議員日誌

上関原発 埋立免許再延長か

 今朝の読売新聞は、上関原発の埋め立て免許について次のように報じました。

 「中国電力(広島市)が山口県上関町で進める上関原子力発電所の建設計画を巡り、県が、同社が申請していた建設予定地の公有水面の埋立免許の再延長を許可する方針を固めたことが、関係者への取材でわかった。延長を認める期間は2023年1月までの3年6カ月で、県は26日にも同社に伝える。同免許を巡っては、県が08年10月に許可し、同社が準備工事に着手していたが、11年3月の東京電力福島第一原発事故を受けて中断。県は前回延長を許可した16年8月、本体の着工見通しがつくまで工事に着手しないよう要請した。今回も同様の意見を付ける見通し。同社は今年6月、埋めて海域1か所でボーリング調査を行う計画を盛り込んだ許可申請を県に提出。審査期限は今月27日で、県が工事の必要性などを検討してきた。」

 県は、埋め立て法の審査のポイントを、①土地需要があるのか②竣工できなかった合理的事由があるかどうかだとこの間の住民団体との交渉で説明してきました。

 今日、埋立の再許可を出すのであれば、上関原発が重要電源開発地点であることを理由に、土地需要があるとするでしょう。

 二つ目の竣工できなかった合理的事由については、「新基準に基づく厳しくなった断層の評価に対応するために海上ボーりング調査が必要になった」ことを中電が主張し、それを県が認める形を取るのでしょう。

 重要電源開発地点の要件には、「電源開発の計画の具体化が確実な電源であること」などとあり、上関原発は、重要電源開発地点の要件が欠けていることは明らかなのに、事業者が取り下げないことなどを理由に、国は、「上関原発は、重要電源開発地点である」との説明をしています。県はこの国の説明を許可する「錦の御旗」としています。

 二つ目の問題では、原子力規制委員会の職員が、新規原発の基準が必要だといいながら、その基準が出来ていないことを認めている状況です。つまり、中電が2016年に今回の埋立許可を得て移行の3年間に全く、新規原発の基準について国の議論は行われていないのに、杭の基準が厳しくなり、新たな海上ボーリングが必要だとする中電の説明を県が「竣工できなかった合理的事由があった」とすることに無理があることは明白です。

 日本再生可能エネルギー総合研究所代表の北村さんのインタビュー記事を読みました。

 最近「RE100」プロジェクトにアップルやグーグルなどのグローバル企業が参加しているとの内容でした。

 RE100プロジェクトとは、使用電力のすべてを再生エネ電気で賄うことを公約した企業連合体です。

 「週刊東洋経済」のアンケートでは、回答のあった108社の内55社、つまり過半数が参加している結果でした。

 北村さんは「原発はすでに死んでいる。」「原発にいつまでも引きずられているのは危険」と指摘しています。

 世界経済は、確実に、脱原発に動いています。

 原発に固執することは、この流れから山口県を取り残させる行為と言えます。

 山口県知事は、今からでも賢明な判断を未来の子どもたちのために行ってほしいと思います。

 今日、9時半から緊急集会が県庁前で行われます。私も参加して知事に要請したいと思います。

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