議員日誌

岩国基地関係の子どもたちの学習権の確保について

 昨日、日本共産党山口県コロナ対策本部は、全県的に授業の再開が本格化する小中学生に対する諸問題に対応するために、小中学校の教職員の方で組織されている山口県教職員組合(以下県教組)の役員の方々と懇談をしました。

 コロナ対策本部から、河合前県議と私が参加しました。

 県教組合からは、富永委員長と中村書記長が参加しました。

県教組と懇談

 写真手前左側が私、右側が富永県教組委員長

 懇談の中で、コロナまん延防止を学校で徹底しながら、子どもたちの学びや健康を維持するためには、教職員体制の強化が必要だという意見が出されました。

 また、夏休みの短縮も想定され、各教室への冷房設置などの必要性が話されました。

 この点については、今後の議会等でしっかり発言していきたいと思います。

 懇談の中で、岩国基地関係者の子どもが学校への登校を自粛させられている問題が話題になりました。

 組合事務所に東京都内で教員をされていた方から、岩国基地関係者の子どもたちが学校への登校を自粛させられている問題に関して電話があったそうです。電話の内容は、次のようなものです。

 「在日米軍基地のある地域で基地側が登校自粛を求めているのは、岩国基地と嘉手納だけのようだ。嘉手納基地では、基地関係者の労働組合が基地に働きかけをおこない、子どもたちの登校が可能になったようだ。実質、未だに、登校自粛となっているのは、全国で、岩国基地だけではないかと思う。」

 富永委員長は「毎日新聞の関連記事の中で、沖縄国際大学の前泊教授の次のようなコメントが紹介されていた。『米軍は基地内での感染状況を地域に公表せず、非協力的な態度を取る一方で、通学自粛を求めるというのは許されない。米軍は基地管理権を根拠にしているのだろうが、国民の教育を受ける権利や義務に反するもので、情報開示もしない米軍に対して、日本政府も抗議しなければおかしい。』全くその通りだ。教育委員会は、通学出来ていない子どもの実態を調査し明らかにすべきだ。」と話しました。

 昨日の中国新聞は、「米軍岩国基地(岩国市)は、新型コロナウイルス感染症防止のために所属の軍人や軍属たち全ての基地関係者に通知していた子どもの市立小中学校への登校自粛を6月8日に解除する方針を明らかにした」「市教委は18日、中国四国防衛局を通じ子どもたちの学習機会を保障するよう基地に申し入れた。林孝志学校教育課長は『解除の時期が示されたのは前進だが、基地には引き続き一日でも早く全員が登校できるように求める』と話した。」

 私は、山口県のこの問題での対応について調査しました。

 その結果、岩国市教育委員会と一緒に、県教委と県総務部は、18日、中国四国防衛局と独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構岩国支部に対して、「子どもたちの学習機会の確保について」とする要請を行っていたことが明らかになりました。

 要請書は「『米海兵隊岩国航空基地の新型コロナウイルスによる感染症に関するルール』においては、MLC/IHA従業員及び地位協定非該当の契約業者に雇用されている従業員等に対して、同居する子どもに通学を控えるよう強い要請があることから、関係する子どもたちの影響が懸念されるところです。つきましては、子どもたちが安心して教育が受けられるよう、学習機会の確保について格別のご配慮をいただきたくお願いします。」

 岩国市教育委員会は、登校を自粛している児童生徒の状況を明らかにすべきです。

 同時に、県教委は、登校を自粛している県立高校や県立特別支援学校に通う児童・生徒の状況を明らかにすべきです。

 毎日新聞のインタビューに前泊沖縄国際大学教授が指摘しているように、私は、米軍に、日本国民の教育を受ける権利を制限する権限はないと考えます。

 県教委と県総務部が、中国四国防衛局などに要請をしたことは一定評価しますが、更に県と岩国市が協力して、政府や米軍に働きかけ、児童・生徒が一日も早く通学できる状況にすべきです。

 前泊教授が指摘するように、何よりも政府は、米軍が、国民の教育を受ける権利を制限する状況にきっちり抗議すべきです。

 米軍は、岩国基地関係の子どもたちの登校自粛措置を直ちに解除し、何よりも、基地内での感染状況を当該地域に公表すべきです。

 岩国基地関係の子どもたちが市内の学校に通えない状況が続いています。

 皆さんは、この問題をどうお考えですかご意見をお聞かせ下さい。

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