ブログ

敵基地攻撃は専守防衛と全く違う 元空自高級幹部が批判

 7月3日号のしんぶん赤旗「日曜版」に、元航空自衛隊高級幹部(空将補)で、元戦闘機パイロットの坂本龍虹さんのインタビューが掲載されていましたので紹介します。
 「ウクライナ戦争を機に、第二次世界大戦の体験のない人たちが中心になって、憲法のこともよく知らずに、『敵基地攻撃能力・反撃能力の保有』を主張し始めていることに大変疑問を感じています。そもそも自衛隊は、自分の国は自分で守る個別的自衛権に基づき創設されました。関連法整備は万全とはいえないまでも、今日まで自衛隊は専守防衛という防衛構想に従ってきたと私は思っています。いま保有に向けて議論されている『敵基地攻撃』は、攻撃する相手国を特定の1カ国に限っているわけではありません。攻撃対象の施設も日本に近い場所とは限らず、相手国の奥深い場所になる場合もある。どこまでも攻撃対象が広がる可能性があります。自国の領土・領海・領空を守る専守防衛とは全く違う、侵略行為の起点になりかねません。これまで日本は、米国の要求で自衛隊を海外に出し、そのたびに憲法に基づく『バリア―』を壊してきました。それでも戦場に自衛隊を出すことは『憲法9条がある』と断ることができました。ところが安保法制ができ、憲法を盾に米国の求めを断ることが難しくなってしまいました。そこに敵基地攻撃能力の保有となれば、米軍への攻撃の予兆があっただけで、敵基地攻撃が発動される可能性さえあります。今の日本は、米国の顔色をうかがうばかりで、独立国家になっていません。最近、米国への従属を強めながら、米国以外の国とも対中国を意識した軍事的関係を深めています。専守防衛の精神から、ますます遠ざかっていくのではと懸念しています。私は昭和9年(1934年)生まれで、戦争が何をもたらすか、体験してきました。米軍機の機銃掃射に2度遭いました。戦争中、メディアは『勝った』『勝った』と報じるばかりで、今のロシアと似た状態でした。今の人には、そういう体験がない。安倍(晋三)元総理もそうですが、戦争の恐ろしさを知らず、ウクライナ危機に乗じて『敵基地攻撃』『核共有』といっている。非常に心配です。私は今、農業者です。石垣を積む時に、一番大切なのは『根石』です。どの大きさ、形、重さをどう置くかで、崩れない石垣ができる。現憲法の下、専守防衛の防衛構想こそ、この国を守る『根石』です。国を守るには、まず根石をしっかり組むことが大事です。今こそ『根石』をしっかり据えるときです。米国のいいなりはやめ、安保法制はなくす。安保条約や日米地位協定も見直した方がいい。今は、その絶好の機会だと思います。」
 今こそ、元自衛隊幹部であった坂本さんの言葉に耳を傾ける時だと思います。
 日本を守るとはどういうことかをしっかり考える選挙だと思います。
 集団的自衛権行使で、米軍と自衛隊がアメリカがしかけた戦争でともに戦う日本にしていいのでしょうか。
 平和憲法を生かした政治こそが求められています。
 この点でも比例代表選挙は、日本共産党にご支援をお願いいたします。

トラックバック

コメントはまだありません

No comments yet.

コメント

コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。

メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。