議員日誌

外国人との共存社会に向けて

 昨日、厚南校区人権教育推進委員協議会主催の第42回厚南校区人権教育研修会に西宇部校区人権教育推進委員協議会会長として参加しました。

 「外国人との共存社会に向けて」と題して、山口県国際交流員のヘマ・ガルベスさんが講演を行いました。

厚南校区人権研修会

講演する山口県国際交流員のヘマ・ガルベスさん

 ガルベスさんは、スペインのカナリア諸島出身です。

 お父さんは、スペインで生まれ育った両親の元に生まれ、幼少期をカナダで過ごしました。

 お父さんは幼少期英語を話していました。

 お母さんは、スペインで生まれ育った両親の元に生まれ、ベネゼエラで幼少期を過ごしました。

 お母さんは、ずっとスペイン語を話して育ちました。

 カナダ生まれの父とベネゼエラ生まれの母。ガルベスさんは誰が「外国人」なのでしょうかと参加者に問いかけます。

 ガルベスさんは、「生まれた国と本人の所属意識は相関しない」と語ります。

 ガルベスさんは、「家とは愛情があるところ」という諺を紹介します。

 ガルベスさんは、「人間は、愛情をもらえたところに所属意識を持つのではないか。そこに、共存の鍵があるのではないか。」と語ります。

 山口県内に、在留外国人の方が昨年3月末時点で、1万4386人おられます。

 県民の100人に一人は外国人であることに驚きました。

 ガルベスさんは、外国人との共存社会に向けて、短期的施策として、通訳や翻訳や案内の充実が必要とし、長期的施策としては、多言語生活情報の提供や日本語教室の充実が必要と話しました。

 ガルベスさんは、「マズローの欲求の5段階」により、外国人共存社会の発展構造を説明しました。

 第一段階は、生理的欲求の充足です。

 「安くおいしいものが食べたい」「アレルギーや宗教上の理由で食べられないものがあるので、食材を選びたい」

 などの要望を叶えるケアが大切だとガルベスさん。

 第二段階は、安全の欲求の充足です。

 「災害時の対応を伝える情報提供」「病気になった時の情報提供」「法的な問題への情報提供」

 などの要望を叶えるケアが大切だとガルベスさん。

 2016年7月、山口県国際課が「外国人住民のための『防災ハンドブック』」を多言語で発行していることを知りました。

 第三段階は、社会的欲求の充足です。

 外国人に日本の習慣などを伝えることが大切だとガルベスさん。 

 第四段階は、承認欲求。

 外国人一人一人を社会を支える大事な人と認識することが必要だとガルベスさん。

 第五段階は、自己実現の欲求。

 外国人の方にも街づくりに参画してもらうなど、わけ隔てなく人間同士が協力し合う社会の実現が大切だとガルベスさん。

 体系的にかつ、具体的に、外国人との共存社会をどうつくるのかガルベスさんから多くのことを学びました。

 外国人との共存社会に向けて、皆さんのご意見をお聞かせください。

 

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