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長生炭鉱犠牲者の遺骨を遺族に戻すために県の最大限の役割の発揮を求める

 私は、3月7日、一般質問で登壇しました。
 今日は、長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨返還について報告します。
 昨年12月8日、長生炭鉱犠牲者大韓民国遺族会が発足して初めて、日本政府へ直接想いを伝える機会が設けられました。楊玄(ヤン・ヒョン)遺族会会長は「良心と人権と人道主義という言葉が通じない政府でしょうか」と遺骨の返還を政府に求めました。中村厚生労働相人道調査室長は「期限は設けず、話し合いは続ける」と答えました。
 韓国政府は、長生炭鉱犠牲者遺族のDNA取得と日本政府へ遺骨の返還を求め動き出しています。
 2月3日、長生炭鉱水没事故82周年犠牲者追悼集会が開かれ、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の井上洋子共同代表は「今年中に坑口を開ける決意」と述べました。
 私は、22年9月県議会で、長生炭鉱犠牲者の遺骨が遺族に返還されるよう、県の対応を尋ねました。
 私は、①県は、その後、国にどのように働きかけを行ったのか②遺骨取集のため、今年中に坑口が開かれるよう、今後、県は国にどのように働きかけようとしているのか質しました。
 京牟礼観光スポーツ文化部長は、①について「長生炭鉱の水没事故において、多くの方々が亡くなられたことは大変痛ましく、改めて犠牲者の方々に哀悼の意を表する。遺骨の収集、返還については、国の責任において対応されるべきものであることから、県では、これまで、日韓親善と人道上の立場から、国による遺骨収集等が進むよう、『刻む会』の皆様などからの御要望やご意見を国に伝えてきたところだ」答えました。
 京牟礼部長は、②については「県としては、引き続き、『刻む会』の皆様などからのご要望を国に伝え、国による遺骨収集等が進むよう努めてまいる」と答えました。
 コロナ禍が明け、82周年追悼式には、多くの遺族の方が参加されました。
 このお一人が、85歳のシン・ジェボンさんです。
 シンさんは、3歳でお父さんを落盤事故で失いました。
 シンさんは、KRYのインタビューに次のように応えておられました。
 「寒い海の中から父を早く出してあげたい。故郷に帰ってゆっくり休めるようにしてあげたい。最初は日本を恨んでいたが、全く関係のない日本人が遺骨返還を手伝ってくれている。日本人に抱いていた悪い考えは全て消えた。ありがたい気持ちでいっぱいだ。いつか恩返しを日本にしたい」
 私は、刻む会の役員の一人として、シンさんの言葉に胸が一杯になりました。
 私は、「新年度、県は、厚生労働省人道調査室に直接出向いて、この待ったなしの遺族の思いを直接伝えていただきたい。早く冷たい海から遺族の方に遺骨が返還されるように、県として最大限の努力をお願いする」と質しました。
 京牟礼部長は「現時点で国への訪問予定はないが、刻む会の皆様などからの御要望やご意見については、引き続き、適切な形で伝えていきたいと考えている」と答えました。

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