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兵庫県立大学附属高校の新年度入学者選抜試験の倍率は0.91。入寮者104人。周防大島高校と同様の課題を附属高校になれば克服できるのかを質しました。

 私は、9月26日、一般質問で登壇しました。
 今日は、県立大学付属高校の問題を報告します。
 9月21日、山口県立大学の理事長は、繁吉教育長に、26年4月開校を目指し、県立周防大島高校を附属高校にするよう設置者変更を求めました。
 私が、公文書開示請求で入手した県立大学付属高校に係る資料を通じて、今年度行われてきた「山口県立大学高大連携の推進強化に関する検討協議会」の前に、昨年秋から「山口県立大学高大連携の推進に関する検討会議」が開かれていたことが分かりました。
 その資料によると、昨年12月27日に行われた第二回検討会議で、兵庫県立大学附属高校について「附属中学校は人気があるが、附属高校は近隣の子どもが少なく定員割れの状態。公立大学法人化のメリットは、小回りが利くこと、決定が速いこと。デメリットは、県教委の施策に入らないこと、国・県からの教育関係の情報が入らないこと、臨時教員等の人集めが大変な事、へき地の学校であり寮を有するため、宿直ができる先生を募る必要がある」との視察報告が示されました。
 私は、周防大島高校を県立大学附属高校にした場合、兵庫県立大学付属高校で生じている課題がそのまま表れることを危惧します。
 私は、「兵庫県立大学附属高校が抱えている課題を、検討協議会でどのように克服できると議論したのか」と県の認識を質しました。
 松岡総務部長は「6月16日に開催された第2回『山口県立大学高大連携の推進強化に関する検討協議会』において、附属高校の検討に当たっての参考として、兵庫県及び奈良県に設置されている県立大学付属高校の現状等について、事務局から説明があったところだ。これに対し、お示しの課題に関する委員からの質疑等はなかったが、今後、県立大学において、県教委と十分に議論されるものと考えている」と答えました。
 周防大島高校の今年度入学者の選抜試験の結果は、普通科で定員60人、志願者54人、倍率は0.9.地域創生科は定員30人、志願者13人、倍率0.4.入寮者は合計82人です。
 兵庫県立大学付属高校は、定員90人、志願者82人、倍率0.91.入寮者は104人。
 寮がある点、定員割れという点が周防大島高と兵庫県立大学は共通しています。
 私は、「県立大学は所管である県に、周防大島高校を附属高校化することで、定員割れの状況を回避できる、安定的な経営が維持できると説明しているのか」尋ねました。
 松岡部長は「県立大学からは、定員確保に向けて、今後、付属高校の教育理念、公団連携の手法、入学者選抜の方法等について具体的に検討していく中で、魅力のある選ばれる学校となるよう努めていくと聞いている」と答えました。
 公立高校は、給特法で、時間外労働に対する支払いがありませんが、県立大学附属高校になれば、教員の時間外手当が必要になります。附属高校開設には、様々な財政的な対応が必要です。
 私は、「県立大学は、県に対し、付属高校を安定的に経営できると説明しているのか」質しました。
 松岡部長は「学校の運営の見通しについては、今後、県立大学において、県教委と十分に議論等を行いながら検討していくと聞いている」と答えました。

 愛媛県教委の県立高校再編整備基準は、1市町1校に限り、特別の統廃合基準を適用する「魅力化推進校」に認定できるとし、島しょ部にある県立高校等をその対象にしています。

 私は、「県の再編基準を島しょ部や中山間地域にある学校を『魅力化推進校』にする制度を創設し、周防大島高校は、県立のまま存続させるべきだ」と質しました。

 木村副教育長は「県教委では、『第3期県立高校将来構想』の方向性に沿って、県立高校の再編整備を進めているところであり、これに係る新たな制度を設けることは考えていない」と答えました。

 私は、「県教委は、設置者変更の要望に応じるべきではない」と尋ねました。

 木村副教育長は「先日、県立大学から要望のあった周防大島高校の設置者変更については、これから、検討を進めることとしている」と答えました。

 私は、明日午後、兵庫県立大学附属高校を尋ね、高校創立の経緯、入学者の状況、寮の維持状況などを視察する予定です。

 しっかり学び、今後の議会内外での発言に生かしていきたいと思います。

 この問題に対する皆さんのご意見を引き続きお聞かせください。

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