昨日、第6回思想と信教の自由を守る宇部集会が開催され、私は、「敵基地攻撃能力の保有が県内に与えるもの」との発題で発言しました。
私が発言した要旨は以下の通りです。
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第6回思想と信教の自由を守る集会の4人目の発議をさせていただきます。県議会議員の藤本です。
私は、「敵基地攻撃能力の保有が県内に与えるもの」との発題で発言します。
年末の徹子の部屋でゲストのタモリさんが、来年について問われ、「23年は新しい戦前になる」と発言しました。まさに、岸田首相の安保3文書に改訂が「新しい戦前」を作ろうとしています。
資料1が、改定された安保3文書の一つ、「国家安全保障戦略」です。1行目の「相手からミサイルによる攻撃がなされた場合、ミサイル防衛網により、飛来するミサイルを防ぎ」の部分が従来の「専守防衛」です。
「我が国から有効な反撃を相手に加える能力、すなわち反撃能力を保有」の部分が新しく加えられた「敵基地攻撃能力=反撃能力」です。
1959年3月19日の伊能防衛庁長官は、「平生から他国に対する攻撃的な兵器を保有することは憲法の趣旨とするところではない」と答弁しており、敵基地攻撃能力の保有は明確に憲法違反であり、閣議決定で、「専守防衛」を投げ捨て「戦前」にしようとする岸田政権の責任は重大です。
資料1の下から10段目に「武力攻撃が発生していない段階で自ら先に攻撃する先制攻撃は許されないことはいうまでもない」としていますが、本当でしょうか。
資料2は、志位委員長が国会で示したアメリカの「統合防空ミサイル防衛」の資料です。「敵の航空機やミサイルを離陸・発射の前に破壊、または無力化する」「攻撃対航空作戦は先制的に対処する」としています。
また、アメリカの同盟国である日本の自衛隊は、独自の判断ができるのではなく、米軍の指揮下、切れ目なく、同じルールブックを持って、一つのチームとなって先制攻撃に加わることになることは明白です。
資料3は、日本が保有しようとしているミサイルです。極音速滑空弾などは、2000キロ以上の射程があります。北朝鮮はもちろん、中国やロシア、東アジア全域に飛ばす力を持つミサイルの爆買です。
最後に、敵基地攻撃能力の保有が山口県に与える影響を見てみます。
一つは、イージスシステム搭載艦です。資料4は、昨年11月の中国新聞の記事です。萩市と秋田市に配備されようとした陸上イージスが中止されましたが、イージスシステムは、アメリカから購入しており、それを艦船にするのが、イージスシステム搭載艦です。新年度に2000億円を超える予算で建造が始まります。
問題は、2段目です。「迎撃ミサイル用垂直発射装置を改修して載せ、米国と購入に向けて調整が進むトマホークを発射できる性能を付与する方向だ」とあります。
イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会は1月19日、防衛省と交渉を行いました。防衛省の地方協力局の小島氏は、イージスシステム搭載艦は、反撃能力を持つのかとの私の質問に「スタンドオフ防衛能力を保有する」ことを認めました。つまり、イージスシステム搭載艦は、安保3文書の改定も受け、敵基地攻撃能力を保有するのです。
資料4は、1月の赤旗です。アメリカのシンクタンクが、台湾有事を想定した演習結果を公表した報告書を報じた記事です。アメリカのシンクタンクの報告書は「『在日米軍基地の使用なしに戦闘機・攻撃機は戦争に参加できない』として、航空基地の嘉手納(沖縄県)、三沢(青森県)、横田(東京都)、岩国(山口県)に言及しています。」「さらに、報告書は、日本の国土が攻撃を受けなくても、自衛隊が当初から戦争に参加する可能性に言及。その根拠として、『日本政府は、(敵対国が)日本への攻撃に着手したとみなせば、先制攻撃は可能だとしている』」と赤旗は報じています。
岸田政権がいくら「先制攻撃」はしないと言っても、アメリカのシンクタンクは、今年最初の報告書で日本は「先制攻撃」可能な国になったと見抜いているのです。そして、岩国基地などの在日米軍基地から自衛隊基地から先制攻撃の部隊が出動することになると報告書は言っています。敵国は先制攻撃の前に先制攻撃の対象として岩国基地をそして、自衛隊基地を標的にするでしょう。報告書は3200名の死者で出ると述べています。想定は兵士だけですが、民間人が犠牲になることはウクライナが証明しています。東アジアを戦前にするのか、平和の砦にするのかが問われる2023年です。憲法を守り平和を維持しましょう。
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県民の平和と命を守るために、力を尽くしたいと思います。
敵基地攻撃能力=反撃能力の保有に関する皆さんのご意見をお聞かせください。
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