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総合支援学校の通学バス、60分超が13路線(70分超が9)、60分が13路線。

 昨日、山口県障がい児の教育を進める会の県教委交渉が行われました。
 交渉の中で特別支援教育に関わる教員や保護者から様々な問題が指摘されました。
 その一部を報告します。
 第一は、障がい児の高校受験への合理的配慮についてです。
 今年度山口県公立高等学校入学者選抜実施要領(抄)には、「障害のある者の受検に当たっては、障害のあることをもって不合理な取扱いをすることがないように十分に留意し、公正かつ適切に手続等を行う。障害等のあることにより特別な配慮を必要とする志願者は、希望する配慮の内容を特別配慮申請書により、出願締切日までのできるだけ早い時期に、中学校長を経由して、高等学校長に申請する。」とあります。
 参加者から「障害のある者の受検における配慮申請書が提出された件数は。」との質問が出されました。
 担当者は、「今年度の効率高校入学者選抜で、障害のある者の配慮申請者数は、54人だった。申請者数は増加傾向にある。」と答えました。
 第二は、特別支援教育支援員についてです。
 参加者から、「特別支援教育支援員が中々集まらない状況にある。香川県や和歌山県、長崎県では、支援員の手引きを県独自で作成している。山口県でも作成すべきではないか。」との質問が出されました。
 担当者は、「まずは、市町での手引きの作成状況を調査したい。」と答えました。
 第三は、特別支援学級の児童生徒の学力テストへの参加についてです。
 情緒障害児学級に在籍していた子どもさんを抱える保護者の方から「数年前、情緒障害児学級に在籍していた子どもが、全国学力テストへの参加が認められたが、集計には入れない。マニュアルがあるから。」との説明を受けたとの告発がありました。
 担当者は、「国のマニュアルはないと考える。」などの回答がありました。私は、当時、マニュアルはあったのか。現在は、どのように対応しているのか、県教委に質問書を提出しました。
 第四は、総合支援学校と近隣の小中学校との交流活動についてです。
 県東部の総合支援学校において、近隣の小中学校との交流活動において、交流場所が3階で、総合支援学校の車いすの子どもが参加するのに苦労した事例が関係者から示されました。
 私は、事実関係と、合理的配慮した交流活動の徹底をどう行うのかについて県教委に質問書を提出しました。
 第五は、医療的ケア児についてです。
 県東部の総合支援学校で、1クラスの医療的ケア児が2名在籍するクラスがあるが、担任と看護職員の2名に対応しているとの実態が出されました。
 私は、県内で同様の実態がどれだけあるのか、医療的ケア児一人に対し、看護職員を1名配置することはできないのかについて県教委に質問書を提出しました。
 第六は、県立高校での通級指導教室の体制強化についてです。
 今年5月1日現在、通級指導教室に通学している中学生は662名であること、公立高校で通級指導教室に通級している生徒は2校2名(昨年度は4校7名)であったことも明らかになりました。
 県立高校での通級指導教室の抜本的な体制の強化が求めらる実態が明らかになりました。
 第7は、総合支援学校の通学バス60分以上の路線についてです。
 今年5月1日現在、県内の総合支援学校の通学バスの60分以上の路線が13路線あることが判明しました。
 70分を超える路線が、岩国総合支援学校1、田布施総合支援学校2、防府総合支援学校1、宇部総合支援学校2、下関総合支援学校1、萩総合支援学校2の計9路線あります。
 運行時間が60分という路線が13あります。参加者から「運行時間を60分にするために、子どもたちに停車場まで遠距離通学を強いているケースがあるのではないか。」との指摘も出されました。
 私は、今回の交渉で出された意見、それを受けて、質問書を出している問題に対する回答を今後の県議会の質問や文教警察委員会で、質していきたいと思います。
 特別支援教育に関する皆さんのご意見をお聞かせください。

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