議員日誌

「神の盾」に穴という「亡国のイージス・アショア」

 週刊新潮27号・28号・29号に軍事アナリスト豊田穣士さんの「『神の盾』に穴という『亡国のイージス・アショア』地元を憤慨させた混乱の舞台裏」が掲載されました。
 豊田さんは、秋田市と萩市に配備しようとしているイージス・アショアを『現行案』のロッキード・マーチン社「LMSSR」を導入すると次の3つの問題が生じると指摘しています。
 ①電波の影響を実際に確認しないまま安全を宣言することになる。
 ②数千億円の導入費をかけるのに弾道ミサイルにしか対応できない。
 ②コストは必ず上振れする。
 豊田さんの指摘の内、第一の「電波の影響を実際に確認しないまま安全を宣言することになる」について紹介していきます。
 豊田さんは、ロッキード社のレーダー「LMSSR」について次のように指摘しています。
 「実は、『LMSSR』なるレーダーは、19年7月現在、まだこの世に存在していない。19年4月に政府が示した答弁書によれば、LMSSRは、これから『約5年間で(中略)製造した後(中略)性能の確認や設置等の作業をできる限り速やかに行う予定』という。この点はすでに開発を完了して生産段階にあり、現にモノがある『SPY-6』とは状況が全く異なる。ある公表資料によれば、防衛省はレーダーを選定するにあたり、『同時多発のミサイル発射への対応能力』を重視したという。では、存在しないレーダーの能力を、防衛省は一体どのように『確認』し『評価』したのだろうか。この素朴な疑問に対し、レーダー技術に詳しい専門家はこう解説する。『米国側からの提案書に示されたLMSSRの性能は、理論値だと思われる。』確かに、防衛省としては、実物をもって確認できない以上、『理論上の値』を参考にする他ない。また提案する側としても、せいぜい研究開発の途中で得られたデータを示すことしかできないだろう。」
 それでは、防衛省は、レーダーの「理論値」をどのように導き出したのかについて豊田さんは次のように書いています。
 「防衛省は、LMSSRの代わりに、陸自が保有する中距離地対空誘導弾(自衛隊では『中SAM』と呼ぶ)用のレーダーを用いて調査を行った。だが、ある防衛省関係者は、次のように、本音を吐露する。『(この調査は)実際には意味がない』。なぜか?調査で使用した中SAM用のレーダーと陸上イージス用のレーダーとでは、電波の強さを意味する『出力』が違い過ぎるからだ。今回使用した中SAM用レーダーの探知距離は、一説によると数百キロ。一方、陸上イージス用のレーダーはその約10倍、数千キロ先の目標を探知できるとされている。レーダーの電波は、進む距離が延びるほど減衰してしまう。このため、10倍の探知距離を実現するには、それより遙かに強い電波を出す必要がある。レーダー技術に詳しい専門家によれば、「陸上イージス用レーダーの出力は、調査で使用した中SAM用レーダーの100倍は強いという。つまり陸上イージスのレーダーからは、調査で使用されたレーダーとは次元が異なる強さの電波が出るのだ。要するに防衛省は、実際に配備されるレーダーで調査せず、言い換えれば、実際に使用される電波の影響を現地で計測せずに『理論値』と『机上の計算』をもって『LMSSRの電波は安全』である旨、宣言しているのである。」
 防衛省は、山口県での説明資料の西台の標高の間違いを認めました。
 私は、地質学が専攻の君波山口大学名誉教授が地下水の流れが防衛省の資料は逆ではないかとの指摘を本ブログで紹介しました。
 更に、軍事アナリスト豊田さんの防衛省の「LMSSRの電波は安全」は実測値ではないとの指摘を防衛省は重く受け止め、今後、県民に明確に説明をやり直す必要があると感じました。
 陸上イージスの配備には様々な問題が山積しています。
 その一つ一つを説明することを抜きに、防衛省は、陸上イージスの配備を強行してはなりません。
 陸上イージス配備に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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