議員日誌

防衛局・中国電力交渉

 山口、広島、岡山の3県の日本共産党は、昨日の午前中、広島市の中国四国防衛局を訪れ、米軍岩国地基地に関わる問題や萩市の陸上自衛隊むつみ演習場が候補地と言われている地上配備型迎撃ミサイルシステム導入などの問題で要請を行いました。

防衛局要請

防衛局へ要請(左から仁比参院議員、河合県議) 

 要請行動には、仁比そうへい参議院日院と大平よしのぶ前衆院議員が同席しました。

 山口県からは、木佐木・河合県議、大西・小川岩国市議、宮内・五十嵐萩市議と松田岩国市委員長と私が参加しました。

 岩国基地では、空母艦載機の移駐が本格化しています。

 空母艦載機部隊の移駐に対して、山口県と岩国市は、①今以上の機能強化は容認できない②NLPの実施は容認できないことを基本姿勢としてきました。

 激しい騒音を伴う艦載機部隊の離発着訓練(NLP・FCLP)について、山口県は、「恒常的な訓練施設が特定されるまでの間、硫黄島で実施するとが確認されている」と議会や県民に説明してきました。

 今回の要請で、「離着陸訓練を岩国で行わないとの米側との確認は取れているのか」との質問に対して、中国四国防衛局の職員は、明確な答弁をしませんでした。

 この国の姿勢は、離着陸訓練が、硫黄島で実施できない場合は、岩国基地が予備基地に指定される可能性を示唆するものと言えます。

 これまで、県民や岩国市民が県や岩国市が「硫黄島で実施することが確認されている」とする「確認」とは何だったのかが問われる事態です。

 米側が岩国基地で離着陸訓練を実施することがあり得るとするのなら、空母艦載機部隊移駐を山口県と岩国市が容認した前提が大きく崩れるものです。

 国は、岩国市で離着陸訓練を行わないことを改めて米側に約束させるべきです。

 米側が約束できないのなら、山口県と岩国市は、空母艦載機部隊受け入れ容認を撤回すべきです。

 萩市むつみの自衛隊演習場が候補地として報道されている地上配備型ミサイルシステム(以下、イージズ・アショア)の設置を政府が19日に閣議決定しました。

 更に、イージスアショアに関し政府は、17年度補正予算と18年度予算案を合計35億円計上しました。

 この問題で、中国四国防衛局の職員は、「2018年度中には配備場所を決める」ことを明らかにしました。

 中国四国防衛局の職員は、「住民には丁寧に説明する」と答弁する一方で、「配備場所は現時点で明らかになっていない」と答えました。

 要請の中で、宮内萩市議と私は、「イージスアショアの配備先を決めるための調査をむつみ演習場で行うのか」と質しましたが、調査個所についても「現時点で明らかになっていない」と強弁しました。

 私は、「閣議決定し、今年度と来年度の予算を使って調査をし、結論ありきで『むつみ演習場』でのイージスアショアを地域住民に押し付けようとするやり方は許されない。調査を行う前に、住民にきちんと説明すべき」と職員に重ねて要請しました。

 午後からは、仁比参院議員、大平前衆院議員と木佐木・河合山口県議と私が、中国電力に対し、上関原発に関わる問題を要請しました。

中国電力要請

中国電力に要請(右から木佐木県議、仁比参院議員)

 要請項目の中に、「広島高裁は、伊方原発3号機の稼働中止を求める仮処分を決定した。巨大噴火の想定が不十分との認定だが、上関原発における巨大噴火の想定はどうしているのか」があります。

 伊方3号機運転差し止めの広島高裁決定は「伊方原発の地理的領域に位置し将来の活動可能性のある火山である阿蘇カルデラ(伊方原発から約130キロ)について、現在の火山学の知見では、伊方原発の運用期間中に火山の活動可能性が十分小さいとする判断をすることできず、噴火規模を推定することもできないから、阿蘇カルデラの過去最大の噴火である阿蘇4噴火を想定し、火砕流が伊方原発に到達する可能性が十分小さいかどうか評価することになる。しかし、四国電力が行った伊方原発敷地周辺の地質調査や火砕流シミュレーションからは、阿蘇4噴火の火砕流が伊方原発敷地に到達した可能性が十分小さいと評価することはできないから、伊方原発の立地は不適であり、伊方原発敷地に原始力発電所の立地は認められない」としました。

 原子力規制委員会が最新の知見に基づき策定した「火山影響評価ガイド(火山ガイド)」には、原発の半径160キロ以内にある火山の活動を検討対象としています。

 私は、①阿蘇カルデラと上関原発の距離は何キロと認識しているのか。②「火山ガイド」に照らして、上関原発に関しても阿蘇カルデラの活動を検討対象にする必要があると認識しているのかについて質しました。

 中国電力の職員は、「阿蘇カルデラと上関原発の距離は約130キロと認識している。上関原発を立地していく上で、阿蘇カルデラの活動を検討対象にする必要があると認識している」と答えました。

 弁護士でもある仁比参院議員は「広島高裁の判断は極めて重いもの。阿蘇カルデラの火砕流の影響が及び、『伊方原発敷地に原子力発電所を立地することは認められない』のならば、阿蘇カルデラから同距離にある上関原発敷地に原発を立地することも認めれない。」と中国電力の職員に指摘しました。

 

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