日本映画で20代の頃から良く見ていた監督作品は、山田洋次監督と降旗康男監督作品でしょう。
山田洋次監督作品は、寅さんシリーズ以外の最近の作品はほとんど観ています。
そして、降旗監督作品の多くも観ています。
「冬の華」「駅STATION」「居酒屋兆治」「あ・うん」「鉄道員」「ホタル」「赤い月」「単騎、千里を走る」「憑神」「あなたへ」
降旗作品の多くの主人公は高倉健さんです。高倉健さんは20代の頃から大好きで、任侠映画以後の作品のほとんど観ています。
降旗作品の撮影を務めたのが木村大作さん。木村さんは最近、映画監督としても有名です。
降旗監督が、「あなたへ」以来、5年ぶりにメガホンを持ち新作が5月6日(土)から全国ロードショーです。
作品名は「追憶」。
この程、映画の脚本も務めた青島武さんが原作小説を発表されました。
昨日、一気にこの小説を読みました。
主人公の四方篤は北海道県警本部の刑事です。四方は、29年ぶりに旧友の川端悟と再会を果たします。
四方と川端が面会した翌々日、川端の刺殺死体が発見されます。
川端を殺した容疑者に浮上した人物も四方・川端の古い友人です。
事件の真相は、四方の子ども時代、川端らと何があったのか。
この作品が巨匠たちの手でどのような映画になるのか今から楽しみです。
四方を演じるのは、日本映画界で今一番の売れっ子、岡田准一さんです。
小栗旬さんは何の役を演じるのでしょうか。
映画「追憶」は宇部市でも上映されるとのことです。
巨匠たちが描く人間ドラマ。じっくり堪能したいと思います。
念仏者9条の会・山口の連続講座で山大名誉教授の纐纈厚さんから「日本近現代史」の講義を受けています。
纐纈さんは、この講義にあたって次のように述べています。
「現在は文字通り、混沌とした時代であり、私たち市民にとって危機の時代です。近年、この国の立憲主義が否定され、戦後培ってきたはずの民主主義の行方に不安が高まっています。このような時にこそ、もう一度私たちが歩んできた過去の歴史を教訓とし、そこから新たな未来を展望する光を探し出そうとする営為が求められています。そこで共に学ぶ場を設定し、講話形式で先ずは1930年代の日本の歴史に遡り、満州事変が如何なる経緯で起こり、誰が如何なる目的で戦争政策を採用し、それを当時の国民(憲法上は臣民)が、何故に対応あるいは指示していったのかを振り返ります。そのことによって、1930年代の再来とも指摘可能な現在の政治や経済の実態を学び、議論していきたいと思います。」
私は、1930年代の日本の政治を学ぶために、中路啓太さんの「ロンドン狂瀾」を再読しています。
「ロンドン狂瀾」は、日本がロンドン海軍軍縮条約を締結するに至る1930年代初頭の日本外交を活写した小説です。
ロンドン海軍軍縮条約は、日本、アメリカ、イギリスの海軍の補助艦の比率を定めたものです。
首席全権大使は若槻礼次郎元総理が務めました。
雑賀潤外務省情報部長が語り部となって、物語が進行していきます。
雑賀がロンドン海軍軍縮会議に参加する意義を吐露するシーンがあります。
「悲惨な欧州大戦を経てようやくに、国際的な諸問題を武力によってでなく、話し合いで解決しようという機運が世界中で本格的に高まっていた。国際連盟の活動で、数々の軍縮会議の開催などもそのあらわれである。もちろん、そうした努力は緒についたばかりであって、まだ満足のいく成果をあげるにはいたっていないが、人類の歴史において画期的な時代がやってきたことは間違いない。そして、そのような時代に外交官の職についているのは、大いに喜ぶことであるはずだった。」
この想いは、この時代を今日書いた作家・中路啓太さんの想いでもあると読みました。
纐纈さんの講義によると、ワシントン・ロンドン海軍軍縮条約の期限が満了した後、日本は、無制限が建艦競争の時代に突入します。時の内閣が「未曾有の国難が到来する」と提唱する中で、日本は、「英米との対立」と「アジアへの侵略」に足を踏み出すことになるのです。
纐纈さんの言われる「1930年代の再来とも指摘可能な現在の政治や経済」。
現在を「戦前」にさせないために、大いに学ばなければならないと思います。
北朝鮮が6日午前、日本海に向けて弾道ミサイルを発射しました。
日本共産党の志位和夫委員長は、「北朝鮮の行為を厳しく非難し抗議する」と同時に、「今月27日から国連で始まる核兵器禁止条約に関する国際会議の成功がいよいよ重要」と語りました。
外交官の雑賀が言うように「国際的な諸問題を武力によってではなく、話し合いで解決する機運が世界中で本格的に高まっている。」のが、2010年代後半の現在の世界の流れだと思います。
