4日、毎日新聞は、東京オリンピック・パラリンピック開催について全47都道府県知事にアンケートを実施し、結果を次のように報じました。
「4月20日に書面を送り、28日までに全知事から回答を得た。1問目は都道府県民の健康を守る立場の知事として開催をどのように考えるかを尋ね①感染状況にかかわらず開催すべきだ②感染状況次第で中止・延期すべきだ③すぐに中止延期すべきだ④わからないーの選択肢を示した。①と③を選んだ知事はおらず、秋田▽茨城▽埼玉▽山梨▽長野▽静岡▽鳥取▽大分▽沖縄各県の9知事がいずれも開催のメリットを認めつつも②を選択した。」「富山、岡山、広島、宮崎、鹿児島の5知事は『わからない』を選択。残る33知事は選択肢から回答を選ばす、『県として開催の可否を論ずる立場にない』(福井)、『大会の主催者等が判断すべきだ』(岐阜)などと政府や大会組織委員会、東京都などの判断に委ねる説明が目立った。」
デジタル版には、各都道府県知事のコメントが掲載されています。
山口県の村岡知事は無回答その他とし次のようにコメントしています。
「新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ、東京2020大会に参加される選手・関係者はもとより、すべての国民に対する安全・安心の確保が重要であり、それが困難な状況になれば、主催者により開催方法の変更や、中止・延期を含め、適切に判断されるべきと考える。東京2020大会主催の主体となる5者(IOC,IPC、東京都、政府、大会組織委員会)において、専門家等の意見を取り入れ、感染対策を万全にし、科学的・客観的な観点から、安全・安心な大会が実現されるよう、しっかりと準備を進めていただきたい。」
村岡知事は、五輪について、自らの意見は避け、主催者に判断を委ねる回答であり、私としては残念なものでしたが、「すべての国民に対する安全・安心の確保」が「困難な状況になれば」「中止・延期も含め」主催者が判断すべきと「中止・延期」も含めて検討すべきとの発言を行ったことは重要です。
4日のしんぶん赤旗日刊紙は、「東京五輪・パラリンピック組織委員会が、大会中に各会場医務室などで対応可能な日本スポーツ協会公認ドクター(医師)を同協会を通じて200人程度募集していることが3日までに、分かりました。」「東京大会の医療スタッフをめぐっては、『しんぶん赤旗』のスクープで、組織委が4月に日本看護協会に対して看護師500人の確保を依頼していたことが判明しています。内閣府などによると、大会期間中に必要な医療従事者は医師約300人、看護師約400人のほか、歯科衛生士、理学療法士などとしています。うち医師と看護師のそれぞれ100人ずつが、新型コロナに対応するといいます。のべ人数では、約1万人の医療従事者が必要としています。国内で新型コロナの感染が拡大しているなか、医療従事者を退会に動員することは、医療現場などから厳しい批判が上がっています。」
しんぶん赤旗日曜版(5月3・9日合併号)は、「東京都内の公立・私立の幼稚園から高校、特別支援学校などの園児や生徒などの約8割、約81万人を今夏の東京五輪・パラリンピック競技観戦に『動員』するー。新型コロナウイルス感染拡大が深刻となる中、子どもの命とリスクにさらす無謀な計画を都が強行しようとしていることが日曜版編集部の調べで分かりました。」と報じました。
3日のしんぶん赤旗日刊紙に、水無田気流国学院大学教授が「東京五輪が『開催ありき』で進んでいることに危惧しています。」と発言しています。
自民党の二階幹事長が東京五輪の開催は「中止を含めて」検討すると発言したことが大きな話題となりましたが、実際は、「開催ありき」で進んでいるとしか考えられません。
五輪関係者は、村岡知事が指摘するように「中止・延期」を含めて検討すべき時にきています。
コロナの第四波が猛威を振るう中、国民の命と五輪開催の両立はとても難しい状況です。五輪に約1万人の医療スタッフを動員することは無謀としかいいようがありません。
東京五輪の開催について皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。
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