山口県原爆被爆者支援センターゆだ苑が主催し、6日に行われた、第45回山口原爆戦没者追悼・平和式典に来賓として参加しました。
平和式典での私
核兵器をめぐる世界の情勢が緊迫している状況が、「平和宣言」や「メッセージ」で指摘されました。
重大問題が、中距離核戦力(INF)全廃条約をめぐる状況です。
ゆだ苑理事長の岩本晋さんは、「被爆74年 平和宣言」の中で、この問題を次のように指摘しました。
「核弾頭などを登載する射程500~5500㎞の地上発射型ミサイルを禁じた米露の中距離核戦力(INF)全廃条約が失効したこと、そして、米露が限定的な核兵器使用を想定した新たな指針をまとめたこと。加えて、非核攻撃への反撃に核を使用する核戦略見直し(NPR)を発表したことです。
平和式典にメッセージを寄せた田上長崎市長は、この問題を次のように指摘しました。
「8月2日の米国とロシアの中距離核戦略(INF)全廃条約失効の後に、米国は中距離ミサイル発射実験を実施し、ロシアや中国がこれに対抗する措置を取る構えをみせています。」
この問題について、8日のしんぶん赤旗「日刊紙」の「潮流」は、中距離核戦力(INF)全廃条約の失効後のアメリカの動きについて次のように指摘しています。
「(INF条約)失効後の1カ月、配備に向けた動きが進んでいます。米国防総省は8月18日にカリフォルニア州で地上発射型巡航ミサイルの飛行実験をしました。すでにエスパー米国防長官は通常弾頭だとしつつもアジアに配備する意向を表明。米議会の諮問機関『米中経済安全保障調査委員会』の報告書(2月)は『専門家が最もありそうな配備先に挙げるのは日本だ』と指摘します。現役の米海軍少佐はオンライン誌ディップロマット(8月30日)に寄稿し『グアムは『中国が完全に標的にしている』。代わりに奄美大島と宮古島、石垣島に自衛隊が新設・建設中の駐屯地を米軍ミサイル部隊と共同使用することを提案しています。南西諸島の戦場化を前提にした主張です。エスパー発言の直後、オーストラリアのモリリン首相は豪州配備を拒否する考えを示しました。一方、安倍首相はINF条約失効について『米国の問題意識は理解する』『(米国の主張を)考慮する必要がある』。核軍拡競争を加速し、自国を戦場にしかねない動きでも米国追随。この政権の危うさがここにも。」
INF全廃条約失効後のアメリカが、ロシアに近い日本の自衛隊のミサイル基地を利用しようとしています。
一つの拠点は、奄美大島から石垣島へ建設されようとしているミサイル基地であり、もう一つは、秋田と山口の陸上イージスのミサイル基地ではないでしょうか。
これらの動きは、赤旗主張が指摘している「自国を戦場にしかねない動き」と言えます。
オーストラリアのように、このアメリカの動きに、唯一の被爆国政府として日本は、はっきりノーを突き付ける時です。
INF全廃条約失効の動きと国内でのミサイル基地建設の動きを皆さんはどうお考えですか。
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