安倍首相との電話会談で、北朝鮮の核・ミサイル開発への対応として、「全ての選択肢がテーブルの上にある」とのべ、軍事力行使も選択肢とすることを表明した。さらに、11日、自身のツイッターに、「もし(中国が)協力しないのなら、米国が中国なしで問題を解決する」と書き込み、米国単独で北朝鮮への軍事力行使に踏み切る可能性を示唆した。

 ティラーソン米国務長官は、9日、米ABCテレビのインタビューで、「シリアに対するミサイル攻撃から北朝鮮が受け取るべきメッセージは何か」と問われ、「国際規範や合意に違反し、約束を実行できず、他国への脅威となるならば、いずれかの段階で対抗措置が取られるだろうというメッセージだ」とのべ、北朝鮮への公然たる軍事的威嚇をおこなった。

 米海軍第3艦隊は、9日、シンガポールに寄港していたカールビンソン空母打撃群を北朝鮮の近海にむけて北上させることを明らかにした。米国家安全保障会議(NSC)が在韓米軍への核兵器再配備を提案したとの報道がなされている。

 米国トランプ政権が、北朝鮮に対する軍事力行使を公然と選択肢とし、軍事的威嚇を強めていることは、きわめて危険な動きである。これに対して、北朝鮮がさらなる挑発行為で応じ、軍事対軍事の危険なエスカレーションが起こることを、強く憂慮する。

(2)

 重大なことは、安倍首相が、トランプ政権のこうした動きを手放しで歓迎する姿勢をとっていることである。

 安倍首相は、6日、トランプ大統領との電話会談で、「全ての選択肢がテーブルの上にある」との大統領の発言を「力強い発言」と歓迎した。

 また、安倍首相は、7日、トランプ政権によるシリア攻撃への支持を表明したうえで、「東アジアでも大量破壊兵器の脅威は深刻さを増しています」とあえて強調し、「国際秩序の維持と同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ大統領の力強いコミットメントを日本は高く評価します」と表明した。

 米国のシリア攻撃への支持と一体に、「東アジアでの大量破壊兵器の脅威」=北朝鮮の核・ミサイル開発にあえて言及し、米国の対応を「高く評価」する。安倍首相のこの姿勢は、米国が北朝鮮に対して軍事力行使を選択肢とすることを容認、支持するものとして、きわめて重大である。それは、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とした日本国憲法にてらして許されない。

(3)

 トランプ政権は、オバマ政権時代の「戦略的忍耐」といわれる、北朝鮮が非核化の意思を示さなければ交渉に応じないという従来の方針の破たんを認め、北朝鮮に対する「政策の変更」について検討を進めてきた。

 私は、この動きに注目するとともに、「問題は『政策の変更』の方向だ」と指摘し、「一部に先制攻撃などの軍事的選択肢が言われるが、これは絶対にとるべきではない」と強調し、「米国は、北朝鮮との外交交渉のなかで非核化を迫る方針をとるべきだ。そういう方向に向かうように、日本政府は働きかけるべきだ」との提唱を行った(2月19日、NHK「日曜討論」)。この方向こそ、いま強く求められていることを強調したい。

 米国のカーター前国防長官は、最近、米ABCテレビのインタビューで、「米国が北朝鮮を先制攻撃すれば、北朝鮮は韓国を攻撃するだろう。その戦争は、朝鮮戦争以来、見たこともないきわめて破壊的なものになるだろう」と強く警告している。米国が、北朝鮮に対し、シリアで行ったような先制的な軍事行動という選択肢をとった場合、韓国、日本を巻き込んで深刻な武力紛争に発展し、おびただしい犠牲が出ることは避けられない。地域と世界の平和の破壊につながる軍事力行使は、絶対に許されない。

 米国は、国際社会と協調して、経済制裁の厳格な実施・強化を行いながら、北朝鮮との外交交渉に踏み切り、外交交渉のなかで北朝鮮の核・ミサイル開発の手を縛り、それを放棄させるという選択肢こそとるべきである。

 安倍政権は、軍事力行使を選択肢とすることを歓迎する姿勢をただちにあらためるべきである。米国に対して軍事的選択肢をとるなときっぱり要求すべきである。北朝鮮問題の外交的解決の立場にたつよう、強く働きかけるべきである。

・・・

 日本には、在日米軍基地があります。山口県には東日本最大の基地に変貌しようとしている在日米軍岩国基地があります。安保法制=戦争法を発動し、自衛隊が米軍の軍事行動に参加すれば、日本が標的になってしまいます。

 東アジアの軍事的緊張を高めるのではなく、外交的努力により、問題を解決することが何よりも求められています。

 皆さんは、この問題をどのよにお感じですか。ご意見をお聞かせ下さい。

俳人まで弾圧の歴史が

 4月9日付の山口民報の「共謀罪を許さない」のコーナーに治安維持法国賠同盟山口県本部会長の林洋武さんが次のような文章を書いておられます。

 「太平洋戦争開戦直前の1941年(昭和16年)11月に宇部市の俳句同人誌『山脈』の同人、歯科医山崎清勝氏ら10名が突如として逮捕されました。山崎氏夫妻は『治安維持法違反』で起訴されました。そして2年以上にわたって発行された『山脈』誌は発行停止になりました。戦後になってもこの人たちは『なぜ逮捕され起訴されたのか理由がわからない』と述懐しています。当時の『特高月報』には、『生活俳句、知性俳句、無季自由律俳句』を主張し『コミンテル並びに共産主義目的遂行罪』と記されています。『無季自由律俳句』が共産党に協力する疑いがあると立件されたのです。前の年、京大俳句事件として京都で俳句集団が弾圧されましたが、それにかこつけての弾圧があったと思われます。治安維持法は1925年施行され、最初は共産党への弾圧法でしたが、知識人、大学人、宗教団体、さらには俳句の同人誌まで弾圧の対象となりました。今自民党が強行しようとしている『共謀罪』(『テロ等共謀罪』)も官憲の手によってその虞があると認められると一般人もわけのわからない罪に問われます。あの戦前の言論統制の恐ろしさの復活です。政府はテロ集団だけだと強弁していますが、戦前の治安維持法の成立時にも『共産主義運動以外に拡大することはない』と当時の国会では繰り返し弁明していました。しかし、俳句の同人誌に対しても弾圧は拡大されました。この悪法を絶対に許してはなりません。」

 私は、30代の前半から川柳を趣味としています。山口民報の川柳欄の選者を務めています。

 私が尊敬する川柳作家の一人に「鶴彬」がいます。

 彼は、1930年に金沢歩兵第七連帯に入営し、その直後に、「無産青年」を配布したとして治安維持法違反で逮捕されます。

 1937年には「川柳人」の編集者が特高からの取り調べを受け発行禁止の命令を受ける事件も起きています。

 鶴彬が戦争を批判して作った「手と足をもいだ丸太にしてかへし」が「非愛国的作品」とされたのです。

 戦前は、治安維持法下の中で、俳句や川柳までもが弾圧されたのです。

 そして、山口県内の同人誌なども弾圧された歴史があったことは衝撃でした。

 自由に、俳句や川柳を楽しめる時代を維持していこうではありませんか。

 私は、これからも堂々と安倍政権を批判する川柳を作り続けていきたいと思います。

 鶴彬を尊敬する一人の川柳人として。

 皆さんは、この歴史をどうお考えですか。感想をお教え下さい。