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福田岩国市長が基地周辺のPFAS調査を国や県に依頼する意向を市議会で表明しました

 11日、朝日新聞は、岩国基地周辺のPFASについて次のように報じました。
 「岩国市は発がん性が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)について、米軍岩国基地の周辺でのモニタリング調査を国や県に依頼する意向を示した。9月定例議会での答弁で福田良彦市長が明らかにした。PFASは工場や米軍基地の周辺など全国各地で国の暫定指針値を越えて検出され、問題になっている。岩国基地周辺の海で、環境省が2019年度、県が21年度にそれぞれ調査したが、いずれも暫定指針値を下回っていた。一方、米国の民間団体『ベテランズ・フォー・ピース』が今年5月下旬、基地に近い今津川河口付近の水を調査したところ、暫定指針値を超えるPFASが検出されたという。市議会一般質問で5日、この調査への対応をただされ、福田市長はモニタリング調査を依頼する考えを示した。10日の市議会でも小川安士議員(共産)があらためて質問。穴水辰雄環境部長は、調査結果について『採水・分析方法が確認できないため評価できない』と答える一方、『前回実施した調査から数年が経過していることから、国や県にモニタリング調査の検討を依頼したいと考えている』と答弁しました。
 京都大学大学院医学研究科准教授の原田浩二さんが編さんされた「これでわかるPFAS汚染 暮らしに侵入した『永遠の化学物質』」に、多摩地域の有機フッ素化化合物(PFAS)汚染を明らかにする会共同代表の根木山幸夫さんの「東京・多摩の地下水汚染と血液検査から緊急対策を求める」と題する小論にこうあります。
 「米軍横田基地にはベトナム戦争当時から消火訓練場がつくられ、泡消火剤を使った訓練を定期的に実施してきました。最近も2018、21、22年と空軍演習の一環として横田基地で消火訓練を行っています。ピーフォスを含む泡消火剤は大量に放出され、空気中に拡散し(20~30キロ飛散)、周辺土壌中に浸み込み、長年にわたり地下水に浸み出すことが知られています。また横田基地で膨大な量の泡消火剤漏出事故が繰り返し起きていたことが、ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏の米国情報公開文書をもとにした報道で明らかになっています。(2010~17年に泡消火剤が計316リットル漏出、12年には3028リットルが貯蔵タンクから土壌に漏出。しかし漏出は日本側に通報されなかった)(要旨、『沖縄タイムズ』2018年12月10日)。さらに基地内の飲料水は基地内の井戸から汲み上げて使用していますが、米軍は飲料水品質年次報告書で飲料水が汚染されている事実を明らかにしています(2016、17、20、21年の調査結果では米国環境保護庁の当時の基準の半分以下の値だったと報告)。」
 米軍岩国基地に関しても、2021年3月22日、基地内の消火訓練所で、消防訓練が行われたことを複数のマスコミが報じています。
 冒頭の記事に戻り、山口県は、岩国市の求めに応じ、PFASに関し、基地周辺のモニタリング調査を国と共同し行うべきです。
 また、山口県は、国と連携し、基地内を立ち入り調査しPFASの実態を把握し、公表すべきです。

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