議員日誌

県議会環境福祉委員会(環境生活部所管)報告

 昨日、県議会環境福祉委員会で環境生活部所管分の審議が行われました。
 私は、避難所におけるジェンダー平等について質しました。
 今年5月、内閣府男女共同参画局から「災害対応力を強化する女性の視点 ~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~」が示されました。この中には、以下、7つの基本方針が示されています。
 1、平常時からの男女共同参画の推進が防災・復興の基盤になる
 2、女性は防災・復興の「主体的な担い手」である
 3、災害から受ける影響やニーズの男女の違いに配慮する
 4、男女の人権を尊重して安全・安心を確保する
 5、女性の視点を入れて必要な民間との連携・協働体制を構築する
 6、男女共同参画担当部局・男女共同参画センターの役割を位置付ける
 7、要配慮者への対応においても女性のニーズを配慮する
 私は、一般質問で、県が作成している「避難所運営マニュアル策定のための基本指針」を新型コロナウイルス対策を反映して見直すよう求めました。
 内海総務部長は基本指針の見直しを明言しました。
 私は、「基本指針の改定作業の中で、女性の視点を入れたものになるように、男女共同参画課として防災部局と協議すべきだ」と質しました。
 平川男女共同参画課長は「内閣府のガイドラインなども参考にしながら、避難所が男女共同参画の視点で運営されるように防災部局と連携していきたい」と答えました。
 内閣府の「平成29年度防災分野における男女共同参画の施策検討・調査業務報告書」の「調査の総括と今後の検討の方向性」は「住民の多様性」を出発点に考える必要性があるとした上で「多様性には、年齢・家族構成・健康状態・経済的状況・社会経済活動等様々な観点があるが、そのなかでも、『ジェンダー』は男女とともに、LGBTを含め、全ての住民が関係するところであり、どちらの性であっても、どちらかが圧倒的に課題が少ないということはなく、また、年齢等他の要因と複合することによって更に多様性が複雑さを増す。このため、住民の多様性があることを議論するための突破口として『ジェンダー』を中心に考えることは重要な視点である」と述べています。
 私は、内閣府の「住民の多様性」と「ジェンダー」の視点で防災を考える時に、LGBTの方々への配慮を地域防災計画や避難所基本方針に盛り込むことは重要だと指摘しました。
 私は、「熊本県は、避難所マニュアルにLGBTの方々への配慮を明記する改定作業を行っている。山口県でも避難所基本指針の改定作業の中で、女性の視点とともに、LGBTの方々に配慮する視点を盛り込むよう男女共同参画課として、防災部局に働きかけるべきだ」と質しました。
 平川課長は「避難所基本指針には、全ての避難者の人権を尊重することが謳われている。」と答えました。
 私は、「そのことは理解するが、熊本県のように、LGBTの方々への配慮を避難所基本指針に明記することは重要」と重ねて要望しました。
 私は、環境生活部が所管するビジターセンターが廃止や市町への移管などを検討する行革の対象から外れ、県管理施設として指定管理が継続されることになった問題を取り上げました。
 一般質問での私の質問に対し内海総務部長は「次期指定管理の指定期間は、今後、指定管理者制度ガイドラインに沿って、施設所管課において検討する」と答えました。
 指定管理者制度ガイドラインには、指定期間について「管理業務を開始する日から起算して5年を基準とし」とあります。
 私は、「県が管理するビジターセンターの指定期間はどうするのか」と質しました。
 栢自然保護課長は「指定期間について現時点で決まったものはない」と答えました。
 私は一般質問で、秋吉台ビジターセンターのエレベーターが昨年度から止まったままであることを指摘しました。
 私は、秋吉台ビジターセンターを始め、県管理のビジターセンターの修繕の予算について質しました。
 栢自然保護課長は「今年度、大規模な修繕計画はない」と答えました。
 私の一般質問に、内海総務部長は「県有施設の修繕については、その必要性等に応じて、適切に対応することとしている」と答え、秋吉台ビジターセンターについて、神杉環境生活部長は「施設の修繕にあたっては、指定管理者である美祢市とも協議しながら、予算の範囲内で緊急性、それから利用者の安全性確保の観点から優先順位をつけて適切に対応していく」と答えました。
 私は、「秋吉台ビジターセンターのエレベーターが動いていないことは、障害者差別解消法の『合理的配慮』を欠くものと言わなければならない。今年度修繕費が計上されていないというのは、部長らの『適切に対応する』との答弁からもかけ離れたものだ。ビジターセンターの必要な修繕を補正予算を組んで対応すべきだ」と質しました。
 徳重環境生活部次長は「ビジターセンターの修繕については、今後とも適切に対応していく」と答えました。
 私は、来年度で計画期間の満了を迎える「鳥獣保護管理計画、ツキノワグマ保護計画、ニホンシカ管理計画、イノシシ管理計画、カワウ管理計画、ニホンザル管理計画を延長するのか」と質しました。
 栢課長は「現時点で延長するかどうか言えない」と答えました。
 その他、宇部健康福祉センターの動物を保護する獣舎の床がつるつるの素材で、保護された動物に悪影響を与えているとの指摘が私に寄せられました。
 委員会で発言はしませんでしたが、直接、生活衛生課に改善を口頭で求めました。白銀生活衛生課長は「ご指摘の点は、改善したい」と答えました。
 環境福祉委員会の最後に議案と請願の採決が行われました。
 請願は、山口県医療労働組合連合会が提出した「山口県の実情に見合った持続可能な医療の提供を求める意見書の提出について」です。
 私は、紹介議員として「『国は、地域医療を守るために機械的な病床削減を行わず、新型コロナウイルス感染症により一層の病床確保が必要であり、病院の再編統合は一旦凍結すること』との請願趣旨は、至極正当なものだ」と採決に賛成する発言を行いました。
 しかし、自民・公明の委員による不採択すべきとの意見が過半数を超え、本請願は不採択となりました。
 県議会は、今週の金曜日に閉会します。
 閉会の際の討論で、請願が採択されるよう発言したいと思います。
 委員会は閉会しましたが、県議会は開会中です。引き続き、皆さんの要望を県政に届けてまいりたいと思いますの
で、皆さんのご意見をお寄せ下さい。

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