この流れを加速させる中で、北朝鮮の問題を含む国際的な諸問題の解決を図っていく時だと思います。
「温故知新」。平和のために、1930年代を今後とも学んでいきたいと思います。
北朝鮮の問題など皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
山口県弁護士会は、1日、山口市内で記者会見を行い、「共謀罪」創設に反対する会長声明を発表しました。
声明は、「共謀罪」法案は「形式的に適用対象や処罰要件を限定した体裁はとっているものの、実際には十分に限定されたものになっておらず、その内容が曖昧であるがゆえに、捜査段階での新たな人権侵害の危険性はむしろ増大している」と指摘しています。
国連組織犯罪防止条約の批准に共謀罪が必要とする政府の主張について声明は批判し、「そもそも批准するために『共謀罪』を創設する必要はない」とのべています。
しんぶん赤旗日刊紙は、記者会見で、田畑副会長は「法律家の団体として、現代の治安維持法とも言える法案を黙って見ているわけにはいかない」と訴え、声明の作成に携わった「共謀罪法案の問題を検討するプロジェクトチーム」の松田委員長は、「法案の内容は拡大解釈の余地を大幅に残しており、一般の国民が処罰される可能性がある。表現の自由を(国民が)自ら放棄せざるを得なくなる一番の問題だ」と述べたと報じました。
日本弁護士会連合会は、2月17日、「いわゆる共謀罪を創出する法案を国会に上程することに反対する意見書」を関係機関に送付しています。
日本弁護士連合会の意見書の結論として、「テロ対策自体についてもすでに十分国内法上の手当はなされており、テロ対策のために政府・与党が検討・提案していたような後半な共謀罪の新設が必要なわけではない。また、国内法の整備状況を踏まえると、共謀罪法案を立法することなく、国連越境組織犯罪防止条約についてい一部留保して締結することは可能であある。もし、テロ対策や組織犯罪対策のために新たな立法が必要であるとしても、政府は個別の立法事実を明らかにした上で、個別に、未遂以前の行為の処罰をすることが必要なのか、それが国民の権利自由を侵害するおそれがないかという点を踏まえて、それに対応する個別立法の可否を検討すべきであり、個別の立法事実を一切問わずに、法定刑で一律に多数の共謀罪を新設する共謀罪法案を立法すべきではない。よって当連合会は、いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する。」と述べています。
そして、全国の弁護士会が次々に「共謀罪」に反対する会長声明を発出したり、集会を開催するなどしています。
山口県弁護士会や日本弁護士連合会は、「共謀罪」を創設する法案を国会に上程することに反対しています。
にも関わらず、安倍政権は、何が何でも本国会に「共謀罪」を創設する法案を上程しようとしています。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、「念仏者9条の会・山口」主催の纐纈厚先生の連続講話「日本近現代史を読み解く」第4回「非常時日本と日本外交」が本願寺山口別院の会議室で行われ、参加しました。
昨日、勉強しのは、1930年代、日本がアジア太平洋戦争に突入する前夜の時代です。
纐纈さんは、「この時期に日本では、戦時体制が構築さえる前の準戦時体制が確立された。人々が戦争に動員されようとする時代だ。戦争法が成立して、共謀罪が提出さえようとする今日の状況に類似している。」と話しました。
「1935年、36年危機説」という時代がありました。
日本は、国際連盟を脱退し、1935年に発効します。
ワシントン・ロンドン両海軍軍縮条約が1936年に満了し、無期限の建艦競争の時代を迎えます。
その時代に日本では、「ソ連から帝都が空爆される」という危機感をあおる宣伝が盛んに行われました。
同時に、日本は大軍拡に舵を切っていきます。
これが「1935・36年危機説」です。
纐纈さんは、「今日、安倍政権は『アジアの安全保障環境が変わった』『中国が攻めてくる』などと言いながら軍事費を増大させている。1930年代中盤の時代と類似している。」と話します。
1930年代に「皇道派」と「統制派」が対立する時代がありました。
「皇道派」は直接、天皇が臣民を支配する政治を良しとするグループです。
纐纈さんは、「今の日本会議の考え方に通じる」と指摘します。
統制派は、立憲君主制を良しとするグループです。
統制派は、東条英機などを中心に実権を握り、対英米戦争へ乗り出していくことになります。
同時に、この時期に、思想弾圧が激しさを増します。
滝川事件、赤化華族事件などが起こるのがこの時期です。
