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県立熊毛北高校の存続を求める住民の皆さんの懇談会に参加しました。

 昨日、県立熊毛北高校の存続を求める皆さんとの懇談会に参加しました。

 懇談会の冒頭に私がお話しした趣旨は以下の通りです。

 (質疑応答をしながらの懇談会だったので、全て、この通りお話ししたわけはありません。)

・・・

 宇部選出の県議会議員の藤本かずのりです。現在6期目です。私には、4人子どもがおり、一番下の娘がこの春、宇部西高校を卒業しました。昨年秋から、急遽持ち上がった、宇部西高校の廃校に反対する運動に当事者の一人として関わりました。この春の県議選で日本共産党が2議席から3議席に躍進し、私は、23年ぶりに文教警察委員会に所属しました。この間、山口県立大学附属高校が周防大島高校に決まる問題とそして、柳井・周南地域での高校再編問題が急浮上しました。
 それでは、資料を基に報告します。
 2ページの最初の資料は、県立高校再編整備計画前期計画一部改訂の素案です。色が付いているところが、柳井・周南地域の再編計画ですが、ここでは上の部分を報告します。昨年9月県議会で宇部西高校の2024年度の募集停止と、厚狭高と田部高の再編統合の素案が示されました。
 私は、宇部西高校の地元議員として、県教委から説明を受けました。今後のスケジュールは、9月県議会文教警察委員会で素案を示し、11月県議会文教警察委員会で成案を示し、12月中旬の教育委員会会議で計画を策定するとありました。まさに、この計画通りとなりました。
 徳山高校徳山北分校・鹿野分校が募集停止された時には、2018年9月議会で素案が示され、2020年6月県議会で成案が示されています。
 これまでは、素案から成案までの間、実に1年半以上もかけて審議してきたのに、100年の歴史のある宇部西高校をわずか2カ月半で廃校を決めたのです。
 同窓会を中心に「宇部西高校を存続させる会」が発足し、宇部まつりでは、1日で1000筆の署名を集め、11月議会前に17534筆、最終的には2万511筆を集約し県教委に提出しました。
 県教委への公開質問状を5回提出しました。
 しかし、県教委は、これらの声に耳を傾けず、宇部西高校の廃校を強行しました。
 3ページ目の資料は、柳井・周南地域の高校再編整備計画(素案)です。柳井高校・柳井商工高校、熊毛南高校、田布施農工高校、熊毛北高校の5校を、柳井高校と田布施農工の敷地に集約する内容です。
 私は、9月県議会の文教警察委員会で、柳井地域に属する3学級以下の周防大島高校がなぜ、再編統合の対象にならないのか質しました。
 梅田高校教育課長は「地理的条件などを総合的に勘案した結果」と説明しました。
 周防大島高校が県立大学附属高校になる問題は脇に置き、高校再編問題だけで論じた上で話します。
 資料の5ページにあるように、県教委の高校再編の基準は、1学年4学級以上です。この基準に照らして、3学級以下の学校を冷厳に統廃合してきたのも関わらず、周防大島高校だけは、「地理的条件など総合的に勘案した」のです。
 私は、県教委の高校再編基準に「地理的条件などを総合的に勘案する」との基準を設けて、周防大島高校は県立大学附属高校ではなく、県立高校として存続させよと求めました。
 そして、熊毛北・熊毛南なども地理的条件を勘案して再編統合の対象から外すべきだと考えます。周防大島高校を再編の対象にしなかった背景に何があったのか、県教委は県民に説明すべきだと思います。
 4ページは、高校再編素案に対する住民説明会 ゆめプラザ熊毛で出された意見を参加者の方がメモされたものです。
意見①
 県教委は、県立高校のめざす方向について「郷土に誇り愛着をもち、地域・社会に貢献しようとする人材を育成する学校」というが、熊毛北高校をなくすことはこの方向と矛盾している
意見②
 なぜ、熊北が柳井に組み込まれるのか?つぶすありき。小さい学校だから入ろうとする人もいる。学校を選択できることが大切
 5ページの資料は、県教委が示す高校再編の基準です。1学級を40人として1学年4学級以上としています。
 広島県教委は、中山間地域の1学年1学級規模の学校について「生徒数が2年連続で80人未満」としていたものを「2年連続で60人未満」に変更し、上下、西城紫水、湯来南高校を存続させました。
 6ページの資料は、愛媛県教委の高校再編基準の抜粋です。
 適正規模を下回っても、周辺地域の学校を「魅力推進校」として存続を検討するとしています。
 鳥取県教委は、当面、高校の再編統合しない方針です。島根県教委は、地域で組織を作って高校の魅力化を向上させる計画づくりに取り組んでいます。
 中国四国地域で「適正規模」と学級数だけで、後は何も配慮しない(周防大島高校だけなぜか配慮する)のは山口県だけです。
 7ページの資料は、8月31日、文科省の中央教育審議会がまとめた「高等学校教育の在り方ワーキンググループ中間まとめ(案)」です。
 「高等学校は地域創生の核となる存在であり、少子化が加速する地域においては、学校の存続は地域の存続にも関わる重要な課題ともなり得るものである。」
 「地域人材との交流や、小中学校や、他の高等学校等との連携による地域と密着した小規模校ならではの多様な人間関係の構築の在り方も考えられる。」
 「都道府県が適正規模・適正配置に関する議論を行う中で、一定の小規模校について地域に残す必要がある場合に、小規模校のメリットを最大化するとともに、課題を最大限解消し、教育条件の改善につながる方策を国としても考えて必要がある。」
 5ページにあるように県教委は、4学級以上の学校でないと、教育的効果が期待できないとするのではなく、中教審の中間まとめにある
 小規模校ならではのメリットを再評価し、高校再編基準に組み込み、柳井・周南の5校を2校にする計画は見直すべきだと思います。
 旧熊毛町から田布施町や柳井市にまで通えという無謀な計画は撤回させ、伝統ある熊毛北高校を存続させようではありませんか。

・・・

 懇談会で使用した資料が必要な方は、私に連絡ください。

 県立熊毛北高校の存続を求める住民の皆さんは、県議会への請願に取り組むことと、署名活動に取り組みことを話し合われました。

 県立熊毛北高校の存続を求める住民の皆さんの活動をこれからも支援して行きたいと思います。

 柳井・周南地域の高校再編計画に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

 

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