今日から、平成23年度決算特別委員会の審査が始まりました。
今日は、企業会計決算の審査が行われました。
私は、工業用水の未事業化、未稼働水問題などで質疑を行いました。
小瀬川工業水道事業の中に、事業化に至っていない、日量32000トンの用水(未事業化)用水があります。
未事業化分に係る企業債元利償還金とダム負担金ついては、需要家に転嫁し、料金が大幅値上げすることは出来ないことなどから、一般会計借入金で、補っています。
この金額が、平成23年度だけで、約3億5300万円。累計で約153億円となります。
私は、一般会計借入金の今後の見通しを質しました。
大谷総務課長は「平成30年度末で、ダム分担金が9億円、企業債元利償還金が153億円、合計162億円になる見こみ」と答えました。
私は、未事業化分が事業化される見通しはなく、企業局が返済できる見通しがあるのかと質しました。
大谷総務課長は「対策として、まず、需要家を確保するために、県と一緒に企業誘致に取り組みたい。また、国に対して財政措置をお願いしたい。そして、県に対しても対策を協議したい」と答えました。
平成13年度の包括外部監査において、小瀬川第二期工業用水の未事業化分について、「企業局は受益者負担により独立採算性を原則とする立場からすると、先行水源を保有し、この水源に係る分担金および借入利息を財務計算に含めることは、企業局の財務諸表において企業成績及び財政実態に関しての実態判断を誤解させる可能性があるので、工業用水道での事業計画が明確になるまでは、一般会計の所属区分で保有することも考えられる」と指摘されています。
大谷課長は、この指摘を引用して、「弥栄ダムにある日量32000トンの先行水源の会計を一般会計に移管することも一つの選択肢として、県と今後の対策を協議していきたい」と答えました。
その上で、私は、過大な需要見込みが原因で、160億円を越える財源を一般会計から借り入れている企業局の責任を質しました。
秋本企業局長は「今日的に考えれば、反省すべき点はあると考える。今後の対応については、緊張感を持ってあたりたい」と答えました。
この問題に関連して、監査委員意見書の中で、「未稼働・未事業化分に係る建設仮勘定の累計は総資産の約4割となる627億円にものぼり」と指摘されています。
私は、収入に結び付いていない資産が、全資産の4割となっていることは深刻だと指摘をし、全国の状況を質しました。
大谷課長は、地方公営企業年鑑に基づく固定資産に占める建設仮勘定の割合について「山口県は、41.5%であり、山口県は、割合が高い方から全国41企業局の内、ワースト6位である」と答えました。
その他の問題で、私は、平成23年度工業用水を削減した企業の状況を質しました。
大谷課長は「日本製紙が、東日本大震災による被害を受けて、日量1300トンを減量した」「減量を特別に認める規定の中に、『地域における雇用確保』があり、この規定によって減量を認めた」と答えました。
私は、この例によって、次々に減量を認めることがないよう、強く求めました。
また、大谷課長は、日量66600トンを給水している宇部市の協和発酵バイオが平成33年までに生産拠点を防府市に集約すると発表した影響について「会社は、詳細が判明するのは平成28年以降としている」と答えました。
その他、私は、小水力発電について取り上げました。
企業局として、阿武川の相原ダムと厚東川の丸山ダムで小水力発電を行うことを決めて事業が進められています。
私は、企業局としての今後の小水力の取り組みを質しました。
宇野工水電気課長は「企業局として、あと2ヶ所の小水力発電所を設置するための検討に入りたい」と答えました。
明日から一般会計の決算審査に入ります。明日からもしっかり議論していこうと思います。
引き続き、県政に対する皆さんのご意見をお待ちしています。
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