昨日、山口市にある徳證寺において、原発事故現状報告会「福島の苦しみから学ぶ」-私たちができることを考える-と題する講演会が行われ参加してきました。
講師は、福島県双葉郡双葉町にある浄土真宗本願寺派光善寺の副住職である藤井賢誠さんでした。
福島県双葉町光善寺副住職・藤井賢誠さん
藤井さんは、福島県の被災地の状況をリアルに話されました。
藤井さんが副住職を務められるお寺は、双葉町にありますが、門徒の多くは大熊町です。
福島第一原発周辺に門徒が集中し、門徒の99%が福島原発事故のため避難生活を送っておられます。
多くの方々がいわき市の公営住宅などで暮らしておられます。
いわき市では、原発事故で避難された方とそうでない方で感情の溝が出来始めているようです。
NHKは、「原発賠償御殿 仲良くしない やりすぎ」とスプレーで書かれた落書きを写しだしました。
賠償がされる住民とそうでない住民の間に溝が出来ていることについて、藤井さんは「お互いが悪いわけではない。事故がなかったらこのような対立はなかった。批判する人も事故さえなかったらこのような行動はしなかったはず。」と語ります。
福島県での震災関連死は2000人を超えています。岩手県の455人、宮城県の918人と比べても突出しています。
福島県での死者・行方不明者が昨年末で3835人です。その内関連死が半数以上を占めています。
同じ被災者の中でも福島の困難さを震災関連死の多さが示しています。
藤井さんは、「フクシマの事、震災の事を、忘れずに、教訓を生かしてほしい」と語ります。
藤井さんは、ドイツの政治家ビスマルクの言葉を引用し、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというが、本当の愚者は、忘れようとする。慢心にならないでほしい。」と最後に参加者に訴えました。
藤井さんの口から福島に行きながら放射能とたたかう日々の困難さをお聞きすることが出来ました。
原発事故さえなかったらこのような困難は生まれなかったのです。
その事を私たちは、5年目以降の日々も忘れてはならないと思いました。
これからも福島の声を聞く努力を続けていこうと思いました。
私は、福島の教訓を山口県に生かすために、やはり上関原発の建設中止を求めていきたいと思いました。
藤井さん貴重なお話しをありがとうございました。
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