纐纈さんは、「安倍政権が共謀罪を提出しようとしている。軍備を拡張しながら、思想弾圧を強めたこの時代に類似している」と指摘しました。
纐纈さんは、「日本は、『天皇制ファシズム』の時代となったが、ドイツは、『高度行政国家』となった。今日の安倍政権は、ヒットラーが率いた戦前のドイツの国家に類似している。」と指摘しました。
戦争に突入する時代を勉強しながら、この時代を繰り返してはならない決意を深めました。
この時代の勉強の一助にと、ロンドン海軍軍縮条約の前後を描いた中路啓太さんの「ロンドン狂瀾」を読み直そうと思っています。
昨日、うべ憲法共同センター主催の「第5回うべ憲法共同センター市民公開講座」が宇部市内で開かれ約150名の市民が集いました。
講師は、同志社大学大学院教授の浜矩子さん。テーマは、「経済政策は何のため~さらば下心政治~」でした。
宇部市で講演をする浜矩子同志社大学教授
浜さんは、アメリカのトランプ大統領と安倍首相との共通点と違いについて述べました。
浜さんは、同一性は、「幼児性凶暴性だ」と指摘。両氏の発言などから明白だと指摘しました。
その上で、浜さんは、「経済活動は、人間を幸せにしてくれるものである。」とし、今日の日米の経済活動は、「本来の経済活動からかけ離れたものになっている」このことが両氏に共通すると述べました。
浜さんは、両氏の違いについて、次のように述べました。
トランプ氏は、アメリカファーストであり「引きこもり型凶暴性」が特徴である。
それに対し、安倍氏は、「拡張主義的共謀性」が特徴であると述べました。
安倍氏は、2017年の施政方針演説で「世界の真ん中で輝く」という言葉を4回使用しています。
浜さんは、「安倍氏は、ジャパン アズ NO1目指しており、拡張主義的傾向は顕著である」と述べました。
浜さんは、安倍首相が2015年アメリカで行ったTPPに対する演説に安倍氏の宿願が込められていると指摘します。
安倍氏は、この時の演説で、「TPPの戦略的価値は驚異的だ」と発言しました。
このことについて浜さんは、「WTOの通商3原則は、自由・無差別・互恵だ。戦後の世界は平和のための通商に力を尽くしてきた。安倍氏の主張は、自国の領土を拡張させたい、武力による領土拡張させたいという戦前を彷彿させるものがある。」と指摘しました。
その上で、浜さんは、「状況は変えられる」として3点を指摘しました。
第一は、安倍氏が参議院選挙後「アベノミクスは、失敗した訳ではない。」と言い訳を始めたこと。
第二は、安倍政権が成長と同時に「分配」について言及を始めたこと
第三は、「量的・質的金融緩和」政策の破綻が明瞭になったこと。
浜さんは、「どの問題でも安倍政権によるアベノミクスという路線が破綻したことは明瞭だし、ここに、今の状況を変えていく根拠がある」と結論づけました。
浜さんは、参加者からの質問にも丁寧に答えました。
私も含め参加者に勇気と確信を与える講演会になりました。
私は、うべ憲法共同センターの事務局長として講演会の準備にあたってきました。
講演会が成功したことを喜んでいます。
講演いただいた浜先生と参加していただいた皆さんに感謝いたします。
昨日の山口新聞は、「山口県は、土石流や地滑りなど土砂災害の恐れのある場所を都道府県が指定する土砂災害警戒区域のうち、より危険度が高い土砂災害特別警戒区域について、全19市町で指定を終えた。特別警戒区域に指定されたのは、県内全域の2万3775か所。。」「県は2014年8月に広島市で発生した土砂災害を受け、17年度を予定していた指定完了を1年前倒しして作業を進めていた。」
2014年に広島市で発生した土砂災害を前後して山口県内でも土砂災害が発生しました。
私は、岩国市や和木町で発生した土砂災害の現場を視察し、県議会で、土砂災害警戒区域及び特別警戒区域の指定を急ぐよう質問してきました。
指定された特別警戒区域は、県のホームページ「県土砂災害ポータブル」で公開されています。
また、県砂防課や各土木建築事務所、各市町の防災担当窓口でも閲覧できます。
自分の住む地域のどこに土砂災害特別警戒区域があるのか、早めにチェックしておくことが大切です。
土砂災害警戒区域は、県下合計25587か所、その内、宇部市は768か所。萩市は2694か所。美祢市は、1550か所、山陽小野田市は400か所となっています。
土砂災害特別警戒区域は、宇部市は720か所。萩市は2555か所。美祢市は1477か所。山陽小野田市は603か所となっています。
土砂災害防止に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。