今朝のしんぶん赤旗「日刊紙」文化欄に私が敬愛する横井久美子さんの「詩人・歌手 笠木透を語る」という小論が掲載されました。
笠木透さんが亡くなって4年となります。
横井さんは、笠木さんについてこう語ります。
「笠木さんは優れた詩人であり歌手であり、社会の不正義に対して『文化で闘おう』と、人々の心を動かし続けた稀有の人だった。抒情性と社会性が見事に融合した彼の歌は、人々の心に染みわたり、今でも多くの人に歌われています。」
私は、学生時代に笠木透さんの歌と出会い、「あなたが夜明けをつげる子どもたち」「我が大地のうた」「私に人生といえるものがあるなら」など、何度も何度も仲間と歌いました。
今、私の手元に、CDアルバム笠木透作品集Ⅱ「あなたが夜明けをつげる子どもたち」があります。
その中に「Human Rights」という曲があります。
「憲法があるから 人権があるのではありません 人権があるから憲法があるのです
憲法があるから 人権があるのではありません 人間に生まれたから人権があるのです
憲法がなくなれば 人権はなくなってしなうでしょう 国や権力者が人権を破るのです」
短い歌詞ですが、笠木さんが亡くなられた今、笠木さんの遺志を感じます。
自民党改憲草案では、「個人の尊重」が「人」としての尊重に変わっています。
弁護士の伊藤真さんは、自著で「『人』を家族や国家の『歯車』と考え、強い国づくりを支えるために役立ってもらう。歯車ですから、変に個性を発揮されてはうまく回りません。それが『個人』ではなく『人』とした理由でしょう。つまり、一人ひとり異なる個人の幸せを尊重する(個人主義)国づくりよりも、国家としての領土の保全や毛財政長を優先する(全体主義)国づくりが、この草案のめざすところのようです。
笠木さんの詩にある「憲法がなくなれば、人権はなくなってしまうでしょう。」という時代にしてはなりません。
笠木さんの遺志を引き継いで、憲法を守り活かす時だと決意を新たにしました。
久しぶりに笠木さんのCDを聴こうと思いました。
冒頭引用した横井久美子さんの小論に、笠木透さんのメモリアルCDブック「歌がなくては人間らしく生きてはいけない」が紹介されていました。私も是非、聞いて読んでみたいと思います。
横井さんの「文化でたたかう」という言葉も胸に沁みました。
私は、20年以上、川柳を作り続けてきました。「文化」の末端にいることを嬉しく思います。
私も、川柳でたたかう決意を新たにしました。
笠木透ファンの皆さん。皆さんの想いをお教え下さい。
コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。
メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。
4年も前の記事に今頃でコメント、ごめんなさい。横井久美子さんも亡くなってしまいましたね……。
私は、うたごえの神奈川合唱団に所属していて、笠木透さんの歌も大好きです。「Human Rights」はここ数年、神奈川合唱団の定番ソングとなっています。
為政者を縛る憲法がたったひとつだけ、国民を縛っているもの、それは、私たち国民が自分たちの権利を守るために「不断の努力」を行いなさいということ。人権は、お上の慈悲により与えられるものではなく、自分たちで守って行かなければならないものですね。
コロナ禍で、歌うこともままならない状況が続きましたが、感染対策を行いながら、今、頑張って歌っています。今の憲法が無くなってしまったら、私たちの人権は無くなってしまう。私たちは歌で戦ってまいります。
by 渡邉寿美子 — 2022年11月5日 0:22 AM