議員日誌

AI崩壊

 入江悠監督作品「AI崩壊」を観ました。

 2月2日付しんぶん赤旗「日曜版」の「にちようシネマ館」より本作紹介記事を引用します。

 「医療AI『のぞみ』の開発者・桐生浩介(大沢たかお)は表彰を受けるため、娘の心(田牧そら)と帰国します。『のぞみ』は亡き妻・望(松嶋奈々子)の弟・西村悟(賀来賢人)の会社が運営しています。しかし帰国の直後『のぞみ』が暴走、命の選別をはじめます。」

 映画のパンフレットで主演の大沢たかおさんは、この映画についてこう語っています。

 「『日本映画がハリウッドに挑戦したな』って思われるのが一番よくないと思っているんです。僕らができるSF、近未来でいいと思うし、むしろハリウッドや外国の人が撮れないSFがこの作品だと思うから。だからこそ日本の映画が得意なリアリティのある人間描写みたいなものに、逆に徹底的にこだわっていった。」

 映画のパンフレットの「プロダクション ノート」にこう書かれてあります。

 「公的に厚労省が発表している超高齢化&超少子化となる10年後の予測数値や、最悪のケースを想定した日本の経済状況などを脚本に取り込むなど、現実に起こりうるシビアな未来図を意識し、エキストラには老人やホームレスを多く配置している。」

 映画のパンフレットの「イントロダクション」にはこうあります。

 「2030年-わずか10年後の未来。働ける人間は国民の50%、未来を見なう子どもは10%未満、残り40%は働けない老人と生活保護者。国家として崩壊寸前の日本においてAI(人工知能)は、全国民の個人情報、健康を完全に管理し、人々の生活に欠かせないライフラインとなっていた。だがそんな『人に寄り添う』はずのAIが突如暴走、年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪などから人間の生きる価値を選別し、殺戮を始めた!」

 しんぶん赤旗日曜版は、本作品の映画評をこうしめくくっています。

 「完全な管理社会を目指す政治家の野望も絡み、暴走の謎を追いながら、国の形を問いかけるのです。今日的テーマに挑戦した努力に敬意を表したい。」

 私は、本作を観て情報社会の闇と闘っているスノーデンを描いた映画を想起しました。

 国民を管理し選別を強化する近未来。

 AIの暴走を利用しているのは結局は国家だと感じました。

 この映画の結末にならないために、10年前の今の私たちがすべき選択とは何かを考えさせる映画でした。

 入江悠監督作品は初めて見ましたが、緻密であり、ヒューマンであり、実力のある監督だと好感を持ちました。

 「ジョーカー・ゲーム」「太陽」「22年目の告白-私が殺人犯です-」など、入江作品をチェックしていこうと思います。

 「AI崩壊」。私たちは何ができるか考えさせてくれる映画です。宇部市の映画館などで絶賛上映中です。

 是非、一人でも多くの皆さんに観ていただきたいと思います。

 やっぱり映画はいいですね。リフレッシュできました。

 皆さんが最近、観られた映画の感想をお聞かせください。

 

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